大胸筋の鍛え方。たくましい男になるための最強筋トレメニュー
盛り上がった胸筋の美しい、厚い胸板は全ての男性の憧れ。手に入れるためには本当に適切なトレーニングを行うことが不可欠、そして下部、上部といった大胸筋のピンポイントに焦点を当てたトレーニングも行うことが必要。この記事ではそれらを徹底解説します。
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アイキャッチ画像出典:www.opexfit.com
誰もが憧れる厚い胸板
大胸筋を鍛えるだけで体は見違える
上半身の筋肉の中で最も見栄えする大胸筋は肩の筋肉と並んで、男の肉体美において外せない要素のひとつです。男性が体をたくましくしたいと思った時にシックスパックを手に入れようと腹筋に取り組む人が多いのですが、割れた腹筋は服の上からは目立たず、筋トレ前後の変化が分かりにくいというデメリットがあります。
しかし、大胸筋を鍛えることによって手に入れることのできる、暑い胸板はスーツの上からはもちろん、Tシャツの上からでも目に見えて分かるので、見た目からも分かる「たくましさ」を手に入れることができます。
大胸筋は部位ごとに鍛えることがコツ
胸筋は上部・中部・下部・内側の4つに分けられる
出典:muscler.site
大胸筋は大きい筋肉であるため、1つのトレーニング方法では全体に向けて刺激を与えることができません。
上部・中部・下部・内側の3つに分けることが出来る大胸筋は各部位ごとに鍛えていくことでバランスが良く、見栄えが良くなります。
トレーニングメニューを組む際は大胸筋全体を鍛えるトレーニングに並行して部分的なトレーニングを行うと効果的です。
大胸筋中部
大胸筋の大部分を形成する筋肉である中部は体積が最も大きいゆえ避けては通ることの出来ない部位です。
「プッシュアップ」や「ベンチプレス」、そして「ダンベルフライ」など定番のトレーニングメニューで鍛えられるのも中部ですので、まずは中部を鍛えることから始めてみましょう。
大胸筋上部
大胸筋上部は鎖骨から下の胸筋の盛り上がりに大きな影響を及ぼし、大胸筋下部と同様にきれいな盛り上がりのある胸筋においてトレーニングを欠かすことの出来ない部位です。
代表的な動きは腕を斜め上に上げる動作などであり、筋繊維の流れは斜め上に流れている部位であるので、それらに対応したトレーニングメニューを行います。
大胸筋下部
大胸筋下部は腹筋と胸筋の境目に位置する筋肉。下部を鍛え上げることで腹筋と胸筋の境目にメリハリが付き、綺麗に盛り上がった胸筋を手に入れることができます。
下方向に腕を押し出す役割をしていて、筋繊維の流れは斜め下。後に紹介する下部のトレーニングを行いしっかりと鍛えていきましょう。
大胸筋内側
上部・中部・下部と重複する部分もありますが、大胸筋の内側というのも意識して鍛えたい部分になります。大胸筋内側を鍛えるメリットとしては左右の胸筋のメリハリがつくことが挙げられます。左右の胸筋とメリハリがつくことによって、同程度の大きさの大胸筋でもより大きくみえるようになるため見栄えが良くなります。そのため、大胸筋の見栄えを重視したいという方は下記の記事を参考に内側を鍛えてみてください。
大胸筋を鍛えるトレーニングのコツ
1. 肩甲骨を意識すること
大胸筋を鍛えるトレーニングのほとんどにおいて言及されるのが肩甲骨。
肩甲骨を寄せきらずにベンチプレス等のトレーニングを行ってしまうと、適切な効果が得られないだけでなく肩関節の故障を引き起こしてしまう可能性があるので注意しましょう。
2. 目的に合わせた、適切な回数設定でおこなう
オールアウトというのは1セットで筋肉を限界まで疲労させることを意味します。
このオールアウトを意識して行うことで、筋肉の成長ホルモン分泌が促されることによるトレーニング効率アップ。そして、トレーニングに慣れてしまった停滞期を迎えた筋肉の再びの増強といった効果が見込めます。
3. 筋肉の働きを知り、理解する
筋トレにおいては筋肉の働きを知ることはとても大切なことです。基本的に大胸筋は押す動作に貢献しており、例えばベンチプレスではバーベルを持ち上げる時、そして腕立て伏せでは体をもとの体勢に戻す動作などが挙げられます。現在、鍛えようとしているターゲットとなる筋肉がどのような働きをしている筋肉であるのか、ということは大胸筋のみならず、全ての筋トレに共通して大切なことであるので押さえておきましょう。
4. 適切な頻度でトレーニングを行う
初めのうちは筋肉の回復が遅く、最低でも筋肉の回復の時間として2日は欲しいところ。時間が掛かりますが週に2日を目安にコツコツと行っていきましょう。
筋トレに慣れてきた人の場合は筋肉が出来上がってきているので、週のトレーニングの日数は4日をとっても問題ないでしょう。日によって鍛える部位を分けていくと回復のための期間が取ることが出来るので効果が表れやすいです。
5. 筋トレ効果を最大化する食事を心がける
トレーニングの前後に適切なタイミングで食事を行うことが重要で、良いタイミングでの食事はトレーニングの効果を最大化してくれます。
空腹状態でのトレーニングを避けるためにトレーニングの2~3時間前には食事をとります。空腹時のトレーニングは筋トレに必要なエネルギーが不足している状態なのでおすすめできません、しっかりと栄養を摂取することが大事です。
自重トレーニングメニュー
プッシュアップ【大胸筋中部】
腕立て伏せは大胸筋を鍛えるトレーニングとしては定番のメニュー。
正しいフォームで行うことで大胸筋だけでなく、コアマッスル、上腕三頭筋、三角筋などの上半身全体の筋肉をはじめ、下半身の筋肉まで鍛えることのできる優秀なトレーニングです。
特別な器具の必要のない手軽に行えるメニューなので必ずマスターしましょう。
■正しいプッシュアップのやり方
1. 手を床に付けて腕立て伏せの体勢をとる。
2. 息を吐きながらゆっくりと体を降ろしていく。
3. 下げた状態で1秒間静止。
4. 息を吸いながら体を持ち上げる。
5. 2〜4を繰り返す。
■セット数の目安
目安は10回×3セット。
10回が簡単にできてしまう人はゆっくりと行うことで負荷を増加させることができます。
■注意するポイント
・体の状態は真っすぐを維持し続けること。ここを意識することで大胸筋下部だけでなく他の筋肉への効果も期待できます。
・回数よりも正しいフォームで行い、決めた回数の中で力を出し切ることが大事。ただやみくもに量をこなせばいいという物ではありません。
・肩甲骨を寄せて行うこと。肩甲骨を寄せることでターゲットとなる大胸筋へ負荷をより集中させることができます。
デクライン・プッシュアップ【大胸筋上部】
体を支える部分を腕のみにすることで高い負荷のかかるトレーニングメニュー。
正しいフォームで行うことで大胸筋上部が鍛えられ、鎖骨から下にかけて盛り上がった胸筋を手に入れることが出来ます。
ただし、高い負荷がかかるため普通の腕立て伏せもままならない人は怪我につながってしまうので控えましょう。
■正しいデクラインプッシュアップのやり方
1. トレーニングベンチや椅子など適度な高さの物に足を乗せた状態で腕立て伏せの体勢になる。
2. 腕立て伏せと同じ要領で体をゆっくりと下げていく。
3. 体を降ろした状態で1秒間体勢をキープし、ゆっくりと体を持ち上げる。
4. 2〜3までを繰り返す。
■セット数の目安
目安は10回×3セット。
10回で物足りない場合は1つ1つの動作をゆっくりと行うことで負荷を上げることができます。
■注意するポイント
・体の状態は真っすぐを維持し続けることが大事です。真っすぐを維持し続けることが他の筋肉を巻き込むポイントです。
・動作の反動で行わないこと。これはチーティングと呼ばれる非効率的なトレーニングの典型、その時は楽かもしれませんがそのトレーニングは実を結びません。
・セットポジションはとても大事。足を乗せ腕立て伏せの体勢を作り時点で大胸筋上部へ負荷がかかっているかを確かめましょう。
インクライン・プッシュアップ【大胸筋下部】
インクラインプッシュアップはデクラインプッシュアップとは異なり、上半身を傾ける腕立て伏せ。
大胸筋下部の強化に効果的なトレーニングを継続的に行うことで、腹筋とのメリハリの付いた美しい胸筋を手に入れることが出来ます。
普通のプッシュアップよりも負荷が軽いため、筋トレ初心者の方にもおすすめのトレーニングです。
■正しいインクラインプッシュアップのやり方
1. 椅子やベンチなど適度な高さのあるものを用意
2. 肩幅より少し広めに手幅を取り腕立て伏せの体勢をとる。
3. 姿勢を崩さずに大胸筋の収縮を感じる位置まで胸を降ろす。
4. 腕をしっかりと伸ばし胸を持ち上げる。
5. 3~4を繰り返す。
■セット数の目安
目安としては10回×3セット。
インクラインプッシュアップは負荷が軽いため、1つの1つの動作をゆっくりと行うことで負荷を増加させることができます。
■注意するポイント
・体は真っすぐをキープすることで他の筋肉を刺激することが出来ます。
・大胸筋の収縮を感じるポイントまで胸を降ろすこと。中途半端に降ろすのでは大胸筋に効果がありません。
・最初の腕立て伏せの体勢の時に大胸筋下部に重心を置くことを意識しましょう。
プッシュアップバーの活用
プッシュアップバーを使用することで普段のプッシュアップがより効率的なものになります。
大胸筋が通常のプッシュアップよりも最大限ストレッチされ、手首を曲げる必要がなくなり床に対して垂直になることでより高い負荷を胸筋にかけることが出来ます。
プッシュアップバーは安いものだと1000円台で購入することが可能なので、筋トレ初心者でも手軽に始めることのできるおすすめトレーニングです。
■正しいプッシュアップバーの使い方
1. 肩幅よりも少し広めの場所にプッシュアップバーをセットし腕立て伏せの体勢になる。
2. 息を吐きながら体をゆっくりと降ろす。
3. 降ろした地点で体を1秒間静止させる。
4. 息を吸いながら体勢を戻す。
5. 2~4を繰り返す。
■セット数の目安
目安としては10回×3セット。
プッシュアップ同様動作をゆっくりと行うことで負荷を増加させることができます。
■注意するポイント
・「М字」を意識して体を下に下げる。体を降ろすときは大胸筋のストレッチが最大になるように肩甲骨を閉めることを意識しながら沈ませるようにしましょう。
・手のひらはハの字を意識。開きすぎることもなく閉じすぎることもなくハの字を意識しましょう。手首を痛める原因になってしまいます。
ディップス 【大胸筋下部】
ディップスは自体重で行うことのできるトレーニングの中でも特に負荷の大きいトレーニング。
トレーニングの追い込みの時に行うと効果的で、かつ平行棒や専用の器具がなくとも、自宅の椅子などでも行うことが出来ます。
鍛えることの出来る部位はどのようなフォームで行うかによって異なりますが、主に大胸筋の下部や上腕三頭筋を鍛えることを目的として行っている人が多いです。
自身の全体重を支えるトレーニングの為、自分の体重を支えられることが前提条件。
おすすめの人はプッシュアップでは物足りなくなってしまい、次のステップに進みたいという人です。
■ディップスの正しいやり方
1. 平行棒に腕を立て体が少し前傾姿勢になるように支える。
2. そのまま肘を曲げ、肘が直角になるところまで体を降ろしていく。
3. 息を吐きながら元の位置に体を戻す。
■セット数の目安
6~12回×3セット。
最初のうちは少ない回数から初めて、慣れてきたら徐々に回数を増やすようにしていきましょう。
回数を決める基準は1セットでオールアウトすることができるかです。
■注意するポイント
・体を揺らさないこと。体が揺れてしまうと勢いが生まれてしまい反動で行うトレーニングになってしまいがちです。そうなると刺激が大胸筋に効かなくなってしまいます。
・体を上げるときだけでなく、下げるときも重要。下る時に筋肉の収縮を意識しながら、ゆっくりと降ろしていくことで降ろすときの負荷が強くなりより筋肉を追い込むことが出来ます。
器具を使用したトレーニングメニュー
ダンベルプレス【大胸筋中部】
ベンチプレスの要領でダンベルを持ち上げるトレーニング。
鍛えることの出来る部位はベンチプレスと同様に大胸筋、上腕三頭筋、三角筋。
ベンチプレスよりも腕の可動域が大きく、大胸筋をよりストレッチさせることが出来ます。
自宅で出来るトレーニングでは腕立て伏せよりも大きな負荷をかける事ができるので、プッシュアップでは物足りないという人におすすめです。
■ダンベルプレスの正しいやり方
1. 両手にダンベルを持ち、仰向けになる
2. ダンベルを乳首の横におく
3. 息を吐きながらダンベルを肩の真上まで持ち上げる
4. 腕が伸び切ったら、持ち上げる時間の2倍の時間をかけてダンベルをゆっくり下ろす
5. 2~4の繰り返し。
■セット数の目安
初心者の方の場合は10回×3セットを無理のない重量で行いましょう。
慣れてきたら1セットを8~12回の間でオールアウトすることを目標にするといいでしょう。
■注意するポイント
・トレーニングベンチなどに頭・背中・お尻を付けて仰向けになる。この時に足で踏ん張りが効くように膝を曲げ足の裏を床にしっかりとつけることがポイント。また、この時、首を伸ばし、肩甲骨を上げない。肩甲骨が上がっていると大胸筋の収縮が制限されてしまうので注意が必要。
・ダンベルを持ち上げた時は、肩・床・ダンベルが一直線になっていること
・ダンベルを下ろす時は、上腕と床が平行になる位の高さまで下げる。
・ダンベルの重量に注意しましょう。ダンベルの重量よりも適切なフォームで行うことのほうが重要です。
インクライン・ダンベルプレス 【大胸筋上部】
頭を上に位置させ体を斜めに傾けた状態で行うダンベルベンチプレス。
鍛えることの出来るのは大胸筋の中でも特に上部、それに加えて上腕三頭筋や三角筋にも効果のあるトレーニングメニュー。
大胸筋上部は胸筋の見栄えに大きく影響する部位。大胸筋を鍛えあげてきたけれども、見栄えがいまいちパッとしないという人はインクラインダンベルプレスを行うことで改善されるかもしれません。
■正しいインクラインダンベルプレスのやり方
1. インクラインベンチの角度を30~45度に設定する。
2. 両手にダンベルを持った状態でインクラインベンチに頭・背中・お尻をしっかりと着け仰向けになる。
3. ダンベルを胸の横にポジショニングさせる。
4. 息を吐きながらダンベルを真上に持ち上げる。
5. 大胸筋の収縮を意識しながらダンベルを降ろしていく。
6. 4~5の繰り返し。
■セット数の目安
目安は10回×3セット。
初心者の方は正しいフォームで行うことを意識し、軽い重量で行いましょう。
慣れてきたら10回の中でオールアウトすることを意識しましょう。
■注意するポイント
・肩甲骨を寄せることをイメージすることは最も大切。肩甲骨が開いた状態で行うと大胸筋に適切な筋肉をかけることが出来なくなってしまいます。
・ダンベルの重量設定を適切に行う事。重量が重すぎてフォームが崩れてしまう事は本末転倒。怪我につながりかねないので自分の持ち上げることの出来る重量で行います。
・常に大胸筋の収縮を意識すること。意識するとしないのとでは全く違います。
デクライン・ダンベルプレス 【大胸筋下部】
頭の位置を下にして、体を斜めに傾けた状態で行うダンベルベンチプレス。
大胸筋の中でも特に大胸筋の下部を効果的に鍛えることの出来るトレーニングで、その他にも上腕三頭筋や三角筋下部にも効果があります。
大胸筋下部に集中して鍛えることで腹筋と胸筋の境目がハッキリと分かるようになるので、胸筋の見栄えが良くすることが出来るトレーニングです。
■正しいデクラインダンベルプレスのやり方
1. デクラインベンチの角度を30~45度に固定。
2. ダンベルを両手に持った状態で仰向けになる。
3. ダンベルが大胸筋下部の真上に来るように手を真上に伸ばす。
4. ダンベルを大胸筋下部に向けてゆっくりと降ろす。
5. 息を吐きつつゆっくりと持ち上げる。
6. 4~5の繰り返し。
■セット数の目安
目安としては10回×3セット。
慣れないうちは軽い重量で正しいフォームで行うことが大切です。
慣れてきたら、大胸筋への負荷を意識しオールアウトを目指していきましょう。
■注意するポイント
・トレーニング時に肩甲骨を寄せることを意識しながら行うこと。大胸筋のトレーニングメニューに共通することなので念を押します。これが意識されていないと大胸筋に適切な負荷がかかりません。
・ダンベルの重量設定を適切に行うこと。重量設定が適切でなければフォームが崩れてしまい望むような効果が期待できなくなってしまいます。
・大胸筋の収縮を意識することが大事です。意識するのとしないのでは効き目が違ってきます。
ダンベルフライ【大胸筋中部】
腕を水平内転(肩を起点に腕を体に対して垂直に上げる)させながらダンベルを持ち上げるトレーニング。
このトレーニングはダンベルプレスとは異なった運動をするため、プレス系のトレーニングとはまた違った刺激を与えることが出来ます。
大胸筋に特化して負荷を与えることが出来るダンベルフライはベンチプレスの後の追い込み等にも行われることが多く、上手く活用することで効率的に大胸筋を鍛えることが出来ます。
■正しいダンベルフライのやり方
1. 両手にダンベルを持ち仰向けになる。
2.ダンベルを体の真上に持ち上げる、持ち上げた状態がスタートポジション。
3. ダンベルを弧を描くようにして最大限下げていく、下げる目安は自分の乳首の位置。
4. 降ろしてきた軌道に沿ってダンベルを持ち上げる。
5.3~4の繰り返し。
■セット数の目安
8~12回を3セット。
大胸筋の収縮を意識しながら1セットでオールアウトしましょう。
■注意するポイント
・肘を曲げすぎるとダンベルプレスに近くなってしまい、大胸筋に負荷が集中しないので注意。
・ダンベルの重量は自分に合った重さから。重量よりも正しいフォームで行うことのほうが重要。
・肘の角度はかえないこと。ひじの角度曲げすぎても、曲げな過ぎても適切な効果が望めないので、ひじの角度は常に100~120度を目安にするといいでしょう。
インクライン・ダンベルフライ 【大胸筋上部】
頭を上にし体を斜めにした状態でダンベルフライを行う事で斜め上の筋繊維を重点的に収縮させることで、大胸筋上部を特に鍛えることの出来る応用メニュー。
他の大胸筋のメニューと組み合わせて行う事でまんべんなく鍛え上げられた、綺麗な胸筋を手に入れることが出来ます。
■正しいインクラインダンベルフライのやり方
1. 両手にダンベルを持ち30~45度ほど傾けたインクラインベンチに仰向けになる。
2. 肘を肘を軽く曲げた状態で腕を真上に伸ばす。
3. 肘の角度を固定した状態で真横に腕を開く。
4. 降ろしてきた軌道に沿って腕を元の位置に戻す。
5. 3~4を繰り返す。
■セット数の目安
10回×3セットを目安に行いましょう。
最初のうちは正しいフォームで行うことを最優先で行い、慣れてきたら大胸筋への負荷を意識して1セットでオールアウトを狙っていきましょう。
■注意するポイント
・ダンベルは真上に上げること。体に対してではなく天井に対して垂直に上げること。そうしなければ大胸筋上部に適切な負荷がかかりません。
・ダンベルの重量ではなく、正しいフォームで行う事が大事。無理に重い重量で行う事は怪我の元なので要注意。
・肘の角度は変えないことを意識しましょう。常に100~120度を目安にするといいです。
デクライン・ダンベルフライ 【大胸筋下部】
デクラインダンベルフライは頭を舌に位置させ、体を下に傾けた状態でダンベルフライを行うトレーニング。
大胸筋の中でも特に大胸筋下部を中心に鍛えることの出来るトレーニングで、ベンチプレスやダンベルプレスなどと組み合わせることで偏りなく大胸筋を鍛え上げることが出来ます。
大胸筋下部を鍛え上げ腹筋とのメリハリをつけたい人におすすめのメニューです。
■正しいデクライン・ダンベルフライのやり方
1. 両手にダンベルを持ち、デクラインベンチを30~45度の角度にし頭・背・お尻を付けて仰向けになる。
2. 腕を天井に対して垂直に持ち上げ肘を軽く曲げる。
3. 肘の角度を変えずにダンベルを腕の位置まで降ろしていく。
4. 胸の筋肉を意識しながら持ち上げる。
5. 3~4を繰り返す。
■セット数の目安
セット数の目安は8~12回×30セット。
あくまで目安なので慣れないうちは軽い重量で正しいフォームを意識して行い、慣れてきたら1セットでオールアウトすることを意識して行いましょう。
■注意するポイント
・適切な負荷で行うことをこころがけましょう。もしも12回が余裕で行えてしまった場合、その負荷は適切でない可能性が高いです。
・ダンベルの重量ではなく、正しいフォームで行う事が大事。無理に重い重量で行う事は怪我の元なので要注意。
・膝の角度はなるべく変えないこと。100〜120度の角度で行いましょう。
ジムでやりたいマシンを使用したメニュー
ベンチプレス【大胸筋中部】
「デッドリフト」「スクワット」と並んで筋トレのド定番である「ベンチプレス」。
適切な方法で行うことで大胸筋はもちろん、上腕三頭筋を初めとした上半身全体の筋肉のトレーニング効果も期待することが出来ます。
自体重やダンベルに比べて圧倒的に高い負荷をかけることの出来るベンチプレスは、厚い胸板を手に入れたい全ての人におすすめです。
■正しいベンチプレスのやり方
1. 頭・背中・お尻・右足・左足の5つのポイントを意識しながらベンチに仰向けになる。
2. 手幅を肩幅よりも少し広めにとり、バーを握る。
3. バーを腕だけでなく背筋の力も使いながら肩の真上まで持ち上げる。
4. シャフトを降ろしていく。
5. 息を吐きつつ全身の力を使いながらシャフトを上に持ち上げる。
6. 4~5を繰り返す。
■セット数の目安
目安として1セットで8~12回しか持ち上げることの出来ない重量で3セット。
あくまで目安なので自分の筋力やトレーニングの目的に応じてセット数は変えていくといいでしょう。
筋肥大なら1セット8~12回でオールアウトさせ、シェイプアップ目的なら軽い重量を15~20回行うと良いでしょう。
■注意するポイント
・バーの重さを手首で受け止めない様に握ること。手首ではなく前腕で支えられるように握るのがポイントです。
・視線は天井に向ける。動き続けるバーを見ていると集中力を欠いてしまい怪我につながる恐れがあります。天井に向けることで筋肉の緊張と自分の集中力の両方を維持することが出来ます。
・安全第一で行うこと。前後のセッティングはもちろん、誰かとペアになって行いましょう。ベンチプレスによる死亡事故は年に数件報告されています。筋トレで命を落とすことがないように。
チェストプレス【大胸筋中部】
チェストプレスマシンを利用した大胸筋をメインに鍛えることの出来るトレーニング。
ダンベルプレスやプッシュアップのように、プレス系のトレーニングであるので上腕三頭筋や三角筋も鍛えることの出来るコンパウンド種目。
ベンチプレスのように怪我の心配の無い安全なトレーニングであり、マシンさえあれば筋トレ初心者の方でも取り組みやすいトレーニングです。
■正しいチェストプレスのやり方
1. ウェイトの重さとシートの角度や高さを調節してマシンに座る。
2. 胸を張り肩甲骨を寄せた状態で息を吐きながらバーを前方に押しだす。
3. 息を吸いながらバーを元の位置に戻す。
4. 2~3を繰り返す。
■セット数の目安
目安は15回×3セット。
負荷重量は最大で15回出来る重さが適切な重量。
1セットでオールアウトすることを意識しましょう。
■注意するポイント
・肩甲骨が開かない様に常に意識。肩甲骨が開いた状態のトレーニングは大胸筋に適切な負荷がかかっていない場合が多く、トレーニング効率が悪い。
・背中は背もたれから離さない様にする。背もたれから離れてしまうと肩甲骨が開いてしまい、大胸筋へ適切な負荷がかかりません。
ケーブルクロスオーバー【各部位】
ケーブルマシンを使用した、腕の斜め方向への動きを利用したトレーニング種目。
腕を動かす向きによって大胸筋下部や大胸筋上部など鍛えることのできる部位が変わります。そして、大胸筋が直接に関わる肩関節の動きのみの種目であるので他のトレーニングと比べて負荷を大胸筋に集中させることができます。
その性質上オールアウトが狙いやすいのでマスターすることでトレーニング効率を上げることができますよ。
ここでは最もオーソドックスな大胸筋下部を鍛えることの出来るハイプーリーケーブルクロスオーバーを紹介します。
■正しいケーブルクロスオーバーのやり方
1. マシンの中央に立ちグリップを握る。
2. 前傾姿勢の状態で片脚を出す。
3. 足を体の後方に持っていきながら胸をはる。
4. 肘を曲げた状態でロープをお腹の前の辺りまで引っ張る。
5. 肘は曲げた状態をキープし元の場所に戻す。
6. 4~5までを繰り返す。
■セット数の目安
目安は15~20回を3セット。
他のトレーニング種目同様1セットでオールアウトすることが重要です。
■注意するポイント
・大胸筋の力でケーブルを引っ張ること。大胸筋の力で引っ張るためには肘の角度を変えないこと、大胸筋の収縮を意識し続けることが重要です。
・ケーブルクロスオーバーをメインの種目として行わないこと。他の種目の補助、例えば最後の追い込みなどに行うことでトレーニングの効果を最大化することができますよ。
・ケーブルを戻す動作をゆっくりと行い、負荷を継続させる。引っ張る動作から戻す動作までがケーブルクロスオーバーです。
インクライン・ベンチプレス【大胸筋上部】
頭を上にポジショニングし体を斜めに傾けた状態でベンチプレスを行うトレーニング。
フラットな体勢で行うベンチプレスよりも高い負荷がかかるため、インクライン・ベンチプレスで掛ける負荷は普通のベンチプレスよりも小さくなります。
他のインクライン系の大胸筋のトレーニング同様、大胸筋上部を効率よく鍛えることが出来るため鎖骨の下が盛り上がった美しい胸筋を目指す人におすすめです。
■正しいインクラインベンチプレスのやり方
1. シート・背もたれ・ウェイトを自分にとって適切なものになるよう調整する。
2. 肩甲骨を寄せた状態をキープしながら、両足で地面を押すようにしてバーベルを天井に向かって真上に持ち上げます。
3. 息を吐きながら、自分の乳首より5センチほど上の場所まで降ろす。
4. 反動をつけないようにして持ち上げる。
5. 3~4を繰り返す。
■セット数の目安
目安は1セットで8~12回を上げることの出来る回数を3セット。
トレーニングの目的や自分の筋力によってセット数や回数は異なってきます。
あくまで目安として覚えておきましょう。
■注意するポイント
・お尻と肩甲骨は常に背もたれに付けた状態にする。離れると力が抜けると同時に肩甲骨が開いてしまうため適切な負荷がかからなくなってしまいます。
・バーベルを降ろすときに胸に着く辺りまで降ろさないこと。三角筋への負荷が大きくなりすぎてしまいます。
・安全第一で行いましょう、器具のセッティングはもちろんペアで行うことで事故を未然に防ぐことができますよ。
・バーを手首で持つことは避けること。手首の故障の原因になるので、前腕でささえられると良いです。
デクライン・ベンチプレス 【大胸筋下部】
頭を下にポジショニングし体を下に傾けた状態でベンチプレスを行うトレーニング。
大胸筋全体を鍛えることの出来るトレーニングですが、特に大胸筋下部を集中的に鍛えたいという人にオススメ。
適切な方法で行う事で腹筋とのメリハリの付いた、迫力ある胸筋を手に入れることが出来ますよ。
■正しいデクラインベンチプレスのやり方
1. デクラインベンチプレスの角度を15~30度に設定する。
2. 両足を足パッドで固定し、肩甲骨を内側に寄せ胸を張った状態で仰向けになる。
3. バーベルを天井に向けて真上に持ち上げる。
4. 自分の乳首の下にあたりに着くくらい近くまでバーベルを降ろしていく。
5. 息を吐きながらバーベルを持ち上げる。
6. 4~5を繰り返す。
■セット数の目安
大胸筋の収縮を意識しながら1セットで8~12回しか持ち上げることの出来ない回数を3セット行う。
しかし決まった回数はなく、慣れない人は軽い重量で15回など人それぞれ適した回数というのは異なるのでトレーニングの目的と自分の力などを加味して行うといいでしょう。
■注意するポイント
・手幅を広くとりすぎないように注意しましょう。大胸筋への負担が軽くなり適切なトレーニング効果が得られなくなってしまいます。
・鎖骨めがけて降ろさないこと。万が一降ろした場合首に落ちてしまい命の危険があるので控えましょう。
・安全第一で行うこと。前後のセッティングはもちろん、誰かとペアになって行いましょう。ベンチプレスによる死亡事故は年に数件報告されています。筋トレで命を落とすことがないようにしましょう。
・バーの重さを手首で受け止めない様にしましょう。手首ではなく前腕で支えられるようにしましょう。
胸筋トレーニングメニューの組み方
ここからは胸筋のトレーニングメニューの組み方を紹介します。
ここで紹介するトレーニングメニューの組み方の考え方は、胸筋だけでなくその他の部位を鍛える際にも応用の効く考え方です。
よく読んで理解し、筋トレのトレーニングメニューの組み方の考え方を身に付けましょう。
コンパウンド種目とアイソレーション種目
筋トレのメニューは大きく分けて「コンパウンド種目」と「アイソレーション種目」の2つに分けることが出来ます。コンパウンド種目は複数の筋肉を鍛えることができ、アイソレーション種目は1つの筋肉にターゲットを絞って鍛えることが出来ます。基本的にはコンパウンド種目はトレーニングの序盤に行い広い範囲を刺激した後に、アイソレーション種目で追い込みます。ここではどのメニューがどれに該当するのかを紹介するのでメニュー作りの参考にしてください。
【コンパウンド種目】
・プッシュアップ系
・ディップス
・ダンベルプレス系
・ベンチプレス系
・チェストプレス
トレーニングを行う際に複数の関節を利用して行うトレーニングを「コンパウンド種目」と言います。コンパウンド種目は複数の関節を利用する分、使用する筋肉量も増えるため、重い負荷をかけたトレーニングを行うことが可能です。同時に複数の筋肉を鍛えたいという人にはお勧めのトレーニングです。
【アイソレーション種目】
・ダンベルフライ系
・ケーブルクロスオーバー
トレーニングを行う際に単一の関節のみを使用して行うトレーニングの事を「アイソレーション種目」と呼びます。単一の関節しか使用しないため使用する筋肉量も少なくなり扱う重量も減りますが、集中的に刺激を加えることが出来るため、コンパウンド種目を行った後の追い込みとして行われることが多いです。
例1:ベンチプレス→インクラインベンチプレス→ダンベルフライ
【コンパウンド種目をやり、アイソレーション種目で追い込む】
メニューの組み合わせの基本的な考え方はコンパウンド種目を行ったあと、アイソレーション種目で追い込む大胸筋のトレーニングメニューの基本の組み合わせです。
ベンチプレスで全体的な筋肉トレーニングを終えた後、軽めの重量でインクラインベンチプレスを行い、ダンベルフライを行うことで大胸筋のみを追い込みオールアウトさせるという組み合わせ方。このような、コンパウンド種目を行いアイソレーション種目で追い込むという考え方でトレーニングメニューを組むことがたくましい大胸筋への近道です。
例2:プッシュアップ→デクラインプッシュアップ→インクラインプッシュアップ
【コンパウンド種目同士の組み合わせ】
ダンベルを持っていなく、ジムなどマシンを使用できる環境が用意がない場合は、コンパウンド種目+特定の部位を重点的に鍛えることが出来るコンパウンド種目を組み合わせてバランスよく鍛えましょう。
プッシュアップを中心としたトレーニングメニュー。デクラインプッシュアップとインクラインプッシュアップを行うこと大胸筋上部と下部をバランスよく鍛えることが出来ます。この記事で紹介する名前の隣に【】で集中的に鍛えることの出来る部位を記述しているのでメニューを組み合わせる際の参考にしてください。
厚い胸板を手に入れて、たくましい男へ。
筋肉の中でも最も人気の部位である、大胸筋に焦点を当ててトレーニングメニューを紹介していきました。
厚い胸板は全ての男性の憧れ。
手に入れることが出来れば更にかっこよく、たくましい男になることが出来ますよ。
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広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。