肩の鍛え方。肩周りの筋肉を効果的に鍛える最強筋トレメニュー
肩の筋肉を重点的に鍛えれば、丸く盛り上がったたくましい肩回りを手に入れることができます。この記事では肩の主要な筋肉である三角筋から、インナーマッスルであるローテーターカフの鍛え方も紹介しているので、肩回りに自信がないという人は参考にしてください。正しいフォームとポイントを押さえ効果的にトレーニングを行いましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.pinterest.jp
肉体美に肩の筋肉は欠かせない
肩の筋肉を鍛えると肩部分の主な筋肉である三角筋が肥大化し、丸みを帯びたたくましい肩回りを手に入れることができます。
大胸筋や腹直筋、広背筋といった筋肉が鍛え上げられていても肩が鍛えられていなければボディメイクとしてはアンバランスです。肩の筋肉も合わせて鍛えることで全体的にバランスの取れたたくましい肉体を手に入れることが出来るでしょう。
この記事では、肩の筋肉のトレーニングメニューから各筋肉についてを紹介していくので、日々の筋トレの参考にしてください。
肩を構成する筋肉
大きく三角筋とローテーターカフの2つ
三角筋(Deltoid)
三角筋は肩を覆うようにして存在する上肢(上半身の腕)を構成する筋肉の中では最も大きな部位です。
肩関節の外転動作に密接に関与していて、日常の動作では物を持ち上げる動作を行う際などに使用されます。
体積が大きいので鍛えることで見栄えする三角筋ですが、鍛える際には注意が必要なのも特徴。前部・中部・後部でそれぞれ働きが違うため、1つのトレーニングを行い続けても満遍なく鍛えることができません。
▽3つの部位の役割
前部→肩関節の外転
中部→肩関節の水平内転
後部→肩関節の伸展
それぞれの部位を鍛えることのできるトレーニングを組み合わせ、3つの部位に満遍なくアプローチしていくのが三角筋のコツです。
ローテーターカフ(Rotator cuff)
三角筋に覆われている筋肉群を総称してローテーターカフといいます。
深層部に位置しているためインナーマッスルの部類に入り、三角筋が充分に力を発揮するためのサポーターのような役割を果たしています。
このローテーターカフのトレーニングをおこたり、三角筋ばかりを鍛えていると、それぞれの力のアンバランスさが原因で怪我につながってしまう可能性があるので注意が必要です。
三角筋と並行して鍛えることで見た目には分からなくとも、肩関節が関連する動作のパフォーマンスがアップすることは間違いないでしょう。
肩を鍛えるトレーニングのコツ
肩のトレーニングはフォームに無駄があると本来のターゲットではない筋肉に効いてしまったり、思わぬ怪我につながってしまう可能性が高いです。そのようにならないために意識したい3つのポイントを紹介します。
1. 負荷が軽くても正しいフォームで行う
特に三角筋を鍛える際に重要になってくるポイントになります。
三角筋は前部・中部・後部によって働きが異なるため、それぞれを働かせるためには正しいフォームで行うことが大切です。少しのフォームのずれがトレーニングの効果に大きな影響を及ぼします。
高い負荷で行うよりも、まず軽い負荷でもいいので正しいフォームを身に付けて、そこから負荷をあげていきましょう。
2. 肩を上げない
肩をすくませたり、上に上げてしまうと肩の筋肉ではなく肩甲骨の挙上動作が加わるため、僧帽筋上部の関与が大きくなってしまいます。
肩の筋肉に効かせるためには、肩をなるべく上下させることなくトレーニングを行いましょう。
その際に三角筋の役割を把握することができれば、より効果が上がります。
3. 重量設定に気をつける
肩のトレーニングは動員される筋肉の数が少ないものが多いため、扱える重量を重くしすぎないように注意してください。
基本的にトレーニングで扱うことのできる重量は動員される筋肉が多ければ多いほど大きな力を出すことができるようになります。なので、ダンベルで肩を鍛える際はダンベルプレスなどといった筋肉を多く動員するトレーニングよりも重量を少なくすることで効果的にトレーニングを行うことができるでしょう。
肩の筋肉を鍛えるトレーニング
正しいフォームを押さえ効果的なトレーニングを行いましょう
主に三角筋とローテーターカフを鍛えることのできるトレーニングメニューを紹介していきます。
自重はもちろんのこと、ジムで行う本格的な物まで紹介しているので、肩のトレーニングを行う際の参考にしてください。
自重・チューブトレーニング
肩の筋肉は自重では鍛えにくいため、自宅で肩を鍛える際はチューブの使用がおすすめです。
もちろん、自重で鍛えることはできますが、初心者の方にとっては難易度が高いトレーニングです。まずはジムではなく自宅から始めたいという方はぜひ、チューブを取り入れることを検討してみてください。
おすすめトレーニングチューブ
PROIRONから販売されているトレーニングチューブはラテックスが含まれていないため、安心して使用することができます。肩のトレーニングにはバンドタイプではなくチューブタイプを使用するのがおすすめ。
1. パイクプレス
お尻を突き出した状態で腕立て伏せを行うトレーニングです。
このような姿勢をとることで肩の筋肉である三角筋を中心に鍛えることが可能。
三角筋を重点的に鍛えることのできる数少ない自重トレーニングですが、フォームが難しく上級者向けのメニューです。
正しいパイクプレスのやり方
1. 四つん這いの体勢をとる
2. 腕と足を伸ばし、お尻を突き上げる
→ 手・頭・腰のラインがまっすぐになるように意識
3. 肘を外側にまげつつ頭を下に下げる
4. ゆっくりともとの体勢にもどる
5. 3と4を繰り返す
1セット8〜12回を3セット行いましょう。
パイクプレスのポイント
・股関節の角度を固定し、肘と肩だけを動かすようにするのがコツ。
・体の柔軟性が必要となる場合があるので、ストレッチが必要な人は行うといいでしょう。
2. チューブアップライトロウ
ジムに通うことのハードルが高いという方におすすめなのがトレーニングチューブの使用です。
自宅であってもチューブさえあれば肩の前部・中部・後部といった全ての部位に対してアプローチすることが可能になります。ここでは中部を鍛えることのできるチューブアップライトロウを紹介します。
正しいチューブアップライトロウのやり方
1. チューブの中心を両足で踏み、クロスさせた状態で両端を握る。
2. 両肘を持ち上げるようなイメージでチューブを引っ張る。
3. 両手が胸の前まで持ち上げたらゆっくりともとの位置に戻します。
4. 2~3を繰り返す。
1セット10~15回を3セット繰り返しましょう。
チューブアップライトロウのポイント
・両手を持ち上げるのではなく肘が先行するイメージを持つと三角筋に対して刺激が加わりやすいです。
・画像のようにチューブの先端にグリップがなくともトレーニングには問題ありません。
3. 懸垂(チンニング)
バーにぶら下がり自らの体を上下させる懸垂は背筋に効くトレーニングであることはもちろん、上腕三頭筋や三角筋といった筋肉も同時に鍛えることのできる万能なトレーニングメニューです。
懸垂で鍛えることのできる筋肉は、いわゆる逆三角形を形成する際に必須となる部位ばかりであるので、三角筋以外の筋肉にも効率的にアプローチしたい方におすすめです。
正しい懸垂(チンニング)のやり方
1. 肩幅よりも少し広めに手幅をとりバーを握ってぶらさがる
2. 肩甲骨を寄せ、背筋の力を利用して体を持ち上げる
3. 体を持ち上げた位置で1秒間静止
4. ゆっくりと体をもとの位置に戻す
5. 2~3を繰り返す
最初は8回程度を目標に徐々に回数を伸ばしていきましょう。
懸垂(チンニング)のポイント
・初めからバーの上に顔が来るまで持ち上げなくても問題ないので、無理のない位置まで持ち上げていきましょう。
・バーは順手で握る。逆手で握ってしまうと背筋群以外の筋肉の関与が大きくなってしまいます。
・姿勢をぶらさないこと、特に胴体部分は意識しましょう。どうしてもぶれてしまう場合、足を後ろでくんだり、膝を軽く曲げることで体勢が安定します。
ダンベルトレーニング
肩の筋肉を鍛えるうえで最も有効なのはダンベルトレーニングです。
可動域が広いため、より多様な動きに対応することができるので三角筋の3つの部位へのアプローチがしやすいのが特徴です。
ダンベルトレーニングをマスターすることで三角筋を満遍なく鍛え上げましょう。
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1. アップライトロウ
アップライトロウはダンベルを真上に持ち上げるトレーニングを通して三角筋を中心に、僧帽筋もターゲットとして鍛えることのできるトレーニングです。
ダンベルだけでなく、バーベルを使うこともできるバリエーションの多さも特徴です。
今回はそのバリエーションの中でも可動域が広く、怪我のリスクも少ないダンベルアップライトロウを解説していきます。
正しいアップライトロウのやり方
1. ダンベルを順手で握り肩幅ほど足を開き直立する
2. 肘を外側に突き出すようにしてダンベルを持ち上げる
3. 持ち上げた位置で1秒静止
4. ゆっくりとダンベルを下げる
5. 2~4を繰り返す
1セット8~12回を3セット行いましょう。
アップライトロウのポイント
・三角筋を意識すること。
・反動を使わずに常に肩の緊張を意識して行うこと。
・腕で上げるのではなく、三角筋で上げることが重要なので腕に力を入れすぎない様にしましょう。
2. サイドレイズ
サイドレイズは肩関節の外転を通して三角筋の中部をターゲットとして鍛えていくトレーニングです。
サブターゲットとして僧帽筋の上部、ローテーターカフを形成する棘下筋といった筋肉にも効果があります。
三角筋は前部・中部・後部という3つの部位に分かれているので、バランスよく鍛えていくことが重要。三角筋中部を鍛え整った三角筋を手に入れたいという人におすすめです。
正しいサイドレイズのやり方
1. 両手でダンベルをもち胸を少し張り直立する
2. 脇を開きながら真横より若干前にダンベルを持ち上げる
→肘から上げるイメージ
3. 肩とダンベルが同じ高さになるくらいまで持ち上げたら1秒キープ
4. ゆっくりとダンベルを下げる
5. 2~4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
サイドレイズのポイント
・腕に力を必要以上に入れないこと、三角筋をメインに鍛える種目であるので三角筋を収縮させることを意識することでトレーニング効果が上昇します。
・立って行うと体幹の関与が少なくなるので、座って行うのもおすすめです。
3. フロントレイズ
肩関節の屈曲動作を通して三角筋の前部をメインターゲットとして鍛えていくトレーニングです。
前部・中部・後部という大きく3つの部位に分けることができる三角筋であるので、バランスよく鍛え上げることが重要です。
三角筋の別の部位を鍛えるトレーニングと合わせて行うことで満遍なく鍛え上げられた、三角筋を手に入れることができます。
正しいフロントレイズのやり方
1. 膝を軽く曲げた状態でダンベルを持ち直立します
2. 胸を張り肩甲骨を寄せセットポジションを作る
3. 腕を前方に向けて広げながらダンベルを持ち上げる
4. 持ち上げた位置で1秒静止
5. ゆっくりともとの位置に戻す
6. 3~5を繰り返す
1セット8~12回を目安に繰り返していきましょう。
フロントレイズのポイント
・三角筋の力で持ち上げることを意識すること、腕の動きは添えるようなイメージで行いましょう。
・胴体を動かさないことを意識することで三角筋に効きやすくなります。
・ダンベルを体に付けず、ぎりぎりで止めることで筋肉を常に緊張させることができます。
4. リアレイズ
出典:belegend.jp
肩関節の水平外転を通して三角筋の後部を鍛えるトレーニングです。
肩甲骨も関与してくるためサブターゲットとして僧帽筋にも効果があります。
三角筋後部を鍛えることのできるリアレイズに追加して、前部・中部を鍛えることのできるトレーニングを行うことで満遍なく鍛え上げられた三角筋を手に入れることができます。
正しいリアレイズのやり方
1. 肩幅ほどに足幅をとり両手にダンベルを持つ
2. 膝を軽く曲げ、床と平行になるくらいまで上体を前傾させます
3. 肩甲骨は寄せないことを意識しダンベルを持ち上げる
4. ダンベルをもとの位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
1セット8~12回を目安に3セット行いましょう。
リアレイズのポイント
・背中は丸めすぎないように注意しましょう。腰を痛める原因になってしまいます。
・肩甲骨を寄せなことを意識することで三角筋に効きやすくなります。
・ネガティブ動作に適度にブレーキをかけることで、より三角筋後部に効かせることができます。
5. ダンベルショルダープレス
ダンベルを使い肩を鍛えるトレーニングメニューの定番。
ダンベルを肘をまげた状態で持ち上げる動作を通して三角筋をメインターゲットとして鍛えていきます。
三角筋の中でも前部と中部に負荷のかかるトレーニングなので、他の三角筋を鍛えるトレーニングを通して満遍なく鍛えていきましょう。
正しいダンベルショルダープレスのやり方
1. トレーニングベンチに腰掛ける
2. 順手でダンベルを握る
3. ダンベルを担ぐようにして肩の位置に構える
4. ダンベルを持ち上げる
5. ゆっくりともとの位置に戻す
6. 4と5を繰り返す
1セット8~12回を3セット行いましょう。
ダンベルショルダープレスのポイント
・肘を伸ばすと効きにくくなってしまうので、肘は常に曲げた状態をキープすること。
・動作に反動を使わずネガティブ動作をゆっくりと行うこと。
・肩甲骨をあげないこと、上げてしまうと僧帽筋に作用してしまうので注意が必要です。
バーベルトレーニング
バーベルトレーニングは、高い重量設定で行うことができるため少ない回数であっても充分に効果があります。
ですが、その分怪我のリスクも大きいので、正しいフォームを意識し安全にトレーニングを行うことがポイントです。
1. バーベルショルダープレス
肩回りを鍛える定番トレーニングであるダンベルショルダープレスをバーバルを使用して行うトレーニング。
三角筋をメインターゲットで、その中でも特に前部に効果があります。
僧帽筋と上腕三頭筋もサブターゲットして鍛えます。
トレーニングを継続することでスポーツのパフォーマンスの向上が期待できます。
正しいバーベルショルダープレスのやり方
1. ベンチに腰掛ける
2. バーベルを握り、肩の斜め上あたりまで持ち上げる
3. バーベルを持ち上げる
4. ゆっくりと元の位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
1セット8〜12回を3セット行いましょう。
バーベルショルダープレスのポイント
・バーを握る手は順手、手幅は肩幅より少し広めにとりましょう。
・体幹の筋肉に力を入れ体勢を安定させること。
・バーベルを大胸筋上部に着く手前で止めることで筋肉の緊張を緩ませずに行うことができます。
2. アップライトローイング
アップライトローイングはショルダープレスと並ぶ肩トレーニングの定番です。
アップライトローイングで鍛えることのできる部位は三角筋と僧帽筋。どちらも逆三角形のシルエットには不可欠な筋肉であるので、筋トレを通してボディメイクをしたいという人にオススメです。
正しいアップライトローイングのやり方
1. バーベルを握り、太ももの前あたりにセット
2. 両肘を高く上げるようにしてバーベルを持ち上げる
3. バーベルをゆっくりと元の位置に戻す
4. 2と3を繰り返す
1セット8〜12回を3セット行いましょう。
アップライトローイングのポイント
・肘でバーベルを上げていくイメージで行うと、三角筋に効きやすくなります。
・バーベルを降ろす時のネガティヴ動作をゆっくりと行うこと。
・ウェイトが常に体の近くを通ることを意識しましょう。
マシントレーニング
主にジムで行うことになるマシントレーニングは初心者の方から上級者の方までおすすめできるトレーニング。
重量設定の幅が広く、ある程度フォームが固定されるのでフォームが簡単です。
マシントレーニングを取り入れ、より効率的にトレーニングを行っていきましょう。
1. ショルダープレス
ショルダープレスはマシンを使用し、腕を上下させる運動を通して三角筋を鍛えるトレーニングです。
三角筋をメインターゲットにしているものの、三角筋へ適切に効かせるには正しいフォームと少しのコツが必要。
しっかりと読んで効果的にトレーニングを行っていきましょう。
正しいショルダープレスのやり方
1. 肩より少し高い位置にバーベルをセット
2. バーを少し浮かせる
3. バーを握り、持ち上げる
4. ゆっくりとバーを元の位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
1セット10回を3セット行いましょう。
ショルダープレスのポイント
・肩をすくめないこと、肩の位置を動かさないことを意識することで三角筋の関与を押さえることができます。
・ダンベルの落下による怪我につながってしまうので、最初のうちは軽い重量から始めること。
2. ケーブルアップライトロウ
ケーブルトレーニングは負荷が抜けにくいというメリットがあり、トレーニング中の動作において力が抜けるタイミングが少ないため効率的に負荷をかけることが可能です。
怪我のリスクも少ないうえに小さい重量から始めることができるため、後半の追い込みにも取り入れたいトレーニングメニューです。
正しいケーブルアップライトロウのやり方
1. 両足を肩幅より少し広くとり、ケーブルマシンの前に立つ。
2. バーを両手で握り、姿勢を正します。
3. 両肘を上に持ち上げるようなイメージでバーを引く。
4. 両手が胸の前辺りに来るまで持ち上げたら、もとの体勢に戻る。
5. 3と4を繰り返す。
1セット10~15回を3セット繰り返しましょう。
ケーブルアップライトロウのポイント
・ケーブルを引くイメージが強くなり過ぎてしまうと三角筋に負荷が行き渡らなくなってしまうので注意してください。
・両手で持ち上げるイメージではなく、肘を持ち上げるように動作を行うと三角筋を刺激しやすいです。
肩の筋肉を鍛えたくましい肩回りを
肩の筋肉を鍛えるトレーニングメニューを紹介しました。
正しいフォームと各トレーニングのポイントを押さえてトレーニングを行えば、たくましい肩回りを手に入れることができるでしょう。
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広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。