【レッグプレス】下半身を総合的に鍛えるトレーニングのバリエーションや正しいフォームを徹底解説
レッグプレスは定番の筋トレメニューであり、下半身を総合的に鍛えることができるので取り組んでいる人も多いのではないでしょうか。そんなレッグプレスも、足の幅や向きなどを変えたりすることで様々な部位を鍛えることができます。
そこでこの記事ではレッグプレスの様々なやり方とフォームを解説していきますので参考にしてください。
- 44,741views
- B!
アイキャッチ画像出典:www.coachmag.co.uk
下半身を総合的に鍛えるレッグプレス
レッグプレスは、専用のマシンを使ってトレーニングを行うことで下半身を総合的に鍛えることができるトレーニングです。高重量まで扱えるトレーニングメニューであるため、下半身の筋力アップに非常に効果的なレッグプレスですが、実は足の幅やつま先の向き、体の向きなどを変えることで様々な部位を鍛えることができます。
そこでこの記事では基本的なレッグプレスのやり方から、その他の様々なバリエーションまで紹介していきますので、自分の目的に合わせてトレーニングに励んでみてください。
レッグプレスで鍛えることができる筋肉
まずはレッグプレスで鍛えることができる部位について紹介します。下半身を総合的に鍛えることができると書いた通り、下半身の大きな筋肉はレッグプレスで鍛えることができます。以下でそれぞれの筋肉の特徴を説明します。
大腿四頭筋
レッグプレスのメインターゲットとなる筋肉の1つ目は大腿四頭筋です。
太もも前面に位置している大腿四頭筋は人の筋肉の中で最も大きい筋肉です。
膝の伸展に大きく貢献している筋肉であり、日常動作の歩く、走るなどといった動作のみならず、多くのスポーツにおいて重要な筋肉です。
その大きさゆえ、鍛えることで大幅に代謝が向上し、脂肪燃焼効果も期待することができます。
ハムストリングス
レッグプレスのメインターゲットとなる筋肉の2つ目は、ハムストリングスです。
ハムストリングスは太ももの後面に位置しており、筋肉大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋と呼ばれる3つの筋肉で構成されています。ハムストリングスは下半身の中でも大きな筋肉になるため、鍛えれば鍛えるほど様々なメリット効果を期待できます。
働きとしては外旋・内旋といった股関節の動きに関わっており、鍛えることで運動パフォーマンスの向上にも繋がります。
大臀筋
レッグプレスのメインターゲットとなる筋肉の3つ目は、大臀筋です。
大臀筋は臀部を形成している筋肉のうち最も表層部にある筋肉で、単一筋としては人体の中で最大級の大きさを誇ります。主にハムストリングスと連動し、股関節の伸展に貢献しており、歩くことや走ることといった日常動作のほぼすべてに貢献しています。
ここを鍛えるとお尻が引き締められ、見栄えのよい後ろ姿になります。
内転筋
レッグプレスは太ももの内側の内転筋も鍛えることができます。
股関節を閉じる動きを「内転」といい、その動きを担っている筋肉が内転筋です。
骨盤の固定や姿勢の維持、安定した歩行といった役割を担っており、私達の日常生活において欠かせない筋肉です。
また内転筋を鍛えることで太ももを引き締めることができるので、見た目的にも重要な筋肉であると言えるでしょう。
下腿三頭筋
通常のレッグプレスでは難しいですが、マシンの使い方を工夫することで、下腿三頭筋も鍛えることができます。下腿三頭筋は一般的にふくらはぎとして認識されている部分の筋肉のことです。
下腿三頭筋はヒラメ筋と腓腹筋と呼ばれる2つの筋肉で構成されている筋肉。ヒラメ筋とにはそれぞれ役割があり、それぞれが作用しあいふくらはぎとしての機能を果たしています。
ヒラメ筋や腓腹筋はジャンプやランニングといったほとんどすべての動作に貢献しているので生活には欠かせない筋肉です。
レッグプレスの効果
お尻や太ももを引き締める
レッグプレスは下半身のボディメイクの点からみて非常におすすめのトレーニングです。
お尻のほとんど全てを形成する大臀筋をトレーニングを通して肥大させることによってヒップが持ち上がり、お尻回りのたるみが改善されます。ハムストリングスを鍛えることは大臀筋を持ち上げることにも繋がるので、両方を鍛えることができるフロントスクワットはヒップアップに最適でしょう。
また、重量を上げて負荷を強くすることで、たくましい太ももを手に入れることも可能です。
運動パフォーマンスの向上
レッグプレスは、大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋をメインで鍛えるトレーニングです。これらの筋肉は歩く、しゃがむ、起き上がるといった動作をはじめ、スポーツ全般においても貢献しています。鍛えることでこれらの機能は高まり、疲れにくくなったり、スポーツにおけるパフォーマンスの向上が期待できます。
レッグプレスだけでも効果が得られますが、スクワットやデッドリフトと組み合わせることで、運動機能がより向上するので、ぜひトレーニングに取り入れてみてください。
基礎代謝の向上
大腿四頭筋・大臀筋・ハムストリングスはどれも非常に大きな筋肉です。筋肉の代謝量はその大きさに比例して大きくなるので、これらの筋肉を鍛えることは代謝向上において非常に効率が良いと言えるでしょう。
基礎代謝が上がることで脂肪燃焼効率が上がります。そして筋肉が付きやすく、太りにくい体を手に入れることができます。
血行促進
ふくらはぎは第2の心臓とも言われ、下半身の血液を上半身へ運ぶ働きを持っています。そのため、ふくらはぎの筋肉が衰えると十分な血液循環ができず疲れやむくみを引き起こします。
ふくらはぎを鍛えることで体全体の血流の流れが促進され、疲労改善や肥満、コリや冷え性などの改善も期待することができます。ふくらはぎを鍛えることは単なる筋力アップにとどまらず、多くの健康面でのメリットも享受することができます。
【基本】レッグプレスの正しいフォームを解説
まずは基本的なレッグプレスのやり方を紹介します。これが正しくできるようになってからでないと他のバリエーションをやっても効果があまり得られないので、まずはここをマスターしましょう。
1. マシンに腰掛けて両足を股関節幅に開き、膝の角度が90度になる位置に足を置く
マシンに深く腰掛け、お尻が浮かないようにします。お尻が浮いてしまうと腰に負担がかかり、腰痛の原因になってしまいます。
マシンについている取っ手をしっかり握り体を安定させましょう。
2. かかとで押していくイメージで足を伸ばす
1の状態からかかとでボードを持ち上げていくイメージで足を伸ばしていきます。
ゆっくりと息を吐きながら行うことが大切です。
3. ゆっくりと足を元の位置に戻していく
足を伸ばしたら今度はゆっくり息を吸いながら足を元の位置に戻していきます。
この時にも腰が浮かないように注意しましょう。
4. 1~3の動作を15~20回行い、3セット繰り返す
足を伸ばして曲げるという動作を15~20回の範囲で行い、3セット繰り返します。
トレーニングの際のポイント
お尻を浮かせない
上記のフォームのところにも書きましたが、お尻がマシンから離れないようにします。離れてしまうと腰に負担がかかり、腰痛の原因になってしまいます。
反動をつけようとすると自然とお尻が浮いてしまうので。トレーニング中はゆっくりと足を動かすというイメージを持って行いましょう。
足を伸ばし切らない
足を伸ばしていく際には足を完全に伸ばし切らないことが大切です。足が完全に伸び切ってしまうと重りの負担が全て膝にかかってしまい、故障の原因となります。
伸びきらないくらいのギリギリのところでキープするようにしましょう。
つま先と膝の向きをそろえる
基本的なレッグプレスを行う際には、つま先と膝は真っすぐ真上に向け、向きをそろえることが大切です。つま先と膝が内側に入りすぎていたり、逆に外側に開いてしまったりすることで、膝や足首、股関節などに負荷がかかってしまいます。そうなってシムとこれも故障につながる恐れがありますので、つま先と膝の向きは常に揃えることを意識しましょう。
レッグプレスのバリエーションを紹介
ここかからはレッグプレスの様々なバリエーションを紹介していきます。マシンを使うことに変わりはありませんが、工夫して行うことで様々な部位を鍛えることができます。基本のレッグプレスができるようになったら、他のパターンにもぜひ挑戦してみてください。
1. ワンレッグプレス
ワンレッグプレスは、方足で行うレッグプレスです。通常のレッグプレスだけでは左右のバランスが無意識のうちに崩れがちですが、ワンレッグプレスでピンポイントに負荷をかけることでバランスを整えることができます。左右の筋量に差があると感じる人はぜひ取り組んでみてください。
正しいフォームを解説
1. マシンに腰掛け、片足をプレートにつける。もう片方の足は床に着ける
2. 大臀筋や大腿四頭筋を意識しながら片足でプレートを押す
3. 足を伸ばし切らないくらいのところまでマシンを押し、ゆっくり元に戻る
4. 10~15回を1セットとし、足を入れ替えながら3セットずつ行う
ポイント
・バランスを崩しやすいので、マシンについているグリップをしっかり握ってバランスをとる
・重量の目安としては両足の半分より少し軽いくらいに設定する
2. ワンレッグサイドプレス
ワンレッグサイドプレスは、上記のワンレッグプレスを横向きで行うレッグプレスです。横向きで行うことで、太ももの外側にある外側広筋や、お尻の側面にある中殿筋などの筋肉を鍛えることができます。これらの筋肉を鍛えることで太ももを横に肥大化させることができるので、太もも太くしたい人におすすめです。
正しいフォームを解説
1. マシンに腰掛け、体を若干傾けて片足をプレートにつける。角度的には30~45度が目安です
2. 股関節の内側から太ももの外側に押し出すイメージでプレートを押す
3. 足を伸ばし切らないくらいのところまでマシンを押し、ゆっくり元に戻る
4. 10~15回を1セットとし、足を入れ替えながら2セットずつ行う
ポイント
・こちらも床に手を着いたりグリップをしっかり握るなどしてバランスを保つ
・普段は中々負荷のかからない筋肉を使うので、重量は軽めに設定し、怪我に注意する
3. カーフレイズレッグプレス
カーフレイズレッグプレスは、レッグプレスマシンを使って行うカーフレイズのバリエーションです。カーフレイズでは、腓腹筋などのふくらはぎの筋肉を鍛えることができます。ふくらはぎをすっきりさせたい人や、盛り上がったふくらはぎを手に入れたい人におすすめです。
正しいフォームを解説
1. マシンに腰掛け、土踏まずからつま先のあたりをプレートにつく。
2. マシンを押して足を真っすぐ伸ばす
3. 足を伸ばしたまま、足首だけ曲げたり伸ばしたりしてふくらはぎに負荷をかける
4. 15~20回を1セットとし、3セット行う
ポイント
・常に膝を伸ばしたままにする
・足首の曲げ伸ばしはゆっくり行う
4. ワイドスタンスレッグプレス
ワイドスタンスレッグプレスは、足の幅を広く取ることで、通常のレッグプレスではアプローチしにくい太もも内側の内転筋に負荷をかけることができます。太もものたるみを改善したい人や、太ももを太くしたい人におすすめです。
正しいフォームを解説
1. マシンに腰掛け、両足を肩幅の1.5倍くらいに開いて足をプレートにつく
2. かかとでプレートを押すようにして足を伸ばしていく
3. 足が伸びきらないくらいのところまで伸ばしたら、膝を曲げて元に戻る
4. 15~20回を1セットとし、3セット行う
ポイント
・つま先を外側に開くとより内転筋に効かせることができる。その際に膝の向きとつま先の向きをそろえるようにする
・膝が内側に入ってしまうと故障する要因になるので、膝は真っすぐ曲げる
5. ナロースタンスレッグプレス
ナロースタンスレッグプレスは、ワイドスタンスレッグプレスと逆で、足幅を狭くして行うレッグプレスです。それによって太ももの外側の外側広筋を重点的に鍛えることができます。効率よく太ももを太くしたい人にはおすすめです。
正しいフォームを解説
1. マシンに腰掛け、両足を腰幅より少し狭いくらいに開いて足をプレートにつく
2. かかとでプレートを押すようにして足を伸ばしていく
3. 足が伸びきらないくらいのところまで伸ばしたら、膝を曲げて元に戻る
4. 15~20回を1セットとし、3セット行う
ポイント
・腰が浮きやすいのでマシンに深く腰掛け、腰に負担がかからないように注意する
・膝とつま先の向きをそろえる
レッグプレスマシンの種類
レッグプレスのマシンは、ジムなどによく置いてある水平型レッグプレスマシンの他にも、45度型や、垂直型があります。それぞれ特徴があるので、以下でそれらを解説します。
水平型レッグプレスマシン
水平型レッグプレスマシンは、マシンなどによく置いてあるタイプのレッグプレスマシンです。
水平にプレートを押し込むようにしてトレーニングを行います。マシンによっては背もたれやマシンの角度が調整できるようになっているので、体があまり柔らかくない人でも窮屈さを感じずにトレーニングに励むことができます。
また、多くの水平型レッグプレスマシンは、「ウエイトスタック式」と呼ばれるウエイト調整形式になっています。これはピンを抜き差しして重量を調整するタイプなので、女性や筋トレ初心者の方でも使いやすくなっています。
45度レッグプレスマシン
45度レッグプレスマシンは、その名の通り足を45度の角度で曲げ伸ばしするタイプのレッグプレスマシンです。こちらのマシンの特徴は、「高重量で行うことができる」という点です。水平型の方では、ピンの抜き差しで調整できるというメリットがありましたが、逆に言えば決められた重量の範囲内でしか行うことができないということです。この45度型では、バーベルのようにウエイトを付けて行うので、圧倒的に高重量を扱うことができます。水平型では負荷が足りないという人は、こちらのタイプを使うと良いでしょう。
垂直型レッグプレスマシン
垂直型レッグプレスマシンは、足を真っすぐ上に伸ばすタイプのレッグプレスマシンです。あまり見かけることがありませんが、メリットとしては、体の位置を前後に動かすことで鍛えたい部位を微調整できるという点です。体をマシン側に寄せることでハムストリングスや大臀筋などの背中側の筋肉、マシンから離すことで大腿四頭筋などの体の前面の筋肉を鍛えることができます。高重量を扱うことができますが、ウエイトを上から差し込む形がほとんどであるため、重量の調整は非常に面倒になっています。
レッグプレスで下半身を総合的に鍛えよう
ここまで通常のレッグプレスの正しいフォームから、様々なバリエーション、マシンのタイプを紹介しました。ジムなどに行かないと中々取り組むことはできませんが、その分非常にに効率よく下半身を鍛えることができます。自分の目的に合わせて様々なパターンに取り組み、理想の下半身を手に入れましょう。
この記事のキーワード
この記事のライター
野球歴10年以上。スポーツは見るのもやるのも全般的に好きです。