大臀筋の鍛え方。お尻回りの引き締めに効く最強トレーニングメニュー
お尻の筋肉の大部分を占める大臀筋は単一筋としては人体の中でもっとも大きい筋肉。大臀筋を鍛えることで得られるメリットはヒップアップはもちろんのこと、代謝向上も期待することができます。この記事では大臀筋を鍛える方法を解説するので、正しいフォームとポイントを押さえトレーニングに役立ててください。
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アイキャッチ画像出典:www.nbcnews.com
大臀筋について
大臀筋は臀部に位置する単一筋としては最大の大きさを誇る筋肉。主にハムストリングスと連動し、股関節の伸展に貢献しており、歩くことや走ることといった日常動作のほぼすべてに貢献しています。それに加えて股関節を鍛えることで、正しい姿勢の維持にも大きく貢献するので、日常的なトレーニングが特に重要な筋肉と言えることができるでしょう。
鍛えることで得られるメリット
ヒップが引き締まる
大臀筋を鍛えることで得られる大きなメリットはお尻回りを引き締めることができるということ。お尻のほとんど全てを締める大臀筋をトレーニングを通して肥大させることによってヒップが持ち上がり、お尻回りのたるみが改善されるでしょう。
基礎代謝が上がり、ダイエットにも効果あり
単一筋として最も大きい大臀筋を鍛えることは大幅な代謝の向上につながります。何もしていなくても消費されるエネルギー量は筋肉の大きさに比例して大きくなっていくので、単一筋として最大の大きさを誇る大臀筋を鍛えることで最短距離で代謝を向上させることができます。それによる脂肪燃焼効果を通してウェスト周りの引き締めも期待することができるでしょう。
大臀筋を鍛えるおすすめトレーニング
大臀筋の基礎知識と鍛えることによるメリットを押さえたら次はトレーニングの実践です。
大臀筋のトレーニングはフォームが難しいものが多いので、正しいフォームの解説と、トレーニングのコツを押さえ正しいフォームで効率的に大臀筋を鍛えていきましょう。
1. 自重トレーニング
自重トレーニングは紹介しているトレーニングの中では最も取り組みやすいので、これから筋トレを始めるという方におすすめです。自宅で手軽に行うことができるので、毎日少しずつ、まずは筋トレを習慣づけることを目標に初めてみてください。また、手軽に行うことができる一方で正しいフォームが大切になってくるので、しっかりと解説と参考動画を見て正しいフォームでトレーニングを行うようにしましょう。
1-1 スクワット
下半身トレーニングの王道であるスクワットで大臀筋を鍛えることができます。スクワットは大臀筋と大腿四頭筋をメインターゲットとし、サブとしてハムストリングス鍛えることができ、大きな筋肉をまとめて鍛えることができるのが特徴。大臀筋を鍛えながらも全身の筋力アップを狙うことの出来る万能トレーニングです。
■正しいスクワットのやり方
1. 足を肩幅ほど開き膝を曲げやや上半身を前傾させた体勢を作る
2. 両手をクロスさせ方で組みます
→ここまでがセットポジション
3. 姿勢を崩さずにゆっくりと体を降ろす
4. 最も降ろした位置で1秒間キープ
5. ゆっくりと体をもとの位置に戻す
6. 3~5を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
■正しいスクワットのやり方
・脛と背中の傾きが平行になっていることを意識する。
・目線は常に前を向く。
・つま先を外側に向けることで膝が内に入り込むことを防ぎ怪我の防止につながります。
1-2 キックバック
手のひらと片膝をついた状態で、膝をついていない方の足を後方に蹴り上げるトレーニング。大臀筋に集中して負荷を与えることが可能で、ヒップアップに効果的なトレーニング。
◼︎正しいキックバックのやり方
1. 両手と両膝をつき四つん這いの姿勢をとる
2. 片足を後方へ伸ばす
→ここがセットポジション
3. 大臀筋を意識しながら伸ばした片足を持ち上げる
4. ゆっくりともとの位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
◼︎キックバックのポイント
・大臀筋は常に意識する。
・ネガティブ動作もゆっくりと行うこと。
・反動をつけないこと。
1-3 ランジ
足を前方に踏み出す動作を通して大臀筋を中心に鍛えていくトレーニング。他の大臀筋トレーニングと異なる点は多くの筋肉を動員するという点。太ももの筋肉を初め、内転筋軍や股関節外旋筋群といった筋肉を鍛えることができ、これらの筋肉を鍛えることで体のバランス力向上にもつながります。
■正しいランジのやり方
1. 手を腰に置き自然な状態で直立する
2. 足を遠めに踏み出す
3. 太ももと床が90度になるくらいまで腰を下ろす
4. なるべく素早く足をもどし、もとの体勢に戻る.
5. 2~4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す
■ランジのポイント
・上半身の姿勢は崩さないこと。
・もとの体勢に戻る時は前足のつま先に力を入れることがコツ。
・ダンベルを持つことで負荷を上げることが可能。
1-4 サイドランジ
横方向へ足を踏み出し腰を下ろしていくトレーニング。大臀筋とハムストリングスをメインターゲットとする点はフロントランジと共通ですが、サイドランジは内ももの内転筋軍にも効果があります。大臀筋を鍛えるだけでなく、内ももの引き締めも期待することのできるトレーニングです。
◼︎正しいサイドランジのやり方
1. 両足を肩幅ほど開き直立する
2. 姿勢を正し胸を張り姿勢を整える
3. 横方向に向けて足を大きく踏み出す
4. なるべく素早くもとの位置に戻る
5. 3と4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
◼︎サイドランジのポイント
・足を踏み出す幅は自分の肩幅の2倍ほど。
・踏み出したほうの足に体重を乗せるようにして体を落とす。
・もとの体勢に戻る時はかかとに力を入れる。
1-5 ヒップリフト
膝を立て横になった状態からお尻を上に持ち上げる動作を通して大臀筋をメインターゲット、ハムストリングスをサブターゲットとして鍛えることができます。大臀筋を鍛えるトレーニングとしては鉄板であるので必ず押さえたいトレーニングと言えます。
■正しいヒップリフトのやり方
1. 膝を立てた状態で仰向けになる
2. 手を体の横にセットし手のひらで体を支えるようにする
3. 背中・腰・膝が一直線になるようにお尻を持ち上げる
4. ゆっくりともとの位置に戻す
5. 3~4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
■ヒップリフトのポイント
・トレーニング中は基本的に足の裏は床に着けたまま。
・大殿筋の収縮を意識すること。
・トレーニングに反動を利用しないこと。
1-6 ブルガリアンスクワット
スクワットのバリエーションのトレーニングで、より大臀筋やハムストリングスへ集中的に刺激を与えることの出来るトレーニング。中臀筋や小臀筋といった臀部の細かな筋肉に対しても効果があるのでヒップアップにはとても効果的なトレーニングです。
■正しいブルガリアンスクワットのポイント
1. 自分の膝の高さより少し低いくらいのイスを用意
2. 台を背に足の甲を代の上に乗せる
3. 背筋を伸ばし胸を張り体勢を整える
4. 上半身が床に対して垂直になっているのを意識したまま体をゆっくりと下げる
5. 降ろした位置で1秒間キープ
6. ゆっくりと体を持ち上げる
7. 4~6を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
■ブルガリアンスクワットのポイント
・通常のスクワットと同様に膝がつま先より前に出ないようにすること。
・前足の太ももが床と平行になる位置を目安に体を降ろす。
・大臀筋とハムストリングスの収縮を意識しながら極力ゆっくりとトレーニングを行う。
1-7 ステップアップ
階段を上り下りするような動作を通して、大腿四頭筋や大殿筋、そして下腿三頭筋や脊柱起立筋といった筋肉を中心に鍛えることが可能です。補助的に腹筋群の筋肉も使用するのエ実質ほぼ全身の筋肉を鍛えることの出来る万能トレーニングです。
◼︎正しいステップアップのやり方
1. ひざ下から膝くらいの高さの台を用意する
2. 台の真後ろに立ち胸を張りやや目線は上を向き姿勢を整える
3. 足を代の上に置き足の力のみで体を持ち上げ、台の上に立つ
4. 体をぶらさずにゆっくりともとの体勢に戻る
5. 3と4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
◼︎ステップアップのポイント
・トレーニング中はセットポジションの姿勢を維持し続けること
・地面についているほうの足の力は利用しない
・バーベルや2リットルのペットボトルを持つことで負荷を上げることが可能
2. ウェイトトレーニング
自重トレーニングで1セット10〜15回×3セットがこなせるようになってきたら、ウェイトトレーニングも合わせて取り入れることがおすすめです。自重よりも高い負荷で行うことができますし、特にダンベルは自重に比べて筋肉の可動域が広いため、また異なった刺激を筋肉に与えることができます。
中でも、大臀筋のトレーニングの定番であるヒップスラストは必ず習得したいところです。
2−1 ダンベルスクワット
自宅で行うスクワットの負荷をより高いものにしたい場合にダンベルスクワットはおすすめ。ダンベルを両手に持つことで自分の体重に加えてダンベルの重量も合わさる負荷で自宅でもオールアウトを狙うことができます。
■正しいダンベルスクワットのやり方
1. 足を肩幅ほど開き胸を張り上半身を少し前傾させた状態で直立する
2. 上半身の姿勢を維持したまま体を降ろす
3. 降ろした位置で1秒間キープ
4. ゆっくりと体を持ち上げもとの体勢にもどる
5. 2~3を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
■ダンベルスクワットのポイント
・ダンベルの重量は軽めから始めること。
・ダンベルは手で持つのではなく、ぶら下げているイメージ。
2−2 バーベルスクワット
ベンチプレス、デッドリフトと並んで筋トレBIG3の1つに数えられるのがこのバーベルスクワットです。通常のスクワットで鍛えることのできる大臀筋、大腿四頭筋に加え姿勢維持のためのコアマッスル群も圧倒的な負荷で鍛えることができる万能トレーニングです。
■正しいバーベルスクワットのやり方
1. 肩の上にバーベルを担ぐ
2. 肩甲骨を寄せ胸を張り体勢を整える
3. 背中は真っすぐ伸ばしたまま体を降ろす
4. ゆっくりと体をもとの体勢にもどす
5. 3と4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
■バーベルスクワットのポイント
・バーベルの重量設定は軽めから始めること。
・フォームが崩れてきた場合は危険なので中止すること。
・腰から上は絶対に曲げないこと。
2−3 ヒップスラスト
ヒップスラストはバーベルを腰の上に置きお尻を上下させることで大臀筋に負荷をかけていくトレーニング。ヒップリフトと動作が似ていますが、こちらの方が高い負荷をかけてトレーニングを行うことができます。
◼︎正しいヒップスラストのやり方
1. ベンチに肩甲骨部分でもたれかかるような姿勢をとる
2. バーベルを太ももの付け根辺りに乗せる
3. お尻を締めるようなイメージでバーベルを持ち上げる
4. 上げ切ったところで1秒キープ
5. ゆっくりとバーベルを持ち上げる
6. 3~5を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
◼︎ヒップスラストのポイント
・セットポジションでは肩は腰幅ほど開き膝は曲げておく。
・ばーべるを乗せる時は太ももの上を転がすようなイメージ。
・腰を下ろす位置は床に着くすれすれまで。
3. マシントレーニング
大臀筋のトレーニングではマシンが登場する機会はそれほど多くないですが、ジムでトレーニングをする際など試してみてください。主にケーブルトレーニングとなりますが、ケーブルトレーニングは可動域が広く、追い込みやすいのが特徴です。
3−1 ケーブルキックバック
ケーブルマシンに片脚を固定し後ろに向かって蹴り上げるトレーニング。フォームが簡単なうえに重量調節の幅も広いため、初心者からも取り入れやすいのが特徴。大臀筋を集中して鍛えることができるために、トレーニング後半の追い込みにもおすすめのトレーニング。
◼︎正しいケーブルキックバックのやり方
1. ケーブルマシンに片脚をセット
2. 片足を支えにし、もう片方の足は腰におく
3. 膝を曲げずに片足を後ろにけりだす
4. もとの体勢に戻り3を繰り返す
1セット15回を3セット繰り返しましょう。
◼︎ケーブルキックバックのポイント
・トレーニング時は大臀筋を意識して行うこと。
・大殿筋の力を利用してトレーニングを行うこと。
・上半身の姿勢はぶらさないこと。
大殿筋を鍛えてたくましいヒップラインに
大殿筋を鍛えるトレーニングメニューを紹介しました。
大殿筋を鍛えることで代謝の向上、そしてヒップアップといったメリットがあるので、正しいフォームと各トレーニングのポイントを押さえ効率的にトレーニングを行っていきましょう。
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この記事のライター
広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。