ハムストリングスの鍛え方。太もも裏の重要筋肉を鍛える最強トレーニングメニュー
ハムストリングスは太ももの後面に位置している筋肉で、大腿四頭筋と連動しながら膝を曲げたり伸ばしたりする動作に貢献しています。鍛えることで日常動作の安定感が増し、ヒップアップ効果も期待することが出来る部位。自重からマシンを使用したトレーニングまで幅広く紹介しているので、上級者から初心者まで必読の内容になっています。
- 391,294views
- B!
アイキャッチ画像出典:www.bodybuilding.com
ハムストリングスについて
ハムストリングスは太ももの後面に位置している筋肉です。動作としては膝関節の屈曲に貢献し大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋と呼ばれる3つの筋肉で構成されています。日常の動作では歩くことや走ることといった動作において作用しており、生活に欠かすことのできない筋肉ということができるでしょう。
そして、ハムストリングスは前面に位置している大腿四頭筋の拮抗筋であり、お互いに作用しあうことで膝の伸展と屈曲を行います。このどちらかが弱いと肉離れを起こす可能性が高まってしまうので注意が必要というのも特徴のひとつ。この力のアンバランスはトレーニングによって解消することができます。
つまり、ハムストリングスを鍛えることは日常動作を助けるだけでなく、大腿四頭筋よりハムストリングスが弱かったことを原因とする肉離れのリスクも軽減することにつながるのです。
鍛えることによる3つのメリット
1. ヒップの引き締め
ハムストリングスを鍛えることはヒップアップにつながります。ハムストリングスは大殿筋の下にくっつくようにして位置しているので、鍛えることでハムストリングスが大殿筋を持ち上げ、結果的にヒップアップにつながります。それに加え、ハムストリングスを鍛え太もも裏の脂肪が燃焼され、引き締まることで大殿筋との境界のメリハリが付きヒップラインが強調されます。ヒップラインの改善においてハムストリングスは欠かせない筋肉でしょう。
2. 代謝向上によるダイエット効果
ハムストリングスは太もも前面の大腿四頭筋、ふくらはぎの下腿三頭筋に次いで人体の中で3番目に大きな筋肉。人が何も活動をしていない時に消費されるエネルギーである代謝量は筋肉の大きさに比例して大きくなるので、大きな筋肉であるハムストリングスを鍛えることは特に代謝量の増加が大きくダイエット効果を期待することができるでしょう。
3. 日常動作のパフォーマンスアップ
ハムストリングスは大腿四頭筋と連動して膝関節の伸展と屈曲に大きく貢献している筋肉。ハムストリングスを鍛えることで日常動作における歩行や走るといった動作の安定感を大きく向上させることができます。スポーツの面においても足を後ろに蹴りだす力が強くなるので、それぞれのパフォーマンス向上にもつながります。
ハムストリングスのトレーニングにおいて意識すること
アイソレーション種目の活用
トレーニングには複数の筋肉をまとめて鍛えることの出来るコンパウンド種目と1つの筋肉を集中的に鍛えることの出来るアイソレーション種目が存在します。まずコンパウンド種目で大まかに筋肉を鍛え、その後にアイソレーション種目を活用してターゲットとなる筋肉を集中的に追い込みましょう。1つの筋肉を効率的に追い込んでいきたい場合はこのような順序で行うことがおすすめです。
筋肉の働きを知り、意識する
ハムストリングスの働きは膝関節の屈曲が主な働きです。具体的な動作で言うと、歩いたり走ったりするときの足を後ろへ蹴りだす動作です。トレーニングの際は膝を曲げる動作の際に太もも裏のハムストリングスの収縮を意識して行うことで何も意識をすることなくトレーニングを行う場合よりも何倍も効率的にトレーニングを行うことができます。
ハムストリングスを鍛えるトレーニングメニュー
自重からダンベルを使用したものまでハムストリングスを鍛えるトレーニングメニューを紹介します。正しいフォームから各トレーニングのコツを紹介しているので、1つ1つをしっかりと押さえ効率的にハムストリングスを鍛えていきましょう。
1. ノーマルスクワット
下半身トレ―ニングの王道であるスクワットは大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングスを鍛えることが出来ます。ハムストリングスのみならず、多くの筋肉を鍛えることができるので必ず押さえたいトレーニングです。
■正しいスクワットのやり方
1. 足を肩幅ほど開き両手をクロスし方で組む
→上半身はやや前傾させ、膝は少し曲げます
2. 姿勢をキープしたまま体を降ろす
3. 最も降ろした位置で1秒間キープ
4. ゆっくりと体をもとの位置に戻す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
■スクワットのポイント
・肩甲骨を寄せ胸を張る。
・目線は常に前を向く。
・顎は少し引いた状態をキープする。
2. ダンベルスクワット
自宅で行うことの出来るスクワットの中で最も高い負荷をかけることの出来るスクワット。ダンベルを利用することで負荷が上がるのでマスターすることで効率的に下半身を鍛えることができます。
■正しいダンベルスクワットのやり方
1. 胸を張り膝を軽く曲げ、両手にダンベルを持つ
2. 上半身の姿勢を崩さないまま膝を曲げ体を降ろす
3. 降ろした位置で1秒間キープ
4. 姿勢を崩さず膝を伸ばし体を持ち上げる
5. 2~4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す
■ダンベルスクワットのポイント
・ダンベルは強く握らず手にぶら下げているイメージ。
・ダンベルの重量は軽いものから始めていくこと。
3. バーベルスクワット
ベンチプレス、デッドリフトと並んで筋トレBIG3に数えられるのがこのバーベルスクワット。先に紹介した2種類のスクワットよりも圧倒的に高い負荷でハムストリングスを初めとした下半身の筋肉を総合的に鍛えることの出来るおすすめトレーニング。
■正しいバーベルスクワットのやり方
1. ラックの高さを自分の肩よりも下に調整する
2. 自分の肩の上でバーベルを担ぎ順手で握る
3. 背筋を伸ばして胸をはり体勢を整える
4. 自分の後ろにあるイスに座るイメージで腰を下ろす
5. ゆっくりと体を持ち上げる
6. 4と5を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返す。
■バーベルスクワットのポイント
・バーベルの重量は軽めから始めること。
・メイン種目として行い、トレーニングの順番は必ず最初の方に行うこと。
・腰から上は丸めずに真っすぐをキープする。
4. ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは大殿筋、ハムストリングス、中殿筋や小殿筋といったヒップアップにおいて重要な部位をまとめて鍛えることのできるトレーニング。ヒップアップは女性だけでなく、男性にとっても重要ですのでブルガリアンスクワットを行い引き締まったお尻を手に入れましょう。
■正しいブルガリアンスクワットのやり方
1. イスやトレーニングベンチなどの台に足の甲を乗せる
2. 背筋は伸ばしたまま床に対して垂直に体を降ろす
3. 降ろした位置で1秒間キープ
4. 姿勢をゆっくりともとの体勢に戻す
5. 2~3を繰り返す
1セット10~15回を3セット行いましょう。
■ブルガリアンスクワットのポイント
・足の甲をおく台は自分よりも少し遠めに置く。
・姿勢は真っすぐを維持し前傾したり、後傾したりしないこと。
・トレーニング中は大殿筋とハムストリングスを意識すること。
5. フロントランジ
足を前方に踏み出す動作を通して大腿四頭筋とハムストリングスを中心に鍛えていくトレーニング。大腿四頭筋とハムストリング以外にも大殿筋や、ふくらはぎの筋肉といった下半身の筋肉に向けて全般的に効果のあるトレーニングです。ダンベルやチューブを使用することで負荷を高めることもできます。
■正しいランジのやり方
1. 背筋を伸ばし軽く膝を曲げ足を肩幅ほど開き直立する
2. 片足を踏み出す
3. 膝が90度に曲がるくらいまで体勢を落とす
4. なるべく時間をかけず素早く足をもとの位置に戻す
5. 片側も同様に繰り返す
1セット10~15回を3セット繰り返しましょう
■フロントランジのポイント
・足をもとの位置に戻すときは出している足のかかとに力を入れると効果的。
・上半身と床は常に垂直になっていることを意識して行うこと。
・深く股関節を沈ませるイメージで行うこと。
6. ジャンピングランジ
ランジのバリエーションの1つで、ランジの動きにジャンプを取り入れることで下半身を総合的に鍛えることができます。大腿四頭筋とハムストリングスはもちろん、体幹の筋肉群もターゲットに含むので効率的なトレーニングといえます。効果が高い分難易度も高いので正しいフォームを習得することが重要です。
■正しいジャンピングランジ
1. ランジの片脚を前に踏み込んだ状態をつくる
2. 両足で踏み込み一気にジャンプ
→飛んでいる時に足を入れ替える
3. 膝を痛めない様に優しく着地
4. 2と3を繰り返す
1セット10回を3セット繰り返しましょう。
■ジャンピングランジのポイント
・上半身は床に対して真っすぐ垂直になっていることを意識する。
・中途半端に腰を落とすことはかえぅて膝の怪我につながるので要注意。
・体幹に力をいれ姿勢をぶらさないようにする。
7. レッグカール
太もも裏のハムストリングスを集中的に追い込むことの出来るトレーニング。ダンベルでも行うことができますが、マシンで行う場合は画像のシーテッドで行うのが一般的。膝関節のみをトレーニングに使用しないため、ハムストリングスを徹底的に追い込むことができます。
■正しいレッグカールのやり方
1. マシンの背もたれや高さを調節する
2. 足パッドの上に足をのせる
3. 膝を曲げながらパッドを自分の方向に引く
4. 膝を伸ばしながらゆっくりともとの位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
■レッグカールのポイント
・トレーニング中に胴体が動くと腹直筋に力が入ってしまうので注意。
・膝は90度以上曲げる。
・ハムストリングスの収縮を意識することでより効果的になります。
8. ダンベルレッグカール
レッグカールをダンバルを使用して行う場合はベンチにうつぶせになった状態で行います。うつぶせになれるものとダンベルさえあれば自宅でも行うことが可能であるので、ハムストリングスを徹底的に追い込みたいという人におすすめのトレーニングです。
■正しいレッグカールのやり方
1. トレーニングベンチなどにうつ伏せになる
2. 両足でダンベルを挟む
3. 膝を曲げながらダンベルを持ち上げる
4. 膝を伸ばしながらゆっくりともとの位置に戻す
5. 3と4を繰り返す
1セット10~15回を3セット繰り返す。
■レッグカールのポイント
・床で行うことも可能であり、その場合はダンベルが床に着かないことを意識する。
・床に置いたダンベルを両足で挟みましょう、それが難しい場合は人に挟んでもらいましょう。
・ダンベルが自分の体へ落ちない様に常に注意すること。
ストレッチにも取り組んで怪我を防止
ハムストリングスはトラブルが起こりやすい
ハムストリングスは下半身の筋肉の中でも負担がかかる部位として知られています。ハムストリングスが疲労し硬くなってしまうと腰の筋肉が引っ張られて腰痛を引き起こすだけでなく、結構が悪くなることで疲労の回復が遅れてしまいます。このような状態になることを防止するためにも、ハムストリングスをストレッチによってほぐしていきましょう。
ハムストリングスをストレッチによってケアすることは、ハムストリングスの代表的な怪我である肉離れを防止することにもつながるので、そのような点においてもストレッチは筋トレと合わせて行っていくようにしましょう。
ハムストリングスを鍛えたくましい下半身へ
ハムストリングスを鍛えるトレーニングメニューを紹介しました。自重トレーニングなどの軽い負荷の物は正しいフォームで行うことを特に意識し、バーベルやダンベル、そしてマシンで行うトレーニングは重量設定に充分注意してトレーニングを行いましょう。
ハムストリングスを鍛え、見た目と機能どちらも優れたたくましい下半身を手に入れてください。
この記事のキーワード
この記事のライター
広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。