肩のインナーマッスルの鍛え方。効果的なメニューからチューブを使った方法まで
肩のインナーマッスルを鍛えることで肩関節の動作が安定しスポーツにおけるパフォーマンスの向上、そして怪我の予防にもつながります。この記事では肩のインナーマッスルの鍛え方について効果的なメニューからチューブを使った方法まで紹介しているので参考にしてみてください。
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アイキャッチ画像出典:zionsvillept.com
肩のインナーマッスルについて
肩のインナーマッスルは肩関節の安定をさせる役割を果たしています。主に棘下筋・棘上筋・肩甲下筋・小円筋の4つで構成されているので、それぞれの筋肉を押させてトレーニングに生かしていきましょう。
棘上筋
棘上筋は肩関節の安定性に貢献しているローテーターカフを形成している筋肉の1つです。ローテーターカフを形成している筋肉の中でも特に重要な筋肉として位置づけられています。肩甲骨への関与は少ないものの、一部関与している動作も存在するため合わせて鍛えておきたい筋肉の部位でもあります。
棘下筋
棘下筋は肩関節の外旋に貢献している肩のインナーマッスルであり、腕を外向きに捻る動作に貢献しています。投げる動作を必要とするスポーツを行う際に用いられ、ボールを投げる動作はもちろん、テニスなどのラケットスポーツにおいても重要な筋肉です。
肩甲下筋
肩甲下筋は肩甲骨の裏側に位置し、肩関節を内旋する役割を果たしているインナーマッスルです。体の内側に腕を動かす動作である内旋は野球やテニスなどの球技のパフォーマンス向上にも効果を期待することができます。
小円筋
小円筋は肩甲骨の外側から上腕筋に付着していて、肩甲骨の外旋に貢献しているインナーマッスルです。
健康かつの外旋は腕を外方向に捻る役割をさします。この動きは他の肩のインナーマッスルと同様、ボールを手で扱う球技には不可欠の動作です。それらのスポーツのパフォーマンスを向上させたいという方におすすめ。
肩のインナーマッスルを鍛えるメリット
肩関節の安定感の向上
肩のインナーマッスルを鍛えることで肩関節全体の安定感が向上します。
インナーマッスルを鍛えて肩関節が安定することで、肩甲骨が安定するようになると特にスポーツでの動きに無駄がなくなります。それに加えて、人体でも大きな体積を持つ三角筋を鍛えるメリットにも繋がるなど安定感の向上に力を入れるアスリートの方であれば肩関節のインナーマッスルは鍛えておきたい部位ということができるでしょう。
スポーツにおける怪我の予防
筋肉を支えているインナーマッスルを鍛えることで肩周りの怪我を防止することにもつながります。また、加齢による四十肩や五十肩に悩んでいる場合はそれらの改善も期待することができるでしょう。
肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニング
ここでは肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニングを5選紹介します。
肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニングには地味な動きが多いため、集中力が必要になりますがしっかりと取り組み肩のインナーマッスルを鍛えていきましょう。
1. エクスターナルローテーション
トレーニングのやり方
1. 体の側面を床に着けて横になります。
2. 床側の腕の肘を床に着けて、手で頭を支える。
3. 上側の手でダンベルを持つ。
4. ダンベルを持った腕の脇をしっかりと締めましょう。
5. 脇を締めた状態を維持しながら肘から下だけを動かし、手を天井へ向ける。
6. 1秒ほど静止したら腕を下ろし、4の姿勢に戻る。
7. 4〜6を繰り返す。
■セット数の目安
左右交互に15〜20回ずつを目安にして2〜3セット取り組みましょう。
■注意するポイント
・脇をしっかりと締めることで肩甲骨が固定されるため、よりピンポイントでトレーニングしていくことができます。肘を支点にして動かすように意識しましょう。
・余分な力をいれないように、呼吸は止めずに自然に行っていきましょう。
2. インターナルローテション
トレーニングのやり方
1. 体の側面を床に着けて寝そべる。
2. 頭は床から離してキープする。
3. 下側の手でダンベルを持つ。
4. ダンベルを持った腕でしっかりと脇を締める。
5. 脇を締めたまま、肘から下だけを動かし、手を天井へ向ける。
6. 1秒ほど静止したら腕を下ろし、4の姿勢に戻る。
7. 4~6を繰り返す。
■セット数の目安
左右交互に15〜20回ずつを目安にして2〜3セット取り組みましょう。
■注意するポイント
・頭をキープする際は、首周りへ余分な力が入らないように注意してください。
・支えが少ないため、体がぶれやすくなります。軸を意識して動きを安定させながらトレーニングしていきましょう。
・手首はしっかり固定させて曲がらないように気を付けましょう。
3. インワードローテション
トレーニングのやり方
1. 床に仰向けになって寝る。
2. 片手にダンベルを持つ。
3. 脇をしっかりと締めたまま、肘から下を体に垂直な方向へ倒す。
4. 手を床から離し、前腕と床が垂直になる位置まで持ち上げる。
5. 3の位置へゆっくりと戻す。
6. 3〜5を繰り返す。
■セット数の目安
左右交互に15〜20回ずつを目安にして2〜3セット取り組みましょう。
■注意するポイント
・手首を固定させて肩周りの筋肉を意識しながらトレーニングを進めていきましょう。
・ダンベルの重さは2〜3kgを目安にしてください。軽めのものから無理せずに進めていきましょう。
・リラックスしてトレーニングができるように呼吸を意識してください。
4. ショルダーサークル
トレーニングのやり方
1. 足を腰幅に開いて直立する。
2. 両手に軽めのダンベルを持つ。
3. 両腕を同時に動かし半円を描きながら両手を頭上に持ち上げる。
4. ゆっくりと両手を下ろして2の姿勢に戻る。
5. 3〜4を繰り返す。
■セット数の目安
10~15回を1セットとして2〜3セットを目安にトレーニングを進めていきましょう。
■注意するポイント
・両腕の肘はしっかりと伸ばしたままトレーニングをするように意識してください。
・肩への負荷がかかりやすいトレーニングなので、ダンベルは軽めのものから使用してください。
・腕の上下運動はゆっくりと等速で動かしていきましょう。
5. エンプティカンエクササイズ
トレーニングのやり方
1. 両足を腰幅に開き直立になる。
2. 片手にダンベルを持ち、手の甲を正面に向けておく。
3. ダンベルを持った腕を伸ばしたまま、肩の高さまで持ち上げる。
4. 等速で動かしながら2の姿勢に戻る。
5. 3〜4を繰り返す。
■セット数の目安
10〜20回を1セットとして左右交互に2〜3セットを目安に行いましょう。
■注意するポイント
・手の向きはしっかりと固定させたまま動かしていきましょう。
・腕の動きは等速で動かすように意識してください。
・姿勢が崩れないように、頭頂部が天井から引っ張られているイメージで背筋を伸ばしていきましょう。
チューブを使ったトレーニング
チューブを使ったインナーマッスルトレーニングを紹介します。
肩のインナーマッスルは自重やフリーウウェイトでは鍛えづらく、ピンポイントの筋肉を鍛えるのであればチューブを使用することが効果的です。
チューブを使って効率的にトレーニングを行なっていきましょう。
1. 棘上筋
トレーニングのやり方
1. 足を肩幅ほど開いた状態で直立します。
2. チューブを踏み、踏んだ足と逆側の手でチューブを掴みます。
3. 肩関節の外転を意識しながら手を30度〜45度の上下運動を繰り返します。
30回ほど繰り返した後に棘上筋が熱くなっている感覚があれば負荷がちょうど良い目安です。
棘上筋を意識せずに動きを大きくしてしまうと三角筋に効いてしまうので注意してください。
2. 棘下筋
トレーニングのやり方
1. 肘を90°曲げた時の手の高さの位置にチューブの片側を壁や柱などに引っ掛けます。
2. 棘下筋を意識しながらゆっくりとチューブを引っ張っていきます。
3. 2の動作を繰り返しましょう。
30回繰り返した時に棘上筋が熱くなっていればちょうど良いです。
外転ではなく外旋運動であるため脇を閉めた状態で動作を行うことを意識してください。どうしても開いていしまう場合は両脇をゴムで閉めるのがおすすめです。
3. 肩甲下筋
トレーニングのやり方
1. 座った状態で肘を90°に曲げて柱や壁に引っ掛けたチューブを握ります。
2. 肩甲下筋を意識しながらゆっくりとチューブを引っ張っていきます。
30回を目安に行い、肩甲下筋が熱くなっている感覚があると負荷がちょうど良いです。
肩甲下筋は肩のひねりによって負荷を与えることができるので、肘は動かさずに固定した状態でトレーニングを行うことがポイントです。
4. 小円筋
トレーニングのやり方
1. テーブルの端にチューブを引っ掛けます。
2. 肘をテーブルにつけた状態でチューブを引っ張りましょう。
3. 2の動作を繰り返していきます。
トレーニングで安定感のある肩周りを
肩のインナーマッスルを鍛えるトレーニングメニューを解説していきました。
この記事を参考にして安定感のある肩周りを実現させてください。
▽肩の筋トレはこちら
▽三角筋を重点的に鍛える
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この記事のライター
広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。