【肩のストレッチ】肩関節まわりの筋肉を徹底的にほぐす最強ストレッチ方法・メニュー
今回紹介する肩まわりのストレッチでは、肩甲骨から肩関節まで徹底的にフォーカスしていきます。気づいたら肩回りが凝り固まっている経験がある人も多いはず。そこでオフィスで簡単にできるものから自宅でしっかり取り組みたいものまで幅広くご紹介していきます。ぜひリラックスして取り組んでみてくださいね!
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アイキャッチ画像出典:zhttps://www.flickr.com/photos/ptpioneer/48317518876/
徹底的にほぐしたい肩関節まわりの筋肉
肩コリを代表として疲労を蓄積しやすい肩まわりの筋肉。でも実際肩関節のまわりにはどんな種類の筋肉があるのでしょうか?ストレッチの前にしっかりと筋肉の位置を確認していきましょう。意識しながらストレッチすることでより効果が高まりますよ!
三角筋(さんかくきん)
三角筋は肩を覆う表層部にあり、上肢で最も体積が大きい筋肉です。主なはたらきとして肩関節の保護が挙げられます。その他にも肩関節の各種運動において強力な回転モーメントを与える筋肉でもあります。上腕を真横に持ち上げる動作にとても大きく関与しています。
大円筋(だいえんきん)
大円筋は小円筋の下に位置していますが運動動作は全く反対の動きをします。主なはたらきは広背筋と共に肩関節の内旋、内転、伸展動作に関与しています。広背筋の小さなヘルパーとも呼ばれる大円筋は広背筋を鍛える動作によって同時に鍛えられます。
棘上筋(きょくじょうきん)
棘上筋は肩関節の安定性を保つ働きを果たしている筋肉群、ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋などの肩関節の安定性を高めている筋肉群の総称)の1つです。棘上筋は4つの筋肉の中では機能上、最も重要で傷つきやすいと言われています。
棘下筋(きょくかきん)
棘下筋は棘上筋同様、ローテーターカフの1つで肩関節の外旋筋の中では最も強力な筋肉と言われています。ローテーターカフの中で唯一表層にある筋肉のため触診する事も出来ます。主なはたらきとしては小円筋と共に肩関節の外旋、水平伸展に関与しています。また、関節の後方の安定性にとって非常に重要な役割を果たしています。
肩甲下筋(けんこうかきん)
肩甲下筋も棘上筋や棘下筋と同様、ローテ―ターカフの1つです。またローテーターカフの中で唯一肩甲骨の前面にある筋肉です。主なはたらきとして大胸筋・広背筋・大円筋と共に肩関節の内旋や水平内転に関与しています。肩甲下筋の柔軟性が失われると肩関節の内旋が起こり、結果姿勢が悪くなる恐れがあります。
ストレッチの効果を高めるポイント
ストレッチの効果を高めるには押さえておきたいポイントがあります。それらをしっかり守るだけで普段のストレッチの質が格段にアップします。同じ時間をかけるならぜひ質の高いストレッチに取り組んでみてください!
ストレッチする筋肉の位置を意識
ストレッチの効果を高める方法として、筋肉の位置を意識しながら伸ばすことがあげられます。筋肉は様々な種類が密接に重なり合っているためピンポイントにストレッチすることは困難。だからこそしっかりと位置を把握してストレッチをすることで正しいフォームを取ることができます。ぜひ自分の身体を学びながらストレッチに励んでいきましょう!
継続的な呼吸
呼吸を続けることで十分な酸素を体内へ送り届けられます。体内の細胞へ酸素が行き渡るとはたらきが活発になり、より効率よく運動することができます。細胞の1つ1つが活性化することで代謝が促進されるため、疲れにくく痩せやすい体づくりにつながります。
力まずリラックス
ストレッチに必要なのは心身ともにリラックスすることです。身体にかかるストレスからの解放を目的とするストレッチ。力を抜いて日々のストレスから解放されましょう。部屋を暗くしたり、好きな音楽を流したりと自分の心地よい空間づくりをしてみるのもおすすめです。
苦手な方に合わせる
ポーズを取る中で出てくるのが左右差。利き手利き脚があるように左右で柔軟性に差があります。無意識にできる方に合わせがちですがそれは間違い。できない方へ合わせることで左右差がなくなるように調整しましょう。左右差が大きくなればなるほど身体は歪みやすくなります。歪みを調整するストレッチだからこそ、しっかり左右差へ配慮するようにしましょう。
1. オフィスでもできる!簡単肩まわりストレッチ
たくさんあるストレッチの中でもオフィスの休憩時間にこなせる簡単なストレッチをご紹介します。椅子に座ったままでもすぐ取り組めるものばかり。ぜひ試してみてください!筋肉への意識を忘れずに!
1-1. クロスボディ・アームストレッチ(三角筋)
クロスボディ・アームストレッチの正しいやり方
1. 直立か椅子に座った状態で背筋を伸ばす。
2. 右腕を肩の高さで左へ伸ばす。
3. 右肘あたりを左腕で挟む。
4. 体へゆっくりと引き寄せる。
5. 10〜20秒間キープ。
6. 力を抜いて1の姿勢に戻る。
7. 反対側も同じように2〜6を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして5セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・腕と一緒に上体が動いてしまわないように気を付けましょう。
・呼吸を背中にまで入れるような意識をしてみましょう。
・気持ちよく感じる強さに調整してキープしてください。
1-2. スタティックスストレッチ(三角筋・大円筋)
スタティックスストレッチの正しいやり方
1. 両足を腰幅に開き直立する。両腕は体側。
2. 頭の上で両腕を組む。
3. 両手を天井に近づけるイメージで高く持ち上げ、できる人はやや背面に腕を引き上げる。
4. その状態で20〜30秒間キープ。
5. 力を抜いて1の姿勢に戻る。
セット数の目安
3〜5セットを目安にしっかりとほぐしていきましょう。
注意するポイント
・両腕を引き上げるときに腰を反らせないように気を付けましょう。
・天井からつるされているようなイメージでリラックスしながら取り組みましょう。
・呼吸を続けることを忘れずに!
1-3. アップクロスストレッチ(大円筋)
アップクロスストレッチの正しいやり方
1. 直立か椅子に座った状態で背筋をまっすぐに伸ばす。
2. 右腕を天井へ向かって上げて肘を曲げる。
3. 左手で右肘を覆い、ゆっくりと左側へ引き寄せる。
4. 脇が伸びていることを感じながら20〜30秒ほどキープ。
5. 力を抜いて1の姿勢に戻る。
6. 左腕も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして3〜5セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・肩の柔軟性に左右差がある人は苦手な方に合わせてストレッチしてください。
・呼吸を続けることを忘れずに!
・負荷はじんわりと下方へかけるように意識しましょう。
1-4. バッククロスストレッチ(棘上筋)
バッククロスストレッチの正しいやり方
1. 椅子に座った状態で背筋を伸ばす。
2. 右腕を背中に伸ばし、左手で右肘をつかむ。
3. ゆっくりと左手で右腕を引き寄せる。
4. 20〜30秒間キープ。
5. 力を抜いて1の姿勢に戻る。
6. 左腕も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして5セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・腕はなるべく背中に沿わせた状態で引き寄せるようにしましょう。
・呼吸をすることで柔軟性が高まるため、しっかり呼吸を意識してください。
・左右差があるときには苦手な方に合わせて取り組みましょう。
1-5. フラッグストレッチ(棘下筋)
フラッグストレッチの正しいやり方
1. 直立か椅子に座った状態で背筋をまっすぐ伸ばす。
2. 右手の甲を腰に当てて肘を横に張る。
3. 左手で右肘をつかみ、引き寄せる。
4. 10〜20秒ほどストレッチしたら力を抜いて1の姿勢に戻る。
5. 左腕も同じように2〜4を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして3〜5セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・肘を引き寄せる際は、若干上体を引き寄せられる方向へ向けましょう。
・痛みを感じる場合は無理をせずに力を加減して行いましょう。
・肘を張った時に肩まわりが緊張しないように注意してください。
1-6. ドアを使ったストレッチ(肩甲下筋)
ドアを使ったストレッチの正しいやり方
1. ドアを開けた状態で通路に直立する。
2. 右腕から右肩までを壁に着けて伸ばす。
3. ゆっくりと体重を前に移動させて胸から肩にかけてを開く。
4. 20〜30秒間キープ。
5. 重心を元の位置に戻し1の姿勢へ。
6. 左腕も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして5セットを目安に繰り返しましょう。
注意するポイント
・肩甲下筋をストレッチするためには小胸筋もストレッチする必要があるため、しっかりと胸の筋肉も意識してストレッチしていきましょう。
・体重移動は等速でゆっくりと行ってください。
2. 就寝前におすすめ!じっくり肩まわりストレッチ
肩関節のストレッチ自宅編です。念入りに時間をかけてストレッチするためには一定のスペースが必要です。寝る前の10分程度で十分なのでぜひしっかりとストレッチをしてみてくださいね。
2-1. 糸通しのポーズストレッチ(三角筋)
糸通しのポーズストレッチの正しいやり方
1. 床の上にマットを敷いて四つん這いになり、肩の真下に手を置き腰の真下に膝を置く。
2. 頭と右肩を床に着ける。
3. 右腕を左側へまっすぐ伸ばし、身体の下に滑らせる。
4. 左手を腰に当てて10〜20秒程度キープ。
5. ゆっくりと上体を1の姿勢に戻す。
6. 左腕も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして3〜5セットを目安にゆっくりと行いましょう。
注意するポイント
・腰を痛めている方は無理をせずに腰を低くして取り組みましょう。
・背中に呼吸を入れるイメージでしっかりと呼吸を続けてください。
2-2. キャットストレッチ(大円筋)
キャットストレッチの正しいやり方
1. マットやバスタオルを床に敷き四つん這いになる。
2. 手の位置をなるべく変えずにお尻をかかとに下ろす。
3. 首・肩はリラックスしながら腕は伸ばしておく。
4. 30秒ほどキープ。
セット数の目安
自分のペースに合わせて3セットほど取り組みましょう。
注意するポイント
・呼吸を自然に続けてしっかりとリラックスしてください。
・大円筋がストレッチされていることを意識していきましょう。
2-3. 鋤のポーズ(棘上筋)
鋤のポーズの正しいやり方
1. マットを敷いた床の上に仰向けで寝る。
2. 両膝を胸に近づける。
3. 腰を持ち上げて両手で支える。
4. つま先を頭の先につけるように伸ばす。
5. 20秒ほどキープ。
6. 背骨を1個ずつ床につけるように脚を下ろす。
7. 1の姿勢に戻る。
セット数の目安
自分の体調に合わせて1〜3セットほどを目安に行いましょう。
注意するポイント
・腰や首を痛めている方は無理をしないで取り組みましょう。
・首を動かしてしまうと痛める恐れがあるので動かさないようにしてください。
・手で腰を支える時は肘を床につけた状態にしてください。
2-4. 椅子を使った肩甲骨はがし(肩甲下筋)
出典:fanblogs.jp
椅子を使った肩甲骨はがしの正しいやり方
1. 四つん這いになって椅子を左腕の外側に置く。
2. 手は肩の真下、膝は腰の真下に着くように調整する。
3. 左肘を90度に曲げて、肘から先を椅子に乗せる。
4. 背筋を伸ばしながら顔を床に向けて行く。
5. 10秒間ほどキープ。
6. 右腕も1〜5を同じように繰り返す。
セット数の目安
左右交互1回ずつを1セットとして3セット行いましょう。
注意するポイント
・椅子はなるべく肩の高さと同じくらいのものを使うようにしてください。
・呼吸は背中に入れるように意識してゆっくりと呼吸を続けましょう。
肩関節をほぐしてストレスフリーな毎日を
肩回りは日常生活で負荷がかかりやすく、またコリやすい部分です。肩回りをしっかりほぐしていくことで筋肉を緊張から解放することができます。無意識のうちに固まってしまう肩回りには意識的なストレッチが大切です。オフィスでの休憩時間や自宅での入念なストレッチを合わせて取り組んでストレス知らずの体づくりをしていきましょう!
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この記事のライター
茨城の筑波山生まれ。「いばらぎ」じゃなくて「いばらき」です。