ケーブルフライ4種類のやり方と効果のある部位の違い|大胸筋のジム筋トレを解説
大胸筋の仕上げジム筋トレとして有効なケーブルフライ4種類のやり方と、それぞれのバリエーションにより効果のある部位の違いについて解説します。
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アイキャッチ画像出典:belegend.jp
ケーブルフライが効果のある筋肉
ケーブルフライは大胸筋のなかでも内側に対して集中的な負荷がかかり、その動作軌道によって大胸筋上部内側から下部内側まで効果のある部位が変化します。
大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部|中部(内側)|下部
起始:鎖骨の内側|胸骨前面第2~第6肋軟骨|腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜
大胸筋は体幹上部前面に位置する筋肉で上部・下部・内側・外側に部位わけされます。その作用と共働筋は以下の通りです。
○大胸筋上部
腕を斜め上方に押し出す作用があり、三角筋前部と共働します。
○大胸筋下部
腕を斜め下方に押し出す作用があり、上腕三頭筋長頭と共働します。
○大胸筋内側
腕を閉じ前方に押し出す作用があり、前鋸筋と共働します。
○大胸筋外側
開いた腕を閉じる作用があり、小胸筋と共働します。
なお、さらに詳しい筋肉の名称と作用については下記の記事をご参照ください。
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4種類のケーブルフライと効果のある筋肉部位
今回ご紹介するケーブルフライ4種類と効果のある大胸筋部位は以下の通りです。
①ノーマルケーブルフライ:大胸筋内側
②ハイケーブルフライ:大胸筋下部内側
③ローケーブルフライ:大胸筋上部内側
④クロスオーバーフライ:大胸筋内側中央
ノーマルケーブルフライのやり方
こちらが、もっとも基本となる水平に腕を閉じる軌道のノーマルケーブルフライで、そのやり方は以下の通りです。
1.ケーブルマシンを背に直立し両腕を開きグリップを握る。
2.床と平行の軌道で肘をあまり曲げずに腕を閉じる。
3.腕を閉じた位置で軽く両手を前に押し出す。
4.ゆっくりとコントロールしながら元の位置に戻る。
ケーブルフライは高重量で行う種目ではなく、大胸筋を最大伸展・最大収縮させることを目標に、軽めの重量で行うのに適した種目です。
ハイケーブルフライのやり方
ハイケーブルフライは、斜め上方から斜め下方へ向かう軌道で行うバリエーションで、大胸筋内側下部を仕上げるのに適した種目です。動作ポイントはノーマルケーブルフライに準じてください。
ローケーブルフライのやり方
ローケーブルフライは、斜め下方から斜め上方へ向かう軌道で行うバリエーションで、大胸筋内側上部を仕上げるのに適した種目です。動作ポイントはノーマルケーブルフライに準じてください。
クロスオーバーフライのやり方
クロスオーバーフライは、両手をクロスさせる動作を加えることにより、ノーマルケーブルフライよりも大胸筋の収縮率が高く、大胸筋内側のなかでも特に中央部に強い負荷を加えられるバリエーションです。
ケーブルフライの目的別の重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
ケーブルフライにおすすめの筋トレグッズ
出典:glfit.net
大胸筋トレーニングで注意したいのが手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
このほかにも、本種目にはトレーニングベルトなども必要となります。筆者のジムで実際に使用しているおすすめのタイプを下記の記事にまとめましたので、是非、ご参照ください。
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参照記事
参考にした公的サイト
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事