パイクプッシュアップのやり方|三角筋の自重トレーニングを解説
器具なしで三角筋を鍛えられる自重トレーニング種目のパイクプッシュアップのやり方について解説します。
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アイキャッチ画像出典:www.mensjournal.com
パイクプッシュアップが効果のある筋肉部位
読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部|中部(側部)|後部
起始:鎖骨外側前縁|肩甲骨肩峰|肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面
三角筋は上腕最上部に位置する筋肉で腕を上方に押し出す作用があり大胸筋と共働します。また、前部・側部・後部の三部位に分けられますが、それぞれの作用と共働筋は以下の通りです。
○三角筋前部
腕を前に上げる作用があり、この動作では僧帽筋と共働します。
○三角筋側部
腕を横に上げる作用があり、この動作では僧帽筋と共働します。
○三角筋後部
腕を後ろに上げる作用があり、この動作では広背筋と共働します。
また、パイクプッシュアップは、このほかに上腕三頭筋にも効果があります。
なお、さらに詳しい全身の筋肉名称と作用については下記の記事をご参照ください。
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パイクプッシュアップのやり方
パイクプッシュアップでもっとも重要なポイントは、三角筋の作用の方向である、「体幹に対して腕を上に押し上げる軌道」で動作を行うことです。本種目の場合、具体的には斜め後方に身体を押し上げる軌道がそれにあたります。
■パイクプッシュアップの正しいやり方
1.腰を大きく曲げ、足も大きく開き、床に手と足をついて構える
2.斜め前方に身体を下ろしていく
3.肘関節が90度程度になるまで身体を下ろしたら、斜め後方に身体を押し上げていく
パイクプッシュアップは過度に身体を下ろしすぎると肩関節に強い負担がかかるため、肘の角度は90度程度までに抑えることをおすすめします。
また、背中を反らせすぎて肘が体幹の後ろ側に入ってしまうようなフォームになると、肩関節に開き負荷がかかってしまうので注意が必要です。
パイクプッシュアップの強度を上げる方法
通常のパイクプッシュアップで強度が足らないと感じる場合は、インクラインパイクプッシュアップやハンドスタンドプッシュアップなどを行うと効果的です。
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パイクプッシュアップを最強レベルまで高負荷にした種目が、逆立ち腕立て伏せです。かなり実施が難しい種目ですが、その効果は抜群です。
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パイクプッシュアップの目的別重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
腕立て伏せの種類とやり方
今回ご紹介したパイクプッシュアップは腕立て伏せバリエーションの一種ですが、腕立て伏せにはまだまだ多くのバリエーションがあります。
下記の記事は腕立て伏せ35種類もを解説した記事です。ぜひ、ご参照ください。
▼参照記事
パイクプッシュアップにおすすめの筋トレグッズ
出典:glfit.net
三角筋トレーニングで注意したいのが肩だけでなく手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
出典:glfit.net
また、三角筋のトレーニングは腰に対しても強い負荷がかかります。トレーニングベルトを巻いて腰を物理的にサポートするとともに、腹圧を高めて最大筋力を向上させる作用もあるトレーニングベルトの使用をおすすめします。
これら、おすすめの筋トレグッズやダンベル類は下記の記事にまとめてご紹介していますので、ぜひ、ご活用ください。
▼おすすめの筋トレグッズ
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事