リストラティブヨガ徹底解説!期待できる効果から基本的なポーズまで
リストラティブヨガとは副交感神経をはたらかせるのに効果的です。普通のヨガのようにポーズを取りに行くヨガではなく、完全にリラックスした状態を作るために取り組まれます。深い呼吸にしっかりと集中しながら身体の不調を取り除き、精神や脳をしっかりと休めてみませんか?
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リストラティブヨガとは
リストラティブヨガとは、とにかく癒されたい人向けの全身をリラックスするためのヨガです。毎日の仕事で心も体も疲れてしまった時、積極的なリラックスによって穏やかに回復を促していきます。またリストラティブヨガの特徴として、ポーズを補助するための道具を多く使うということがあげられます。深くリラックスした状態の中でさらに道具を使い姿勢を補助することによって、内臓や脳の緊張までも解きほぐせるのです。主に身体のひねりなど逆転の姿勢が含まれるプログラムになっていて、背骨の調整を通してバランスよく背中が動くようになります。
リストラティブヨガは海外でも注目を集めていて、セラピー療法やストレス解消のために効果的なヨガとされています。深いリラックスの状態を求めるため、呼吸に集中しながら自身の内面にフォーカスすることができるようになります。普段の生活の中で静かに自分と向き合う時間を作るためにも、リストラティブヨガは大切なエクササイズの1つなのです。年齢や性別、ヨガの経験を問わずだれでも取り組めるセラピーとしても人気を集めています。そんなリストラティブヨガは就寝前に行うことがベストです。とても気持ちよくヨガをしながら寝てしまわないようにしましょう。時間を気にせずに心地よく感じられるまで続けてください。
寝る前リストラティブヨガ 初級編
リストラティブヨガ初級編では、寝る前3分から10分でできるようなメニューを紹介します。すぐに寝たいけれどなかなか眠りにつけない日にぴったりです。使用する道具と効果のある身体の部分もあわせて紹介していくので、不調な部分を重点的に行うなど日によってメニューを調節してみてもいいかもしれません。
ヴィパリタカラニ
このポーズはボルスターまたはクッションと壁を使っていきます。主に胸やお腹に効果があります。
まず壁際にボルスターを置き、壁を背にしてボルスターの隣に正座をしましょう。このとき目は開けたままで構いません。次にボルスター側にある肘を床について体重を支えながら、ボルスターにお尻を乗せて仰向けになります。このときまるで錨のように恥骨を床に向けるイメージを持ちます。
その状態のまま両脚を壁に立てかけて力を抜いて膝を曲げます。両手はバンザイをするように床に広げ、ゆっくりとお腹と胸を開いていきます。ゆっくりと深い呼吸を続けながら床に身体が溶け込んでいくような感覚を求めましょう。
時間を気にせずに取り組むのが理想ですが目安としては2分から3分続けてください。
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サイド・ライイング
出典:sova-ya.com
このポーズではボルスターを使います。自宅にあるもので代用したい場合は、厚めなクッションを使ったりクッションを重ねて使ったりするとよいでしょう。主に体側や胸に効果的です。
ボルスターの上に骨盤の横を乗せて横向きに寝ます。このとき手足は自分がリラックスできるような場所に置いておきましょう。
下半身はそのままの状態をキープして上側の肩を床につけるようなイメージで体をひねります。胸と体側を開いてゆっくりと深い呼吸を続けてください。左右を変えてそれぞれ2分ずつ目安に行いましょう。
開脚と前屈
このポーズでは最大クッションを5つ使います。主に股関節やハムストリングス、背中に効果的なポーズです。
まず画像の中では使っていませんが、クッションの角にお尻を乗せることをおすすめします。その方が骨盤を立てて座りやすく、背筋も伸ばしやすくなります。両脚を無理をしない程度に大きく開き、膝下に小さめのクッションを置いて膝を軽く曲げた状態を作ります。
次に脚の間に大きめのクッションを重ねてセットします。前屈した状態で両腕と頭を乗せて上体の重さを全てクッションに預けて脱力しましょう。股関節やハムストリングス、背中を伸ばしながらゆっくりと深い呼吸を続けます。
寝る前リストラクティブヨガ 中級編
中級編ではがっつり心身のリラックスを求める人へおすすめのメニューを紹介します。20分を目安にしっかりと身体をほぐしながら呼吸にも集中して、自分の内面を見つめ直していきましょう。
仰向け踵合のポーズ
このポーズではボルスター、枕を1つずつ使います。ボルスターがない場合はクッションや座布団を数枚合わせて代用してみてください。またアイピローを使うとより効果が高まります。イライラや不安を解消したり、内臓を活性化させたりする効果があります。
踵合とは左右の踵を合わせることを指します。踵を合わせるときにある程度の関節の柔軟性が必要になるため、無理をしない程度にポーズをとるように注意してください。
まず頭を枕の上に乗せてボルスターを背中の下に敷きます。このときボルスターの上には腰から上の部分を乗せるようにして、お尻は乗せないようにしてください。
両足の踵を合わせて骨盤を開きます。無理に膝を床に着けたり踵を股関節に近づけたりする必要はありません。このとき両腕は自然と床に下ろして手のひらを上に向けます。できたらこの状態でアイピローをまぶたの上に乗せて静かに目を閉じます。
ゆっくりと深い呼吸を続けながら5分から10分間しっかりとリラックスしましょう。
橋のポーズ
橋のポーズにはボルスターかブロックを1つ使います。ボルスターやブロックの代わりに座布団や枕を使っても構いません。主にウエストの引き締めや自律神経を整えるために効果があるとされています。
ヨガでも同じようなポーズがありますが、仰向けのまま腰を持ち上げるこのポーズは筋力の弱い人や腰を痛めている人には負担になってしまう場合があります。しかし道具の補助を借りることによって負担を軽減してポーズをとることができます。
まず腰の下にボルスターを置いて仰向けになって寝ます。両膝の間にこぶし1つ分の隙間を開けて、膝を曲げて立てます。このとき踵が膝の下に来るように調節しましょう。お尻が浮いてしまわないようにボルスターの高さも変えてください。両腕は力を抜いて床の上に伸ばし手のひらを上にして床に置きます。あごを引いてそのポーズを1分間キープしましょう。
しっかりと深い呼吸を続けながら3セット繰り返してください。
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アクティブ・リストラクティブヨガ
アクティブ・リストラクティブヨガとは見てもわかる通り、リストラクティブヨガよりは動的なヨガになっています。しかし基本的なメソッドはリストラクティブヨガと変わらないため、しっかりと深い呼吸をして体の中から緊張を解きほぐしていきましょう。
このポーズではブロックを1つ使います。足の裏が滑りやすい人は足の下にヨガマットを敷くのがおすすめです。主に首まわりをほぐす効果やエネルギーを活性化する効果があるとされています。
まず両足を腰幅に開いて立ちます。このときブロックを身体の前に置いておきましょう。足の裏はしっかりと床についた状態で、息を細く長く吐き出しながら体を前に倒していきます。手は頭の横に着いた状態にしておきましょう。尾骨は床から引っ張られているようなイメージで下げておき、頭は軽くブロックに触れている状態にしましょう。
呼吸を深くゆっくりと続けることでそれと同時に自分の内面を見つめ直します。あまり長い時間続けると気分が悪くなる場合があるため、30秒から1分を目安にキープをやめてください。
体調に合わせて2セットを目安に行いましょう。
下向きの犬のポーズ
このポーズではボルスターを1つ使います。主に背中のリラックスやハムストリングスのストレッチに効果があるポーズです。眠ってしまうほどリラックスできるポーズでもあります。
まず両脚を伸ばし、腰を立たせて座ります。膝から足首にかけてボルスターを置いたら、呼吸をしっかりと続けながらゆっくりと前屈していきます。ボルスターの上に両手と頭を乗せて、脳も内臓も全て脱力するようなイメージで呼吸にのみ集中します。理想ではこの状態を時間を気にせずにキープすることですが、目安として5分から10分の間で気持ち良いところまでキープし続けましょう。
リストラティブヨガで毎日のリラックスタイムを
リストラクティブヨガを就寝前の日課にすることで心身の健康を保つ効果が期待できます。積極的なリラックスを促すリストラティブヨガは呼吸が重要なポイントで、呼吸を止めることがないように気をつけてポーズをしましょう。呼吸を続けることで身体の筋肉はもちろん、内臓や脳、心の緊張も解けます。寝る前ほんの数分であってもリストラティブヨガをやるかやらないかで眠りの質は大きく変わってきます。
毎日の日課にすることで良質な眠りを手に入れてみては?
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この記事のライター
茨城の筑波山生まれ。「いばらぎ」じゃなくて「いばらき」です。