陸で走れなければ水中ウォーキング!プールで運動する効果・メリットを解説!
「健康のために定期的にランニングはしているものの、これからの季節外で体を動かすのは気が進まない」そんな人にお勧めしたいのがプールでの運動!気軽に行ける場所ではありませんが、陸上にはない利点が盛りだくさんです!プールで運動する意義や具体的なメニューなど、徹底解説します!
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プールで運動する?
「プールで体を動かす」ときくと、どんなことを思い浮かべるでしょうか。懐かしい記憶をたどり、学生時代の水泳の授業を思い出す人もいると思います。あんなにきついことをしないといけないのか?と身構えてしまう人もいるかもしれません。しかし、今回紹介するのは「平泳ぎを25メートル7本!」というようなものではなく、「健康増進や筋力向上のために行う水中運動」の具体例です!なぜ水中運動がおすすめなのか、陸上運動との違い、具体的なメニューなどわかりやすく解説したいと思います!今年の夏はぜひプールに行って体を動かしてみてください!
なぜ水中運動がオススメなのか?
水には、「水の4大特性」なるものが存在します。これが陸上での運動と決定的に違うところと言っても過言ではありません。これらについてまず簡単に説明します。
1. 浮力
水中と陸上で明らかに違う力のひとつです。水の中に入ると体重が軽くなったような感覚になりますよね?実際、水の中で運動すると陸上での運動に比べ、腰の部分までの深さで50~60%、胸の部分までで30%、首の部分まででは10%の負担で済むのです。脚や腰の関節にかかる負担が小さくなるので、肥満体型や筋力が弱い人でもケガの心配なく運動することができます。陸上では難しい姿勢でも水中で楽にとることができるのも、浮力が体にかかる負担を減らしてくれていることと関係しています。
②水圧
水深が増すほど強くなって呼吸循環器系にさまざまな影響を与えます。静脈還流が促進され一回拍出量が増えて心拍数が減少することで、疲れが感じにくいのも特徴です。胸部が圧迫されるので呼吸筋も鍛えることができます。
③抵抗
水の密度は空気の約830倍です。水中でどの方向に動かしても抵抗が生じるため、3次元的な抵抗・負荷がかけられます。
④水温
水は空気と比べて熱伝導率が約25倍です。熱産生が高まるのでエネルギー代謝が陸上にいるときよりも活発になります。夏場ではもちろん気温が上がりますので、涼みながら体を動かすことができる水中運動はオススメです。
水中運動の効果・メリット
ケガをしにくい・負荷が軽い
メリットは先ほども少しお話した通り、水の4大特性が存在するということが最大のものとして挙げることができます。さらに、どんな人でもケガの心配なくできるということも大きな特徴と言えます。「陸上では膝や腰にダイレクトに負担がかかるから運動に制限がある」という人も、水中であれば関節にかかる負担を減らすことができるので、陸上ではできないような動作でさえ可能になるのです。逆に、デメリットとして陸上でのランニングほど手軽にできないという点があります。確かにランニングはどこでも手軽に行うことができますが、プールは場所と時間と利用料金が必要です。これから夏本番を迎えますから、たまの休みに気晴らしもかねて大きなプールに行ってみたり、地域の健康プラザのような施設を探して行ってみるのもいいですね。
負荷を変えやすい?
また、様々な目的に合わせて負荷を変えることができるというメリットもあります。「健康増進のため」「筋力をつけたい!」と、水中ウォーキングを行う目的は人それぞれですよね。やり方や時間を変えることで体にかかる負担を調節することができ、自分の目的に合った運動をすることができます。
水中運動オススメメニューと意識すべき点!
具体的なオススメメニューが「水中ウォーキング」です!その名の通り水中でウォーキングをするのですが、それでは陸上と動きに大差ありません。そこで、「水中ならでは」の動きを取り入れ、効果を最大限得られるようなメニューをご紹介します!
どんな歩き方にも共通する注意点として、正しい姿勢で行うということがあります。胸を張り頭の頂点を真上から引っ張られているような感覚で立ち、骨盤から前に踏み出すようにします。歩いている最中にもなるべく頭がぶれないようにし、目線はまっすぐ水平方向を見るように心がけましょう。また、普通のウォーキングよりも「腕を振る」ことを意識しましょう。手を振るのではなく、腕を振って前に進むのです。そして、「ゆっくり丁寧に行うこと」。早くやってしまうと正しい姿勢が崩れてしまいやすく、効果も最大限得ることができなくなってしまいます。以上の点を意識しながら実際にウォーキングしてみましょう!
ワイドスタンスウォーキング
こちらではわかりやすさを重視して、水中での動きを陸上で行ったものをリンクしておきます。ぜひ参考にしてみてください。
水中ウォーキングの導入ともいえる動きです。ただウォーキングをするのではなく、歩幅を大きくしながら歩くやり方です。特別な技術が必要なわけでもないので、プールに入って誰もがすぐに始めることのできる動きと言えるでしょう。歩幅の目安は「肩が水中に浸かる」くらい。ですので、そのプールの深さや体格差などにより適切な歩幅は異なります。ポイントは「水の抵抗を感じながら前に進む」こと。陸上を歩くのと同じように歩くのではなく、一歩踏み出したらゆっくり足の裏で床面をつかむ感覚で進んでいきましょう。この時、手でこぶしを作らずに開いたまま腕を前後させるとより水の抵抗を感じることができるので、ぜひ試してみてください。
横向きウォーキング
続いて横向きのウォーキングです。進行方向に足を開くときに腕も一緒に広げ、水を押しながら進むような感覚で行います。脚をしっかり開いて体を沈めることで下半身やお尻の筋肉を強化することができ、手を広げてしっかり水をかけば二の腕の引き締めにも効果があります。
キックウォーク
名前の通り、水中でボールを蹴るようなイメージで進んでいきます。足の筋力強化はもちろんのこと、体の後ろ側を意識すればヒップアップ効果も期待できます。この動きも腕を前に出す時にこぶしではなく広げたままにして水をかくようにすると、より水の抵抗を感じることができるのでオススメです。一歩一歩踏みしめるようにゆっくりやるのもポイントです。
ニーアップひねりウォーキング
水中ではここまでスムーズに動くことはできません。ゆっくりでいいのでしっかりと姿勢を崩さないように意識しながら進みましょう。
少し動きが難しくなります。まず一歩前に踏み出して、後ろに残った足を横90度まで持ってきます。そしてそこから前に弧を描くように踏み出して進んでいくというもの。腕は左足を前に持ってくるときは右手で後ろから前に水をかくようにして腰をひねる動作も取り入れましょう。こうすることでウエストのシェープアップにもつながります。水中ウォーキングの中では比較的高強度の運動と言えますので、10メートルから15メートルくらい歩いたら休憩を挟むなどして適度に区切るようにしましょう。
プールでも水分補給は絶対に忘れずに!
特にこれから夏にかけてはこまめな水分補給を心がけるようにしましょう。プールでの休憩時間をしっかり活用し、脱水にならないように対策を!
ここまで4つの歩き方をご紹介しましたが、最後にもう一つだけ大きな注意点をお伝えします。いくらプールとはいえ、特に屋外のプールではこれからの季節外気温が30℃以上になることがほとんどです。そこで絶対に怠ってほしくないのが「水分補給」です。プールの中であろうと、体を動かすということで知らぬうちに私たちは「汗」をかいています。それは陸上でも水中でも同じです。もし水分補給を怠ってしまうと「脱水症状」が出てきて、運動を続けることはもちろんできなくなりますし、最悪の場合命を落とすことさえあります。プールでは一定時間の休憩時間を設ける場所がほとんどですが、最低でもその間はしっかりと休憩をし水分を補給するようにしましょう。前述もしましたが、水中運動は疲れを感じにくいため、自分で「まだできる!」と思っていても、実は非常に疲労がたまっているというケースも少なくありません。健康増進やトレーニングのために運動しているのに、その最中に身体を壊してしまっては元も子もありません。ですのでしっかり休憩や水分補給を挟むことを忘れないようにしましょう!
頻度と時間について
頻度は、継続することが最も望ましいですが、「予定がどうしても合わなくて難しい」という人も中にはいると思います。無理せず自分のペースで、行けるときに運動するのでもまずは構いません。時間は、痩せることを目的とするのであれば20分以上はゆっくりでも動き続けるのが効果的です。20分を超えてから脂肪がエネルギーとして使われ始めますので、その時間以上は確実にほしいところです。健康増進を目的とするのであれば、身体を動かすことで様々な筋肉を使いますので、自分が「疲れた」と感じる少し手前くらいでやめるのがベストでしょう。長く続けるにしても短めで終わらせるにしても、途中で休憩時間を設けることは忘れずに!
水中はいろいろなパワーで満ちている!
出典:karada2.net
ここまで水中運動と陸上運動の違いやメリットデメリット、具体的なメニューとして「水中ウォーキング」についてご紹介してきました。水の中は運動に適した環境であることがおわかりいただけたかと思います。暑い暑い夏はもうすぐそこです。今年の夏は水の中で自分の身体と向き合ってみてはいかがでしょうか?
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この記事のライター
都内在住、スポーツと音楽と食べることが大好きな体育大学3年生。体育大生とはいえ本人はインドアも好んでいたり。休日は外でバリバリサッカーを教えていたり、友達とカフェ巡りやらショッピングをしたり、おでかけしたり、家にひきこもったり。大学で学んだ知識などを活かしてフィットネス系の記事を主に書いています。でんぱ組.incと水族館が大好きです。どうぞよろしくお願いします。