スミスマシンドラッグカールのやり方|上腕二頭筋のコンパウンド筋トレ種目
上腕二頭筋の複合関節種目(コンパウンド種目)であるスミスマシンドラッグカールのやり方を解説します。
- 16,547views
- B!
アイキャッチ画像出典:www.muscleandfitness.com
スミスマシンドラッグカールが効果のある筋肉部位
スミスマシンドラッグカールが効果のある上腕二頭筋は、上腕前面に位置する筋肉で、いわゆる「力こぶ」の筋肉です。長頭と短頭から構成されており、それぞれの作用と共働筋は以下の通りです。
○上腕二頭筋長頭(外側)
肘関節を屈曲させる作用があり、上腕筋と共働します。
○上腕二頭筋短頭(内側)
肘関節を屈曲させる作用と前腕を回内させる作用があり、回内動作では回旋筋腱板と共働します。
なお、さらに詳しい筋肉の名称と作用については、下記の記事をご参照ください。
▼関連記事
スミスマシンドラッグカールの正しいやり方
スミスマシンドラッグカールは、本来は単関節運動(アイソレーション種目)であるアームカールに、あえて肘を後ろに引き込む肩関節の動作をくわえて複合関節運動(コンパウンド種目)としたトレーニング方法で、これにより一般的なカール系種目より高重量・高負荷で上腕二頭筋に負荷を加えることが可能です。
■スミスマシンドラッグカールの正しいやり方
1.肘が伸びたポジションでシャフトをグリップする
2,肘を後ろに引きながら肘を曲げてシャフトを持ち上げていく
3,シャフトを十分に持ち上げたら、さらに肩を引いて上腕二頭筋を完全収縮させる
4.ゆっくりと効かせながら元に戻る
カール系種目全般に言えることですが、ウエイトを持ち上げるときの短縮性収縮(コンセントリック収縮)だけでなく、負荷に耐えながらウエイトを下ろすときの伸張性収縮(エキセントリック収縮)も重要です。
スミスマシンの使い方
コンパウンド種目とアイソレーション種目
公的サイトによる記載
カール系種目のバリエーション
フリーウエイトでのアームカールバリエーション(ダンベルおよびバーベル)のやり方については下記の記事をご参照ください。
スミスマシンドラッグカールの負荷回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
▼参照記事
スミスマシンドラッグカールにおすすめの筋トレグッズ
トレーニングベルトは腰を締め付けて筋力をサポートすることにより「腰を保護する」働きがあるほか、腹圧を高めることによって「最大筋力を向上させる」作用があります。
自宅での筋トレでも、とくに追い込んだ効果的なトレーニングを行い方には必須のアイテムです。
なかでも、写真のようなナイロン製のタイプは簡単に洗濯できて清潔な上、丸めるととてもコンパクトになりますので、公営ジムなどに出かけるときにも便利です。
上腕二頭筋トレーニングで注意したいのが手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
このほかにも、ダンベルカールにはダンベル類も必要となります。筆者のジムで実際に使用しているおすすめのタイプを下記の記事にまとめましたので、是非、ご参照ください。
▼おすすめの筋トレグッズを見る
参照記事
この記事のキーワード
この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事