身体の柔軟性を高めるのにおすすめな開脚ストレッチのやり方とコツ
最近話題になっている開脚ストレッチ。新体操の選手やバレリーナのような180度の開脚まではいかなくても、日々の身体のメンテナンスの方法として開脚ストレッチはとても効果があります。なぜなら股関節には身体を支える大切な役割があるからです。今回は少しでも股関節の柔軟性を高めたい人のために毎日続けられるストレッチを紹介します。
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股関節の柔軟性はなぜ必要?
別に新体操をやっているわけでもないし股関節が硬くても不自由することなんてない!と思っている人は多いかもしれません。でも実は股関節の柔軟性は人間が生きていく上でとても重要な役割を果たしているのです。股関節の柔軟性を高めることで得られるメリットを紹介します。
血液の循環を良くする
まず股関節の周りには多くの血管が通っていて、柔軟のために股関節のストレッチをすることで股関節まわりの筋肉が活発に動き、その結果血液の巡りが良くなります。血液の循環がよくなることによって体中隅々まで酸素が行き渡り、組織の細胞が活性化されます。つまり体の代謝が上がり、痩せやすい体づくりにもつながるのです。また冷え性などに悩まされている人も、股関節の柔軟性を高めて血液の循環を活発にすることが改善の近道とされています。
ケガの予防
股関節は上半身と下半身をつなぐ重要な関節です。そのため股関節にかかる負担は大きく、徐々に歪みが生じてしまうのも事実です。しかし股関節の歪みは全身に影響を与えるため、早めにしっかりと矯正していく必要があります。例えば膝が内側に入ってしまうX脚や、逆に脚が外側に広がってしまうO脚は骨盤の歪みから生じます。骨盤の歪みは腰痛や肩こりまでも引き起こすこともあるのです。やっかいな股関節の歪みを矯正し、怪我を予防するためにも股関節の柔軟性は大切だとされています。
良い姿勢を保つ
股関節の柔軟と姿勢は深く結び付いています。股関節の柔軟を高めることで骨盤矯正をすることができ、その結果骨盤につながる背骨をしっかりと支えることができるようになります。骨盤を基準にして背骨は積み重なっているため、土台となる骨盤がしっかりとしていることがとても重要です。良い姿勢を保つことは一見簡単そうに思われますが、常にその状態を維持することは容易ではありません。姿勢を支えるためには骨や関節、その周りの筋肉など全て総動員させなければならないからです。そしてそれらのどこか一局に負荷がかかってしまうとケガの原因となりかねません。良い姿勢で全身バランスを保つためにも股関節の柔軟性は必要不可欠なのです。
初めての開脚ストレッチ
今まで開脚のストレッチをしたことのない人や股関節の柔軟に自信のない人は、ぜひこれから紹介するメニューに取り組んでみてください。開脚ストレッチをするときに大切なのは決して無理をしないことです。股関節まわりは痛めてしまうと日常生活に支障をきたすことが大いに考えられるため慎重にストレッチしていきましょう。お風呂あがりなど体が温まっているときに取り組むのがおすすめです。
股関節を緩める
開脚ストレッチの前に取り組んでもらいたい準備運動です。股関節は負荷がかかりやすいため、疲労がたまっている可能性が高い関節でもあります。そのためしっかり股関節まわりをリラックスさせ、疲れを軽減させてから開脚ストレッチを始めましょう。
やる内容は簡単で、床に仰向けになり脱力したまま脚を内側と外側に小さく揺らします。このとき脚に力が入らないように脱力することにだけ意識を向けてください。この動作を約1分ほど続けます。
しこ踏みストレッチ
両脚を肩幅よりも広く開き膝を90度に曲げます。膝の上に手を置いて肘を伸ばして脚を外側に押していきます。このとき肘を伸ばし切れない場合は、無理をせずに肘を曲げたままで構いません。この姿勢をキープしながら身体を前後に小さくゆすります。しっかりと呼吸を続けながら、股関節を広げていくような意識でストレッチしましょう。
次に右肘を曲げて左肘を伸ばすようにしながら、左肩を前へ入れ込むようにします。このときも気持ちよく感じる程度でストレッチを止めましょう。このポーズを保ちながら20秒間キープします。
決して無理はしないように注意して取り組んでください。左右交互に1回ずつを1セットとして3セット行います。
最後にしこを踏む状態に戻り、体重を移動させながら身体を左右に軽く揺らしましょう。
伸脚応用ストレッチ
両脚を肩幅よりも広めに開きます。右膝を外側へ曲げて右足上へ腰を落とし、左脚を伸ばします。このとき左足のつま先が天井を向くようにします。
次に両手を床についたままお尻を持ち上げて、左足上へ腰を移動させます。このときも曲げる左膝は外側へ、伸ばす右足のつま先は天井へ向けるように意識します。
出典:curazy.com
また腰を落とした時にかかとを床に着けておくことが難しい場合は、無理をせずにかかとを持ち上げましょう。開脚のストレッチは無理をしない方がしっかりとした効果を得られるため、自分のできる範囲で少しずつ柔軟を高めていきましょう。呼吸を続けることも忘れずに!
骨盤の付け根ストレッチ
まず片膝を床につき、前方の膝の上に両手を乗せます。背筋をしっかりと伸ばし、骨盤は床に垂直であるようなイメージで立たせます。この姿勢をキープしながら、ゆっくりと骨盤を前方の足へ近づけていきます。このとき骨盤が前傾してしまいがちなので十分注意してストレッチしましょう。呼吸をしっかりと続けながら20秒ほどキープします。上体を真ん中へ戻したら、脚を入れ替えて反対側の付け根も伸ばします。
左右交互に1回ずつを1セットとして3セットを目安に取り組みましょう。
深層外旋筋ストレッチ
両膝を身体の前に立てた状態で座ります。左足を右膝の外側へ当ててゆっくりと右脚を左側へ倒していきます。このとき骨盤がずれてしまわないように注意してください。
右足の土踏まずが床にきちんと押し当てられていたら、その状態を10秒間ほどキープします。左右交互に行い、左右交互1回ずつを1セットとして4セット繰り返してください。
少しでも180度開脚に近づけたい人用ストレッチ
180度開脚ができるようになりたい人必見の、柔軟を高めるストレッチ応用編です。初めての開脚ストレッチ用の内容をなんなくこなせるようになったのであれば、このメニューにチャレンジしてみると良いかもしれません。無理をしないようにだけ気をつけてしっかり柔軟を高めていきましょう。
壁開脚
壁を利用してストレッチを行います。両脚を壁に沿って持ち上げ、足の裏を合わせて膝を左右に曲げていきます。リラックスした状態で、脚の重さのみで下がるところまで足を下げて大きく10回程深呼吸して下さい。続いて足を大きく開脚し、同様にリラックスして10回程深呼吸しましょう。
同じことをゆっくり5セットを目安に繰り返してください。
お尻と股関節まわりのストレッチ
左脚を曲げて右膝の上にのせ、左膝は外側へ向けます。このとき右脚は膝を曲げて立てておきましょう。両腕を肩よりも後ろにつけて身体を支えます。さらに外側に曲げた左膝を徐々に胸に近づけていくとより効果が高まります。
この姿勢を30秒間ほどキープしてください。ゆっくりと長い呼吸を忘れずに行うのがポイントです。脚を左右入れ替えて左右交互1回ずつを1セットとして、4セットを目安にします。
前屈ストレッチ
普通の前屈とは違い、まるで腰から背中にかけて1枚の大きな板があるようなイメージで、背筋をしっかりと伸ばしたまま前屈します。息を深く長く吐き出しながら腰から折るようにして前屈していきましょう。頭は斜め前の天井から引っ張られているような位置で保ちます。太ももの裏が伸びていることを感じられたら正しいストレッチができている証拠です。
この状態を20秒キープします。つま先を掴めない人はタオルやチューブを足裏にひっかけて行ってください。1度姿勢を戻して同じことを3セット繰り返してください。
開脚前屈ストレッチ
出典:colorer.me
背すじを伸ばして床に座り、脚を無理をしない程度に大きく開いたら膝の上に手を添えます。このとき両足のかかとお尻の3点で全身を支えます。この姿勢をキープしたまま肘から手までを身体の前の床につけて前屈します。膝頭とつま先を天井に向けて背筋を伸ばしながら行いましょう。
呼吸をしっかり続けながら、30秒間を目安にキープします。同じことを3セット繰り返してください。
ドアを使った開脚ストレッチ
まずドアを開けた状態で通路の部分に身体が入るように開脚します。このとき太ももの内側を痛めないように無理のない程度に開脚してください。呼吸を続けることも忘れずに!ゆっくりと息を吐きながら身体を腰から前に倒していきます。このときしっかりと背すじ伸ばした姿勢をキープしてください。できるところまで上体を前傾させたら前後に身体を小さく揺らします。約20秒間続けたら元の姿勢に戻り、同じことを3セット繰り返します。
徐々に手の着く位置を身体から遠ざけていきましょう。このストレッチは特に180度開脚を目指したい人におすすめです。
股関節の柔軟を高めて体質改善を
股関節の柔軟は身体のメンテナンスのために重要なストレッチ。柔軟を高めることで体内の調子を整えたり、姿勢の矯正をしたりすることができます。しかし開脚ストレッチは万能な反面筋肉を痛めやすいため、決して無理をしないようにしてください。またしっかり呼吸をすることで柔軟ストレッチがしやすくなります。呼吸を止めてしまうことはケガにもつながるため、意識をして呼吸をしていきましょう。毎日のストレッチで180度開脚を目指してみてください!
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この記事のライター
茨城の筑波山生まれ。「いばらぎ」じゃなくて「いばらき」です。