体幹トレーニングの王道!現役体育大生が教えるバランスボールを使った体幹トレーニング!
体幹トレーニングと言えばスポーツ選手が競技力向上のために行うもの?そんな考えは今ここに捨てていきましょう。誰でもできる、誰にとってもメリットがある、そんな魅力たっぷりの体幹トレーニングをご紹介します!今回はバランスボールを使ったメニューに焦点を当て、その効果や注意点も交えながら詳しく解説していきます!
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バランスボールの基礎知識!
「バランスボールなんて、その辺に売ってる安いやつを買ってきて使えばいいや!」こんな風に考えてる人はいませんか?実はバランスボールも自分の身体に合うものを買わないと、トレーニングの効果をしっかり得ることができない原因になるかもしれません。正しい選び方、正しい使い方をここでご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自分の身長に合わせて「サイズ」を選ぶ!
バランスボールにもサイズがあることを知らなかった!という人も少なくはないのではないでしょうか。そこまで意識したことはないけれど、せっかくトレーニングをするのですから、ボールも自分に合ったものを選びましょう。だいたいの目安で、
身長150~165cm 直径55cm
165~185cm 65cm
185~ 75cm この数字を目安に購入してみて下さい。座ったときに膝が直角になるものを選ぶことが基本です。ただし、前にかがんだ時に腰が痛むという人は若干高めのボールを選ぶと腰への負担が軽減できるので、腰痛持ちの人は少し大きめのボールにすると無理なくトレーニングを続けることができます。
空気はほどほどに入れて使う!
バランスボールは空気をパンパンになるまで入れてしまうと、素材の劣化を早めることにつながります。また、破裂のリスクも高くなるので、空気はほどほどに入れるようにしましょう。具体的にはポンプで空気を注入して最後の一押しでボールが丸く膨らんだ状態になればOK。感覚的にはボールに座ったときにお尻が少し下に沈むイメージです。
また、適当に座っていると転倒する危険もあるので、最低限片足、または片手は地面につけて転倒を予防するようにしましょう。
バランスボールで「体幹トレーニング」をする意義
1. バランスを崩すことで効率よく体幹を鍛えることができる!
バランスボールに乗ると姿勢を安定させるのが難しくなりますよね。この時、姿勢を保持しようとはたらく筋肉が体幹部の姿勢保持筋(いわゆるインナーマッスル)です。普通の状態でバランスをわざと崩してトレーニングをするのは難しくても、バランスボールの上に足や手を置くだけでグラついた姿勢を保持しようと体幹を鍛えることができるので、非常に効率よくトレーニングをすることができます。極端な話、バランスボールの上に座ってバランスをとるだけでも体幹を鍛えることができます。
2. 複数の筋肉を同時に鍛えることができる!
例えば一般的なトレーニング(腕立て伏せや腹筋など)は、「静止して耐える」という負荷の効果で筋肉を鍛えます。しかしバランスボールを用いた体幹トレーニングでは「静止するためにバランスを取りながら耐える」という+αの効果が追加されるので、より多くの筋肉を同時に鍛えることができます。ですから、同じ筋トレでもバランスボールを用いるとさらに負荷が高まりますし、日常動作に近い動きもバランスボールを使うだけで体幹トレーニングに早変わりします。家で手軽にトレーニングをすることができるのも、バランスボールを用いたトレーニングをする大きなメリットと言えるでしょう。
3. 身体の左右差を改善できる!
私たちには人それぞれに利き手・利き足があります。それゆえ、身体の左右差もどうしても副産物として生まれてしまいます。どちらか片方の使用頻度が多いが為に、身体がゆがんでしまうのです。これは身体を痛めたり姿勢を崩す原因にもなるので、できれば左右差をなくしていきたいところですよね。バランスボールでのトレーニングは、左右差があるとうまくバランスをとることができません。ですので、バランスをとるために自然と左右差が改善されやすくなり、その効果を得やすくなります。
体幹を鍛える!おすすめバランスボールトレーニング10選!
1. プランク(基礎)
プランクにも何種類かありますが、まずは一番オーソドックスなものを紹介します。要領は地面で行うプランクと同じですが、バランスボールを用いる際には
・つま先から頭まで地面から一直線に伸びていること
・お尻が落ちすぎたり上がりすぎたりしないこと
・体が揺れてもなるべくバランスを崩さないようにすること
以上三点を特に注意しましょう。プランクでは腹筋全体の強化、腹横筋の引き締め、脂肪燃焼、ポッコリお腹の改善、などの効果が期待できます。初めての人は30秒、自信のある人は60秒その姿勢をキープしてみましょう。
2. トランクツイスト(基礎)
つづいてトランクツイストです。これもバランスボールを用いたトレーニングの中では比較的よく目にするものではないでしょうか。腹筋の横の筋肉である「腹斜筋」を効果的に鍛えることができます。
まずボールの上に背中を乗せます。両足は大きく広げて足の裏をしっかりと床につけるようにしましょう。両手は肩の位置で真上に伸ばして手のひらを合わせます。その状態から左右の肩甲骨を交互に浮かせるようなイメージでしっかりツイストします。この時、片方の肩甲骨で体を支えるくらいのつもりで上体を捻らないと体幹があまり刺激されないため、鍛えられるはずの腹斜筋にも効果が表れません。しっかりと上体を捻るように心がけましょう。回数は10往復を2~3セットを目安にしましょう。
3. ニー・トゥ・フロア(基礎)
三つめは「腸腰筋」という筋肉を鍛えることができるトレーニングです。
まず腕立て伏せの姿勢から両脛をボールの上に乗せてセットします。両手は肩幅程度に開きましょう。その状態から背筋を伸ばしたまま股関節が直角になるまで膝を曲げてボールを手前に引き寄せ、ゆっくりと元に戻していきます。これを10回2~3セット行いましょう。膝を曲げてボールを手前に引き寄せる際に、膝を手前まで持ってきすぎると違う部位のトレーニング(次に紹介します)になってしまうので、主に鍛えたい筋肉が「腸腰筋」の場合は背中を丸めず背筋を伸ばした状態でトレーニングすること。
4. ニータック(中級)
三つめのトレーニングとほぼ似ていますが、このトレーニングでは「腹直筋」を主に鍛えることができます。姿勢保持のために腹横筋などの体幹部の筋肉への効果も狙えます。
やり方は腕立て伏せの姿勢から両脛をボールの上に乗せてセットするところまでは同じです。そして膝を曲げながらボールを手前に引き寄せるのですが、ここからが意識してほしいところで、膝を曲げながら背中を少しずつ丸めていきます。イメージとしてはニー・トゥ・フロアが常に脛がボールに触れているのに対し、ニータックでは最終的につま先がボールに触れている状態までボールを手前に引き寄せます。股関節は直角になるように意識し、お尻が高くなっても構いません。そしてゆっくりと元に戻していき、この動きを繰り返します。回数は10回2~3セットを目安にしましょう。
5. ムササビボディバランス(中~上級)
このトレーニングは「体幹部・背中」を鍛えることができます。
ボールの上に骨盤からお腹が乗るようにしてバランスをとり、両手両足を床から持ち上げます。背中周辺の筋肉が縮こまっているのを感じながら姿勢を維持しましょう。30~60秒維持できれば充分です。難しいかもしれませんがバランス力に自信のついてきた方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
6. ボールツイスト(中~上級)
続いては「腹横筋・腹筋下部」を主に鍛えることのできるトレーニングです。腹筋下部の強化のほか、姿勢の安定、脂肪燃焼、骨盤の安定などの効果も期待できます。
仰向けに寝て足を浮かせた状態からその間にボールを挟んでセットします。そこから股関節にひねりを加えボールを回転させます。この時腕を広げて頭を床から浮かすこと、動作中腹筋下部に力が入っていることを意識することに注意しましょう。回数は10~20回を2~3セット行うことを目安にしましょう。
7. バランスボールインクラインプッシュアップ(中~上級)
長い名前で憶えづらいですが、簡単に言うと、「バランスボールを使った腕立て伏せ」です。ただ、普通の腕立て伏せとは違い、「体幹部・肩・胸・腹部」の複数の筋肉を同時に鍛えることができます。
まず両手をバランスボールの上に伸ばしてつき、手は軽く外側を向けておきましょう。なるべくつま先から頭までが一直線になっているような状態を保ちながら肘を曲げて、胸部が軽くボールに触れるくらいおろしていきゆっくりと元の姿勢に戻ります。自然な呼吸を意識してまずは10回行いましょう。慣れてきたら徐々に回数を増やしていき、負荷を上げるようにしましょう。
8. ボールオンバックエクステンション(中~上級)
「腰・背部」を鍛えるトレーニングです。
ボールの中央に骨盤を乗せてうつぶせになり、手の位置は頭の横あたりにセットします。背骨の一本一本を動かすように上半身を起こしていき、持ちあがったらゆっくりと元に戻していきましょう。床でやる背筋をバランスボール上で行うようなイメージです。これも10回を目安に行うようにしましょう。
9. トランクカール(中~上級)
このトレーニングでは「腹直筋上部」を鍛えることができます。腹筋の強化、引き締め、脂肪燃焼などの効果も期待できます。
まず椅子に腰かけます。自分の座る椅子の前にバランスボールを置き、それを身体を倒しながら背中を丸めて上半身全体を使って押しつぶすイメージで行います。反動を使ったり肘を曲げたりしないように注意しましょう。元の姿勢に戻るときもパッと戻ってしまうのではなく、ゆっくりブレーキをかけながら肘を伸ばしたまま戻るよう心がけましょう。
10. バランスボールV字腹筋(上級)
慣れてきたら上級メニューにもチャレンジ!このトレーニングでは「腹直筋全体」をまんべんなく鍛えることができます。ボールなしで行ってもなかなか強度が高いトレーニングですが、体幹をより効率よく鍛えるためにボールを用いてトレーニングしていきましょう。
やり方はシンプルです。両手両足が一直線になるように仰向けに寝っ転がります。両足のくるぶしでボールを挟み、V字を作るようなイメージで手足を同時に上にあげます。そして足に挟んでいたボールを上げた両手でしっかりと受け取り、あげてきたスピードよりもゆっくりと両手足をおろしていきます。これを10回を目安に行いましょう。惰性でやるのではなくはじめと終わりをしっかり止ることでメリハリがついて、体幹部の安定をより高めることができます。
無理は禁物!楽しく効果的に鍛えよう!
体幹などのインナーマッスルを鍛えるときに重要なのが、「比較的軽めの負荷でトレーニングをする」こと。やる気を出しすぎて「ちょっときついかも」という負荷でトレーニングをしても、効率のいいトレーニングにはつながりにくいことが多いです。セット数を減らしたり回数を調整したりして自分に合った負荷を探してみましょう。これであなたも「体幹マスター」になれること間違いなし!
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この記事のライター
都内在住、スポーツと音楽と食べることが大好きな体育大学3年生。体育大生とはいえ本人はインドアも好んでいたり。休日は外でバリバリサッカーを教えていたり、友達とカフェ巡りやらショッピングをしたり、おでかけしたり、家にひきこもったり。大学で学んだ知識などを活かしてフィットネス系の記事を主に書いています。でんぱ組.incと水族館が大好きです。どうぞよろしくお願いします。