ケトルベルプレスのやり方|高強度シングルハンド種目ベントプレスのコツ
シングルハンドケトルベル種目のなかでも高強度なものがケトルベルプレス(ベントプレス)ですが、そのやり方(コツ)を解説します。
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アイキャッチ画像出典:mikemahler.com
ケトルベルプレス(ベントプレス)が効果のある筋肉部位
僧帽筋
僧帽筋には、ケトルベルプレス(ベントプレス)の肩までの引き上げ(クリーン動作)の序盤で強い負荷が加わります。
広背筋
広背筋には、ケトルベルプレス(ベントプレス)の肩までの引き上げ(クリーン動作)の中~終盤に強い負荷が加わります。
上腕三頭筋
上腕三頭筋には、ケトルベルプレス(ベントプレス)の肩から上への差し上げ動作(ジャーク)の時に集中的な負荷が加わります。
外腹斜筋
ジャーク動作の時に、体幹を側屈(横に曲げた状態)させ、その姿勢を維持することで、外腹斜筋に強いアイソメトリック収縮(等尺線収縮)負荷が加わります。
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ケトルベルプレス(ベントプレス)のやり方
こちらが、模範的なケトルベルプレス(ベントプレス)のやり方の動画です。
ケトルベルプレス(ベントプレス)は二つのパートに分かれた動作ですので、それぞれのやり方を分割して解説します。
ケトルベルプレス(ベントプレス)のクリーン動作
ケトルベルプレス(ベントプレス)の前半は、ケトルベルを肩の高さまで持ち上げて静止するクリーン動作です。
最大のポイントは、身体の中心ラインにできるだけ近い軌道でケトルベルを持ち上げることで、僧帽筋・広背筋=背中の力で勢いをつけて一気に持ち上げます。
ケトルベルプレス(ベントプレス)のジャーク動作
ケトルベルプレス(ベントプレス)の後半は、肩で静止させたケトルベルを頭上に差し上げるジャーク動作ですが、シングルハンド種目ならではのコツが必要になります。
そのまま真っ直ぐに頭上に差し上げることは、バランス的にもほぼ不可能ですので、ケトルベルを保持した側の腰を真横に突き出しながら、反対側の手を伸ばしてバランスをとりながらケトルベルを上方に押し上げるのがコツです。
つまり、身体を斜めに傾けて重心の真上にケトルベルを挙上していくということです。
また、この時に、一気に上げると危険ですので、必ず筋力でコントロールしながらプレスしてください。
なお、確実にコントロールができる重量設定で行うことも重要です。
ケトルベルトレーニングの特徴とメリット
ケトルベルトレーニングの最大の特徴は、同様に片手で扱うダンベルとは違い、ウエイトの重心とグリップ位置が異なることです。これにより、ケトルベルの保持にはバランシング能力が要求され、また、バランスをとりながら動作を行うことで体幹インナーマッスルに効果があります。
筆者のジムにおいても、スポーツ競技により有効な実践的な筋肉を鍛えたい格闘技系の選手はケトルベルトレーニングを行っています。
なお、筆者の運営するジムで主に行っているケトルベルトレーニングの種目は下記の記事内で紹介しているような種目です。
▼実際に行っているケトルベルトレーニング
安全のためにエイトストラップを
ケトルベルトレーニングでもっとも気をつけたいのが、手からケトルベルが離れてしまう「グリップアウト」です。グリップアウトを起こすと、ケトルベルが落下または前方・後方に飛んでしまい非常に危険です。
グリップアウトを起こしてもケトルベルが落下することがないよう、エイトストラップの使用を強く推奨します。
ケトルベルトレーニングの負荷回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
ケトルベルトレーニングにおすすめのグッズ
出典:glfit.net
ケトルベルトレーニングで装着したいのが、腰椎を保護するとともに腹圧を高めて瞬発力パフォーマンスを向上させるトレーニングベルトです。なかでも、写真のようなナイロン製ベルトは激しいケトルベルトレーニングの動作のなかでも身体にフィットしますので、革製のトレーニングベルトよりもおすすめです。
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事