【太もものストレッチ】外ももから内ももまで効果的にほぐす最強ストレッチ方法・メニュー
下半身で大きな力を発揮する太ももは日常から負荷がかかりやすいため筋繊維が傷ついたり疲労がたまりがち。ストレッチをすることで血流が良くなり老廃物が流れやすくなります。また、太ももは外側と内側の両方に大きな筋肉がついているため部分別の念入りなストレッチが欠かせません。今回は太もも全体を網羅したストレッチを一挙ご紹介します。
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アイキャッチ画像出典:skinnyms.com
入念にストレッチしたい太ももの筋肉
引き締まった太ももや筋肉のラインが見える太ももは魅力的な下半身をつくるために欠かせません。でも筋トレ多くこなすだけでは筋繊維が傷んでしまい、期待するトレーニングの効果が出にくくなってしまいがち。ストレッチを取り入れて部分ごとにしっかりとケアをしていきましょう。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋は「大腿直筋(だいたいちょくきん)・外側広筋(がいそくこうきん)・内側広筋(ないそくこうきん)・中間広筋(ちゅうかんこうきん)」の4つの筋肉から構成されている筋肉です。主なはたらきとして、体重や体幹を支えたり身体を前傾させたりすることが挙げられます。また、下半身において大きな面積を占める筋肉のため基礎代謝を上げるはたらきもあります。日常生活や運動時によく使われる筋肉なので筋肉痛になることも多いかもしれません。しっかりとしたケアが大切な筋肉です。
縫工筋(ほうこうきん)
縫工筋は太ももの前面で斜めにかかっている筋肉です。股関節と膝関節、2つの関節にまたがって付いているため、縫工筋の柔軟性が失われると姿勢の前傾など様々な部分に支障をきたします。人体の中で最も長い筋肉で、股関節を折り曲げる運動や膝を曲げる運動など多くの運動に作用します。運動パフォーマンスの向上のためにも大切な筋肉です。
ハムストリング
ハムストリングは大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の総称です。主に太ももの裏側の筋肉を指します。ハムストリング筋は「ランナー筋」とも呼ばれ、走ることが多い人はとても良く発達しています。特にスプリンターのハムストリングは目覚ましく発達しています。膝を曲げて股関節を伸ばす動作において使われる筋肉で、運動前後のストレッチがとても大切です。また肉離れを起こすことが多い部分にもなるのでウォーミングアップやクールダウンが欠かせません。
内転筋群(ないてんきんぐん)
内転筋には、恥骨筋(ちこつきん)・大内転筋(だいないてんきん)・長内転筋(ちょうないてんきん)・短内転筋(たんないてんきん)・薄筋(はくきん)の5つを含むと言われています。内転筋群は股関節の内転に貢献するという共通項はありますが、それぞれに他にも異なる動作へ関与しています。まんべんなくケアしていくことで普段より動きやすさを感じると思います。
ストレッチのポイント
ストレッチは体のメンテナンスをするために取り組むものです。でもやり方を間違えたり小さな勘違いをしたりすると故障の原因にもなりかねません。ここでは押さえておきたいストレッチのポイントをご紹介します。ぜひしっかりと守ってみてください。
膝とつま先の方向をそろえる
下半身のストレッチをするとき、膝を曲げる動作をよく見かけると思います。膝を曲げるときに意識をしていないといつの間にか膝が内側に入ってしまったり、つま先が外側を向いていたりすることがあります。基本的な注意書きがない限り、膝とつま先の方向は揃えます。人それぞれ関節の可動域や柔軟性には差があるので自分の体に注意して膝や足首がねじれないようにしていきましょう。
自然な呼吸でリラックス
ストレッチをするときに必要なのはリラックスすることです。柔軟が苦手な方でも自分のできる範囲で筋肉を伸ばしていくことで十分効果が得られます。また柔軟性を高めてより楽にストレッチをするためには呼吸が欠かせません。無理に深呼吸をする必要はありませんが自分がリラックスできる呼吸を静かに続けていきましょう。
苦手な方に合わせて
下半身のストレッチをすると、右脚と左脚でやりやすさに差を感じることがあると思います。そんなときできるだけ得意な方に合わせようと一生懸命になることはありませんか?実際は苦手な方に合わせてストレッチをしていくのが効果的です。苦手な方へ合わせることで左右差を小さくすることができ、苦手な方も徐々に柔軟性が高まっていくと言われています。ぜひ試してみてください。
1. 外もも徹底ストレッチ(大腿四頭筋・縫工筋)
普段の生活から特によく使う外ももの筋肉。優しく丁寧にストレッチすることで筋繊維を傷めることなく十分なケアができます。運動後、筋肉が緊張状態にある場合は力を抜くことからじっくりと始めてみましょう。
1-1. 太ももリラックスストレッチ
太ももリラックスストレッチの正しいやり方
1. うつ伏せになって肘を床に着き両手であごを支える。
2. 両足かかとで交互にお尻を叩く。
3. 力を入れずに1分間ほど続ける。
セット数の目安
両脚を伸ばして休憩しながら2〜3セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・がむしゃらに打ち付けず、同じルートを行き来するように意識しましょう。
・軽くたたくイメージでリズミカルに打ち付けてください。
・リラックスをして筋肉を解放するのが目的です。
1-2. 膝立ちストレッチ(大腿四頭筋)
膝立ちストレッチの正しいやり方
1. 膝の下にタオルなどを敷き、両膝を腰幅に開いて膝立ちになる。
2. 右足を身体の前に出して膝が90度に曲がるようにする。
3. 左足のかかとをお尻へ近づけるように持ち上げる。
4. 両手で左足の甲をつかみ支える。
5. 20秒ほどキープ。
6. 足を下ろして1の姿勢に戻る。
7. 反対側も同じように2〜6を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セットを目安に行いましょう。
注意するポイント
・骨盤がずれないように左右の高さや前後の位置に気を付けましょう。
・背筋はまっすぐ伸ばすようにしてください。
・膝とつま先の方向に気を付けてストレッチしていきましょう。
1-3. 片脚外太もも徹底ストレッチ(大腿直筋)
片脚外太もも徹底ストレッチの正しいやり方
1. 長座で座り、両手を身体の後ろにつけて支える。
2. 左足のかかとをお尻の下に入れる。
3. ゆっくりと上体を床に倒す。
4. 30秒ほどキープ。
5. 起き上がり脚を入れ替えて2〜4を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セットずつ繰り返しましょう。
注意するポイント
・上体を倒すときには無理をせずできる範囲で倒していくようにしましょう。
・呼吸を自然に続けながらゆっくりと伸ばしていきましょう。
・お尻の下に足を入れておくのが難しかったらお尻の外側に足を置いておくようにしてください。
1-4. 膝下ずらしストレッチ(縫工筋)
膝下ずらしストレッチの正しいやり方
1. うつ伏せで両手脚を伸ばす。
2. 右足先をお尻に近づける。
3. 足の甲を右手で内側から持つ。
4. ゆっくりと右足を右側へ動かす。
5. 10秒ほどキープしたら3の姿勢に戻る。
6. 左脚も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・膝を傷めている人は無理せずできる範囲で取り組みましょう。
・縫工筋のストレッチなのでしっかりと太ももの前側が刺激されていることを確認してください。
・呼吸を自然に続けてリラックスしながらストレッチしていきましょう。
1-5. 鳩のポーズストレッチ(大腿四頭筋)
鳩のポーズストレッチの正しいやり方
1. 両膝を右側に倒して座る。
2. 右足のかかとを身体の中心、左膝を腰幅より外側に置く。
3. 左足先を持ち上げて肘で抱える。
4. 背筋を伸ばして左の脇を縮める。左の前太ももが伸びていることを感じる。
5. 10〜20秒ほどキープ。
6. 1の姿勢に戻り、反対側にして1〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セット繰り返しましょう。
注意するポイント
・鳩のポーズは上半身の脇腹にも効果的なポーズです。今回は上半身をリラックスすることで太もももより効果的に伸ばすことを目的にしています。太ももの伸びをしっかり感じてください。
・両手を床から離すのが難しい場合は、足を支えない方の手を身体の後ろについてください。
・両手を離すことよりも背筋の伸びを優先しましょう。
2. 内もも徹底ストレッチ(ハムストリング・内転筋)
太ももの内側は普段なかなか使わない筋肉です。ダンスなど普段はやらない運動をした時に翌日筋肉痛になっているなんてことも。普段からストレッチをして程よく刺激していきましょう。
2-1. 片脚前屈(ハムストリング)
片脚前屈の正しいやり方
1. 左脚を伸ばし、右脚は膝で二つ折りにするように曲げて座る。背筋はまっすぐ伸ばす。
2. ゆっくりと呼吸をしながらへそを左脚先へ近づける。
3. できる人は左足を両手でつかみながら体を引き寄せる。
4. 10秒ほどキープしたら1の姿勢に戻る。
5. 左右の脚を入れ替えて1〜4を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に5〜10セットを目安に取り組みましょう。痛みを感じたらストレッチをやめて無理をしないようにしてください。
注意するポイント
・初めの姿勢になるときは腰が後ろに落ちてしまわないようにしっかりと骨盤を立たせましょう。
・前傾するときは背筋に1本の棒が刺さっているイメージで行いましょう。
・呼吸をしっかりと続けてリラックスしてください。
・ハムストリングが伸びているのを意識してストレッチを続けていきましょう。
2-2. 内太もも徹底ストレッチ(ハムストリング)
内太もも徹底ストレッチの正しいやり方
1. 仰向けで両手脚を伸ばして寝る。
2. 右足の膝を少し立てて足裏を床に着ける。
3. ゆっくりと左脚を持ち上げて膝上を両手で抱える。
4. 左足を胸に近づけるイメージで引き寄せる。
5. 20秒ほどキープしたら脚を下ろす。
6. 反対脚も同じように2〜5を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セットを目安に行いましょう。太ももに違和感がある方はすぐにストレッチを中止してください。
注意するポイント
・左右差があまり出ないように苦手な方の脚に合わせてストレッチしていきましょう。
・呼吸を吐き出しながら胸に脚を引き寄せるのがおすすめです。
・力を入れないように注意して取り組みましょう。
2-3. チューブストレッチ(ハムストリング)
チューブストレッチの正しいやり方
1. 床の上に両脚を伸ばして座る。背筋はしっかりと伸ばす。
2. チューブか長いタオルを左足に引っかけ、両端を手でつかむ。
3. ゆっくりと呼吸をしながら上体を床に倒し、同時に左脚を持ち上げる。
4. チューブを引く力を調整しながら太もも裏が伸びる位置で15〜30秒程度キープする。
5. 左脚を下ろすのと同時に上体を起こす。
6. 1の姿勢に戻ったらチューブにかける脚を入れ替える。
7. 右脚も同じように2〜6を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に5〜10セットを目安に取り組みましょう。
注意するポイント
・脚を上げるタイミングと上体を下ろすタイミングを同時にするのが難しい場合は、上体を倒したまま脚だけを持ち上げるのがおすすめです。
・脚を持ち上げた時に左右のお尻がしっかり床に着いているのを意識してください。
・チューブで引く力を調整することで自分に合ったストレッチをしていきましょう。
2-4. あぐらストレッチ(内転筋群)
あぐらストレッチの正しいやり方
1. 足裏を体の前で合わせて座る。
2. 膝の上に手を置いて膝を上下に揺らす。
3. 30秒ほど揺らし続ける。
セット数の目安
休憩を挟みながら2〜3セット繰り返しましょう。
注意するポイント
・股関節に負担がかかり過ぎないように小刻みに揺らしましょう。
・腰が後ろに落ちないように背筋はしっかりと伸ばしましょう。
2-5. 開脚ストレッチ(内転筋群)
開脚ストレッチの正しいやり方
1. 足を肩幅より広めに開いて立つ。
2. 足先を少し外側に開く。
3. 膝を曲げて両手を膝に添える。
4. 上体を右側にひねり左膝を外側へ押し出す。
5. 10〜20秒間キープ。
6. 膝を伸ばして1の姿勢に戻る。
7. 反対側も同じように2〜6を繰り返す。
セット数の目安
左右交互に3〜5セットを目安に行いましょう。
注意するポイント
・内転筋のストレッチなので上半身をねじることよりも膝を外側に開くことを意識してください。
・呼吸を自然に続けてリラックスしてストレッチしていきましょう。
2-6. 股関節の柔軟ストレッチ(内転筋群)
股関節の柔軟ストレッチの正しいやり方
1. 手は肩より少し遠くへ、膝下を腰幅よりも広めの位置につける。かかとは内側。
2. 頭から腰までを一直線にして、腰は膝の真上に来るように調整。
3. 上体の姿勢を崩さずに腰を斜め下へゆっくり下ろす。
4. 等速でゆっくり動かしながら2の姿勢に戻る。
5. 手の位置を変えないように2〜4を繰り返す。
セット数の目安
10回を1セットとして2~3セットを目安に行いましょう。
注意するポイント
・じんわりと内転筋群を伸ばすストレッチなので等速に動かし続けましょう。
・お尻を遠くの床から引っ張られているイメージで下げるとより効果的です。
・呼吸を続けてリラックスしながらストレッチしていきましょう。
疲れに負けない下半身づくりを
太ももは下半身の中でも大きな面積を占める筋肉。日常生活で溜まった疲れはその日のうちに解消するのがおすすめです。今回外出先でできるものから自宅でじっくりと取り組みたいものまで紹介しています。全てをまんべんなく行うのも良いですが、自分の体調に合わせてセレクトしてみましょう。
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この記事のライター
茨城の筑波山生まれ。「いばらぎ」じゃなくて「いばらき」です。