チューブチェストプレスの種類とやり方|大胸筋の基本ゴムバンド筋トレ
大胸筋の基本的なゴムバンドトレーニング種目であるチューブチェストプレスの種類とやり方を解説します。あわせて、トレーニング目的別に最適な負荷回数設定についてもご紹介します。
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アイキャッチ画像出典:www.mrsupplement.com.au
チューブチェストプレスが効果のある筋肉部位
チューブチェストプレスは大胸筋を中心として三角筋や上腕三頭筋にも効果があります。なお、大胸筋の部位ごとの作用は以下の通りです。
○大胸筋上部
腕を斜め上方に押し出す作用があり、三角筋前部と共働します。
○大胸筋下部
腕を斜め下方に押し出す作用があり、上腕三頭筋長頭と共働します。
○大胸筋内側
腕を閉じ前方に押し出す作用があり、前鋸筋と共働します。
○大胸筋外側
開いた腕を閉じる作用があり、小胸筋と共働します。
チューブチェストプレスのやり方
チューブチェストプレスを行うにあたって大切なポイントは、肩甲骨をしっかりと寄せたままで動作を行うことです。肩甲骨を寄せずに腕を前に押し出すと、三角筋主働の動作となり、大胸筋には効かず三角筋と上腕三頭筋にばかり負荷がかかりますので注意が必要です。
■チューブチェストプレスの正しいやり方
1.後ろからテンションがかかるようにトレーニングチューブをセットして構える
2.肩甲骨をしっかりと寄せたまま腕を前方に押し出す
3.腕を押し出し肘を伸ばしたら、拳を合わせるように腕を閉じて大胸筋を完全収縮させる
4.同じ軌道で、ゆっくりと筋肉にエキセントリック収縮をかけながら元に戻る
チューブチェストプレスは、腕を押し出す軌道によっていくつかのバリエーションがあり、それぞれに効果のある部位も異なります。それは、以下の通りです。
〇インクラインチューブチェストプレス
腕を斜め上方に押し出すバリエーションで、大胸筋上部に効果があります。
〇デクラインチューブチェストプレス
腕を斜め下方に押し出すバリエーションで、大胸筋下部に効果があります。
合わせて行いたい種目
チューブチェストフライ
チューブチェストプレスの後の仕上げ種目として最適なのが、大胸筋内側に効果のあるチューブチェストフライです。
また、この2種目をインターバルをとらずに連続で行うセット法=コンパウンドセット法で行うと、非常に強い追い込みが可能です。
チューブトレーニングで筋肥大は可能?
チューブトレーニングで筋肥大は可能か?
ということはよく議論されることですが、結論を言えば可能です。ただし、チューブトレーニングだけでは負荷不足ですので、予備疲労として自重トレーニングである程度ターゲットの筋肉を追い込んでおくことが重要になります。
なお、下記の記事はジムトレーナーである筆者の率直な意見を述べた記事ですので、ご参照ください。
▼チューブトレーニングと筋肥大
また、筆者の運営する海外トレーニング器具輸入代理店では、運営ジムで事前に試用・品質確認を行った高品質なトレーニングチューブセットを、仲介業者を通さずに直接製造元(MYDAYS株式会社)から輸入することでリーズナブルな価格で提供してます。
本トレーニングチューブは一般的な(安価な)トレーニングチューブとは違い、高品質認定を受けた生産工場で製造しているだけでなく、各種のアタッチメントも取り付けられるように大型のカラビナフックを採用しているのが特徴です。
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チューブチェストプレスの目的別の重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
チューブチェストプレスにおすすめの筋トレグッズ
出典:glfit.net
大胸筋トレーニングで注意したいのが手首への負担ですが、リストラップと呼ばれるトレーニンググッズを手首に巻くことで、手首関節を保護・補強でき、効率的な筋トレを行うことが可能です。
このほかにも、チューブチェストプレスにはトレーニングチューブなども必要となります。筆者のジムで実際に使用しているおすすめのタイプを下記の記事にまとめましたので、是非、ご参照ください。
▼おすすめの筋トレグッズを見る
トレーニングチューブには、伸びれば伸びるだけ負荷が強くなる漸増負荷特性があるほか、筋肉を個別に鍛えることのできる多様なアイソレーション種目(単関節種目)がるので、自宅での自重トレーニングやダンベル筋トレの仕上げ・追い込みトレーニングとして最
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事