メリハリつけて絶対成功 中途半端な糖質制限がNGな理由
人気ダイエットとしてすっかり定着した感のある糖質制限ダイエット。ただ、スルスルと減量に成功する人がいる一方で、なかなか結果が出ずに焦っているという人も多いようです。巷では「プチ糖質制限」などという言葉も生まれているようですが、これには大きな罠が潜んでいるようです。本当に結果を出すための糖質制限の注意点を解説します。
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糖質制限で痩せる理由
出典:topicks.jp
プチ糖質制限がナゼ危険かを理解するためには、その前に本家の糖質制限でダイエットが進む理由について理解しておかなければいけません。
糖質制限による効果は大きく3つあります。一つは「インスリン分泌を防ぐ」という事。インスリンは主に血糖値の上昇によって分泌されますが、このインスリンによって血中の栄養素が細胞に取り込まれ、体脂肪が生成されるのです。つまり、逆に言えばインスリンさえ分泌されなければ体脂肪は増えないわけであり、そのために糖質制限はとても有効なのです。
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二つ目は「脂肪合成には糖質が必要」という事。少量ではありますが実はインスリンは血糖値の上昇とは無関係に分泌されます。例えばタンパク質を摂取した際に、アミノ酸の一種であるロイシン等がトリガーとなってインスリンが分泌される事があるんですね。
しかし、それでもやはり糖質制限をしていれば脂肪は増えません。インスリンによって血中に脂肪酸等が取り込まれても、結局は糖質がそこに存在しなければ体脂肪は合成されないのです。
三つ目は「ケトン体を有効活用できる体質になる」です。ケトン体とは脂肪やタンパク質を材料に我々の体内で生成される物質であり、体に糖質が無くてもこのケトン体を利用して人間は生きていくことが出来るのです。これは脳も同様であり、ケトン体は血液脳関門を通過し脳のエネルギーにもなることが出来るのです。
プチ糖質制限ではケトーシスモードになれない
出典:01.gatag.net
ケトン体を体内でどんどん作り、そしてエネルギーとして有効活用出来る状態の事を「ケトーシスモード」と呼びます。このケトーシスモードに体質をスムーズに変化させ、そして維持する事が糖質制限ダイエットで成功できるかどうかの分水嶺と言えるのです。
ケトーシスモードになれなければ、ずっと糖質不足で苦しむことになります。そして、ケトーシスモードに入るための最も重要なポイントが「糖質をほぼ完全に断つ」という事なのです。
つまり、プチ糖質制限では中途半端に(1日ご飯1膳など)糖質が体に入ってきますから、体がケトーシスモードに入るべきか否か迷ってしまうのです。その結果、ケトン体を上手く使うことができずに延々とエネルギー不足を感じるはめになってしまうのです。
プチ糖質制限は単なるカロリー制限ダイエット?
プチ糖質制限ダイエットで成功した人は、実質的にはカロリー制限ダイエットで体重を落としたと考えるべきでしょう。通常の食事から糖質をカットした分だけ単純に摂取カロリーが減ったから体重が落ちたのです。また、糖質の量をカウントする過程で当然摂取カロリーやその他の栄養素もある程度計算し記録に残すでしょうから、その行為が自分の食事量をトータルで見直すきっかけになったとも考えられます。
いずれにせよ、自分がどのような理論に基いてダイエットしようとしているのかを可能な限り正確に知ることが大切です。ダイエット成功というゴールへたどり着くための方法はいくつもあります。決して正解は一つだけということはありません。しかし、自分の性格や生活スタイルにマッチした方法を選ばなければ必ず途中で挫折してしまうでしょう。
敵を知り己を知れば百戦危うからず。なんとなく世間の流行りだけでダイエットを始めてしまうと単に辛い思いをするだけでお腹の脂肪は全く減らないという結果に終わってしまうのです。
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コンテストフィジーカーとして日々鍛錬しております。ボディメイク・筋トレ・フィットネス関連を中心に執筆致します。筋トレノウハウやサプリメントに関しても全て自分で実践している物。使用した経験がある物に限定しております。ネットに溢れるウソの情報や質の悪い情報を淘汰するため戦い続けます!