痩せたければ走るな!有酸素運動では体脂肪が増えるって知ってた?
多くのスポーツジムの窓辺にはズラッとカーディオマシン(有酸素運動用マシン)が並べてあります。外からもよく見えるこのマシンの上では、とても多くの人が一生懸命汗を流し、走ったり、エアロバイクを漕いだりしています。彼らの目的は一体何なのでしょうか?え…痩せるため?そんな馬鹿な!
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なぜ有酸素運動をしているの?
ジムでは有酸素運動をメインに頑張っている。そんな人はかなりの割合いるはずです。実際、ジムにやって来るとまずはトレッドミルで1時間走り、その後マシンを使って全身を軽く筋トレして終了。そんな人をとても多く見かけます。
では、彼らが有酸素運動に主眼を置いている理由は一体何なのでしょうか?彼らはとにかく心肺機能と下半身の持久力を鍛え上げたいマラソンランナーやトライアスロンの選手なのでしょうか?
おそらく違いますよね。多くの場合、「体脂肪を落とすため」に有酸素運動をしているのでしょう。それが「痩せにくい体質を作ってしまう方法」だとは知らずに。
体脂肪減少は肉体にとっての非常事態
体脂肪が減るという事実は、本来人間の肉体にとっては非常事態なのです。体脂肪は非常時に使われるべき予備のエネルギータンクのような存在です。そのエネルギータンクを直接減らす行為である有酸素運動に、体は強烈な防御反応を示すのです。
この防御反応は「なるべく体脂肪が減らない体質へと変化する」という形で現れます。より効率的にエネルギーを使う、省エネ体質へと変わっていくという意味ですね。考えてみれば、毎日のように長距離を走っているマラソンランナーが、その都度体脂肪をがっつり減らしていてはレースに勝てません。鍛えられたマラソンランナーの肉体は、ちょっとやそっと走っただけではなかなか体脂肪の減らない超省エネ体質へと進化しているのです。
本当に必要なのは筋力トレーニング
体脂肪を減らしたいと考えるなら、メインに据えるべきは筋力トレーニングです。それも男性であればフリーウェイトを使った高重量種目が最適です。
筋力トレーニングを行うことによってももちろん体脂肪は燃焼されますが、大きな目的はそこではありません。
筋力トレーニングによって筋肉が増えればそれに伴って基礎代謝も増え、どんどん痩せやすく脂肪の付きにくい体質へと変化していくのです。しかも大きくしたい肩や胸のボリュームは増しますからメリハリの効いたスタイルになります。長時間の有酸素運動では体脂肪だけでなく血中アミノ酸濃度をキープするために筋肉まで削ってしまいますが、筋力トレーニングは終わった後にしっかりと栄養を補給することで筋肉の超回復を促すことができます。これによって筋肉の量は適度に増加していくのです。
人間の体には「適応能力」が備わっています。直接脂肪を減らそうとすれば「減らないように変化」しますし、筋力を増やさなければ生命の危機であるという疑似環境を与えてあげれば「筋肉を増やそうと変化」するのです。
筋力トレーニングによって脂肪が減るのはあくまでも「得られる結果の一つ」に過ぎません。格好いい体を手に入れるためには長期的な視点でプランニングする必要があるのです
それでも走りたいあなたへ
体脂肪を落とすために合理的かどうかはさておき、それでも走りたい人、有酸素運動をやりたい人は先に筋力トレーニングを終えてから有酸素運動を短めの時間だけ行うと良いでしょう。
強度の高い筋トレの後、血液中には分解はされたものの燃焼はされていない脂肪(脂肪酸)多く漂っています。この脂肪が再び体脂肪として脂肪細胞に戻ってしまうのを有酸素運動によって防ごうという考えであれば合理的ですし正しいと言えるのです。
間違っても有酸素運動をやってから筋力トレーニングを行わないようにしてくださいね。あくまでも先に筋力トレーニングをやり、残された体力を絞り出すようにして有酸素運動を行いましょう。
筋力トレーニングは言わずもがな筋肉にいかに大きな負荷と刺激を与えるかがポイントとなります。体力がしっかり残っている状態で筋力トレーニングを行うのがベストなのです。
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コンテストフィジーカーとして日々鍛錬しております。ボディメイク・筋トレ・フィットネス関連を中心に執筆致します。筋トレノウハウやサプリメントに関しても全て自分で実践している物。使用した経験がある物に限定しております。ネットに溢れるウソの情報や質の悪い情報を淘汰するため戦い続けます!