【メンズ腕時計完全版】世界三大高級時計メーカーから名門・新興・高級・定番人気ブランドおすすめ全30選
メンズ腕時計のおすすめ人気ブランドをカテゴリー別にご紹介します。世界三大高級時計メーカーやそれに続く名門ブランド、フランク・ミュラーなどに代表される新興ブランド、ロレックスなどの高級(ステータス)ブランド、カルティエなどのジュエリーブランドなどまとめてご紹介します。20代から30代の高級時計を求めている方必見です。
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メンズ高級腕時計30ブランドと各ブランド代表モデルを一挙ご紹介
メンズ高級腕時計のおすすめ人気30ブランドをご紹介します。
これから高級時計を買おうという20代から30代、あるいは40代50代の方も必見の、これだけ知っておけばまず問題ないというブランドリスト入門編です。各ブランドの説明と、フラッグシップモデルを中心に、代表的なおすすめモデルもご紹介していきます。
まずはじめに、一般的なカテゴリー(一部著者の主観・判断も入ります)別に、ブランドをご紹介します。多少のズレはありますが、概ね価格順になっているかと思いますので、参考にしてみてください。(もちろん各ブランドとも、モデルによって価格差はかなりありますが、なんとなくこのくらいの価格帯のブランドだというイメージだと思ってください。)
世界三大高級時計メーカー
■パテック・フィリップ(Patek Philippe)
■ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)
■オーデマ・ピゲ(Audemars Piguet)
老舗名門ブランド
■A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Söhne)
■ブレゲ(Breguet)
■ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)
■ジラール・ベルゴ(Girard-Perregaux)
■ブランパン(Blancpain)
■ピアジェ(Piaget)
■H.モーザー(H. Moser)
新興高級ブランド
■リシャール・ミル(Richard Mille)
■ウブロ(Hublot)
■ロジェ・デュブイ(Roger Dubuis)
■フランク・ミュラー(Franck Muller)
■クストス(CVSTOS)
定番人気高級ブランド
■パネライ(OFFICINE PANERAI)
■ロレックス(Rolex)
■グラスヒュッテ・オリジナル(Glashütte Original)
■ブライトリング(Breitling Montres S.A.)
■IWC(International Watch Company)
■ゼニス(Zenith S.A.)
■グランドセイコー(Grand Seiko)
■モンブラン(Montblanc)
■オメガ(OMEGA)
■タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
ジュエリー・ファッション系ブランド
■カルティエ(Cartier SA)
■ブルガリ(Bulgari /BVLGARI)
■ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton Malletier)
■シャネル(Chanel)
■ティファニー(Tiffany & Co.)
パテック・フィリップ(Patek Philippe)
パテック・フィリップ(Patek Philippe)は、1839年に2人のポーランド人アントニ・パテックとフランチシェック・チャペックによって創業されたスイスの高級時計メーカーです。後述する、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲと並び、世界三大高級時計メーカーの一つとして数えられますが、その中でもこのパテック・フィリップは頭一つ抜けた、世界最高峰ブランドとの呼び名も高いメーカーです。
古くは英国ヴィクトリア女王やドイツ(プロイセン国王)のヴィルヘルム1世などの王室、アインシュタインやワーグナー、チャイコフスキー、トルストイ、ウォルト・ディズニーなど、世界中の著名人が愛用してきました。
購入した時計は永久に修理してくれる「永久修理」も有名です。
価格は500万円から1,000万円を超える非常に高額なものも多いですが、中には100万円台から200万円台で購入可能なものもあります。
いずれにしても一生モノの時計になること間違いなしのブランドでしょう。
カラトラバ
パテック・フィリップを代表するモデルのひとつがこのカラトラバ。1932年に発売されたカラトラバは、高級時計の代名詞として時計界に君臨し続けています。
価格はパテック・フィリップの中では安価。200万円台で購入可能なモデルが多いです。
ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)
ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)は1755年にジャン=マルク・ヴァシュロンによって創業されたスイス・ジュネーヴに本拠地をおく時計メーカーです。現在はリシュモングループの傘下にありますが、継続的に時計を製造してきたメーカーとしては世界最古と言われており、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲと並び世界三大高級時計メーカーの一つとして数えられています。
高い技術を誇りながらも、それをシンプルですっきりとしたデザインに落とし込んでいるのがヴァシュロンの特徴です。
価格は安いもので200万円弱で購入可能です。伝統的な複雑機能と先端技術を組み合わせた「パトリモニー」、スポーティーな「オーバーシーズ」、2000年に誕生しヴァシュロン・コンスタンタンのシンボルでもあるマルタ十字に由来する「マルタ」などが代表的なシリーズです。
パトリモニー
クラシックな雰囲気を持つパトリモニーは、ヴァシュロンの高い技術を極めてシンプルで洗練されたデザインに落とし込んだ「ヴァシュロンらしい」代表的なモデルです。価格は安いものであれば200万円弱で購入可能です。
オーデマ・ピゲ(Audemars Piguet)
オーデマ・ピゲ(Audemars Piguet)は、1875年にジュール=ルイ・オドマールとエドワール=オーギュスト・ピゲによって設立されたスイスの高級時計メーカーです。パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンとともに世界三大高級時計メーカーの一つに数えられており、有名時計ブランドとしては非常に珍しく、創業以来創業家一族による経営が続いているメーカーです。パテック・フィリップ同様、創業以来「永久修理」を掲げる数少ないブランドの一つでもあります。
パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンと比べ、若干価格帯は安めのイメージです。(それでも安いもので150万円程度です。)
ロイヤルオーク
オーデマ・ピゲのラインナップでは、フラッグシップモデルとも言える「ロイヤルオーク」が圧倒的な知名度を誇ります。ラグジュアリースポーツモデルの先駆けとなった「ロイヤルオーク」は、8角形のベゼルとケース、ベゼルから裏蓋まで貫通している8本のネジが特徴的で男らしさを感じさせます。アーノルド・シュワルツネッガーも愛用しています。写真のモデルは2016年の新作で、価格は500万円弱ほど。
A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Söhne)
A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Söhne、ランゲ・アンド・ゾーネ)は、1845年にドイツのザクセン王国の宮廷時計師だったフェルディナント・アドルフ・ランゲが「時計製造業を中心とした町の活性化」を提案し採用されたところから始まったドイツの高級時計メーカーです。第二次世界大戦後に一旦ブランドが消滅してしまいましたが、1990年の東西ドイツ統一後に再建されました。ブランドが一旦消滅してしまったこともあり、世界三大時計メーカーには数えられませんが、「世界五大時計ブランド」の一つとして数えられます。
繊細で上品な洒落たデザインが特徴的で、ステンレスモデルを出さない方針もあり、コアなファンも多いブランドです。
2000年からリシュモングループの傘下となっています。価格は200万円前後から。
ランゲ1
ランゲを代表するモデルがこの「ランゲ1」です。1994年にブランド再建後復興初コレクションとして発表されたモデルの一つです。珍しいデザインながらも、奇抜ではなく上品で洗練されていて「さりげないオシャレ感」たっぷりの一本です。
ブレゲ(Breguet)
ブレゲ(Breguet)は1775年にスイスで生まれたアブラアム=ルイ・ブレゲがパリで創業した高級時計メーカーです。1870年にブランドは売却され、1970年にショーメが買い取り本格的なブランド復興がなされ、その後も売却が繰り返され、1999年からはスウォッチグループに所属しています。A.ランゲ&ゾーネ同様、世界五大時計ブランドといったときに数えられるのがブレゲです。
創業者のルイ・ブレゲは「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」「時計の歴史を200年早めた男」と称され、彼の時計はマリー・アントワネットやナポレオン・ボナパルトが愛用していたことでも有名です。
ブレゲの時計は、シンプルながらも細部に独特のブレゲらしさとも言える芸術性が表れています。
「永久保証」も特徴的で、これを行っているのはパテック・フィリップとオーデマ・ピゲとブレゲくらいではないでしょうか。
価格は安いものですと100万円前後で購入可能です。
クラシック
ブレゲらしい時計といったら、ブレゲが発明したと言われている自動巻機構(トゥールビヨン)、ミニッツリピーター用ゴング・スプリング、永久カレンダーなどが搭載された複雑機構時計がイメージされやすいですが、ブレゲを代表するモデルの一つがシンプルな「クラシック」です。針の先に月をイメージした丸い穴を開けた「ブレゲ針」はあまりにも有名です。
ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)
ジャガー・ルクルト(Jaeger-LeCoultre)は、1833年にアントワーヌ・ルクルトにより創業されたスイスのル・サンティエに拠点をおく高級時計マニュファクチュールです。これまでに数百の発明や1200種類以上のムーヴメントの製造、約400件の特許の取得など、高い技術力に定評があります。ランゲと同じく、2000年にリシュモングループの傘下になりました。
現在、9つのコレクションを展開しており(1つは置き時計:アトモス)、価格は安いもので50万円後半から購入可能です。「レベルソ」「マスター」などが代表的です。
レベルソ
ジャガー・ルクルトの代表モデルが「レベルソ」です。ポロ競技を行う際に砂塵と衝撃から守るために1931年に製作され、現在でも販売されています。「レベルソ」というのは、ラテン語で「回転する」という意味を持ち、その名の通りケースが反転し、時計のガラスを保護できる仕組みとなっています。レクタングルケースが発売以来特徴的ですが、2006年からはレベルソ誕生75周年を記念して、スクエアケースも発売されています。価格は安いもので50万円後半から購入可能です。(写真のピンクゴールドは1,944,000円。)
ジラール・ベルゴ(Girard-Perregaux)
ジラール・ベルゴ(Girard-Perregaux)は1791年にジャン=フランソワ・ボットによってスイスのジュネーヴで設立された高級時計マニュファクチュールです。社名に用いられている「ジラール・ペルゴ」は、時計師コンスタン・ジラールとその妻マリー・ペルゴの苗字を組み合わせて1856年に誕生し、5年後の1861年には横浜に日本初の時計輸入代理店を構えたことも有名なエピソードです。1880年代にはドイツのヴィルヘルム1世から注文を受けドイツ海軍将校用に腕時計を開発し、世界で初めて腕時計を製造・量産したメーカーとなりました。現在は同じくスイスのラ・ショー=ド=フォンに本社を置き、グッチやボッテガ・ヴェネタ、プーマなどを傘下に抱えるフランスのコングロマリット、ケリングの傘下にあります。
ジラール・ペルゴの時計は、200年以上にわたって培われた職人技と最先端技術をベースにしながらもヴィンテージ感のあるクラシックなモデルが特徴的です。価格は安いものであれば50万円未満でも購入可能です。
ヴィンテージ1945
ジラール・ペルゴを代表するフラッグシップモデルが「ヴィンテージ1945」です。名前の通り、1945年に発表された角形腕時計からインスパイアされた現代コレクションで、1995年に発売されました。ジラール・ペルゴといえば「ヴィンテージ1945」、角型腕時計といえば「ヴィンテージ1945」と言えるほどの名作です。男の色気を感じさせます。価格は100万円前後から、写真のものは2,397,600円です。
ブランパン(Blancpain)
ブランパン(Blancpain)は1735年に時計職人であるジャン=ジャック・ブランパンによって創業された世界最古と言われているスイスの時計メーカーです。創業以来、一貫してクォーツ腕時計の製作を行わないことでも知られており、皮肉なことにも1970年代のクォーツショックによってブランドは一時断絶しています。1992年に6,000万フランでオメガと同じスウォッチグループに買収されました。
ブランパンの技術を集約させた「ル・ブラッシュ」や、ロレックスの「サブマリーナー」と並んでダイバーズウォッチのルーツとも言われているスポーツウォッチの「フィフティ ファゾムス」が代表的です。
価格は安いものであれば7,80万円程度から購入可能です。
ル・ブラッシュ
ヴァレ・ド・ジュウ(ジュウ渓谷)にあるブランパンの第二工房がある村の名前に由来しているのが「ル・ブラッシュ」。すべてのモデルに必ずひとつ以上の複雑機構があり、まさに創業以来一貫してクォーツ腕時計の製作を行わないことにもこだわりのあるブランパンの技術を結集させた名作シリーズです。控えめなデザインながら技術が集約された高級感たっぷりな時計です。
ピアジェ(Piaget)
ピアジェ(Piaget)は1874年にジョルジュ・エドワール・ピアジェによって創業された高級時計メーカーおよびジュエリーメーカーです。超薄型ムーブメントを取り入れた薄型時計が一番の特徴でしょう。ジュエリーブランドでもあるので、ジュエリーと時計を組み合わせた時計も多く発売しています。ジュエリーでは、ジョン・F・ケネディの夫人やアンディ・ウォーホルが愛用していることでも有名です。
こちらもランゲ、ジャガー・ルクルト同様リシュモングループ傘下です。
極薄時計の代名詞「アルティプラノ(Altiplano)」シリーズ、複雑機構を兼ね揃えピアジェを代表する時計でもあるモデル「エンペラドール」を含む「ブラックタイ(Black Tie)」シリーズ、 近年人気急上昇中のスポーツウォッチ「ピアジェポロ(Piaget Polo)」シリーズが代表的です。
アルティプラノ
薄型時計が特徴のピアジェを体現したモデルがこのアルティプラノです。極薄ムーブメントは厚さ3mmで世界最薄。非常にシンプルで洗練されていてとにかく薄いこの時計の中には高度な技術と巧みな機構がしっかりと収まっています。シンプルで洗練されているけれども確かなものが入っているものを身につけたいという方にはぴったりの腕時計です。
写真のものは3,332,1000円。このシリーズはどれも300万円以上します。
H.モーザー(H. Moser)
H.モーザー(H.Moser & Cie.)は1828年に創業した時計メーカーです。スイスのシャウハウゼンにルーツがありますが、会社はロシアのサンクトペテルブルクに設立し、ロシアにおいて時計メーカーとして成功を収めました。H.モーザーの時計は、その後も長い間最高品質の時計の代名詞でしたが、ロシア革命の影響と1923年に創業者ハインリッヒ・モーザーの一人息子が亡くなると、モーザーの名前は絶えてしまいました。
その後、長い休眠期間を経て、2006年に伝統の時計メーカーとして蘇ったのが、現在のH.モーザーです。復活後は、スイス・ジュネーブで開催される国際時計見本市バーゼル・フェアやジュネーヴサロンで毎年魅力的な時計を発表し続けています。
H.モーザーの時計の特徴は、とにかくシンプルなこと。「シンプルな高級腕時計」を探すのであれば、H.モーザーは選択肢から外せないでしょう。フラッグシップモデルでもある「エンデバー」と「ベンチャー」が代表的なコレクションです。
価格は安いものでも200万円以上します。
エンデバー
H.モーザーのフラッグシップモデルである「エンデバー」。エンデバーコレクションの中でも、永久カレンダー(パーペチュアルカレンダー)を搭載したこの「エンデバー パーペチュアル・カレンダー」は瞬時に日付を変えるフラッシュ・カレンダーや、ムーブメントに損傷を与えることなく日付の早送り・巻戻しの操作をいつでも行えるなど、驚くべきさまざまな機構を備えています。それでいてH.モーザー特有のとにかくシンプルなデザイン。シンプル腕時計の究極形と言ってもいいかもしれません。価格は600万円以上はします。
リシャール・ミル(Richard Mille)
リシャール・ミル(Richard Mille)は、2001年にリシャール・ミルによって作られたスイスの新しい時計ブランドです。リシャール・ミルは時計職人でもデザイナーでもありませんが、時計界のスペシャリストたちとタッグを組み、毎年驚異的な超複雑機構や最先端の新素材で世界を驚かせています。"腕時計のF1"と呼ばれ、そのコンセプトのもと軽量でありながら極限状態使用可能な機械式時計を製造しています。
製造する時計はすべて限定品であり、入手も困難。価格も数百万円から1,000万円以上するものばかりです。世界トップのテニスプレイヤー、ラファエル・ナダルやF1のフェリペ・マッサ、ゴルフのバッバ・ワトソンなどがアンバサダーとなり、リシャール・ミルの時計を着用しているのも有名です。
RM 011
リシャール・ミルのロングセラーモデルである「RM 011」。
リシャール・ミルは2013年からロータスF1チームの公式パートナーとタイムキーパーになりました。写真のものは「Automatic FLYBACK CHRONOGRAPH LOTUS F1 TEAM-ROMAIN GROSJEAN(2014)」で、ロータスF1チームのドライバー、ロマン・グロージャンがレース中に着用したモデルです。
価格はなんと22,788,000万円。
ウブロ(Hublot)
ウブロ(Hublot)は1980年にイタリア人のカルロ・クロッコにより、スイスのニヨンで設立された新興系の高級時計メーカーです。「ウブロ」はフランス語で船の側面の「舷窓」を意味し、デザインも船窓を意識したものになっています。斬新なデザインを真っ先に取り入れるのと、積極的なパートナーシップを展開しているのも特徴的です。
基幹コレクションである「ビッグ・バン」シリーズの他、「クラシック・フュージョン」「キング・パワー」などが代表的なモデルです。
価格は安いもので50万円台から購入可能。現在はLVMHグループ傘下となっています。
ビッグ・バン
ウブロのフラッグシップモデルがビッグ・バンです。2004年ブランパンの再建を手掛けたジャン=クロード・ビバーがウブロのCEOに就任し、2005年には「フュージョン(融合)」をコンセプトに異なる素材を組み合わせた「ビッグ・バン」シリーズを発表。「ビッグ・バン」はウブロの復興を担った救世主となり、以来フラッグシップモデルとしてウブロの代表的な時計となっています。
価格は安いもので100万円台から。写真のものは2016年の新作「ビッグ・バン メカ-10 オールブラック」で、価格は2,516,400円。世界限定500本の時計です。
ロジェ・デュブイ(Roger Dubuis)
ロジェ・デュブイ(Roger Dubuis)は、もともとはパテック・フィリップでも時計師として働いていた時計職人ロジェ・デュブイとデザイナーのカルロス・ディアスによって1995年に設立されたスイスの新興高級腕時計メーカーです。全モデルが28本限定というプレミアム感と高品質なオーソドックスな時計として人気を集めました。その後、ヴァシュロン・コンスタンタンやA.ランゲ&ゾーネ、ジャガー・ルクルト、ピアジェなども擁するリシュモングループ傘下となりました。現在のラインナップは、「エクスカリバー」「オマージュ」「ベルベット」「モネガスク」「パルジョン」の5つ。価格は安いものですと100万円台前半で購入可能ですが、やはり200万円以上はするモデルばかりです。
エクスカリバー
ロジェ・デュブイを代表するモデルがエクスカリバーです。男らしさと卓越した技術がデザインにも表れています。芸能人・著名人にも愛用者は多く、元プロ野球選手で現阪神タイガース監督の金本知憲、総合格闘家の小川直也、ダルビッシュ有、清原和博などがエクスカリバーを愛用していることで有名です。愛用者を見ても、やはり男らしさを感じさせるモデルなのでしょう。価格は安いもので200万円前後、高いものですと、数千万円はします。
写真のものは「エクスカリバー 42 オートマティック スケルトン」で価格は9,115,200円です。
フランク・ミュラー(Franck Muller)
フランク・ミュラー(Franck Muller)は、「ブレゲの再来」と称される天才時計フランク・ミュラーとジュエラーでケースメーカーのヴァルタン・シルマケスが1992年にスイスで設立した新興高級時計メーカーです。「ビザン数字」を用いた文字盤が特徴的で、世界中のセレブに愛用されています。一世を風靡し、フランク・ミュラーの名声を確立することとなった、独創的な三次元曲線が特徴的なフラッグシップモデル「トノーカーベックス」や、絶妙な装着感が評判の「トノーカーベックス」に並ぶ人気コレクションの「ロングアイランド」、これらの二つ以上に知名度が高いかもしれない「カサブランカ」が代表モデルです。どれも100万円以下から購入可能です。
カサブランカ
フランク・ミュラーのフラッグシップモデルと言えば「トノーカーベックス」ですが、おそらくそれ以上に有名なのが「カサブランカ」ではないでしょうか。1920年代の名作映画『カサブランカ』から着想を得て、フランク・ミュラー初のステンレススチール素材の量産モデルとして1994年に発売されました。シンプルなデザインでありながらも、フランク・ミュラーらしい独特のセンスのケースが特徴的です。日本の著名人では、サッカー選手の香川真司や長友佑都、とんねるずの木梨憲武、嵐の大野智、aiko、千秋などが愛用しています。
クストス(CVSTOS)
クストス(CVSTOS)はフランク・ミュラーの設立者の一人であるヴァルタン・シルマケスの息子サスーン・シルマケスとアントニオ・テラノヴァが2005年に設立したスイスの新興高級時計メーカーです。フランク・ミュラーウォッチランドグループの一つであり、フランク・ミュラーによく見られる「トノー型」の複雑時計が特徴的です。現在、「チャレンジ」「チャレンジR」「エヴォスクエア」「QP(パーペチュアル カレンダー)」「リ ベル」「コンプリケーション」の6つのシリーズを展開しています。価格は安いものですと100万円台のものがありますが、基本的には200万円以上のものばかりです。
チャレンジ
クストスの代表モデルが「チャレンジ」です。クストスらしいとも言える大胆でパワフルなデザインは、精密でハイエンドなメカニズムを持ちながらも男らしさをたっぷりと感じさせます。まだまだ知名度もそこまで高くはないクストス。人とは違うブランドの時計が良いという方にもおすすめです。
写真のモデルは1,998,000円です。
パネライ(OFFICINE PANERAI)
パネライ(OFFICINE PANERAI/オフィチーネ パネライ)は、1860年にジョヴァンニ・パネライによってフィレンツェで設立されたイタリアの精密機器メーカーです。もともとはイタリア海軍向けにダイバーズウォッチを製造していましたが、1993年からは一般向けの時計を製造・販売する高級時計メーカーとなりました。1997年からはスイスのリシュモングループ傘下になり、1998年には世界中で大型の厚い時計が流行した「デカ厚ブーム」の火付け役となりました。映画『トランスポーター』『トランスポーター2』でも使用されたことで有名ですね。
「ラジオミール」「ルミノール」「ルミノール1950」が代表的なシリーズで、価格は安いもので50万円前後です。
ルミノール マリーナ
「ルミノール マリーナ」はパネライのフラッグシップモデルとも言える人気代表モデルです。
シンプルなデザインと個性的なリュウズがパネライらしさを全面に出しています。
ロレックス(Rolex)
ロレックス(Rolex)は「高級時計といえばロレックス」というほどの圧倒的な知名度と人気を誇るスイスの高級時計メーカーです。もともとは1905年にドイツ人のハンス・ウィルスドルフがロンドンで創業し、その後拠点をスイスに移しました。世界初の防水性腕時計である「オイスター」や、「パーペチュアルローター」による自動巻機構など、革新的な発明で世界の時計業界を牽引してきており、常に「実用」に重きをおいたロレックスの時計は政治家から芸能人まで愛用者も世界中にいます。
「プレジデントブレス」とも呼ばれる最高峰モデルの「デイデイト」から始まり、「デイトナ」「ヨットマスター」「サブマリーナー」「エクスプローラー」「デイトジャスト」などが代表的・人気なモデルです。
ちなみに今回ご紹介する高級時計30ブランドの中では、ロレックスはブランド力としては最高峰のひとつですが、価格帯としては中の中、ちょうど真ん中くらいのブランドといったイメージです。(もちろん、各ブランドモデルによって大きく差がありますが)
デイトナ
人気のシリーズが数多く存在するロレックスの時計の中でも「KING OF ROLEX」と名高いモデルがデイトナです。ロレックス唯一のクロノグラフモデルでありながら、ロレックスの定番モデルであり象徴的存在でもあります。(ロレックスのフラッグシップモデルは何かというと諸説あるようで、このデイトナとする説もあれば、最高峰モデルのデイデイトだという説、販売個数も一番多いデイトジャストという説もあるようです。筆者には真偽が分かりません。)
安いものですと110万円程度から購入可能です。
グラスヒュッテ・オリジナル(Glashütte Original)
出典:logonoid.com
グラスヒュッテ・オリジナル(Glashütte Original)は、A.ランゲ&ゾーネと同様に、フェルディナント・アドルフ・ランゲが1845年にザクセン王国のグラスヒュッテに時計工房を創業したのが起源となっているドイツの高級時計メーカーです。
その後紆余曲折あり、1990年に「グラスヒュッテ・オリジナル」となり、2000年にはスウォッチグループの傘下となりました。グラスヒュッテ伝統のフライング・トゥールビヨンなどの複雑機構時計から、ドレス・ウォッチやスポーチ・ウォッチまで幅広く製造していますが、最近はドイツ時計らしい機能性を重視したシンプルなデザインの時計が多いような気がします。どちらかというと時計好きでこだわりのあるマニア向けのブランドではないでしょうか。
「セネタ」や「シックスティーズ」が代表的なモデルです。価格は安いもので50万円程度から。
セネタ
グラスヒュッテ・オリジナルの代表的なモデルが「セネタ」シリーズです。170年以上も培われた伝統的な製作技術を継承し、それをシンプルに表したドイツ時計らしいシンプルですが力強いモデルです。
写真のものは「セネタ ダイアリー」です。「セネタ」は安いものですと50万円程度から、トゥールビヨンなど複雑機構搭載のものですと1,000万円以上するものもあります。
ブライトリング(Breitling Montres S.A.)
ブライトリング(Breitling Montres S.A./BREITLING)は、1884年にレオン・ブライトリングによって創業されたスイスの腕時計メーカーです。創業当初はストップウォッチを専門に製造し、1915年には世界で初めての腕時計クロノグラフを発表しました。その後も飛行士用クロノグラフを中心に時計を作り続け、パイロットウォッチの代名詞的存在となっています。「ナビタイマー」「クロノマット」「トランスオーシャン」「スーパーオーシャン」などが代表的なモデルで、男らしく貫禄を感じさせるモデルが多いです。
価格は安いものでしたら50万円以下から購入可能です。
ナビタイマー
ブライトリングの時計といえばほぼ間違いなく「ナビタイマー」か「クロノマット」があがるほど、ブライトリングを代表する時計がナビタイマーです。ナビタイマーは1952年に世界初の航空計算尺付きクロノグラフとして発表され、ブライトリングの名前を一躍を有名にしました。クロノマットとどちらにするか迷う方もたくさんいますが、クロノマットの方がゴツゴツしていてより男らしく流行的、ナビタイマーの方がより飽きがこずに長く使えるというのが筆者の個人的なイメージです。
ナビタイマーは安いもので80万円程度から、写真の「ナビタイマー01」は860,000円から購入可能です。
IWC(International Watch Company)
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー/International Watch Company)は、1868年にアメリカ人の実業家フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが、時計職人のヨハン・ハインリッヒ・モーザーと協力してアメリカ市場向けに懐中時計を販売するためスイスのシャフハウゼンで創業した時計メーカーです。創業時からスイスの伝統的技術とアメリカの機械自動化・大量生産の製造技術を融合させてきました。2000年からはリシュモングループの傘下です。
現在のラインは、1930年にもともとの懐中時計の技術を腕時計のケースに収めた「ポルトギーゼ」、耐磁性能を追求した「インヂュニア」、クラシックなスタイルが人気の「ポートフィノ」の他、「パイロット・ウォッチ」「ダ・ヴィンチ」「アクアタイマー」の6つのシリーズがあります。30万円台から購入可能です。
ポルトギーゼ
出典:openers.jp
1930年代の終わりに、2人のポルトガル人時計商がIWCを訪れ、懐中時計の精度をベースにした腕時計をオーダーしたことにより生まれたのが「ポルトギーゼ」です。IWCの中でもドレッシーで人気の高いモデルで、クラシックで品のあるデザインはシンプルながらしっかりとした存在感をはなち、30代のビジネスパーソンや、より「渋さ」を追求したい方にピッタリでしょう。
価格はIWCのコレクションの中では高価格帯に位置し、安いもので60万円程度から、100万円以上するモデルもたくさんあります。
ゼニス(Zenith S.A.)
ゼニス(Zenith S.A.)は、1865年にジョルジュ・ファーヴル=ジャコによって設立されたスイスの高級時計メーカーです。1911年に会社名を現在の「ゼニス」とし、1999年からはウブロと同じLVMHグループの傘下になっています。創業から一貫して自社でムーブメントを製造する「マニュファクチュール」の一つであり、自動巻きクロノグラフムーブメントの「エル・プリメロ」や「エリート」は他社にも供給されるほど確かな精度を誇ります。
ゼニスの時計も30万円程度から購入可能です。
エル・プリメロ
かつてはロレックスにも供給していた自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」。その「エル・プリメロ」をコレクション化したのが「エル・プリメロ」コレクションです。
高い精度が象徴的でもあるゼニスの時計を体現したコレクションと言えるでしょう。
写真は「エル・プリメロ クロノマスター」で、華やかかつ「エル・プリメロ ムーブメント」の心臓部が見えるデザインとなっています。
安いもので50万円程度から購入可能。20代後半から30代前半の「ロレックスでは定番すぎる」というちょっとおしゃれで派手好みなエリートビジネスパーソンに似合いそうなイメージですね。
グランドセイコー(Grand Seiko)
出典:vertm.jp
1881年(明治14年)、服部金太郎が服部時計店を創業したことにより始まった日本が世界に誇る時計(精密機器)メーカー、セイコー。日本初の腕時計の他、世界初のクオーツウォッチを製造したことでも有名です。そんなセイコーの最高級ラインとして「最高の普通」「実用時計の最高峰」をコンセプトに1960年に誕生したブランドがグランドセイコー(Grand Seiko)です。
コンセプトの「実用時計の最高峰」通り、シンプルで品のあるデザインが特徴的なグランドセイコーは、ビジネスシーンを中心にフォーマルからカジュアルまで、どんな場面にもピッタリです。
「9Sメカニカル」「9Fクオーツ」「9Rスプリングドライブ」の3つのコレクションがあります。価格は機械式であれば40万円台から、クオーツ式であれば20万円台から。高いものでも基本的には200万円程度で購入可能です。
9Rスプリングドライブ(SBGA001)
グランドセイコーは、コレクション名にもなっている「9Sメカニカルムーブメント(機械式)」「9Fクオーツムーブメント(クオーツ式)」「9Rスプリングドライブムーブメント」の3つのムーブメントが特徴的です。このうち「スプリングドライブ」は簡単に言えば機械式とクオーツ式のハイブリッドのようなムーブメントです。ねじによってぜんまいを巻き上げ、そのぜんまいによって発電し水晶振動子を振動させ時間を刻むという仕組みになっています。
国産ブランドかつ、世界で唯一グランドセイコーだけが作っているこの「スプリングドライブ」には熱狂的なファンがいる一方で、邪道だと考える時計マニアも少なからずいるようです。
写真のモデルは代表的な「SBGA001」。価格は50万円。価格レンジは、「スプリングドライブ」はほとんどのモデルが100万円以下で購入可能、一部モデルで100万円台や200万円台があるといったイメージです。(2016年8月には600万円のモデルが発売されます。)
モンブラン(Montblanc)
モンブラン(Montblanc)は、もともとは1906年にドイツで生まれた筆記具・万年筆メーカーです。高級万年筆のイメージを持つ方が多いかと思います。1980年代にダンヒルに買収され、1993年にはダンヒルがリシュモングループに買収され、それ以来リシュモングループの一ブランドとなっています。リシュモンによる買収以来モンブランは腕時計、フレグランス、革製品など多角化に乗り出し、現在ではそれらの売り上げが筆記具を上回ってます。
時計ブランドとしては、1997年のSIHH(国際高級時計サロン/Salon International Haute Horlogerie)への出展がはじまりですが、2006年に1858年創業のスイスの老舗名門機械式時計ブランド「ミネルバ」を吸収したことにより、一躍名門ブランドとして名をあげました。
代表的なコレクションの「スター」や「タイムウォーカー」をはじめ、ほとんどのモデルは20万円から7,80万円程度で購入可能ですが、ミネルバの技術を生かした複雑機構の超高級腕時計のコレクション「ニコラ・リューセック」や「ヴィルレ」などもあります。
スター
モンブランを代表するモデルといえば「スター」か「タイムウォーカー」ですが、よりモンブランらしいコレクションが「スター」です。1997年からのモンブランの腕時計のデザインを継承しているコレクションです。写真は「モンブラン スター ローマン カンティエーム コンプリート "カルペ・ディエム” スペシャルエディション"」で、昼夜の時刻とカレンダーの日付をすべて表示しています。正統派かつエレガントな一本です。価格は605,880円。「スター」コレクションは、20万円台から70万円台で購入可能です。
オメガ(OMEGA)
オメガ(OMEGA)は1848年にルイ・ブランによって設立されたスイスの高級腕時計メーカーです。現在はスウォッチ・グループに属しています。
1948年に発表されたダイバーズウォッチの先駆け的存在である「シーマスター」や、1957年に発表されたNASA(アメリカ航空宇宙局)公認の時計となった「スピードマスター」などが有名です。スタイリッシュで上品なモデルが多く、正統派ビジネスパーソンにはぴったりでしょう。
機械式であれば30万円程度から購入可能です。
スピードマスター
オメガといえば「スピードマスター」です。スピードマスターは1957年に発表され、1965年にはNASA(アメリカ航空宇宙局)公認のクロノグラフとなりました。その後のアポロ計画でも使用され、1969年には「月面に降り立った最初の腕時計」としてその知名度を世界中に轟かせました。世界で唯一「ムーンウォッチ」と呼ばれるこの時計は、オメガを象徴する時計と言えるでしょう。限定モデルやアニバーサリーモデルを始め、多くのモデルがあります。「スピードマスター」シリーズで最も安く購入できるもので50万円程度、人気モデルの多くが60万円〜90万円台といったイメージです。
タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
タグ・ホイヤー(TAG Heuer)は、1860年にエドワード・ホイヤーによって設立されたスイスの高級時計メーカーです。設立当初からストップウォッチやスポーツウォッチに力を入れてきました。1916年には世界初の100分の1秒の計測が可能なクロノグラフを発表。スティーブン・マックィーンなど多くのレーサーにも愛用され、2003年まではF1の公式計時を担当するなど、スポーツウォッチの代名詞的存在です。
1985年にTAGグループからの資金援助を受け社名が「タグ・ホイヤー」となり、その後はウブロ・ゼニスと同様LVMHグループ傘下となりました。
代表的なコレクションは「カレラ」「アクアレーサー」「フォーミュラ1」「モナコ」など。どれもタグ・ホイヤーらしいスポーティなものばかりです。
機械式でも安いもので20万円程度から購入可能。1本は持っておいても損はないブランドです。
カレラ
タグ・ホイヤーを代表するコレクションが「カレラ」です。1950年代の伝説的なレース、カレラ・パンアメリカーナに触発され、1964年に生まれました。モータースポーツシーンを彷彿させるスポーティーなデザインにもかかわらず、高級感を持っているのが特徴的です。レオナルド・ディカプリオが愛用していることでも知られるタグ・ホイヤーですが、彼の主演映画『インセプション』ではカレラを身につけています。
価格は50万円台のものが多く、比較的購入しやすい価格帯となっています。
今回、定番人気高級(ステータス)ブランドとしてここまで10ブランドご紹介しましたが、タグ・ホイヤーはこの10ブランドの中では最も購入しやすいというイメージです。
カルティエ(Cartier SA)
カルティエ(Cartier SA)は、1847年にフランス人宝石細工師ルイ=フランソワ・カルティエがパリにアトリエを創設したことにより始まったフランスのジュエリーブランドです。「Jeweller of kings(王の宝石商)/king of jewellers(宝石商の王)」と呼ばれる名門ブランドで、知らない人はいないでしょう。現在はリシュモングループ傘下で、リシュモングループの中核ブランドでもあります。
ジュエリーブランドとして知られるカルティエですが、1904年に三代目ルイ・カルティエが友人であったブラジルの飛行機王アルベルト・サントス・デュモンのために腕時計を製作したことから、腕時計の歴史はスタートしています。このときの腕時計が世界初の一般量産腕時計であり、「サントス・ウォッチ」として現在にまでも受け継がれています。
戦車のキャタピラからヒントを得た「タンク」や、防水時計「パシャ」、2010年に発表された男性向けコレクション「カリブル」、男女ともに使用可能でカルティエらしい高いファッション性を感じさせる「バロンブルー」などが代表・人気なコレクションです。
価格は安いもので50万円程度からですが、価格帯のイメージとしては、ステータスブランドとして紹介した10ブランドの中でも最上位クラス(価格面において)です。
タンク
カルティエのタンク・コレクションは、三代目ルイ・カルティエが1917年に「タンク・ウォッチ」を創ったところから始まります。最初のプロトタイプは、ジョン・パーシング将軍に贈られ、2年後の1919年に「タンク・ウォッチ」が発売されました。戦車をモチーフとしたレクタングルのフォルムは力強さを感じさせながらも高級感たっぷりです。
写真のものは「タンク ルイ カルティエ ウォッチ」で、ルイ・カルティエ自身が愛用したモデルで、「タンク」シリーズの原点ともいえる一本です。価格は1,738,800円。タンク・コレクションはもともと一貫してゴールドを素材として使ってきましてが、ステンレス・スティールが主軸の「タンク アングレーズ」や「タンク フランセーズ」などのラインも登場し、ドレス・ウォッチとしても幅広い年齢層から人気を集めています。(価格も安いものですと50万円台から購入可能です。)
ブルガリ(Bulgari /BVLGARI)
ブルガリ(Bulgari /BVLGARI)は、1884年にソティリオ・ブルガリがイタリアのローマで創業した高級ジュエリーブランドです。2011年にブルガリ創業家一族が株式交換してLVMHグループの傘下となりました。時計の製造は1977年から。「ブルガリ・ブルガリ」シリーズは1977年の発売当初から洗練されたデザインが人気を集め、現在でもブルガリの代表的なフラッグシップモデルとして君臨し続けています。メンズのラインは、「ブルガリ・ブルガリ」の他、現在は「オクト」「ディアゴノ」「ダニエル・ロート」の計4ライン。どれもブルガリ特有のステータス感全開といった時計が多いです。
価格帯としては50万円前後から100万円くらいまでのモデルが多く、価格帯だけでみると、IWCやブライトリングに近いイメージです。
ブルガリ・ブルガリ
1977年に登場した「ブルガリ・ブルガリ」は、ブルガリで初めての時計であり、以来ブルガリの大ヒットモデル・フラッグシップモデルとして、王道ドレスウォッチとして君臨し続けています。
「ブルガリ・ブルガリ」はブルガリらしさ全開、存在感もたっぷりでステータスを示すにもぴったりの時計でしょう。価格は50万円から100万円のものが多いです。
写真のものもブルガリ・ブルガリらしいオーソドックスな一本で、価格は853,200円。
ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton Malletier)
ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton Malletier)は1854年にフランスのスーツケース職人ルイ・ヴィトンがパリに世界初の旅行用鞄専門店を設立したことにより始まったファッションブランドです。LVMHグループの中核グループとして、世界のファッションシーンを牽引してきましたが、時計の展開をスタートさせたのは2001年と最近です。時計もやはりファッション性の高いデザインのモデルが多く、旅行用鞄専門店がルーツなだけあり、トラベラーズ・ウォッチぽさがあるものが多いような気がします。
「タンブール」や、鞄や財布などでルイ・ヴィトンを代表するラインのひとつ「ダミエ」に着想を得た「タンブール ダミエ」などが代表的なコレクションです。
タンブール
ルイ・ヴィトンの時計を代表するコレクションが「タンブール」です。クロノグラフはタンブール・コレクションの中でもフラッグシップといえる人気・代表モデルです。スポーティでエレガントで高いファッション性を持った、ルイ・ヴィトンのスタイルを表したモデルでしょう。
写真は「タンブール オトマティック クロノグラフ ブラウン」。ルイ・ヴィトンらしい非常にオーソドックスで飽きのこない一本で、価格は788,400円。タンブール・コレクションは50万円から150万円くらいの価格帯のモデルが多いです。
シャネル(Chanel)
シャネル(Chanel)は1909年にココ・シャネルがフランス・パリに設立したファッションブランドです。設立以来「古い価値観にとらわれない女性像」をブランドポリシーとし、レディース商品を中心に服だけでなく、化粧品、香水、ジュエリーなど幅広く展開しています。
時計の発売は1987年の「プルミエールコレクション」が始まりです。2000年に発売された「J12」は本格的なスポーツウォッチとして大ヒット。「プルミエール」や「ボーイフレンド」はレディース向けですが、「J12」は男女から人気のシャネルを代表するコレクションです。J12は30-40万円から購入可能です。
ムッシュー ドゥ シャネル
シャネルの時計といえば「J12」ですが、2016年にシャネル初となる男性専用コレクションとなる「ムッシュー ドゥ シャネル」を発表しました。自社製複雑ムーブメントを採用したのもシャネル初です。「機能よりもデザイン」と言い切るこの「ムッシュー ドゥ シャネル」は、まさにシャネルらしい時計。何よりも見た目の美しさが求められている「シンプルで美しい」時計です。
慣れるまではパッと見て何時何分か分かりにくいというのが個人的な正直な感想です。「機能よりもデザインだ」というシャネルらしい思考の方にはぴったりの時計でしょう。
複雑ムーブメント搭載というだけあって、価格は400万円前後します。
ティファニー(Tiffany & Co.)
ティファニー(Tiffany & Co.)は1837年にチャールズ・ルイス・ティファニーとジョン・B・ヤングによって設立されたアメリカが世界に誇るジュエリー・銀製品のブランドです。
時計事業も1853年と古くから参入していましたが、近年より力を入れているイメージが強いです。(2008年にはスウォッチ・グループと合弁で時計事業を開始したものの2011年には破談しています。)ジュエリーブランド系では、カルティエ、ブルガリに続いて時計事業に力を入れている気がします。
ティファニーが時計事業に参入した1853年、創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーが本店正面に、ギリシア神話の巨人アトラスの像が支える大時計を設置しました。この「アトラス・クロック」からインスピレーションを得てデザインされたのが、ティファニーの代表的なコレクション「アトラス」です。
2015年には最新の本格的なウォッチコレクション「CT60」も発表しました。価格はアトラスが30万円程度から、CT60が50万円程度から。
ティファニー CT60
ティファニーが2015年に発表した最新の本格的なウォッチコレクションが「CT60」です。
ティファニーの腕時計といえば、フランクリン・ルーズベルト大統領がヤルタ会議で身につけていたことで有名。その時の時計からインスピレーションを得て誕生したのが「CT60」です。スイス製自動巻ムーブメントを内蔵したヴィンテージテイストの強い時計です。ティファニーの今後の時計事業への力の入れ具合も感じさせるコレクションです。
価格は安いもので50万円程度から。
これだけ知っておけば高級腕時計は問題なし
以上高級腕時計を扱う30メーカー・ブランドをご紹介しました。世界にはまだまだたくさんのブランドがあり、今回入れるかどうか悩んだものも多いですが、とりあえずはこれだけ知っておけば高級腕時計のブランドはほぼ網羅したようなものだという代表的メーカー・ブランドをご紹介しました。
高級時計の入門ガイドとしても、新しい一本を選ぶための参考としてもご利用ください。
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この記事のライター
慶應義塾大学→大手金融機関→会社経営。美味しいお店の予約を取ることに一日の大半を使う自称美食家。グルメに強いこだわりを持っていますが、周りからはグルメぶっている味の分からない男といじられることも。