【筋膜リリース】筋膜をほぐして体のパフォーマンスを上げる。自宅でできるものから道具を使ったものまで紹介
最近多くのメディアで「筋膜リリース」が取り上げられています。筋膜リリースとは、筋肉を包む「筋膜」をほぐすことで、体のコリや痛みを解消することです。フォームローラーを使ったやり方が一般的ですが、使わなくても取り組むことができます。
この記事では筋膜リリース詳細から実際のやり方まで紹介するので参考にしてください。
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アイキャッチ画像出典:sports119.jp
筋膜リリースとは
筋膜とは
筋膜リリースを紹介する前に、そもそも「筋膜」とは何でしょうか。
簡単に言うと、筋膜は、体全体の筋肉を覆っている薄い膜のことです。筋肉の表層から深層、あで覆っているので、第2の骨格とも言われます。具体的に筋膜を鶏で説明すると、鶏皮では皮と肉の間に薄い膜があると思いますが、それが筋膜です。
筋膜は、筋全体を覆っている最外層の筋外膜、いくつかの筋線維を束ねて覆っている筋周膜、さらに筋線維1本1本を包む筋内膜の3つに分けられます。筋肉が正しく動くためには、これらの筋膜が柔軟に動くことが重要です。
筋膜のねじれや強張りを解消するのが「筋膜リリース」
筋膜は柔らかい組織であるがゆえに、ねじれたり強張ったりしやすいという性質を持っています。そのようになることで体に不具合が生じ、コリや痛みに繋がってしまうと言われています。さらに、筋膜は筋肉全体を覆っているためどこかで不具合があると連鎖反応を起こしやすく、関係のないところまで痛くなってしまうという性質もあります。
その筋肉のねじれや強張りを解消するのが筋膜リリースです。ストレッチのような動きをして筋膜の不具合を解消(リリース)することで、体の調子を良好に保つことができます。比較的手軽に行うことができ、効果も実感しやすいため、近年非常に人気です。
筋膜リリースの効果
体の不具合が解消され筋肉の動きが滑らかになる
筋膜リリースによって筋膜のねじれなどを解消することで、体のコリや痛みが緩和されます。さらに筋膜のねじれが解消することで、本来の筋膜の柔らかさや弾性が復活します。そうなることで、筋肉を動かす動きが滑らかになり、元々持っている筋力が最大限に発揮されます。また関節の可動域も同時に広がるため、パフォーマンスの向上につながります。
柔軟性が増しコリにくい体に
体が硬い人は、実は筋膜の捻じれや癒着によって体の柔軟性が失われていることが原因である可能性があります。筋膜リリースによってそれを解消してあげることで、本来持っていた柔軟性を取り戻すことができるかもしれません。
また、筋膜リリースに定期的に取り組むことでコリにくい体になるとも言われていますので、体の調子をずっと良好に保つことができます。
筋膜リリースを行う際のポイント
体を色々な方向に伸ばす感覚で行う
筋膜は体の筋肉をウェットスーツのように覆っています。そのため、体を一つの方向にひねるだけでは筋膜がリリースされないかもしれません。しっかりと筋膜のねじれや強張りを解消するために、体の内側を意識し、あらゆる方向に伸ばしながら、ゆっくりとした動作で行っていきましょう。
秒数の目安は1分~3分の間で
1回の動きでは、最低1分かけて伸ばしていくことが大切です。この時に無理に伸ばしすぎず、自分が気持ちいいと感じるくらいのところで、ゆっくりと伸ばしていきましょう。やりすぎても特に問題はありませんが3分も行えば十分でしょう。
時間は入浴後がおすすめ
入浴して、体を温めることで、体が硬くなっている部分のヒアルロン酸が緩みます。その状態であれば、筋膜もほぐれやすくなっているので、筋膜リリースを行う際は入浴後など体が温まった状態で行うのが良いでしょう。
また、筋膜リリースが終わった後にコップ1杯の常温の水を飲むことで、組織内の老廃物も流すことができるので、水分補給もしっかり行いましょう。
部位別に筋膜ローラーのやり方を紹介
ここからは筋膜リリースの実際のやり方を紹介します。
一部だけではなく体全体の筋膜をほぐしてあげることで、体の状態を良好に保つことができます。以下を参考にして全身満遍なく行うようにしましょう。
1. 肩回り~腕
正しいやり方
1. 体の横に筋膜リリースローラー(フォームローラー)を、突起がある面を上にして置く
2. 腕を伸ばし、ローラーの上に脇のあたりが乗るように寝転ぶ。手のひらは正面に向けておく
3. 若干体を後ろに倒しながら、ローラーを転がして脇腹周辺を刺激する。顔は斜め上を向く
4. 3の動作の後、ローラーを二の腕のあたりに置く
5. 手の甲を床に向け、ローラーを転がす。顔は最初上を向き、しばらく行ったら今度は下を向いて行う
6. 5の動作の後、ローラーを肘の下に置いて同じように転がす。手のひらは上に向ける
7. 反対側も同じように1~6の動作を行う
ポイント
・手のひらや顔の向きを常に意識する
・あくまで「気持ちいい」範囲で行う
メリット
・肩こり改善
2. 二の腕
正しいやり方
1. 体の横に筋膜リリースローラー(フォームローラー)を、突起がある面を上にして置く
2. 腕を伸ばし、ローラーを二の腕のあたりに置く。手のひらは天井に向ける
3. ローラーを転がし二の腕を刺激する。何回か行ったら、体を若干後ろに倒して顔を斜め上に向け、同じようにローラーを転がす
4. 3の動作の後、腕を下ろして体に沿うようにし、肩の下あたりにローラーを置く
5. 上側の手で頭を抱えるようにしてバランスを取りながら、ローラーを転がす
6. 反対側も同じように1~5の動作を繰り返す
ポイント
・ローラーを転がす際に上を向いたり下を向いたりして二の腕全体をほぐすように行う
・常に胸を張り、肩が丸まらないようにする
メリット
・二の腕痩せ
・肩こり改善
3. お腹
正しいやり方
1. ローラーを体の横に置き、脇腹のあたりにローラーが当たるように寝転がる。この時上側の膝を立てると良い
2. 1の動作をある程度行ったら、体を前に倒しお腹のほぼ全部がローラーにつくようにする。上の手は床に着いてよい
3. 2の状態でつま先を立ててローラーを転がし、お腹を刺激する
4. 3の動作の後、今度は体を後ろに倒し、脇腹の後ろあたりがローラーにつくようにする
5. 上側の膝を立て、ローラーを転がす
6. 反対側も同じように1~5の動作を繰り返す
ポイント
・ローラーの端ではなく、ローラー全体がお腹につくようにして行う
・下半身を使いうまくバランスを取って行う
メリット
・くびれを作る
・反り腰の緩和
・腰痛改善
4. お尻~太もも・膝裏
正しいやり方
1. 片足の太ももの裏にローラーを乗せ、もう一方の足を上に重ねる
2. 両手を着き、お尻を持ち上げてローラーを転がす
3. 上に乗せていた足を下ろし、ローラーを転がしてももの外側を刺激する
4. ローラーに乗せている足を内側に倒し、ローラーを転がして内ももを刺激する
5. お尻と太ももの間くらいにローラーを移動し、乗せている足のかかとを立てて正面を向く
6. 5の状態から細かくローラーを動かしてお尻から太ももを刺激する
7. 四つん這いになり、片足を伸ばして太ももの前部にローラーが乗るようにする
8. ローラーを転がし、太ももの前部を刺激する
9. 8の動作を少し行った後、乗せている足の反対側の肘を床に着いて少しづつ体を傾け、太ももの内側を刺激する
10. 9の動作の後、今度は乗せている足の方の肘をつき、少しづつ体を傾けて太ももの外側を刺激する
11. 反対側の足でも同様に1~10の動作を繰り返す
12. 両足とも終わったら、ローラーの上に座り、両手を後ろに着く
13. 12の状態からローラーを転がし、お尻から腰の下あたりを刺激する
14. 膝を少し倒しながら、お尻の外側も満遍なく刺激する
15. ローラーに乗った状態から後ろ倒れ、背中を着く。この時に右足を両手で抱え、左足は真っすぐ伸ばす
16. 息を吐きながらゆっくり膝を胸の方に近づける。反対側も同様に行う
ポイント
・どこが刺激されているのかということを常に意識する
・体を捻ったり倒したりする動作ではゆっくり少しづつ行う
・手や足を着きながらバランスを取って行う
メリット
・足のむくみを取る
・太もも痩せ
5. すね・ふくらはぎ~足首
正しいやり方
1. 床に座り、ローラーの突起部分に足裏を置く
2. ローラーを転がして足首を刺激する。つま先と膝が同じ方向を向いているように意識する
3. 足を伸ばし、アキレス腱の少し上くらいにローラーの乗せる。
4. 反対側の足を上に重ね、両手を着いてお尻を持ち上げ、ローラーを細かく転がす
5. 重ねていた足を下ろし、ローラーを転がしてふくらはぎを刺激する
6. 5の動作の後、つま先を外側に倒してふくらはぎの外側を刺激する。その後内側にも倒してふくらはぎの内側も刺激する
7. 四つん這いになり、すねにローラーを置いて転がす
8. 反対側の足も1~7の動作を繰り返す
9. 反対側も行ったら、両足の甲をローラーの上に乗せて正座のような形になり、ローラーを転がす
ポイント
・内側なのか外側なのかなど、刺激する部分をしっかり意識して行う
・どの動きに関しても背中を丸めないようにして行う
メリット
・足のむくみ改善
おすすめの筋膜リリースローラーを紹介
トリガーポイント(TRIGGERPOINT) グリッド フォームローラー
アメリカのブランド「トリガーポイント」は、ヘルスケア・パーソナルウェルネス市場で最も有名なブランドの一つです。そこから発売されているこの筋膜リリースローラーには、日本語のガイドブックが付属されており、計17種類の筋膜リリースストレッチに取り組むことができます。
カラーによって値段が若干変わりますが、比較的安く手に入るのもおすすめポイントです。
■価格:3,988~5,158円
インフィ(IMPHY) フォームローラー
インフィのフォームローラーの特徴は、変化に富んだ3種の凹凸の突起を持つということです。そのため、筋肉の場所に合わせて適切な凹凸を使うことで、効果的に刺激を与えることができます。
また耐荷重も290㎏あり、重量も軽くて丈夫です。
■価格:4,370円
MTG SIXPAD パワーローラー
電気刺激によって筋肉トレーニングをサポートするEMSテクノロジーで、絶大なる人気を誇るSIXPADから発売されているローラーです。このローラーが他と違うのは、元来の筋膜リリースローラーの役割を担いながらも、電源をONにすれば最大 2800回/分のパワフルな振動機能が付いているということです。
値段は少し高くなりますが、これがあれば動かなくても筋肉を刺激できるので、飽きずに続けることができます。
■価格:15,180円
筋膜リリースで体を健康に
ここまで筋膜リリースとは何かというところから実際のやり方まで紹介しました。
筋膜リリースは、筋トレを行っている人でも行っていない人でも、男女問わずおすすめです。以上を参考にして筋膜リリースに取り組み、体を健康に保ちましょう。
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この記事のライター
野球歴10年以上。スポーツは見るのもやるのも全般的に好きです。