健康管理で間違えやすい「糖質制限」と「低GI」の違いや意味とは?

ひととき話題となった「糖質制限」という言葉。実際に実践していた方も多いのではないでしょうか。そこで糖質制限と間違えられたり、混同しやすい「低GI」というものとの違いや意味を解析していきます。ダイエットや食事管理の際に知っておくといいちょっとした知識をご紹介。

carommcaromm
  • 3,583views
  • B!

美容・健康分野で話題となった「糖質制限」

出典:pixabay.com

「糖質制限ダイエット」などという言葉が一時期流行したことがあります。ダイエットやトレーニングなどのヘルスケア分野でもトレンドというものがあるようですね。そんな糖質制限と共通点があり、少し似ていて同じものと間違えられやすい「低GI」という言葉をご存知ですか?

これは似ているようで全く違う意味を持つ言葉です。正しく糖質制限を行うにはこの違いをはっきりと知っておくことが重要です。ちょっぴり役立つまめ情報を、分かりやすく簡単にご説明します。

糖質とは

出典:pixabay.com

糖質とは、甘いものや果物、ごはんやパンなどの炭水化物に多く含まれている栄養素のひとつ。たんぱく質や脂質などと同じく食品に含まれていて、日常で知らずのうちに摂取しています。糖質はカロリーが高いものや、スイーツなどに含まれている認識が高いですが、実は野菜にも糖質は含まれていて、特にイモ類の糖質は意外と多いのですよ。

通常この糖質は摂取した後、血液中に取り込まれると血糖値を上昇させます。ちなみに栄養分で血糖値を上昇させるものはこの糖質だけです。そして血糖値が上昇するとすい臓からインスリンという物質が分泌され、血液中の糖質(ブドウ糖)は筋肉や細胞に取り込まれ、カラダの必用な組織を生成するという一連のサイクルがあります。

このサイクルにより食事から摂取した糖質は分解されて、血糖値が元に戻っていくというのが健康な人の体の仕組みです。糖質は「太る」などと、あまり良いイメージを持たれることが少ないです。ですが人並みの摂取量であれば、生きるために必用な重要な組織をサポートしている栄養分なのでそこまで悪いものでもありません。ただなんでもそうですが、「摂り過ぎ」には少し問題があるかもしれませんね。

糖質制限とは

出典:pixabay.com

糖質制限とは言葉の通り「糖質の摂取を制限する行為」を意味します。糖質は筋肉やカラダに必用な組織を生成するエネルギー源ですが、「血糖値」を上昇させる性質を持つため、過剰な摂取により高血糖を引き起こす可能性があります。

血液中の糖質が多いとインスリンが過剰に分泌されて、脂肪の生成を促進するだけでなく脂肪の分解を抑制してしまうのです。こうして糖質の多い食事を摂ることで引き起こす、高血糖などによる健康トラブルを回避するために行われる行為が「糖質制限」です。

低GIとは

出典:pixabay.com

低GIにある「GI」とはそもそも、 Glycemic index(グリセミック・インデックス)を略したもの。これは食後の血糖値の上昇度合いを示す指標です。血糖値と関連している言葉なため、糖質制限と間違えられたり、同じ意味の言葉として認識をしてしまうケースが多いようです。

では低GIの「低」とはなんでしょうか。低GIと高GIという言葉も存在します。これは血糖値の上昇速度を表しており、低はもちろん低い・遅いという意味を持ち、高はその反対です。つまり、低GIという言葉は、血糖値の上昇が緩やかなことを指していて、主に「低GI食品」「低GI値」などという言葉で使用されています。

ちなみに低GI食品は、糖質が比較的少なく血糖値の上昇が緩やかな食品を指しています。糖質が少ないということで、糖質制限=低GIという認識によりいろいろと混同してしまうのですね。

低GI食品と糖質制限との上手な付き合い方

出典:pixabay.com

ダイエットや生活習慣病の予防目的で糖質制限が行われることが多いですが、全く糖質の摂取を控えることが難しい場合もありますよね。そして日常にある食品のほとんどに糖質は含まれているので、完璧に糖質をブロックするのはなかなかストイックな行為といえます。

そのため、完全なる糖質制限を行う前に低GI食品を上手く利用して、糖質の働きを緩やかにする生活習慣をはじめてみてはいかがでしょうか。糖質の過剰な摂取による血糖値の異常を防止・改善することが期待できます。

低GI食品とは

出典:pixabay.com

GIとは血糖値の上昇速度を示す指標とご説明しました。では低GI食品とは?低GI食品とは血糖値の上昇が緩やかで過剰なインスリンの分泌を抑えることが期待できるGI値の低い食品を指します。血糖値の上昇速度をマックス100として、GI値が60以上だと高GIと分類されます。そして60以上のGI値を持つ食品を高GI食品と言います。

日本人の主食である白米はGI値が「88」。比べて玄米は「55」です。この数値で見ても玄米がヘルシーで血糖値の上昇を考えるとカラダに優しいことがわかりますね。このように食品にはGI値が決まっていますので60以下のものを選択して食事に取り入れることで、高血糖による肥満や糖尿病などの生活習慣病の防止が期待できます。

低GIと糖質制限の違い

低GIと糖質制限は、似ているようで異なる意味を持った互いに深い関係性を持つものです。カラダに優しい糖質制限を行うためには低GI食品知っておく必要がありますし、糖質制限には欠かせないものですよね。混同しやすいこの2つをくっきりと分けて認識し、日常の健康管理に役立ててみてください。

この記事のキーワード

この記事のライター

caromm

1児のママ、元ヨガインストラクター。大好物のお酒を封印中。ヨガ・睡眠・お風呂・糖分・カフェインが好きです。

関連する記事

あわせて読みたい

caromm
caromm

1児のママ、元ヨガインストラクター。 大好物のお酒を封印中。ヨガ・睡眠・お風呂・糖分・カフェインが好きです。

feature

ranking

new

partners

星野リゾート(公式)

星野リゾート(公式)

星野リゾートの公式アカウントです。星野リゾートでは、自然や文化、食など、その地域の魅力に触れる様々な体験をご用意しております。すべてのお客様に「ここに来てよかった」と感じていただきたいという気持...

TATRAS & STRADAEST(公式)

TATRAS & STRADAEST(公式)

TATRAS&STRADA ESTはビジネスもホリデーも同じく楽しむ大人にファッションを通じて新しい喜びを発見して頂ける様に目指しているセレクトショップです。“Hi Quality”“S...

writers

eri11151

eri1115

旅行と食べること、ファッションが好き。インドア派でアウトドア派のフリーライターです。生まれは四国、大学で東京へ行き就職で大阪へ。転々とする放浪癖を生かして様々な地域の記事を書いています。

ハングリィ2

ハングリィ

広告代理店勤務。基本的に好奇心旺盛。筋トレや美容、ヘアスタイルなどメンズビューティーに凝っています。

斉藤情報事務3

斉藤情報事務

信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。

05micco4

05micco

都内在住。コーヒーとサンドイッチが大好きで1日1カフェ生活を送っている。夏の定番はレモネード、冬の定番はホットチョコレート。オシャレやヘルシーという言葉に敏感なミーハー系女子。

VOKKA編集部グルメ班5

VOKKA編集部グルメ班

VOKKA編集部グルメ班です。本当に美味しい名店だけをご紹介できるよう日々リサーチいたします。

yukib6

yukib

東京出身。興味があるのは建築&インテリア。

>>ライター紹介