筋肉痛を予防する!筋トレ後に効果的なクールダウンストレッチのやり方
筋トレをした後すぐに休んでしまったり、何もしないで終わりにしてはいませんか?それは大きな間違いです。筋トレの後は筋繊維が傷つき、身体はダメージを受けています。筋繊維の回復を早めるためにもクールダウンをしっかりすることが大切です。筋トレはクールダウンまでやりきることで本当の効果が得られることを忘れないようにしましょう!
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筋肉痛はなぜ起こる?
筋肉痛は誰でも一度は経験したことのある症状の1つだと思いますが、一体どんなメカニズムで筋肉痛が起こるのかを徹底解説していきます。
まず筋肉痛は日頃運動をしている人でもいつもと別のメニューに取り組んだり、普段よりも強度の高いトレーニングを行ったりしたときに発生します。
筋肉痛を筋肉の動きの面から説明すると、外部から筋肉へ大きな力が瞬間的に加わることで筋繊維が強い力で引き伸ばされて部分的に壊れます。これによって痛みを引き起こす物質が合成され、筋肉痛となります。
また筋肉痛は、運動終了24時間後に筋繊維の崩壊が起こっている可能性が高いと言われています。
ひどい筋肉通のときには筋力が低下し、場合によっては1週間以上筋肉痛が続くこともあります。筋繊維の損傷は炎症反応を引き起こし、細胞が増殖と融合を繰り返しながら損傷部位を補って筋繊維を再生していくのです。
そのため筋肉痛の際には安静にしている必要があり、運動をしたりトレーニングをしたりすることは避けましょう。
クールダウンのメリット
クールダウンをするメリットは大きく分けて3つあります
1つ目に筋肉痛を引き起こす原因となる物質を除去するはたらきがあります。筋肉痛の起こるメカニズムにもあったように、運動をした後には筋肉の痛みを引き起こす物質が分泌されます。この物質が血液中に滞らないで循環させるためにも、ストレッチをして血流をよくする必要があります。
2つ目に筋肉内に溜まった血液を循環させ、脳に必要な血液を確保することで貧血などの体調不良を防ぎます。運動をした後に突然休止してしまうと筋肉に血液がたまって、心臓へ戻らないために脳へ必要な血液が行き渡りにくくなる場合があります。この血液の滞りによってよってめまいや吐き気を引き起こします。血流の確保のためにもクールダウンはとても大切です。
3つ目に運動直後の伸長性、柔軟性が低下した筋肉を保護することができます。運動後は使った筋肉が収縮、緊張した状態であるためけがをしやすい状態にあるといえます。運動によって溜まった疲労や負荷はけがや故障の原因になりかねません。運動で酷使された部分に溜まった疲労物質をクールダウンによって分散させ、運動で重点的に酷使した筋肉の疲れを軽くします。
おすすめクールダウンメニュー
クールダウンでは静的ストレッチを主に行っていきます。静的ストレッチのポイントは「反動を利用しない」「痛みを感じるところまで伸ばさない」「脱力、リラックスして行う」「呼吸は止めずに自然呼吸を続ける」の4つです。自分の気持ち良いと感じるところまでリラックスしながら取り組むのも、効果的なクールダウンのコツです。今回は全身のストレッチを網羅できるメニューを用意しました!ぜひポイントを意識しながら取り組んでみてください。
首のストレッチ
床に座りリラックスできる体勢になります。両手を頭の後ろで組みます。この時手は頭に当てておきましょう。
次に背筋を伸ばして骨盤を立てます。
ゆっくり息を吐きながら顎を胸に付けるイメージで下へ徐々に圧力をかけていきます。このとに首の後ろと上背部が伸びていることを感じてください。
30秒間キープしたらゆっくりと手を離し、解放します。これを最低2セット行いましょう。
次に座った状態で背筋を伸ばし、骨盤を立てます。
右手で頭頂部を覆うように左側の耳を優しく押さえます。息をゆっくり吐きながら頭を右へ倒しましょう。
このとき手の圧力を強くしすぎないように気をつけてください。20秒キープして反対側も同じことを繰り返します。左右1回ずつを1セットとして、3セット行いましょう。
肩甲骨のストレッチ
肩甲骨のストレッチにはタオルを使用します。マフラータオルのような少し長いタオルがおすすめです。
まず肩幅に手を広げてタオルの両端を持ちます。
自然に呼吸をし続けながら、タオルを握った手を上下に10往復動かしてください。タオルを下ろしたときは脇をしっかりと締めましょう!
このストレッチは座りながらでも立ちながらでもできるものです。ただしどちらの場合も背筋をきちんと伸ばして取り組みましょう。
胸部のストレッチ
うつ伏せの状態から両手で両足首を持ちます。
息をゆっくりと吐きながら体を反らせていきます。胸を天井に向けて突き上げるようなイメージでストレッチしていきましょう。
反ったときに息を止めてしまわないように気を付けてください。10秒ほどキープしたらゆっくりと解放して胸と太ももを床に下ろします。最低3セット取り組みましょう。
腹筋のストレッチ
うつ伏せに寝て手を両肩の外側に置いて脇を締めます。
息をゆっくりと吐きながら肘を伸ばし、上体を起こしていきます。このとき肩をすくめてしまわなように首は長く保ちましょう。
顔は天井の方へ向けて、胸は斜め上に突き上げるようにしてください。
肘を内側に寄せて30秒間キープします。息を吸いながらゆっくりとうつ伏せの状態に戻します。
これを5セット目安に繰り返しましょう。
背中、腰のストレッチ
仰向けの姿勢で両足をそろえ、息を吸いながら天井に向けて両足を垂直に持ち上げます。このとき腰と床は設置したままになるように気をつけましょう。
息を吸いながら両足を天井に近づけるように真上に持ち上げます。
続けて息を吐きながら両足を頭の上の方につけます。このとき足が下りていくのと同時に腰を持ち上げて行きましょう。
30秒この状態でキープして、ゆっくりと腹筋を意識しながら仰向けの状態に戻ります。
太もものストレッチ
出典:gazoo.com
両脚を前に伸ばしたまま床に座った状態で、伸ばしたい方の脚の膝を曲げます。
息を吐きながらゆっくりと身体を後ろに倒します。このとき初めは肘を床につき、痛みがあまりなかったらそのまま仰向けに寝て太ももの前側を伸ばします。
この状態を30秒キープしたら、反対側も同じことを繰り返しましょう。
左右それぞれ1回ずつを1セットとして3セットを目安にゆっくり行いましょう。
次は太ももの裏側をストレッチしていきます。
まず右膝を右手で抱えて、左足を右の太ももの前面にしっかりとかけます。
左足の中に左手を通して右膝をつかみます。左膝の裏に左肘をあてて押し開きます。
次に左手で左膝を天井に向かって押し上げながら開き、同時に右膝も胸に近づける。
膝を押し開くときにはゆっくり呼吸を吐き出すことも忘れずに!
左右1回ずつを1セットとして5セットを目安に行いましょう。
ふくらはぎのストレッチ
両脚を前に伸ばして座ります。このとき背筋を伸ばして骨盤を立てましょう。
息をゆっくりと吐き出しながらタオルを足の裏にかけて引き寄せ、上体を前傾していきます。このとき腰から折れるイメージで背筋を伸ばしたまま倒していきましょう。
余裕のある人はタオルを使わずに手でつま先をつかみ、手前に引き寄せるようにします。
10秒間キープしたらゆっくりと最初の姿勢に戻します。
5セットを目安に行いましょう。
次はふくらはぎの深部のストレッチです。
左膝を立てて膝の上に両腕を乗せます。
ゆっくりと息を吐きながら曲げた膝に体重をかけます。このときかかとが浮かないように気を付けましょう。
気持ちよく感じる部分で20秒キープします。左右1回ずつを1セットとして5セットを目安に行いましょう。
足裏のストレッチ
床に座って足の指の間に手の指を入れていきます。
足の指を反らせて数秒キープして力を抜きます。これを数回繰り返した後、手を使って足首をゆっくり回していきましょう。
足裏の筋肉がほぐれていくのを感じながら行います。
ゴルフボールやテニスボールを使って筋肉をほぐしていくのもおすすめです。
やり方はとても簡単で、椅子に座りながら床に置いたボールの上に足を乗せます。そのボールを足裏で転がしながらマッサージしていきましょう。
トレーニングの質を高めるために
1回1回のトレーニングの質を高めるために最も必要なのは、筋トレによる疲労を残さないようにすることです。筋肉が疲労している状態では筋トレをする際に正しいフォームでトレーニングに打ち込むことができません。また痛めていたり疲れていたりする部分を自然とかばおうとするため、局所的に負荷がかかってしまい筋トレとしてあまり良い効果がでません。筋トレをするときにはしっかりとしたコンディションで臨むことが1番大切であり、筋トレ終わりのクールダウンは欠かせないものなのです。
クールダウンでいつもの筋トレをもっと上質なものにしてみませんか?
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この記事のライター
茨城の筑波山生まれ。「いばらぎ」じゃなくて「いばらき」です。