圧倒的剣戟!アクションシーンが冴え渡るサムライアニメ4選
剣戟とは男のロマン。中でも日本刀によるアクションは非常にカッコいいと感じます。今回は特にアクションシーンに優れたサムライを題材にしたアニメを紹介します。なお、アニメ=美少女キラキラというイメージを持っている方もいることと思いますが、この記事で目を覚ましてください。
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アイキャッチ画像出典:upload.wikimedia.org
①ストレンヂア(2007年)
上:羅狼(CV山寺宏一)
下:名無し(CV長瀬智也)
天下を統べる者を失い、度重なる合戦の果てに下克上がまかり通り、力ある者も野盗に堕して無法が横行する戦乱の時代。はるか中国大陸から身よりを亡くした一人の少年が、禅僧祥庵に連れられて海を渡り、日本へと辿り着いた。その名は仔太郎。
仔太郎は、とある荒寺で自らの名を捨てて刀を封印した奇妙な剣士名無しと巡り逢った。
やがて仔太郎の秘密は、あまたの野心を触発し始め、数々の思惑が激流となって人びとを巻きこんでいく。旅の中で互いを認めあい、絆を深めていく名無しと仔太郎。互いの実力に引き寄せられていく羅狼と名無し。宿命の縁に結ばれた二人の漢〈おとこ〉の、刃を交えるときが迫っていた…。
結論、一発目に紹介するこのアニメが自分が知る限り剣戟アクションの最高峰です。
シナリオについては変な設定を盛り込むこともなくよくまとまっており、悪く言えば平凡。また、この作品では雑魚キャラもボスキャラも関係なく、一度斬られれば何かドラマチックなシーンを挟むこともなく基本死にます。リアルかつシビアだと言えます。
特筆すべきはアクションシーンで、カメラワーク、刀の重量感、慣性などチャンバラを構成する全要素が非常に優れています。後に続く作品のアクションシーンにとっていい意味でのベンチマークになっているのではないかと思っています。
煙から人が飛び出してくるときの煙が退けるスピード感や、雪上で戦うシーンでの足元が滑る感じなども臨場感に溢れ、まったく目が離せません。何度もぶつかり合う中で刀が折れたりといった場面もあり、「100人斬っても大丈夫!」といったスーパーソード感が無いところもリアルだと言えます。人間が現実的にギリギリ到達できるかもしれないレベルのアクションを丁寧に丁寧に描いていると感じます。
また、長瀬智也や竹中直人などの芸能人を声優として起用しているのも本作品の特徴の一つですが、皆さんプロの声優と混じっても遜色ない上手さだと感じました。
②サムライ7(2004年)
人類は数々の大戦を経て、機械化文明と農耕文明が入り混じった混沌とした時代にあった。大戦が終了してしばらく後の事、コメの刈り取りの時期に現れては村を襲いコメを略奪する野伏せり(のぶせり)を撃退すべく、神無(かんな)村は密かにサムライを雇う事を計画する。村の水分り(みくまり)の巫女であるキララは自ら願い出て、サムライを探しに都の虹雅渓(こうがきょう)へ出る。
こちらは黒澤明の『七人の侍』を現代風にリメイクした作品です。時代設定はおそらく未来、敵の野武士(野伏せり)は巨大ロボットに置き換えられています。ストーリーはおおよそ『七人の侍』をベースに作られているのでオーソドックスな一方で、SF的要素による現実的でない描写も多いです。
それでも戦闘演出が大変優れており、荒唐無稽さのその先にある爽快感を味わえる良作だと思っています。金属でできた敵の巨大ロボットを刀で斬りまくっていく描写は、アドレナリン分泌待ったなしというところだと感じます。
また、原作の『七人の侍』ではオッサン(もちろん一流演者の方々です)が7人集まっていますが、アニメ版リメイクである『サムライ7』では画像の通りポップなキャラデザインに変更されているので、当時は女性からの人気も結構あったものと思います。
なお、DVD版のオープニングアニメーションは相川七瀬の「Unlimited」の素晴らしさもあり、個人的に歴代トップレベルのカッコよさであります。
③サムライチャンプルー(2004年)
現代より遥か昔、侍も平民も太平の世を謳歌していた江戸時代中頃の横浜。天涯孤独の少女・フウは、「向日葵の匂いのする侍」の情報を求めて数多くのバイトをしていた。そんなある日、ふとしたことで知り合った二人の男・ムゲンとジンを用心棒として、彼女は「向日葵の匂いのする侍」を探す旅に出ることを決意する。
大食い(そこがまた可愛い)のヒロインがべらぼうに強い侍ふたりを連れて旅をする話です。
ヒップホップが流れたりブレイクダンスしながら敵を屠ったりといった無茶苦茶加減ですが、これが面白いんです。敵が使用する武器も2丁拳銃だったり、フランケンシュタインと戦ったりと時代考証も何もあったものではありませんが、そこがまたいい。
また、主人公は綺麗事を言わないし必要のない殺しもしてしまったり、ラスボスとして登場する幕府の刺客がいいヤツだったりといった王道を外してくるところもよいと感じます。
なお、全26話の構成ですがTV版では17話までしか放送されておらず、リアルタイムで観ていた自分はなんと半端なところで終わるのかと驚きました。その後DVD版で全話観られることを知り、ダッシュで借りに行ったことは言うまでもありません。
④銀魂(アニメ第1期:2006年〜以降続く)
天人の襲来から20年後、剣術道場の跡取りの志村新八は剣術を生かす道も無く、意に沿わないアルバイトで姉である志村妙と生計を立てていた。そんな新八の前に風変わりな一人の侍が現れる。未だに変わらない侍魂を持った青年、その名も坂田銀時。銀時の男気に惹かれた新八は、侍の魂を学ぶために彼の営業する万事屋で働き出す。やがて万事屋には、戦闘種族である夜兎族の神楽・巨大犬の定春などが転がり込んでくる。
そして万事屋ゆえに江戸のあらゆる依頼事に首を突っ込む様になった銀時達は、江戸の治安を預かる真選組・かつて銀時の盟友であった侍達等、様々な人間・天人達と関わり合っていく事になる。
『銀魂』といえば週刊少年ジャンプで連載中の人気漫画であり、すでにご存知の方も多いと思います。
基本的にギャグ成分が多めの作品で、そこが好きという方ももちろんいるでしょうが、個人的には本気を出した時のバトルシーンの描き込みや演出こそ素晴らしいと感じます。
ネット上では度々「サンライズの本気」などと言われ、バトルシーン自体の丁寧な描写に加え、各人のバックグラウンドに基づき戦う理由を明示しているため感情移入もしやすくなっています。
現在も第3期が放送中ですので、ぜひ一度観て欲しいと思います。
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この記事のライター
慶應→金融→Web89年世代。幼少期からアニメと漫画に触れながら育ち、高校時代は2年半ほどネットゲームを毎日6時間以上という生活を送っていました。読みやすく納得感のあるものを書いていきたいと思っています。