ワイドスタンススクワットのやり方|内転筋群に効果の高い自重トレーニング
内転筋群に効果の高いスクワットバリエーションであるワイドスタンススクワットのやり方について解説します。
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アイキャッチ画像出典:bodybuilding-wizard.com
ワイドスタンススクワットが効果のある筋肉部位
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
ワイドスタンススクワットの主働筋となる大腿四頭筋は、太もも前面に位置する人体でも最大の筋肉で、大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋から構成されています。膝関節の伸展が主たる作用ですが、補助的に大腿の外転の作用もあります。
内転筋群(ないてんきんぐん)
ワイドスタンススクワットは、脚を閉じる(内転させる)動作を含むため、内ももの筋肉である内転筋群にも高い効果があります。
内転筋群は骨盤と大腿骨をつなぐ筋肉で、大内転筋・長内転筋・短内転筋などから構成されています。
さらに詳しい筋肉の名称と作用については下記の記事をご参照ください。
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ワイドスタンススクワットのやり方
ワイドスタンススクワットでもっとも大切なポイントは、膝の向きとつま先の向きを揃えることで、これが揃わず内股や外股で動作を行うと膝関節に強い負担となりますので注意してください。
また、真下ではなく、やや斜め後ろに腰を下ろしながら股関節を開脚していくことも大切です。
■ワイドスタンススクワットのやり方
1.胸の前で腕を組み、背すじを伸ばし、大きく足を開いて構える
2.やや斜め後ろにお尻を突き出しながらしゃがんでいく
3.膝関節が90度程度までしっかりとしゃがむ
4.つま先と膝の向きを揃えたまま立ち上がる
ワイドスタンススクワットのバリエーション
ワイドスタンススクワットには、基本となる自重でのやり方のほかに、トレーニングチューブ・ダンベル・ケトルベル・バーベルを負荷に使用したバリエーションがあります。
スクワットの基礎知識
スクワットの負荷回数設定
スクワットはとても効果の高いトレーニング種目ですが、やり方を間違えると膝や腰の怪我につながったり、回数設定を間違えると想定外に脚が太くなる(または細くなる)といったことが起こります。
まずは、トレーニング目的に最適な負荷設定を知った上で実施していくことが重要です。
▼スクワットの負荷回数設定
スクワットのバリエーション
また、スクワットには非常に多くのバリエーションがあり、種目によって効果のある筋肉部位も大きく異なります。スクワットのバリエーションに関しては、下記の記事をご参照ください。
ワイドスタンススクワットの目的別の重量回数設定
筋トレで鍛える筋肉=骨格筋には三種類の筋繊維があり、それは、以下のようになります。
○遅筋(持久筋・SO筋・赤筋)
持久的な運動および筋収縮の主体となる筋繊維の種類が遅筋です。収縮する速度が遅く(Slow)、酸素(Oxygen)をエネルギーにして収縮することからSO筋と呼ばれています。筋トレにおいては、20回以上の反復回数で限界がくるような低負荷・高回数でトレーニングします。
○速筋(短瞬発筋・FG筋・白筋)
10秒以内の瞬発的・爆発的な筋収縮の主体となるのが、速筋のなかでも短瞬発筋と呼称される筋繊維です。この筋繊維は、収縮速度が非常に速く(Fast)、筋細胞内のグリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源として収縮するのでFG筋とも呼ばれます。筋トレにおいては、10回以下の反復回数で限界がくるような高負荷・低回数でトレーニングします。
○速筋(長瞬発筋・FO筋・ピンク筋)
やや持久的な1分ほどの筋収縮の主体となるのが、もう一つの速筋である長瞬発筋と呼ばれる筋繊維です。収縮速度が比較的速く(Fast)、呼吸による酸素(Oxygen)をエネルギー源とするためFO筋とも呼ばれています。筋トレにおいては12~15回の反復回数で限界がくるような中負荷・中回数でトレーニングします。
つまり、ダイエット目的で身体を引き締めたい場合は20回、細マッチョトレーニングなどで適度に筋肥大したい場合は15回、本格的に筋肉を増やすトレーニングでは10回で反復限界がくる重さの設定でトレーニングを行ってください。
スクワットが苦手な方にはスクワットマジック
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そのような方におすすめなのが、スクワット補助器具の「スクワットマジック」で、もっとも辛いポジション=スティッキングポイントとなる膝関節が90度前後の位置で適切に筋力を補助してくれます。
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腰の保護にトレーニングベルトを
トレーニングベルトは腰を締め付けて筋力をサポートすることにより「腰を保護する」働きがあるほか、腹圧を高めることによって「最大筋力を向上させる」作用があります。
自宅での筋トレでも、とくに追い込んだ効果的なトレーニングを行い方には必須のアイテムです。
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このほかにも、ダンベルスクワットにはダンベル類も必要となります。筆者のジムで実際に使用しているおすすめのタイプを下記の記事にまとめましたので、是非、ご参照ください。
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この記事のライター
アームレスリング元日本代表/ジムトレーナー/生物学博物館学芸員/一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟常任理事