【難易度最高レベル】かっこよすぎる超絶技巧のピアノ曲の名曲おすすめ8選
今回は、クラシック音楽の中でも特に技術の問われる超絶技巧曲についてご紹介します。超絶技巧曲とは、簡単にいってしまえば「ものすごく難しい曲」。今回はそのような超絶技巧曲の中でも特に有名で技術の問われる8曲についてご紹介します。
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アイキャッチ画像出典:www.totsuka.hall-info.jp
超絶技巧曲とは?
超絶技巧曲とは簡単に言ってしまえば「ものすごく難しい」曲。普通のピアニストでは演奏することが不可能なくらい、音符が詰まっていたり、ありえない跳躍をしたり…などなどピアノ楽曲の難易度の限界に挑んだ曲のことです。そんな超絶技巧曲ですが、とにかくかっこいい!ピアニストたちの挑戦をとくとご覧ください!
リスト:パガニーニによる超絶技巧練習曲第5番「鬼火」
「鬼火」はリストの超絶技巧練習曲の5番目の曲。数々の大ピアニストたちが、この超絶技巧練習曲について「演奏不可能である」とコメントをしています。特にこの「鬼火」は数々の重音のトリルや、跳躍がちりばめられています。「のだめカンタービレ」ではのだめがコンクール曲として演奏をしていましたね。
リスト : パガニーニによる超絶技巧練習曲第3番「ラ・カンパネラ」
超絶技巧曲のなかでも最も有名だと言えるのがこちらのリスト作曲「ラ・カンパネラ」。元々はバイオリンの楽曲で、パガニーニが作曲したものをリストが編曲しました。主題は鐘の音をもしていてそれがなんどもなんども繰り返されていきます。フジ子・ヘミングや辻井伸行などなど、数々のピアニストがその演奏レパートリーの中に入れています。
パラキレフ:イスラメイ
パラキレフは、ロシアの作曲家です。パラキレフは作曲家として、というよりは音楽教育においてその才能を開花させた音楽家です。そんなパラキレフの代表曲がこの「イスラメイ」。この曲は、彼がコーカサス地方への旅行中に、トルコ・イスラム系民族の音楽に影響を受けて作曲されました。イスラメイとはもともと民俗舞曲の名称。東洋的で爽やかな技巧曲になっています。
ヴァロドス : モーツァルトのトルコ行進曲
超有名なモーツァルトのトルコ行進曲。日本でも小学生や中学生でもレパートリーに入れるような基本的で有名な曲ですが、そんな有名すぎるトルコ行進曲をものすごく難しく編曲したのが、このヴォロドス編の「モーツァルトのトルコ行進曲」。ヴォロドスはロシアの天才ピアニスト。そこには軽くて華やかな元のトルコ行進曲の原型はありません。激しく情熱的な、超難曲になっています。
アルカン : 鉄道
蒸気機関が世界最先端技術だった1844年、フランスの作曲家シャルル・ヴァランタン・アルカンによって作曲されたのがこの「鉄道」です。最先端技術への驚嘆が、その速すぎるテンポに表現されています。右手が16分音符でアルペッジョや音階を繰り返し続けます。跳躍も幾度となく繰り返され楽譜には16分音符のない部分は一つもありません。最難箇所のクライマックスを迎えた後静かに最後を迎えます。
ゴドフスキー : ショパンのエチュードによる練習曲
ゴドフスキーはポーランド出身のユダヤ人ピアニストです。10歳のうちからコンサートピアニストとして活動し、「ピアニストの中のピアニスト」と呼ばれるような音楽家です。ショパンのエチュードによる練習曲はそんなゴドフスキーが、27のショパンの練習曲からモチーフを抽出して作った53の楽曲のこと。主に左手の技巧鍛錬を目的に作曲されています。編曲される前ですら「難曲」と呼ばれている曲をさらに難しく編曲しているので、「ピアノのために書かれた作品でこれ以上ありえないほど難しい」と言われているほどの超絶技巧曲です。
ラフマニノフ : ピアノ協奏曲第3番の大カデンツァ
ラフマニノフのピアノ協奏曲は、ピアノ協奏曲の中でも最難関と言われる協奏曲ですが、今回取り上げるのはその協奏曲自体ではなく、第一楽章のカデンツァ。このカデンツァには小カデンツァと大カデンツァの二種類があります。その二つの中で、超絶技巧として知られるのが「大カデンツァ」です。重量感のあるカデンツァです。ただ、残念ながら、演奏される機会が多いのは「小カデンツァ」。あまりにも技巧的で存在あんのあるカデンツァは曲としてのバランスを壊してしまうのかもしれませんね。
リスト:パガニーニによる超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」
こちらもリストの超絶技巧練習曲のうちの一つ。「マゼッパ」という名称はヴィクトール・ユゴーの叙事詩「マゼッパ」より来ています。単純に音符が多いだけでなく、強弱などの表現もかなりの難易度です。マゼッパは管弦楽曲にも編曲されています。
速くて難しいだけでない超絶技巧曲!
いかがでしたでしょうか?今回はとにかく速くて難しい超絶技巧曲についてご紹介しました。どの曲についてもかなり難易度が高く、一流のピアニストでも難易度を下げるような曲ばかりです。そんな超絶技巧曲ですが、速くて難しいだけでなく、表現が美しくかっこいい曲が多いですね。ピアノ曲だけでなく、色々な超絶技巧曲があるので、ぜひ色々な曲を聴いてみてください。
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この記事のライター
クラシック音楽と文学と少々のお酒をこよなく愛する20代。現在は筋トレにハマりはじめている。慶應義塾大学在学中。