通勤の心強い味方!初心者におすすめのロードバイク10選
フレキシブルな移動手段の自転車は、通勤手段としても心強い味方です。健康的で交通費も抑えられることから人気上昇中。そしてより高速で長距離の移動に適しているのがロードバイク、初心者におすすめするロードバイクを厳選してご紹介します。
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ロードバイクで速く長く快適に走る
手軽に利用することができ、フレキシブルな移動手段として人気の自転車。通勤に利用する諸氏も多く、健康的で交通費も抑えられることから広がっています。万が一の災害で交通機関が途絶した場合でも帰宅困難になることが少なく、長距離を移動できる自転車。コンパクトなミニベロからクロスバイクやロードバイクなど様々なタイプがあります。
通勤に利用する場合は移動距離によって適した自転車があり、概ね3~5kmならシティサイクルや輪行ができるミニベロが。5~10kmならクロスバイクやMTBが、そして10km以上の距離を高速で移動するためにはロードバイクがおすすめです。もちろん短距離であっても週末のロングライドと組み合わせるであれば、ロードバイクが選択肢に入ります。
今回おすすめするのはロードバイク、特徴はまずそのライディングポジションで、サドルに軽く跨り前傾姿勢で漕ぎます。このスタイルは体重を乗せてペダルを漕ぐこと、使用する筋肉が分散されることで、効率的にペダリングパワーを路面に伝えることが可能です。そして高速移動時には空気抵抗を減らすことができますので、効率的でパワーロスの少ないライディングポジションといえるでしょう。
ただし、このライディングポジションは慣れるまでに時間がかかる場合もありますので、最初のうちは疲労感があるかもしれません。またシティサイクルなどとはスピード領域が違うため、自動車など他の移動体との距離感を掴むことも必要になります。
そして自転車通勤をきっかけに、週末にロングライドを楽しむようになればアクティビティの幅も広がるでしょう。
自転車通勤エントリーにおすすめするロードバイクのタイプ
ロードバイクは基本的にある程度の競技ユースを考えて造られています。そして価格帯も幅広く、10万円前後のエントリーモデルから、レース専用で100万円以上するハイエンドモデルまで様々。フレームの素材やスペックなど選び方も多彩です。
以下は、自転車通勤でロードバイクを使用する初心者におすすめするタイプです。
① 10~20万円程度の完成車でエントリークラスのモデル
:いきなりハイスペックだと扱いにくいこともありますので、
慣れてからスペックアップやアップグレードを考えます。
② 破損する可能性が低いアロイフレームモデル
:カーボンフレームは軽量で強靭ですが、転倒などで割れることもあります。
修理が難しいため破損した場合はフレーム交換になる場合があります。
③ 体形に合わせたサイズを選択する
:サイズによってジオメトリーが変化するため、扱い易さも変わります。
④ 気に入ったデザインを選ぶ
:細かいスペックよりも気に入ったデザインを選ぶこともポイント。
飽きが来なく愛着もわきます。
⑤ 購入後にパーツのアップグレードなどカスタマイズが可能なモデル
:スペックよりもデザインを優先して、後からカスタムするというのもアリです。
そして、毎日の通勤ですので以下もおすすめします。
① 安全運転を意識し、基本的な交通ルールを把握する
:自転車は道交法で軽車両の扱い、違反金などが適用される場合もあります。
② 自転車保険への加入
③ 盗難保険への加入
以上のような事柄が自転車通勤にロードバイクを利用する際に考慮するポイントといえるでしょう。
ここまで記したポイントを踏まえて自転車通勤の初心者におすすめするロードバイクを選びます。ブレーキのタイプ別に選び抜いた10モデルをご紹介しましょう。
ディスクブレーキモデル
BIANCHI「IMPULSO DISC」
イタリアの名門自転車ブランドであるビアンキ。1885年に創業者エドアルド・ビアンキが、ミラノに小さな自転車店を開業したのが始まりで、現存する世界最古の自転車メーカーといわれています。ロードレースでは数々の栄冠に輝いており、ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスなど名立たるレースでも優勝。戦闘力の高いロードバイクを多数ラインナップしています。
「IMPULSO DISC」は、コンパクトなディスクブレーキ「シマノBR-R317」を装備したバイク。コンパクトで軽量なブレーキは、混雑する通勤経路でも扱い易いことが特徴です。フレームは高剛性なトリプルバデットのアロイ製で10kg以下の重量を実現、重量が軽いことで疲労も軽減されます。乗り心地の良さも重視したバイクですので、自転車通勤のエントリーモデルとしておすすめするロードバイクです。
【スペック】
サイズ:500/530/550
フレーム:アロイ
フォーク:アロイ・カーボン
ブレーキ:シマノ BR-R317
変速機:シマノ 105
重量:9.47Kg
カラー:チェレステ
参考価格:177,000円(税別)
Giant「CONTEND SL 1 DISC」
1972年に台湾で創業したジャイアント。欧州や米国をはじめ世界中で事業を展開しており、1989年に日本でも販売会社を設立しています。1990年代以降、フランスのレースチームへバイクの供給を開始。2003年に開催されたツール・ド・台湾ではレーサーのガデル・ミズバニが率いるジャイアントチームが優勝しています。
ご紹介するのは「CONTEND SL 1 DISC」。ジャイアントが開発した高性能な油圧ブレーキシステムの「CONDUCT HYDRAULIC」を搭載したバイクです。フレームは上級のアルミ素材である「ALUXX SL」を採用、軽量で快適なペダリング性を実現しています。アジアのブランドらしく500以下のスモールサイズをラインナップしていることも魅力。アジア人の体形に合わせたジオメトリーも扱い易さを生み出しています。
【スペック】
サイズ:410/445/480/515
フレーム:アルミ
フォーク:アルミ
ブレーキ:CONDUCT HYDRAULIC
変速機:シマノ 105
重量:9.4Kg(サイズ480)
カラー:マットブラック
参考価格:155,000円(税別)
MASI「GRAN CORSA DISC」
1949年に元レーサーで、チーム・メカニックでもあったファリエロ・マジィがイタリアで創業したMASI。ロードバイクからシティサイクルまで多彩にラインナップしており、日本国内では東商会が販売しています。
「GRAN CORSA DISC」は、プロマックス社の機械式ディスクブレーキを搭載するバイク。レースにも対応する新型のアロイフレームを持ち、効率的なドライブトレインが組み合わされることで高い伝達能力を発揮します。モノトーンで統一されたカラーリングも魅力的。サイクリングからロードレースまで、幅広く対応するモデルです。
【スペック】
サイズ:470/510/540/560
フレーム:アロイ
フォーク:カーボン
ブレーキ:プロマックス
変速機:シマノ 105
カラー:チャコール/ホワイト
参考価格:189,000円(税別)
SCOTT「SPEEDSTER 30 DISC」
1953年にエド・スコットがアイダホ州サンバレーで設立したスコット。スキーレーサーだった経験を活かし、スキー用に革新的なポールを開発しました。1986年には最初のマウンテンバイクをリリース、高品質なバイクを多数ラインナップします。
「SPEEDSTER 30 DISC」は、ディスクブレーキ「シマノBR-R317」を装備するバイク。フレームはNASAのF1エアロテクノロジーを利用しており、低速域でも空気抵抗を抑えることができ、軽量かつ高剛性を実現しています。このフレームによってペダリング負荷を5%も削減できますので、通勤利用でも疲労を軽減。エントリーモデルとしての扱い易さも持ち合わせる次世代のロードバイクです。
【スペック】
サイズ:490/520/540/560/580
フレーム:アロイ
フォーク:カーボン/アロイ
ブレーキ:シマノ BR-R317
変速機:シマノ ティアグラ
重量:10.4Kg
参考価格:165,000円(税別)
ロードバイク通勤に必要なアイテム
【必須アイテム】
① ヘルメット&グローブ
:転倒時や接触時に頭部と手を保護、グローブをすることでグリップ力も持続します。
② サイクルシューズ
:革靴はペダリングに不向き、足を傷めないためにも必要です。
③ ワイヤーロック
:通勤利用の場合は長時間バイクから離れますので盗難防止に必要です。
④ ライト&ベル
:無灯火での走行は危険で、夜間であれば違反行為です。
危険回避のためベルも装備しましょう。
⑤ 空気入れ
:空気圧が不足した状態での走行はパンクなどの危険があり、
タイヤを傷めることにもなります。
【あると便利なアイテム】
① サコッシュなどのバッグ
:財布や携帯端末の収納に
② 袖・裾バンドorサイクルウェア
:スーツの袖や裾を保護、若しくは着替えるつもりでサイクルウェアで通勤
③ サングラス
:高速で走行すると目が乾燥、防眩と目の保護に
④ ドリンクボトル&ボトルホルダー
:水分補給に利用
⑤ 工具&修理キット
:故障したまま走行を続けないためにあると便利
⑥ スタンド
:フレームの保護や転倒防止など、駐輪時や修理時にあると便利
⑦ サイクルコンピューター
:速度や距離を計測し表示
リムブレーキモデル
ANCHOR「RS6 SPORT」
ブリヂストンのバイクブランドであるアンカー。独自の設計思想を持つアンカーは、研究所でライダーによる実証実験を行っています。ライダーの動きや反応を数値化して解析し、フレーム設計などにフィードバック。ライダーが持つ力を最大限に引き出すために研究開発が行われています。
「RS6 SPORT」はアンカー独自のオーダーシステムを利用できるバイク。まずはより完璧なライディングポジションを探すために股下寸法の計測から始まり、性別・年齢・身長や使用用途などをシステムに入力します。ポジションが算出されバイク各部を調整し、フィッティング。これなら初心者でも理想的なポジションを得ることが可能です。
もう一つはカラーリングで、フレームカラーはソリッド30色・ロゴは3色・表面仕上げは3種類と豊富に用意。自分だけのオリジナルな1台に仕上げることができます。
フレームは解析技術のPROFORMATから生み出されたレーシングフレーム。軽量なフレームで、シマノティアグラが組み合わされていますが、将来的なアップグレードも可能なバイクです。
【スペック】
サイズ:430/460/490/520/550
フレーム:アルミ
フォーク:カーボン
変速機:シマノ ティアグラ
重量:9.4kg(サイズ490、ペダル付き)
カラー:オーダー
参考価格:160,000円(税別)
COLNAGO「MONDO TIAGRA」
1954年に元レーサーのエルネスト・コルナゴが弟・パオロと共に設立したコルナゴ。イタリア・ミラノの小さな工房からスタートしたコルナゴは、1972年にアワーレコードの新記録を樹立します。1982年には世界選手権で優勝、2001年の世界選手権ではコルナゴが3位までの表彰台を独占するという快挙を成し遂げるなど、比類なきバイクを製造しています。
「MONDO TIAGRA」は上位モデル「STRADA SL」と同型フレームを採用したバイク。ベーシックなスタイルながら軽さを追求したフレームは、快適なライディングを実現してくれます。フレームサイズもスモールな420から用意、高性能をシンプルなカラーリングで仕上げたバイクです。
【スペック】
サイズ:420/450/480/500/520
フレーム:アロイ
フォーク:COLNAGO STREET
ブレーキ:シマノ BR-4700
変速機:シマノ ティアグラ
カラー:ホワイト、ブルー
参考価格:150,000円(税別)
GIOS「AIRONE」
1948年にイタリアで創業したジオス。創業者のトルミーノ・ジオスはロードレーサーで、1936年に開催されたベルリンオリンピックの代表に選出された選手でした。このためジオスのバイクに付くヘッドマークには五輪があしらわれています。1972年からは強豪チームのブルックリンにバイクを供給、この頃考案されたのがジオスブルーと呼ばれる鮮やかな青で、現在でもイメージカラーです。
ご紹介するのは「AIRONE」。アルミやカーボンに比べて重い素材であるクロモリ鋼をフレームに使用しながらも10kg以下の重量を実現したバイクです。クロモリは高い剛性と耐久性を持つ素材で、衝撃吸収性にも優れているため初心者でも安心。カラーはイメージカラーのジオスブルーと、プラス10,000円でトリコロールのイタリアンを用意、日本ではJOBインターナショナルが取り扱っています。
【スペック】
サイズ:480/500/520/540
フレーム:クロモリ
フォーク:カーボン
ブレーキ:シマノ BR-4700
変速機:シマノ ティアグラ
重量:9.8Kg
カラー:ジオスブルー、イタリアン(+10,000円)
参考価格:128,000円(税)
LOUIS GARNEAU「CTR COMP」
ルイガノはロサンゼルス・オリンピックにも出場したレーサーの、ルイ・ガノーが設立したカナダのスポーツ用品メーカー。ルイガノではロードバイクからミニベロまで、多彩なバイクをラインナップしています。
「CTR COMP」はルイガノが、アルミフレーム・ロードバイクの最高峰と位置付けるモデル。軽量・高剛性な6069アルミを採用しており、9kg以下の重量が俊敏なライディングを可能にしています。フレームは380というスモールサイズから用意。シャープなハンドリングを生み出すテーパーヘッドを装備し、フォークにはサブカラーがあしらわれます。
【スペック】
サイズ:380/420/460/500/540
フレーム:アルミ
フォーク:カーボン
ブレーキ:シマノ 105
変速機:シマノ 105
重量:8.9Kg(サイズ460)
カラー:ブラック、レッド
参考価格:148,000円(税別)
TREK「Émonda ALR 5」
1975年に米国・ウィスコンシン州で創業したトレック。世界最大規模の自転車製造・販売メーカーであり、およそ90ヵ国に販売網を展開しています。2000年代にはツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアなど、最高峰のレースも制覇したトレック。多彩なバイクをラインナップしており、カスタマイズにも対応しています。
「Émonda ALR 5」は、トレックの軽量アルミバイクで完成形といわれるモデル。300シリーズアルファアルミをフレームに使用し、サイズ毎に剛性と軽さを高度にバランスさせています。そして最適なライディングポジションを提供するH2フィットを採用。トレックの正規販売店では専門スタッフがフィッティングを行いますので、初心者でも安心です。
【スペック】
サイズ:470/500/520/540/560/580/600
フレーム:アルミ
フォーク:カーボン
ブレーキ:シマノ 105
変速機:シマノ 105
重量:8.51Kg(サイズ560)
カラー:マットメタリックチャコール、バイパーレッド
参考価格:179,280円
Wilier「Montegrappa Team」
1906年にイタリアのバッサーノ・デル・グラッパで創業したウィリエール。1948年にはジロ・デ・イタリアを制覇、1950年代にはツール・ド・フランスでも大活躍を見せました。創業の地はジロ・デ・イタリアのコースに設定されたこともあるモンテ・グラッパ山麓の町です。
「Montegrappa Team」は、モンテ・グラッパの名を冠するロードバイク。フレームセットから始まり、3種類のコンポーネントを用意します。ご紹介するのはリーズナブルなシマノティアグラ仕様車、軽量な6061アルミを採用したフレームは、ダブルバデットで剛性を高めています。フレームサイズも430から590まで幅広くラインナップしていますので、体に合ったバイクが見つかるでしょう。
【スペック】
サイズ:430/460/490/520/550/590
フレーム:アルミ
フォーク:カーボン
変速機:シマノティアグラ
カラー:シルバー、ホワイト
参考価格:145,000円(税別)
ロードバイクを手に入れて自転車通勤を快適に
おすすめのタイプをカバーするロードバイクを10モデルご紹介しました。スペックやデザイン・価格など様々な選択肢があり迷うところですが、試乗やフィッティングも重要なポイントです。新しいロードバイクを手に入れて自転車通勤を快適にしてみませんか。
※ 掲載内容は2017年7月現在、スペック・価格等は参考です。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。