ピアニストが選んだリラックスしたいときに最適なクラシック曲6選
クラシック音楽に癒しの効果があることは有名ですが、いざクラシック音楽を聴くとなると何から聴けばいいのか分からない方も多いのではないでしょうか?リラックスしたいときに最適なクラシック音楽を若手ピアニストにうかがいました。
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ヘンデル『ラルゴ』
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルは、一般的にはドイツの作曲家であると理解されています。その代表曲である『ラルゴ』は、『Ombra mai fù』とも呼ばれており、優しい木陰を歌った詩が繰り返される曲です。メロディーも、木陰での安らかな時間を彷彿とさせるもので、目を閉じると、映画の一幕が浮かんできそうです。CMで聴いたことのある人も多いのではないでしょうか。大きな仕事やプロジェクトが終わった夜にいかがですか。
バッハ『主よ、人の望みの喜びよ』
バッハは言わずと知れた、18世紀のドイツで活躍した作曲家・音楽家です。クラシック音楽に詳しくない人でも知っていますね。そんなバッハの『主よ、人の望みの喜びよ』も、クラシックをまったく知らない人でも聴いたことのある有名な曲です。聖母マリア訪問の祝日のために作曲したと推測される教会カンタータの中の第6番。夜の静けさよりも爽やかな朝日を連想させる美しい旋律と調和するハーモニーに、誰もが癒されるでしょう。日曜日の朝日を浴びながら聴いてみるのはいいかもしれません。
シューマン『トロイメライ』
ロベルト・シューマンは、ドイツの作曲家、音楽家で、ロマン派音楽を代表する一人です。そんなシューマンの『トロイメライ』は、日本語では「夢」を意味するものです。「子供の情景」という曲集の中の一曲で、シューマンの傑作であるとも言われており、クラシックの興味のない人でも何度かは耳にしたことがあるのではないでしょうか。短い曲ですが、そのメロディーは夜の静けさを連想させ、聴く者を優しく、そして深く、夢へと誘ってくれます。ハードに働いた一日の終わりに聴いてみるのもいいかもしれません。
ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』
モーリス・ラヴェルは、スペイン国境近くのバスク地方シブールに生を受けたフランスを代表する作曲家です。『亡き王女のためのパヴァーヌ』はラヴェルの代表曲ですが、そのピアノ曲はラヴェル初期を代表する傑作であると言われています。ピアノ曲と、ラヴェル自身が編曲した管弦楽曲の他にも、様々な楽器に編曲され、演奏されています。タイトルにかかわらず、この曲は特定の王女に捧げて作られたものではなく、スペインにおける風習や情緒に対するノスタルジアが表現されているとのことです。ノスタルジックな雰囲気に浸り心身を癒すためにも、部屋を薄暗くして聴き込みたい一曲です。
シベリウス『樅の木』
『樅の木』(もみのき)は、北欧フィンランドの作曲家であるジャン・シベリウスの作品で、シベリウスのピアノ曲の中では最もよく演奏される作品の一つであると言われています。作曲家の育った環境はその作曲に影響を与えると言われていますが、北欧の作曲家だけあって、『樅の木』は厳しい冬に孤高に佇む樅の木を思わせる、凛と澄んだ空気を感じることのできる一曲となっています。厳寒の冬に、部屋を暖かくして聴きたい一曲です。
ドビュッシー『アラベスク』
フランスの作曲家であるドビュッシーの代表曲としては、『海』や『夜想曲』などがありますが、『アラベスク』も忘れてはなりません。最近では車のCMにも使われていたので、耳に残っている方も多いのではないでしょうか。アルペジオで美しく始まるこの曲は、曲全体を通して淡い色彩感に溢れています。深い落ち着きを放ちつつも、清らかな水が流れるようなメロディーが感性を感じさせ、癒しの空間にぴったりの一曲です。
様々なシーンのバックミュージックとして
いかがでしたでしょうか。きっと、気に入ったものが見つかったはずです。クラシックはリラックスしたい時だけでなく、何かに集中したい時や、何か新しいアイデアなどを考える時、単純作業を繰り返す時など、様々な場面で効果を発揮します。興味を持たれた方は是非色々なクラシック音楽に挑戦してみてください。
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