旅行好きが選ぶ!関東近郊のおすすめ観光列車15選
少しリッチな旅がしたいが、なかなかまとまった休みはとれず遠出はできない。そんな人には普通の旅とは一味違う刺激が楽しめる観光列車がおすすめです。今回は関東地方の人が気軽に乗れるおすすめの観光列車を15個紹介します。
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旅行の楽しみを倍増させる観光列車
近年、全国各地で、地域の特色や得意分野を生かした観光列車が次々と誕生しています。車窓からの美しい景色を楽しんだり、旬の食材を味わったりと様々な楽しみ方があり、旅行の楽しみを増やしてくれます。
観光列車は田舎を走るものも多いですが、関東からも気軽に日帰りで乗れる列車もたくさんあります。今回は旅行好きが自信を持っておすすめする観光列車を15個も紹介します。
レストラン キハ
出典:ennori.jp
千葉県南部を東西に走る、いすみ鉄道の観光列車です。「走るレストラン」という言われる通り、和菓子、刺身、スイーツ、イタリアン、居酒屋など様々なコースが電車ごとに割り当てられています。大人を主なターゲットにしているのでソフトドリンクに加え、ビールやワインも頂けます。食べログでも3.5を獲得しており決して話題性だけの列車ではないことがわかります。
この「レストラン キハ」の誕生には興味深い歴史があります。かつて廃業寸前に追い込まれたいすみ鉄道は公募で社長を募集し、社長に鉄道ファンが就任。観光列車や国鉄デザインの電車などユニークな案が次々と実行に移され、経営は立ち直りました。レストラン・キハの外観は国鉄形気動車が意識されており、鉄道ファンからも人気があります。
大井川鉄道 南アルプスあぷとライン
静岡県中部を南北に走ります。見どころは様々ありますが、絶景を楽しみたい人に一番おすすめなのが、南アルプスあぷとラインです。大井川の上流、奥大井の渓谷をゆっくりと流れます。ここでは日本で唯一アプト式列車が走ることとしても有名です。
2本のレールの真ん中に歯車レール(ラックレール)を敷き、それにアプト式電気機関車の床下に設けられた歯車(ラックギア)を噛み合わせ、急こう配の線路を登り降りする鉄道のことを「アプト式鉄道」といいます。
出典:www.mintetsu.or.jp/knowledge/term/48.html
湖の真ん中にある、奥大井湖上駅や、川底からの高さが約70mと日本一高い関の沢橋梁が代表的な絶景スポットです。それ以外にも自然の豊かさを生かした絶景スポットがあります。車掌がいろいろ説明してくれるので乗車の際は耳を傾けましょう。
大井川鉄道にはこれいがいにもSLやトーマス列車などユニークな列車があるので興味のある人はそちらも乗ってみましょう。
黒船電車
伊豆半島の海岸を走る、観光列車の先駆けとして知られる電車です。2015年には開通から30年を迎えました。この列車は様々な意味で固定概念を覆しています。色は黒船に見立てた黒、席は左右非対称、座席は海側に向ける、など考えつくされた特徴があります。窓がとても大きいため、まるで船に乗っているような気分になります。
車内にはペリーの絵や、幕末の歴史や状況がわかる図番が用意されています。夏の期間のみ運行しているので、夏の休みに海を見ながら涼んではいかがでしょうか。
ろくもん
しなの鉄道が運営する、長野県の軽井沢と長野駅の間を走る観光列車です。2014年から運行を開始し今年で3周年となりました。車内は長野県産の木材を利用したレトロで高級感あふれる造りになっています。この列車の最大の魅力は提供される料理のクオリティーの高さです。一号車ではフルコース、二号車では山の幸をふんだんに利用した懐石料理を楽しめます。
ろくもんという車名は真田氏の家紋である六紋が由来になっています。歴史の街上田や善光寺を通過するので乗車の際は訪れてみるのもおすすめです。予約は乗車の2ヶ月まえから受け付けています。
箱根登山鉄道
箱根駅と強羅駅を結ぶ電車は、夏の間、沿線にあじさいがたくさんさくので「あじさい列車」と呼ばれています。その名の通り急勾配の山を登り、途中で3回スイッチバックを行います。標高によってピークの時期が異なるので、6月中旬から8月上旬まであじさいが咲いています。特別な列車が走るわけではありませんが、様々な色のあじさいが見られるので、とても人気があります。夜にはあじさいがライトアップされ、見応えがあります。観光地、箱根の近くにあり、予約も必要なく、気が向いたときに乗れるのも魅力です。
富士登山電車
富士急行線の大月駅から河口湖駅までを結ぶ観光列車です。富士山に一番近い鉄道という宣伝文句の通り、富士山をかなり近くから眺めることができます。車内もアットホームな雰囲気で、車掌がリニア実験高架線や清流、滝などのおすすめポイントを紹介してくれます。
列車は2両編成でそれぞれが「赤富士」「青富士」をイメージした、レトロモダンなデザインになっています。
出典:ozpa-h4.com
出典:ozpa-h4.com
写真の通り、ソファ席や展望席もあります。富士吉田市の特産品、甲斐絹をモチーフにした飾りがあり、優雅な雰囲気が漂います。
普通の乗車料金に加え200円払うだけで乗ることができます。富士急ハイランド駅も通るので、お越しの際は富士登山電車の乗車もご検討ください。
出典:ozpa-h4.com
トロッコわたらせ渓谷号
出典:4travel.jp
大間駅と足尾駅までを結び、渡良瀬川沿いを走る観光列車です。4両編成で一号車と四号車は普通の電車タイプ、二号車と三号車は窓ガラスがなく、オープン型の列車となっています。春は桜、秋は紅葉が美しく、身を乗り出して景色を撮影する人で満員になります。あまり知られていないところだと、渡良瀬川の白い花崗岩と青い空のコントラストも美しいです。
出典:4travel.jp
トンネル内では二号車、三号車の天井に綺麗なイルミネーションが映し出されます。乗車は先着順で9時から整理券を配る形になるので時間には余裕をもっていきましょう。
出典:4travel.jp
SLばんえつ物語
JR東日本が運営する、新潟駅と会津若松駅間を走る臨時快速列車です。1946年に誕生したSLの80号機は運行終了後に保存されていましたが、市民の要望により1999年に復活し、磐越西線を走る季節定期列車として復活をとげました。SLファンや鉄道ファンからの人気が高く、主要な駅では多くの見物客で賑わいます。
グリーン車からはSLを目の前で見られるのでかなりオススメです。他にも森をイメージした車両や、小さい子供が遊ぶ場所もあるので家族連れにオススメです。車内では記念スタンプがもらえたり、手紙を出すこともできます。
52席の至福
西武鉄道が運営する「旅するレストラン」の別名を持つ観光列車です。名前の通りかなり高級な列車です。ブランチコースとディナーコースがあり、それぞれ価格は1万5千円と1万円となっています。日本最大級の料理人コンテスト「RED U 35」で入賞した3人の若手料理人が料理を手がけています。ディナーコースにはクラシックの生演奏もついてきます。
外観は季節によって桜、緑、紅葉、氷をイメージしたものに変わります。内装は隈研吾によってデザインされています。片道の所要時間は3時間で新宿や池袋から乗れるので、東京在住の方には嬉しいですね。
伊豆クレイル
JR東日本が運営する、下田駅と伊豆急下田駅間を走る全席指定の観光列車です。クレイルは「大人に適した」という意味の造語です。「食べて飲んで、おしゃべりする」とうキャッチコピーの通り、ゆったりと過ごせる大人向けの列車です。
人気フレンチレストラン「モルソー」のオーナーシェフが監修する伊豆の食材を使った料理が出されます。ワインやミニコンサートのサービスもあります。4両編成で、車両ごとに様々な席があります。景色をみたいなら海側に向けた席、グループで行くならボックス席、酒が飲みたいなら立食バーなど、それぞれの楽しみ方があります。
SL パレオエクスプレス
秩父鉄道が運営し、熊谷駅と三峰口駅間を走る、蒸気機関車です。1988年から約三十年間、土日を中心に臨時列車として活躍してきました。1300万年前に絶滅したパレオパラドキシアという哺乳類の化石が秩父で見つかったことにちなんでいます。この機関車は東京に一番近い蒸気機関車として有名です。始発の熊谷駅までは東京から上越新幹線で40分で行くことができます。秩父の渓谷美や壮大な山を車窓から眺めることができます。鉄道ファンの方はもちろん、子供にもとても人気があります。
エクスプレスとついていますが、各駅停車の方が速いくらいです。各駅停車に乗って、機関車を追い抜きながら撮影するという楽しみ方もあります。
リゾートやまどり
JR東日本が2011年から運営している観光列車です。様々なところを走っていますが、おもに高崎駅を起点として群馬県の逢妻線を運行しています。群馬県の県の鳥であるやまどりが語源となっています。
外観は郷愁を呼び起こす茶色と、若々しい自然を連想させる萌黄色で構成されており、群馬県の自然の豊かさが感じられます。
6両編成で、4号車にはキッズルーム、2号車には和室があります。他の車両もゆったりとすごせる作りになっています。一列シートもあるので一人旅で草津温泉に行かれるという方にもおすすめです。大半は快速列車なので青春18きっぷが使えます。
現美新幹線
JR東日本が運営する、静岡県の越後湯沢駅と新潟駅を結ぶ現代アートをテーマにした新幹線車両です。現美は現代美術の略で、6両の車両(11号車~16号車)はそれぞれ現代アートのアーティストがプロデュースしたものです。座席がアート空間を作り出すほか、車内のいたるところに絵画や彫刻、写真が展示されています。15号車ではガラスのショーケース内に作品が展示されており、本物の美術館のような雰囲気が漂います。13号車にはカフェやキッズルームがあります。
外観も長岡の花火をイメージして描かれるなど一貫性のある新幹線。土日祝日を中心に運営しているので是非乗ってみましょう。
フルーティアふくしま
JR東日本が運営する郡山駅と会津若松駅(冬は仙台駅)を結ぶ観光列車です。フルーティアは「フルーツ」と「TEA」を組み合わせた造語で、ふくしまの人気スイーツ店「fruits peaks]」が監修するフルーツを使ったスイーツとドリンクが提供され、おしゃれな喫茶店のような雰囲気があります。フルーツ王国、福島県産の果物を使ったスイーツが2品も提供されます。桃や梨、ブドウ、りんごなど季節によって素材が違います。スイーツが2つも食べきれないという人のために持ち帰る箱も用意されています。車内ではフルーツを使ったお土産も買うこともできます。カウンター席もあり、鉄オタのような人も乗っているので男性一人でも気軽に乗れます。
Train suite 四季島
最後に紹介するのはJR東日本が運営する超高級な観光列車です。上野駅を出発し、各地のホテルに泊まりながら数日かけて観光地をまわるというツアー型の列車です。3泊4日コースでは上野を出発し日光、函館
、室蘭、ニセコ、青森、鶴岡、燕市をまわる贅沢な旅となっています。1泊2日コース、冬限定の2泊3日コースもあります。客室は全席スイートルームです。最高級の部屋は畳敷きの2階建てで、檜風呂もついています。
やはり気になるのはそのお値段。2名一室の2泊3日コースも最低で74万円します。これだけのお値段でありながら大人気で、すでに半年先まで予約はいっぱいです。約一年まえから予約が必要で、抽選の倍率は平均6.6倍となっています。
出典:ami-life.com
早めに情報を集めて観光列車を楽しもう
いかがでしょうか。観光列車といっても風景を楽しむもの、食事を楽しむもの、芸術や旅行をたのしむものなど様々なものがあります。価格も数百円のものから100万円近くするものまでありました。いろいろな楽しみ方や価格があるので、きっと興味を惹く列車があったのではないかと思います。
人気に列車はすぐに予約が埋まってしまうので早めに予約する必要があります。ホームページか電話で予約できるものがほとんどなので、早めに情報を集めましょう。