富山観光の主軸となる鉄道「富山地方鉄道」を使い倒そう
富山県には立山や宇奈月温泉を始め、魅力あふれる観光スポットがたくさんあります。また、北陸新幹線の開業に伴い、首都圏からもグーンと近くなりました。今回は、そんな富山県を観光する際に欠かすことができない鉄道、富山地方鉄道の使い方を解説します。
- 5,011views
- B!
アイキャッチ画像出典:www.chitetsu.co.jp
富山地方鉄道の概略
富山地方鉄道は富山県で一番大きな私鉄です。地元では「地鉄」という名で親しまられています。路線は、本線(電鉄富山~宇奈月温泉)、不二越・上滝線(稲荷町~南富山~岩峅寺)、立山線(寺田~立山)と富山市内軌道線で構成されます。このうち、富山市内軌道線は路面電車となり、今回の記事では割愛します。
北陸新幹線の接続駅は電鉄富山(北陸新幹線:富山)と新黒部(黒部宇奈月温泉)です。JR北陸本線を引き継いだ「あいの風とやま鉄道」とは新魚津で乗り換えができます。また、宇奈月温泉ではトロッコ列車で有名な黒部峡谷鉄道と立山では黒部アルペンルートのケーブルカーと接続しています。
このように、富山地方鉄道は複数の鉄道路線と接続しているので、使い勝手のいい路線です。車を使わない場合、富山地方鉄道をうまく使うことが富山観光を楽しむコツと言えるでしょう。
宇奈月温泉や黒部峡谷への出入口の本線
ここからは路線別に富山地方鉄道を紹介します。まずは、電鉄富山~宇奈月温泉間を走る本線です。本線は宇奈月温泉、さらに美しい自然美で有名な黒部峡谷へのアクセスにおいて、大変、重宝する路線です。
本線で最も速い種別が特急です。特急は全線に渡って運転され、主に昼間時に運行されます。停車駅は寺田、上市、中滑川、電鉄魚津、新魚津、電鉄黒部、新黒部です。所要時間は電鉄富山~宇奈月温泉が約1時間10分、新黒部~宇奈月温泉が約15分です。なお、特急に乗車する際は乗車券とは別に特急料金が必要となりますので、ご注意ください。一部の特急は観光列車(アルプスエキスプレス、ダブルデッカーエキスプレス)で運行され、座席の予約ができます。観光列車で運行される特急はホームページで公開されているので、一度チェックしてみましょう。
立山黒部アルペンルートに直結! 立山線
迫力満点の自然や人間の英知が感じられる立山黒部アルペンルート。立山黒部アルペンルートへは立山線が便利です。立山線の起点駅は本線の寺田ですが、電鉄富山から立山行きの直通の特急や急行が運転されています。特急は寺田、五百石、岩峅寺、有峰口に止まり、電鉄富山~立山の所要時間は約50分です。急行は電鉄富山~立山の所要時間は約55分です。ただし、特急、急行とも1日1本のみの運行ですので、あらかじめ時刻表をチェックすることをおすすめします。
立山線で忘れてはならないのが4月中旬~11月にかけて運行される宇奈月温泉~立山の直通特急「アルペン特急」です。「アルペン特急」は北陸新幹線と接続する新黒部にも停車しますので、北陸新幹線からの乗り継ぎもスムーズです。
本数が少ないのでご注意 不二越・上滝線
観光要素がある本線、立山線に対して不二越・上滝線はローカル色の濃い路線です。途中の南富山で路面電車の富山市内起動線と接続します。不二越・上滝線は電鉄富山~岩峅寺の運行となり、本線と比較すると列車本数が少ないので注意が必要です。また、全列車とも各駅停車となります。
あらかじめ時刻表でチェックすることが大切
富山地方鉄道に限らずですが、ローカル線は都会と比べると列車本数が少ないのが特徴です。都会と同じような感覚で駅に行くと、待ち時間などで時間のロスになってしまいます。富山地方鉄道を利用される際は、必ず、時刻表をチェックしてから利用するようにしましょう。
この記事のキーワード
この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。