黒部峡谷鉄道に乗って日本の自然を堪能しませんか
北陸新幹線が富山に乗り入れるようになり、さらに首都圏と富山の距離が短くなりました。富山県には魅力あふれる鉄道路線がたくさんありますが、代表的な路線が今回紹介する黒部峡谷鉄道です。それでは、早速ユニークな黒部峡谷鉄道の魅力に迫ってみましょう。
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黒部峡谷鉄道の概略
黒部峡谷鉄道は富山県の宇奈月と欅平を結ぶ全長20.1キロの鉄道です。名前の通り、黒部峡谷を縫うようにトロッコ列車が走ることで有名です。今では観光路線としての性格を強めていますが、もともとは関西電力の社員のための水力発電所への移動手段として作られました。
また、黒部峡谷鉄道は年間を通じて運転はされていません。冬期(12月~4月)は豪雪のため、運転を休止しています。また、宇奈月と欅平にはいくつか駅がありますが、その大半は関西電力の社員専用の駅となっており、一般客は乗降ができません。なお、宇奈月駅へは富山地方鉄道の宇奈月温泉駅から徒歩でアクセスすることが可能です。
黒部峡谷鉄道のダイヤと車両
先ほども書いた通り、黒部峡谷鉄道は冬期運休となります。したがって、営業時期は4月中旬~11月末日までになります。2017年度のダイヤの発表は3月下旬に発表されます。
宇奈月から欅平までは所要時間80分です。終点の欅平ではトレッキングや温泉が楽しめるようになっており、欅平での滞在は2時間を見ておけばいいでしょう。
座席は列車によって異なりますが、基本的には窓なしのトロッコ車両と窓がある車両(特別車両、リラックス車両)に分けられます。なお、秋になるとリラックス車両、特別車両には暖房が入ります。全ての車両には屋根がありますが、トロッコ車両は吹きっさらしになりますので、雨の日はカッパを着て乗車されることをおすすめします。また、リラックス車両に乗車する際は特別料金が530円、特別車両は370円かかりますのでご注意ください。基本的に、座席は自由席ですが、オンシーズンは大変混雑します。ホームページからチケットの予約もできるので、そちらもご利用ください。
ところで、リラックス客車と特別客車はどこが違うの?
先ほど客車の説明をした際に、リラックス客車と特別客車を紹介しましたが、具体的にどこか違うのでしょうか。リラックス車両は1+2列のちょっとしたロマンスシートになります。座席は進路方向に変えることができるため、快適に車窓が楽しめます。
一方、特別客車は座席が固定式になっており、向かい合わせの形になります。補助椅子を入れると1列4人の仕様です。
なお、リラックス客車、特別客車とも窓が付いており、窓の開閉ができます。
黒部峡谷ならではの自然美
黒部峡谷鉄道と言えば、何といっても黒部峡谷の自然でしょう。春から秋にかけて、様々な自然美が私たちの目を楽しませてくれます。春は新緑の季節、残雪が残る中、ブナやナラなどの原生林が青々としており、原生林からは森の香りが漂います。五感でぜひ森の美しさを体感してください。
夏は避暑にぴったり。トンネルに入るとヒンヤリとした空気に包まれます。また、黒部峡谷鉄道のすぐそばには黒部川が流れており、川では川遊びもできます。
秋は美しい紅葉がトロッコ列車を包みこみます。鮮やかな紅色はもちろんのこと、様々な色のコントラストが楽しめるため、決して飽きさせません。
黒部峡谷鉄道はどの時期に乗っても、日本の美しさを再発見できることでしょう。
ぜひ、周辺の観光スポットと合わせて
黒部峡谷鉄道だけ楽しむこともできますが、他の観光スポットと合わせると魅力は倍増することでしょう。ぜひ、宇奈月温泉や立山とセットにして黒部峡谷鉄道の旅をお楽しみください。
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この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。