三陸をスタイリッシュな観光列車「リゾートうみねこ」で楽しもう
東日本大震災から月日は経ち、三陸も震災から立ち直りつつあります。もちろん、観光面でも再び賑わいを取り戻しています。今回は、そのような三陸を満喫できる観光列車「リゾートうみねこ」を紹介します。
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「リゾートうみねこ」の概略
「リゾートうみねこ」は東北新幹線と接続する八戸から八戸線を通り、三陸の久慈まで走ります。車体は太平洋の景色を思う存分楽しめるように大型の窓が設置されているのが大きなポイント。車内はゆっくりとくつろげるリクライニングシートとグループ客に最適なボックスシートが設置されています。様々なシチュエーションに対応できる観光列車と言えるでしょう。
「リゾートうみねこ」のダイヤ
「リゾートうみねこ」は多くの観光列車とは異なり、一般列車として運行されます。そのため、特急券を購入する必要はありません。ただし、1号車と3号車は座席指定車となっているので、座席指定料金(510円)が必要です。
運行区間は八戸線の八戸~久慈間になります。八戸で東北新幹線と接続するので、首都圏からスムーズに乗り継げるのも大きな特徴です。「リゾートうみねこ」は普通列車として運行されるので、全ての駅に停車します。所要時間は八戸から久慈まで約1時間40分です。「リゾートうみねこ」は毎日運行されるわけではありません。土曜日、休日を中心に運行されるので、乗車前にホームページでチェックするといいでしょう。なお、運転本数は1日1往復です。
気になる「リゾートうみねこ」の車内
「リゾートうみねこ」は3両で構成されています。1号車と3号車はリクライニングシートが1+2列でズラッと並んでいます。爽やかな青色のシートとなっており、ゆったりとした気持ちで三陸の列車旅が楽しめることでしょう。なお、1人がけシートは45度回転するようになっています。太平洋をじっくりと眺めたい方は1人がけシートがおすすめです。車端部はちょっとした展望チェアになっており、グループと一緒に景色が楽しめます。
自由席車となる2号車はボックスシートになります。こちらも爽やかな青色のシートが目立ちます。ボックスシートになっているので、グループでワイワイと楽しく旅行ができることでしょう。車端部は「イベントコーナー」と言われるちょっとしたスペースになっています。
八戸線の知られざる魅力
ここで「リゾートうみねこ」が走る八戸線の魅力に迫ってみましょう。八戸線には列車名にもなっている「うみねこ」の繁殖地、蕪島や国立公園に指定されている種佐海岸など、自然豊かなスポットがたくさんあります。
特に、種佐海岸は日本でも珍しい天然の芝生が広がっていることで知られています。芝生の上に立つと、まるでヨーロッパにいるような感覚になるのではないでしょうか。芝生からは太平洋からの迫力満点の波音が聞こえてきます。ぜひ、非日常的な雰囲気を味わってみましょう。
グルメやショッピングですと、久慈駅から徒歩10分の場所にある「道の駅くじ やませ土風館」がおすすめです。ここでは、地元の海の幸を使った豪快な食事が楽しめます。また、地元の特産品が購入できる臨時市場や海女になれるイベントも開催。イベント開催日をホームページでチェックして「リゾートうみねこ」を利用してください。
鉄路はさらに南へと続く
「リゾートうみねこ」の終点は久慈ですが、線路はさらに南へと続きます。久慈からは東日本大震災から奇跡的な復興を遂げたことで話題となった三陸鉄道(久慈~宮古)が走っています。三陸鉄道にも魅力的な観光列車が走っているので、ぜひチェックしてみましょう。鉄道を使った三陸縦断の旅もなかなか捨てがたいですよ。
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この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。