男なら歴史も押さえておきたい!ウンチクにも使える歴史を題材にした洋画10選
洋画の中には歴史を題材にしたものが数多く存在しています。日本よりも早く文明開化を経験し、時代をリードしてきた文明から学べることは非常に多いです。今回は、ウンチクにもなる歴史を題材にした映画について紹介していきましょう。
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男なら押さえておきたい歴史を題材にした映画たち
「歴史映画」と聞くと瞼が重くなる方もいるかもしれませんが、まるで小説のような歴史的事実に基づいたハードな内容や、胸が熱くなる幻想的な神の時代を題材にした映画がたくさんあります。また、歴史映画は一度見るだけで多くの教養を得ることもできるので一石二鳥ですよ。
トロイ
紀元前12世紀、トロイとスパルタは長年に渡って戦いを繰り広げていました。その中で和平協定が結ばれましたが、トロイ国の王子パリスとスパルタ国の王妃ヘレンが恋仲となってしまいます。その事実に激怒したスパルタは、この事実を口実に再びトロイを乗っ取ろうと戦争を仕掛けることになるのです。
2004年に公開された洋画で、ブラッド・ピットがアキレスを演じることで注目を集めた作品。この「トロイ」は神話ではなく、古代ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「イリアス」の記述を元に作成された実話の話です。過去に起きた大事件を再現しているシーンを見るだけでも価値がありますし、何よりアキレス役を体当たりで演じるブラッド・ピットを堪能していただきたいです。
グラディエーター
ネルウァ=アントニヌス朝のローマ帝国にて、平民出身のマキシマス(ラッセル・クロウ)は皇帝から絶対の信頼を得ていました。皇帝は彼の働きと人間性を信じ、次期皇帝にマキシマスを考えていることを示唆します。しかし、マキシマスは自分には務まらないと保留にしてしまいます。この事実に嫉妬した皇帝の息子コモドゥスは、皇帝を暗殺して皇帝の座を無理やり奪ってしまうのです。さらに、コモドゥスはマキシマスにまで魔の手を伸ばそうとします。
2000年に公開された洋画で、ラッセル・クロウが主演を務めることで注目された作品です。平民ながら出生したマキシマスでしたが、コモドゥスによって剣闘士になる展開は悲劇そのもの。しかし、何度でも立ち上がり、剣を取って闘い続けるマキシマスの姿に心を動かされるでしょう。当時の歴史的状況は穏やかではないですが、あまり現世でも変わらないなと思わされるシーンも必見です。
真珠の耳飾りの少女
1660年のオランダ。タイル絵師の父を持つグリート(スカーレット・ヨハンソン)は、フェルメール家にて雑用の仕事をしていました。その中でアトリエの掃除を任されるようになり、画家(コリン・フォース)に出会います。グリートは陰影や色彩において人より秀でた能力を持っており、画家は次第にグリートに惹かれていきます。同時に、彼はグリートの美貌に惹かれ、ついにモデルを依頼することになるのです。
2003年に公開されたイギリスの映画で、有名な「真珠の耳飾りの少女」の絵をモチーフにして作られた映画です。フィルメールが残したこの絵には多くの謎が残されていますが、その絵が描かれた一説として十分に考察できる映画となっています。絵画の世界をそのまま映画にしたような映画で、全体的に落ち着いた雰囲気があるのもポイントです。
恋に落ちたシェイクスピア
16世紀、英国で劇作家として活躍するシェイクスピア。彼は後の世にまで残る舞台「ロミオとジュリエット」の公演を控えており、その主演であるロミオをトマス・ケトンがやることに決まっていました。しかし、彼の正体は資産家の娘であるヴァイオラ。当時は風習として女性を舞台に立たせる文化が無かったため、ヴィオラは変装して舞台に立とうとしていたのです。
1998年に公開された洋画で、第71回アカデミー賞の作品賞や第56回ゴールデングローブ賞など数多くの作品を獲得した作品。男装した女性に恋する男性という図式が中心になっており、「劇」という堅苦しい雰囲気を感じることなくみられる良作です。また、15世紀当時の舞台に対する考え方やシェイクスピアの取り組みは、現代にて新しい文化を作る人の姿そのものに映るでしょう。
アマデウス
1823年11月、ウィーンにてアントニオ・サリエリが自殺をはかります。彼は一命を取り留めることになりますが、意識がもうろうとする中で「許してくれ、モーツァルト。君を殺したのは私だ」と言い続けます。異常を察した神父がサリエリの元に訪れると、サリエリは衝撃の事実を話し始めます。
1984年に公開された映画で、ブロードウェイにて公演されていたものを映像化したものです。アカデミー賞ではトータルで8部門も受賞し、当時モーツァルトブームが起こるほどに注目されました。サリエリを通じて映し出されるモーツァルトの姿や、才能ゆえの悲劇を克明に映し出しています。また、音楽の側面でも力を入れており、当時の雰囲気を出すために指揮棒を使わずに指揮するなど、現代と違う点もチェックできます。
ギャング・オブ・ニューヨーク
1864年、アメリカは南北戦争の真っただ中でした。その中で大量の移民が流れてきますが、独立を勝ち取ったスコットランド人が彼らに反発してしまいます。徐々にお互いは組織化していき、アメリカに住んでいる人たちは「ネイティブ・アメリカンズ」として集まり、リーダーにビル・ザ・ブッチャー(ダニエル・デイ=ルイス)が経ちます。それに対して移民者は「デッド・ラビッツ」として徒党を組み、ついにファイブ・ポインツの利権を賭けて闘います。その中で勝利したブッチャーはデッド・ラビッツのリーダーを殺し、息子のアムステルダム(レオナルドディカプリオ)を幽閉してしまうのです。
2002年の洋画で、レオナルドディカプリオやキャメロン・ディアスなど有名役者が数多く出演した作品。アメリカがずっと抱え続けている移民問題の根幹的事象を大胆に映像化しており、広場いっぱいにバットや刃物などを持った人たちが闘う姿は圧巻です。また、当時のアメリカの政治状況や移民問題についても言及しており、目を離すタイミングがまったくないと言っても過言ではない映画となっています。
ヒトラー 最期の12日間
1945年4月のベルリン、第二次世界大戦の最中であるがナチス軍には敗戦ムードが漂っていました。総統であるアドルフ・ヒトラーはベルリンの総統地下壕に避難しており、秘書のトラウドゥルや側近からは退去を勧めらます。しかし、ヒトラーはまだ戦争を続けるつもりで、未だにソ連に逆転するつもりでいました。
2004年にドイツで公開された映画で、数あるヒトラー映画の1本に入る作品です。「ヒトラー 最期の12日間」では彼が最期を迎えるまでの12日間を淡々と映し出し、どのようにドイツが敗戦という道を辿ったのか言及しています。ヒトラーだけでなくベルリン市民の惨状や将校、兵士たちの最後にスポットを当てており、濃いヒトラー映画を見たい人におすすめの1本です。
父親たちの星条旗
ジョン・“ドク”・ブラッドリーは、ウィスコンシン州で葬儀屋を営む老人。彼は1945年に海軍の衛生兵として硫黄島に赴き戦い、その中で撮られた星条旗の写真に写っている人間の1人でした。アメリカ中の人が知る写真に写る人間のドクですが、その真実や戦争のことについては決して口を開こうとしません。息子のジェームズは彼の死に際にて、真実を辿ろうと決意します。
2006年に公開された洋画で、「硫黄島プロジェクト」として日米双方の視点から映画が作られた作品です。監督はクリント・イーストウッドで、彼らしい人間性を追求した映画。「英雄」と称された人間が戦争にて何を感じ、「星条旗」の写真がアメリカ中で知れ渡ることへの不安をうまく表現しています。戦争中の生活環境だけでなく、政治家による印象操作などの事実についても、しっかり映像化している力作です。
硫黄島からの手紙
2006年の東京都小笠原諸島硫黄島にて、調査を行っていた人があるものを発見します。それは数百通にもなる手紙で、調べてみると61年前に日本人が本国宛てに綴った手紙でした。硫黄島は米軍が5日間で攻略すると踏んでいた場所だが、36日間もの戦闘が続いた場所。その戦地に赴いた兵士たちの素顔が、手紙の中から見えてきます。
2006年に公開された洋画で、「硫黄島プロジェクト」の日本サイドの映画が作られたものです。監督は『父親たちの星条旗』と同じくクリント・イーストウッドで、戦地にて手紙を残した人間の心理に深く踏み込んだ作品となっています。『父親たちの星条旗』とセットで見てみることで、本質的には同じ人間であると共に、誰もが平和を望んで闘っていたことを思い知らされるでしょう。
アポロ13
第二次世界大戦後、東西に大きく分かれた地球は宇宙進出を掛けて技術競争をする時代に突入します。アメリカでもアポロ計画が進み、搭乗予定のジム・ラヴェル船長(トム・ハンクス)とフレッド・ヘイズ月着陸船パイロット(ビル・パクストン)、ケン・マッティングリー司令船パイロット(ゲイリー・シニーズ)は、来るべき宇宙飛行に向けて訓練を続けていました。しかし、月面に到達するためにざまざまな障害が立ちはだかります。
1995年に公開された洋画で、主演はトム・ハンクスが務めました。壮大なアポロ計画がどのような過程で進行したのか事実を元に描くと同時に、映画としての見どころも作っている異色作です。宇宙飛行士たちのドラマと共に、アメリカ国民においてアポロ計画がどのように映っていたのかもわかる内容になっています。
人の歩んできた歴史を映画で垣間見る
人類は長きにわたり地球にて生活してきましたが、映画で振り返ると文化的な生活を送り出したのはまだまだ短いと思わされます。その短い期間で起こった濃い歴史的事実を、ぜひ映画にてチェックしてみてくださいね。