ドキュメンタリー映画おすすめ15選【洋画編】
人物や出来事のリアルな様子を見ることができるのが魅力のドキュメンタリー映画。フィクションの映画も良いけれど、本当にあったノンフィクションの出来事を楽しみたい方もいると思います。そこでこの記事ではおすすめのドキュメンタリー映画(洋画)をご紹介します。
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アイキャッチ画像出典:pixabay.com
思わず見入ってしまうドキュメンタリー映画
ドキュメンタリー映画を観ていると、人物のリアルな生き様などに自然と引き寄せられ、気付けば映画に見入っていたなんて経験は誰しもあるのではないでしょうか。ドキュメンタリー映画にはいわゆるフィクションの映画とは異なる面白さや感動があります。
しかし、面白いドキュメンタリー映画を探すのは大変ですよね。そこで今回はドキュメンタリー映画(洋画)のおすすめ15作品をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
1. SHOAH
第2次世界大戦下のナチスによって行われた残虐なユダヤ人へのホロコースト。その全貌を関係者の証言から探るドキュメンタリー映画『SHOAH』。
1985年に発表された同作品はベルリン国際映画祭において国際批評家連盟賞を受賞。戦後70年にあたる2015年にリバイバルされました。
本作品は全4部で構成され、総時間は約9時間半にも及びます。第2部では元ナチス親衛隊伍長フランツ・ズーホメルの口からユダヤ人移送が語られ、第4部では駐英ポーランド亡命政府における密使であったヤン・カルスキによってワルシャワ・ゲットーの恐るべき実態が明らかにされます。
《基本情報》
・作品:SHOAH
・監督:クロード・ランズマン
・公開日:2015年2月14日
2. ヒッティング・ジ・エイペックス
オートバイの世界最速を競う世界最高峰のロードレース世界選手権MotoGP。最速の男を手にするバレンティーノ・ロッシとトップライダー達による戦いを捉えたドキュメンタリーが映画が『ヒッティング・ジ・エイペックス』です。
本作品の製作およびナレーションを務めたのはブラッド・ピット。世界最速の男バレンティーノ・ロッシに対し、戦いを挑むのがケーシー・ストーナー、ホルヘ・ロレンソ、ダニ・ペドロサ、マルク・マルケス、マルコ・シモンチェリたちです。時速300キロとも言われるロードレースの過酷な戦いに興奮すること間違いなしです。
《基本情報》
・作品:ヒッティング・ジ・エイペックス
・監督:マーク・ニール
・キャスト:ホルヘ・ロレンソ、マルク・マルケス ほか
・公開日:2016年10月22日
3. ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~
モーガン・スパーロック監督には、もうすぐ子どもが誕生する。そんな彼が望むのは戦争のない平和な世界。そんな望みを抱えるスパーロックがオサマ・ビンラディンを自ら探す旅に出るドキュメンタリー映画が『ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~』です。
映画の中でスパーロックはイスラム社会の人々に「ビンラディンはどこ?」と尋ね回ります。そんな中で戸惑いながらもスパーロックに接してくれる人々との交流の中で、偏見の危険さや文化の違う相手への理解の重要さを知ることができるはずです。ネットが発達した現代だからこそ、ますます身にしみる作品ではないでしょうか。
《基本情報》
・作品:ビン・ラディンを探せ! ~スパーロックがテロ最前線に突撃!~
・監督:モーガン・スパーロック
・公開日:2010年12月25日
4. みんなのための資本論
本作品の中心人物であるロバート・ライシュはビル・クリントン政権で労働長官を務めた経済学者。そんな彼がアメリカ社会に潜む格差問題へ切り込んでいくドキュメンタリー作品が『みんなのための資本論』です。
ロバート・ライシュは先進諸国に訪れる格差社会にいち早く警鐘を鳴らしており、不平等な社会を避けるため資本主義に求められる大転換が、彼の持論とともにわかりやすく紹介されていきます。
なかなか乗り気にならない難しい経済の話だからこそこの映画で資本主義を学び、私たちに求められているものが何かを楽しみながら知ってみてはいかがでしょうか。
《基本情報》
・作品:みんなのための資本論
・監督:ジェイコブ・コーンブルース
・キャスト:ロバート・ライシュ、ビル・クリントン ほか
・公開日:2015年11月21日
5. デヴィッド・ボウイ・イズ
2016年にこの世を去ったイギリス出身の偉大なるアーティスト、デヴィッド・ボウイ。そんなデヴィッド・ボウイの回顧展「David Bowie is」におけるクロージングナイトを捉えたドキュメンタリー映画が本作品です。
「David Bowie is」は2013年3月23日~8月11日にイギリスの国立博物館「ビクトリア・アンド・アルバート博物館」で開催された回顧展。デヴィッド・ボウイがステージで着用した衣装をはじめとする貴重な展示品の数々にまつわるストーリーや、山本寛斎らが語ったボウイとの秘話が収録されています。デヴィッド・ボウイのみならず、音楽好きの方は必見です。
《基本情報》
・作品:デヴィッド・ボウイ・イズ
・監督:ハミッシュ・ハミルトン
・キャスト:デビッド・ボウイ、ビクトリア・ブロークス ほか
・公開日:2015年1月24日
6. レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏
サッカーの試合を支えるレフェリーの視点からサッカーの裏側に迫るドキュメンタリー映画が『レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏』。
イングランドのハワード・ウェブはヨーロッパのベスト・レフェリーに選ばれた人物。そんな彼がEURO(UEFA欧州選手権)2008の試合においてポーランドチームへと下したジャッジは大波乱を巻き起こし、ポーランドの首相による「誰かを殺したい」という問題発言も飛び出す事態になってしまいました。
普段はスポットの当たることのないレフェリーの視点から語られる本作品は新鮮な映画になるのではないでしょうか。
《基本情報》
・作品:レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏
・監督:イヴ・イノン、エリック・カルド、デルフィーヌ・ルエリシー
・キャスト:ハワード・ウェブ、ロベルト・ロセッティ ほか
・公開日:2010年5月22日
7. ハート・オブ・ドッグ 犬が教えてくれた人生の練習
出典:dog-piano.jp
愛犬ロラベルの死をきっかけに過去の記憶が呼び覚まされていくローリー・アンダーソン。幼き日の記憶、母に対する複雑な感情、そして夫ルー・リードとの別れを描いたドキュメンタリー映画が『ハート・オブ・ドッグ 犬が教えてくれた人生の練習』です。
本作品の監督を務めたローリー・アンダーソンはニューヨークの前衛パフォーマンスアーティストであり、ミュージシャン、ルー・リードの妻でもあります。そんな彼女の人生が愛犬そして夫を通して語られていきます。人生を見つめ直すきっかけとなる作品になるかもしれませんね。
《基本情報》
作品:ハート・オブ・ドッグ 犬が教えてくれた人生の練習
監督:ローリー・アンダーソン
公開日:2016年10月22日
8. ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち
第2次大戦開戦前のチェコスロバキアにて、669人のユダヤ人の子どもたちをナチス・ドイツの迫害から救い出したニコラス・ウィントンの偉業に迫るドキュメンタリー映画『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』。
ウィントンは自身が中心となって669人の子どもたちを救う「キンダートランスポート」を実行。しかし、そんな偉業を彼自身は家族にも話をしていませんでした。
そんな中、ウィントンの妻は屋根裏部屋で見つけたスクラップブックからウィントンの偉業を知り、キンダートランスポートで生き延びた子供たちとウィントンの再会も実現することに。知られざるウィントンの偉業を映画を通してぜひ確認してみてください。
《基本情報》
・作品:ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち
・監督:マテイ・ミナーチェ
・キャスト:ニコラス・ウィントン、ジョー・シュレシンジャー ほか
・公開日:2016年11月26日
9. ヒロシマ、そしてフクシマ
1945年8月6日広島に原爆が投下された。それ以来、広島・長崎の被爆者を治療するとともに全国各地で反核運動を続けてきた96歳の医師・肥田舜太郎の勇敢な姿を映し出したドキュメンタリー映画が『ヒロシマ、そしてフクシマ』です。
肥田舜太郎は自身も被爆者でありながら、医師として被爆者たちの治療・救済へと尽力してきました。高齢を迎えてもなお、被爆の恐ろしさを伝え核廃絶のために戦い続けた肥田医師の勇敢さに映画を通して感動を覚えるはずです。そして、現在もなお日本において問題とされる被爆について改めて考えさせられるはずです。
《基本情報》
・作品:ヒロシマ、そしてフクシマ
・監督:マーク・プティジャン
・キャスト:肥田舜太郎、野原千代 ほか
・公開日:2016年3月12日
10. フォトグラファーズ・イン・ニューヨーク
世界を代表する都市の一つであり、様々なカルチャーが集まるニューヨークで活躍する15人の写真家たちに迫ったドキュメンタリー映画が『フォトグラファーズ・イン・ニューヨーク』です。
本作品の監督を務めたシェリル・ダンは、自身もニューヨークのストリートで写真家として活動していた人物。そんな彼によって、ニューヨークで活躍を見せる写真家たちの仕事哲学が明らかになります。そして、そんな彼らの活動からニューヨークという都市の姿が浮かび上がってきます。少し大人な映画を観たい方はぜひ。
《基本情報》
・作品:フォトグラファーズ・イン・ニューヨーク
・監督:シェリル・ダン
・キャスト:ブギー、マーサ・クーパー ほか
・公開日:2016年8月6日
11. ダスト・トゥ・グローリー
メキシコの最西端にあるバハ・カリフォルニア半島では、最も過酷なオフロードレースと言われている「バハ1000」が毎年開催されます。そんなレースの過酷な戦いに迫ったドキュメンタリー映画が『ダスト・トゥ・グローリー』です。
レース参加者の1人、マイク・“マウス”・マッコイはたった1人で1,600kmを走り抜こうとします。また、1967年に開催された第一回大会の勝者であり、62歳のロバーツの姿も見られます。さまざまな参加者が集ったバハ1000の手に汗握る過酷なレースの様子をぜひ映画でご覧ください。
《基本情報》
・作品:ダスト・トゥ・グローリー
・監督:デイナ・ブラウン
・キャスト:マイク・“マウス”・マッコイ、ジミー・バサー ほか
・公開日:2006年7月22日
12. ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償
ファストファッションをテーマに、その裏に隠された生産者たちの過酷な状況や大量生産・大量消費の問題を扱ったドキュメンタリー映画が『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』です。
本作品の監督、アンドリュー・モーガンがこの映画を撮ろうと決めたのは、1,000人以上の死者が出たバングラデシュにある縫製工場の倒壊事故がきっかけでした。モーガン監督はこの事故で衣類製造に携わる労働者たちが置かれている劣悪な労働環境や労働に見合わないあまりに低い対価など業界の闇を知ることになりました。映画の中で映し出されるファストファッション業界の裏を目の当たりにすることで、業界関係者のみならず一般の私たちが考え直さなくてはならない課題が明らかになっていきます。
《基本情報》
・作品:ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償
・監督:アンドリュー・モーガン
・キャスト:サフィア・ミニー、バンダナ・シバ ほか
・公開日:2015年11月14日
13. RBG 最強の85才
85歳の現役アメリカ最高裁判所判事ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)に迫るドキュメンタリー映画が「RBG 最強の85才」です。
ビル・クリントン政権の下で最高裁の判事となった彼女は、女性あるいはマイノリティに対する差別撤廃へ貢献。そして判事になるまでの彼女にはいくつもの苦難や愛がありました。85歳を迎えてなお判事として活躍する彼女の姿に感動せずにはいられない作品です。
《基本情報》
・作品:RBG 最強の85才
・監督:ベッツィ・ウェスト、ジュリー・コーエン
・キャスト:ルース・ベイダー・ギンズバーグ、ジミー・カーター ほか
・公開日:2019年5月10日
14. ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!
ローザンヌ国際バレエコンクールに並び称される、世界最大級のバレエコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」。そのコンクールでの入賞を目指して挑戦する若きダンサーたちの姿を映し出したドキュメンタリー映画が『ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!』です。
本作品の監督を務めたベス・カーグマン自身もバレエ経験者。厳しい予選を勝ち抜当てNYの最終選考まで進んだ6人のダンサーに密着し、映画の中では血の滲むような努力やそれを支える家族との絆が描かれます。夢を目指す若きダンサーたちの姿に応援せずにはいられない感動的な映画です。
《基本情報》
・作品:ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!
・監督:ベス・カーグマン
・公開日:2012年12月1日
15. マイ・アーキテクト/ルイス・カーンを探して
世界中の建築家へ多大なる影響を与えた建築界の巨匠ルイス・カーン。そんなルイス・カーンの歩んだ人生の足跡を息子ナサニエル・カーンが辿っていくドキュメンタリー映画が「マイ・アーキテクト/ルイス・カーンを探して」です。
ルイス・カーンは現代建築における巨匠にふさわしい人物でありながら、1974年に謎の死を遂げてしまいます。ルイスは名建築を世に残す一方で、破天荒な生活を送っていることでも知られていました。そんな偉大なる巨匠の足跡を探すため、ルイスにとって2番目の愛人との間にできた子供であり映像作家のナサニエル・カーンが旅に出ます。果たして旅の中でナサニエルは何を発見したのか、ぜひ映画で確認してみてください。
《基本情報》
・作品:マイ・アーキテクト/ルイス・カーンを探して
・監督:ナサニエル・カーン
・キャスト:ナサニエル・カーン、フィリップ・ジョンソン ほか
・公開日:2006年1月28日
ドキュメンタリー映画のおすすめ15作品
今回はドキュメンタリー映画(洋画)のおすすめ15作品をご紹介しました。気になる映画、観てみたい映画はあったでしょうか。ぜひ、ドキュメンタリー映画を観たいと思った時には、ここで紹介した作品もご覧になってみてくださいね。
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この記事のライター
都内の大学生です。大学では経済学(特に比較制度分析)を勉強しています。ゼミにも所属中。趣味はプロレスを見ることと音楽を聴くことです。音楽は洋楽を中心に聴いており、1960年代から現在まで幅広く関心があります。アメリカ音楽史にも興味があります。