東日本大震災から奇跡的な復興を果たした三陸鉄道に乗りに行こう
2011年に発生した東日本大震災は東日本、とりわけ三陸に大きな災難をもたらしました。その中で奇跡的な復興を遂げたのが今回紹介する三陸鉄道です。不死鳥の如く蘇った三陸鉄道に乗って三陸の旅を楽しんでみませんか。
- 3,202views
- B!
三陸鉄道の概略
もともと、三陸鉄道は国鉄の赤字ローカル線を引き継ぐ形で1981年に設立されました。三陸鉄道は国鉄の赤字ローカル線と国鉄の財政悪化に伴いストップになった工事を引き継ぎ、1984年北リアス線(宮古~久慈)と南リアス線(盛~釜石)を開通させたのです。なお、北リアス線と南リアス線の間にはJR山田線があるので、北リアス線と南リアス線を直接、接続はされていません。
また、三陸鉄道は国鉄の赤字ローカル線を引き継いだ日本初の第三セクターとしても知られています。徹底した合理化と観光で頑張ってきましたが、2011年に発生した東日本大震災で甚大な被害を被りました。それでも社員の頑張りにより、2014年に全通しました。三陸鉄道の復活は三陸地区における東日本大震災の復興のシンボルとなったのです。
三陸鉄道のダイヤ
最初に北リアス線(宮古~久慈)のダイヤをチェックしましょう。北リアス線は5時台~22時台(久慈発)となっており、運転間隔は1時間~2時間に1本です。基本的に久慈~宮古間の運転ですが、一部、途中駅での折り返し列車もあります。なお、久慈~宮古の所要時間は約1時間30分です。
一方、南リアス線(盛~釜石)のダイヤは6時台~21時台(釜石発)となっており、運行間隔は1時間~2時間に1本です。南リアス線は全列車とも釜石~盛間を走ります。所要時間は釜石~盛間で約1時間です。
北リアス線、南リアス線とも運転本数が少ないため、三陸鉄道に乗車される際は必ずホームページをチェックしましょう。
様々な企画列車に乗ってみよう
一般的な普通列車に乗っても三陸鉄道の旅を十分満喫できますが、三陸鉄道が運営する「企画列車」に乗ると旅の楽しさが倍増するのは間違いありません。企画列車はシーズンによって異なります。
例えば、冬には「こたつ列車」が運行されます。「こたつ列車」はその名の通り、列車にこたつが置かれ、ゆったりとした気持ちで列車の旅が味わえます。こたつが置かれるだけでなく、様々な趣向を凝らしたサービスが提供されるのも「こたつ列車」の特徴。例えば、2016年の運行の際は、乗客全員に「赤字せんべい」が配られました。また、走行中に「なまはげ」の岩手版「なもみ」が登場します。また、車内で三陸の海の幸を使ったお弁当が食べられます。なお、お弁当は事前予約制なのでご注意ください。
また、企画列車は原則、指定席車になるので、乗車券とは別に指定席券が必要です。企画列車に乗る際は、早めに予約しましょう。
お得な切符の数々
三陸鉄道では観光に便利な割引切符が販売されています。これらの割引切符を使うことで、効率よく三陸での旅が楽しめます。三陸鉄道沿線の観光をじっくり味わいたい方は「三陸鉄道1日フリー乗車券」がおすすめ。「三陸鉄道1日フリー乗車券」は北リアス線用と南リアス線用に分かれています。
「私は鉄道ではなくレンタカーを使いたい」という方も一度、チェックして欲しい切符が「三陸鉄道&トヨタレンタカーきっぷ」です。これは、トヨタレンタカーと三陸鉄道がセットになった割引切符です。また、レンタカーは岩手県内での乗り捨てができるのも大きなポイント。ぜひ、三陸でレンタカーを利用する方も三陸鉄道のホームページをチェックしましょう。
三陸鉄道で地元の人と触れ合ってみよう
いかがでしたか。三陸鉄道のようなローカル線の楽しみのひとつが地元の方々との触れ合いです。ぜひ、列車内で地元の方といろいろ交流してみましょう。思いもしなかった三陸の魅力が見つかるかもしれません。
この記事のキーワード
この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。