現代に活躍するピアニスト!1987年からのブゾーニ国際ピアノコンクール

1987年からのブゾーニ国際ピアノコンクールの覇者たちは、現代ピアニストとしてもっとも円熟期、または若い力をエネルギッシュに注いで活躍している人たちです。幅広く、2008年までの覇者で比較的に名前が知られているピアニスト5人をご紹介いたします。

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なかなか1位を出さないコンクール

出典:pixabay.com

1949年から毎年開催されたブゾーニ国際ピアノコンクールですが、2008年までの59年間に優勝者は27人います。平均すると2回に1回は1位なしです。その他は1位なしの「2位」や、1位も2位もなく「3位」が最高位の受賞者であったりと、なかなか1位を取らせないのです。

このコンクールは審査が厳しいことで知られていて、1位であることは技術的には名人芸の域であることを保証されているようなものなのです。それで、2位以下は現在全く知られていないピアニストかといえばそんなことはありません。

1949年4位のアルフレッド・ブレンデルはピアニストの中では知らない人はいないほどの名ピアニストです。ワルター・クリーン、ブルーノ・カニーノ、マイケル・ポンティ、パスカル・ドゥヴァイヨンなどあげるとキリがありません。このコンクールの本選に残るだけでもすごいことなのです。

1987年 1位 リーリヤ・ジルベルシュタイン 

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1987年1位はロシアのリリヤ・ジルベルシュタインです。彼女は1965年生まれで、ロシア国内のピアノコンクールでも1位となるほどの実力の持ち主です。エネルギー溢れる男性的な演奏で知られ、技巧的な難曲ラフマニノフ、プロコフィエフ、タネイエフなどの同国の作品を中心に演奏しています。

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1995年 1位 アレクサンドル・シュタルクマン

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1995年1位のアレクサンドル・シュタルクマンは、ロシア生まれです。チャイコフスキーコンクール第一回の3位入賞のナウム・シュタルクマンはアレクサンドル・シュタルクマンと同時に来日コンサートを開いています。そういったことから親子ではないかと思われますが、情報はありません。

また、1994年チャイコフスキーコンクールでも5位、ヴァン・クライバーンでも入賞しています。その実力と知名度は比例しないのですが、世界的に活躍する実力派ピアニストです。

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1999年 1位 アレクサンダー・コブリン

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1999年の1位は1980年ロシア生まれのアレクサンダー・コブリンです。彼の名前は、2000年のショパンコンクール3位、2005年ヴァン・クライバーン1位などの輝かしい功績で知られています。コンクール入賞後は演奏活動をしながらアメリカの大学で後進の指導をしているということです。

録音はあまり出してはいないようですが、知的な外見同様に洗練され、ロシアのピアニストらしいダイナミックな演奏を聴かせてくれます。

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2001年 1位 アレクサンダー・ロマノフスキ

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2001年1位のアレクサンダー・ロマノフスキーは1984年ウクライナ生まれです。モスクワで勉強をした後にイタリア、イギリスで研鑽した後にコンクール受賞となりました。2011年チャイコフスキーコンクールでは4位入賞しています。

コンクールで大汗をかきながらラフマニノフのソナタ2番を熱演する様子が印象的でした。その後はイタリアに拠点をおいたまま演奏活動を続けているということです。

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2008年 1位 ミハイル・リフィッツ

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2008年1位は1982年ウズベキスタン出身のミハイル・リフィッツです。幼少から音楽をする環境にあり、才能あふれる少年時代を過ごしています。国内外の小さなコンクールをいくつも経験しましたが、大きなものではブゾーニコンクールが最大のものです。

すぐに国外での演奏活動を始め、現在はドイツに拠点を置き世界中でコンサートを開いています。大きなコンクール受賞歴はないものの、幅広い活動から自信の程がうかがえます。

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ブゾーニコンクールの若手に期待する

ブゾーニ国際ピアノコンクールは1949年から始まり、すでに半世紀を越えて長く続いています。近年は2年に1度のペースになりましたが、「老舗」レベルといえます。現在あるコンクールの中では技術力を重視する最も厳しいもので、なかなか1位になるのは難しいのです。

また、どうせ挑戦するなら「ショパンコンクール」や「チャイコフスキーコンクール」など最も権威のあるものへの挑戦を、という思いがピアニストにはあるかもしれません。この二つのコンクールはかなり格が高いもので、優勝者は世界的なピアニストを約束されたものと同然です。

ですからコブリンのようにショパンコンクールとブゾーニの両方の上位に名前があるピアニストはあまりいません。こういったピアニストは別格なのですが、技術力がありながらコンサートピアニストとしてあまり活躍しないという「惜しい人」もいます。
ご紹介しましたピアニストたちのの円熟期を楽しみに追っていきたいものです。

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検査技師をしておりました。現在は家庭に入り、ライター、アンティークドールのディーラー、人形関連の制作と売買、ピアノ講師などをしています。趣味の薔薇や犬、鳥の世話と夫と子供の世話に忙しい毎日です。

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斉藤情報事務

信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。

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