日本最南端の地へは魅力あふれる観光列車「特急 指宿のたまて箱」で行こう
今回は日本最南端へと向かう指宿枕崎線を走る観光列車「特急 指宿のたまて箱」(指宿のたまて箱)を紹介します。指宿には砂風呂などユニークな観光スポットが存在するわけですが、「指宿のたまて箱」もなかなか魅力的な観光列車です。それでは早速、見ていくことにしましょう。
- 4,108views
- B!
「指宿のたまて箱」の概略
「指宿のたまて箱」は指宿枕崎線のうち、鹿児島中央から指宿を結ぶ観光列車です。種別は「特急」のため、途中駅は喜入(きいれ)しか止まりません。車内は海側の景色が楽しめるように工夫されており、全体的に華やかな雰囲気に包まれています。また、車内に本棚があることでも有名です。
その他にも、観光客を楽しませる様々な工夫がたくさん詰まった列車です。指宿を訪れる際は、ぜひ「指宿のたまて箱」を利用してみましょう。
気になる「指宿のたまて箱」の車内
次に「指宿のたまて箱」の車内をチェックしてみましょう。列車は2両編成で構成されています。1号車は普通座席と回転式の座席があります。回転座席は海の方向に向けることができ、指宿枕崎線ならではの光景が存分に楽しめます。また、車内では主に船舶に利用されるチーク材がふんだんに使用されているのも大きなポイントです。そして、忘れてはならないのが座席の背後にある本棚です。本棚には指宿に関連する書籍があり、列車の旅を楽しみながら、指宿での旅行計画が立てられます。
2号車にも同様の本棚があり、ソファ形式でゆっくりと読めるようになっています。さながら「走る図書館」と表現してもいいでしょう。また、子供でも景色が楽しめるように、背の低いキッズチェアも設置されています。このように、シンプルながら様々な配慮がなされているのが「指宿のたまて箱」の最大の特徴です。
気の利いたサービスもウリ
「指宿のたまて箱」ではちょっとした気の利いたサービスにも注目したいところです。駅に到着したらドア上に注目してみましょう。ドア上からはモワッとした煙が出ているはずです。これは竜宮伝説の「たまて箱」に基づいて出されている煙です。
車内では乗車記念のフレームを使った記念写真のサービスがあります。スタッフに声をかけると、気軽に写真撮影に応じてくれますよ。
なお、乗車すると、漏れなく素敵な乗車記念証がもらえます。スタンプの台紙も付属しているので、旅の思い出にスタンプを押して帰りましょう。
「指宿のたまて箱」のダイヤ
「指宿のたまて箱」は毎日、鹿児島中央から指宿の間を3往復しています。ダイヤとしては鹿児島中央発が午前2便、午後1便となっています。鹿児島中央から指宿までの所要時間は約50分です。
なお「指宿のたまて箱」は特急列車で全車指定席になっています。そのため、乗車券のほかに特急指定席券が必要です。オンシーズンですと、早めに切符を確保するのが賢明でしょう。
なお、「指宿のたまて箱」を利用される際は便利な「指宿レール&バスきっぷ」の使用も検討するといいでしょう。この切符は「指宿のたまて箱」の乗車券はもちろん、JR最南端の駅、西大山駅まで乗車することができます。さらに、路線バスにも乗れるので知覧観光にも重宝する存在です。
指宿枕崎線の魅力
ここで簡単に指宿枕崎線の魅力を見ておきましょう。指宿枕崎線の有名観光地といえば、指宿になります。指宿といえば、何といっても砂風呂です。心地よい海風とじんわりとした暑さは本当にたまりません。また、汗が思った以上に流れ、デットクス効果も期待できます。
そして、列車のモチーフともなっている「龍宮神社」も見逃せません。伝説では、「龍宮神社」のある岬から浦島太郎が竜宮城へと旅立ったとされています。
さらに、南へ行くのもいいかも
「指宿のたまて箱」の終点は指宿駅ですが、鉄路はさらに南へ伸びています。この先にはJR最南端の駅、西大山駅や開聞岳、カツオで有名な枕崎があります。さらに、南へ鉄道の旅を続けるのもいいでしょう。
この記事のキーワード
この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。