血も熱くなるブラジルが生んだ天才!ヴィラ・ロボスのピアノ曲5選

情熱の国、ブラジルの音楽家ヴィラ・ロボスのピアノ曲はとても神秘的で熱気が漂い魅力があります。クラシック音楽というよりは、ポピュラーに近く日本人にとっても親しみを感じるメロディのものを5曲こ紹介します。

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血も熱くなるブラジル音楽!天才ヴィラ・ロボスのピアノ曲5選

出典:pixabay.com

ヴィラ・ロボスは1887年にブラジルに生まれました。父親は歴史学者であり、音楽にも造詣が深く教養人であったそうです。母親もピアノを嗜んだことから、早くからピアノに対しての思い入れがあったといわれていますが、チェロやギターなどの他の楽器も習得したことは後に幅広い作曲へと繋がりました。代表作は「ブラジル風バッハ」です。ヴィラ・ロボスは、バッハの音楽に特に興味があり深い尊敬の念から、連作でブラジル風バッハを作曲しています。特に5番のアリアは演奏される機会が多く、たいへん人気がありますが残念ながら、ピアノ曲の編曲はありません。今回は、メロディが美しく、どなたにも親しみが持てるピアノ曲を5つ選びましたのでお聴きください。

ショーロ 第一番 

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ショーロとは、ブラジルの民族音楽のことです。ご紹介する「ショーロ 一番」は底抜けに明るいリズムがブラジルらしさを感じさせ、たいへん人気があることからいろいろな楽器編成で演奏されています。ギターの音色はもっとも合っているように感じますが、ピアノ編曲も楽しい一品です。ヴィラ・ロボスの音楽の素晴らしさを伝えてくれる名曲といえるでしょう。
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苦悩のワルツ

この曲は、ヴィラ・ロボスのピアノ曲の中で特に演奏される機会が多いものです。南米のラテン系の明るさは感じられず、ブラジルの密林の神秘的な音の響きと、中間部の激しさが印象的で情熱的な曲です。短いながらメロディの美しさと展開の上手さが際立つ名曲といえます。ヴィラ・ロボスの曲を集めたCDなどにはよく収められている人気曲です。

 悲しい詩

先にご紹介しました「苦悩のワルツ」と雰囲気が似ていますが、こちらの「悲しい詩」には激しい展開部分がなく、終始静かな悲しみとほんの少しの慰めが見え隠れする、といった印象の作品です。とても美しいメロディですが、やはりブラジルの熱さが伝わってくるような雰囲気と共に、日本人の耳には馴染みが良く心地よく響く音楽ではないでしょうか。

単純な詩

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ご紹介する曲の中でもっともブラジルらしさを感じる作品です。題名は、「飾りのない詩」とも訳しますが、冒頭からけだるく美しいメロディが次に神秘的な響きとなり、南国の密林にいるかのような民族的な詩も聴こえてきます。題名の「飾りのない詩」というイメージより、ブラジルの色彩豊かな音楽が次々に繰り広げられているように感じられないでしょうか。
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花の組曲 より 「ハンモックに揺られて」

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「花の組曲」という曲集の中の一つですが、「ハンモックの牧歌」という意味合いもあるようです。ハンモックに乗り、ゆらゆらと心地よく揺られている様子や、のどかで平和な草原とさわやかな風に揺らぐ花が見えてきます。この曲は、親友であるルビンシュタインが演奏会で披露したことで、一躍有名になりピアニストが演奏することが多い曲のひとつとなりました。
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ブラジルの独自の音楽を広めた英雄

ヴィラ・ロボスは、自分の作曲したものを持ち1923年にパリを訪れ発表するのですが結果は酷評されるということに終わったようです。ただ、パリで多くの友人を作ることが出来たことやルビンシュタインなど、理解してくれる一部の人たちなどの協力もあり、徐々にブラジル独自の音楽を広く世界に知らしめていくことに成功します。自国に帰ってからも揶揄や暴力などの抵抗も不屈の精神で立ち向かい、ブラジルの音楽教育に対しても道をつくったということです。そういった意味でもヴィラ・ロボスはブラジルの国の英雄ともいえるのでしょう。それはブラジルの紙幣に肖像が印刷されるということからもわかります。

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検査技師をしておりました。現在は家庭に入り、ライター、アンティークドールのディーラー、人形関連の制作と売買、ピアノ講師などをしています。趣味の薔薇や犬、鳥の世話と夫と子供の世話に忙しい毎日です。

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