料理もうまい!音楽フェスのレベルも高い!セルビアの観光情報
今回は旧ユーゴスラビアの中核を成したセルビアの観光情報をお伝えします。どうしても「セルビア」と聞くと「紛争」をイメージされる方も少なくないでしょう。しかし、セルビアは意外性のある魅力あふれた国です。
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セルビアの概要
セルビアはバルカン半島にある内陸国です。面積は北海道と同程度、人口は約700万人です。セルビアには2つの自治州(ヴォイヴォディナ自治州、コソボ自治州)がありますが、コソボ自治州は「コソボ共和国」として独立しています。ただし、2016年10月現在、セルビアは「コソボ共和国」を国家承認していません。そのため、セルビアとコソボの行き来はできませんのでご注意ください。他の国々との往来は問題ありません。
観光国として有名なクロアチアの宗教はキリスト教・カトリックの国ですが、セルビアの宗教はギリシャ正教の流れを汲むセルビア正教となっています。そのため、どこかロシアを始めとする東ヨーロッパの雰囲気を感じるはずです。
セルビアに住んでいるのは南スラブ語族のセルビア人です。素朴で観光客を温かく迎えてくれることでしょう。もしかすると、地酒のラキヤを使って手洗い歓迎を受けるかもしれません。
セルビアへの道のり
2016年10月現在、日本からセルビアへの直行便はありません。そのため、どこかで乗り換える必要があります。一般的な経由地としてはトルコのイスタンブールやドイツのフランクフルトが挙げられます。所要時間は15時間前後を見ておけばいいでしょう。
近隣諸国からのアクセスも良好です。クロアチアの首都ザグレブからベオグラードへは列車で6時間、ハンガリーのブダペストからは列車で8時間前後となっています。なお、ベオグラード駅に着くと、白タクの運転手からしつこいほど誘われますが、絶対に相手にしてはいけません。確実にぼられます。
セルビアの魅力
セルビアに着いたら料理と音楽に注目しましょう。セルビアはとにかく料理が美味しい国です。料理の特徴としてはトルコやハンガリーの影響を強く受けています。そのため、西欧諸国の料理とは大きく異なります。個人的にオススメの料理は「チェバプチチ」と呼ばれる肉料理。ひき肉を指の大きさほどにした食べやすい料理です。ひき肉の上には玉ねぎが乗せられており、玉ねぎのシャキシャキ感とお肉との相性が抜群なのです。これは、セルビアのどのレストランに行っても注文できます。
前菜として出されるのが「セルビア風サラダ」です。このサラダはトマト、キュウリ、パプリカなどが入った至ってシンプルですが、とても美味しいのです。料理の腕もさることながら、セルビアの大地が生み出した素材の良さがポイントです。
音楽ファンでしたら、セルビアの第二都市ノヴィ・サドで行われる「EXIT」という音楽フェスに参加してみましょう。近年、「EXIT」は世界中の音楽ファンが注目するイベントとなっています。また、セルビアの民謡も大変美しいものが多く、ぜひチェックしたいところ。もしかすると、セルビアの歌や踊りにハマるかもしれません。
民族問題について
セルビアは長年、民族問題に悩まされてきましたが、近年は落ち着きを取り戻しています。市民レベルでは、クロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナに対する感情は少しずつ改善されていますが、アルバニアとはコソボをめぐって緊張関係にあります。セルビア人にとって、コソボは「聖地」のような存在。そのため「コソボ」や「アルバニア」に対しては過敏に反応するセルビア人も散見されます。なので、不用意に民族問題を持ち出さないようにしましょう。どうしても質問したい方は、相手の感情を傷つけないように慎重に質問しましょう。セルビアを訪れる際に、少しだけでも「勉強」するといいかもしれません。
セルビアは平和な国
「セルビア、とても平和な国だった」セルビアの感想を聞くと、多くの日本人がそのように答えます。もしかすると、セルビアは日本よりも安全かもしれません。セルビアは物価も安いので、ぜひセルビアを満喫してください。きっと、セルビアに対するイメージが変わります。
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この記事のライター
神戸市出身。東ヨーロッパと鉄道はライフワーク。歴史(現代史)と政治(国際政治)は興味分野。さすらいの鉄道旅を趣味としています。