おいしい蕎麦を作る！長野県内で蕎麦打ち体験できる施設10選

水回しから始まり蕎麦切りまで

日本固有の麺料理である蕎麦。古くから食されていましたが、現在のような蕎麦切りの状態で食されるようになったのは17世紀頃と伝わっています。蕎麦粉8対小麦粉2の割合で造られる二八蕎麦が主流ですが、つなぎを使わない十割蕎麦も蕎麦の香りが強く出ることから人気が高まっています。

他の麺に比べてビタミンB1を豊富に含有し、ルチンなどの成分が入っていることも特徴。高血圧の予防や酸化防止にも効果があるようで、健康食としても注目されています。

ざるやかけなど食し方も多彩で、店毎のこだわりがあります。蕎麦店の店主の中には自身の蕎麦好きが高じて蕎麦を打つようになり、店を開業したという人も多いようです。自身で蕎麦を打つことにより、好みの蕎麦に仕上げることも可能。長野県にある蕎麦店や施設では蕎麦打ち体験ができる処も多くあり、人気となっています。

基本的な蕎麦打ちは「水回し → こね → 菊練り → へそ出し → 手のし → 丸出し → 本のし → たたみ→ 切り」という流れが一般的です。使われる道具も「こね鉢・麺棒・蕎麦切り包丁・こま板」など、専用の道具を使用します。

長野県各地にある蕎麦打ち体験ができる店や施設、厳選して10ヵ所をご紹介します。

飯山市「まだらお高原・山の家」

飯山市にある斑尾高原は、自然豊かな高原リゾート。スキーやトレッキングなど多彩なアクティビティを楽しむことができ、四季を通じて観光客が訪れています。

こちらにある「まだらお高原・山の家」は斑尾高原のビジターセンター。観光やトレッキングの案内をはじめ、ガイドの予約や宿泊場所の案内などを総合的に実施している施設です。レジャーの拠点にも最適な施設で、眺めの良いテラス席からは志賀高原や千曲川の景観を楽しむことも。こちらでは陶芸などクラフト体験や、ウォールクライミングに挑戦することもできます。

「まだらお高原・山の家」では「そば打ち体験」が用意されており、予約すれば手ぶらで蕎麦打ちを体験することができます。蕎麦の量は多めということで、昼食に丁度いい量だとか。2～3人で1鉢を打つようで、カップルやファミリーでも楽しめます。

【基本情報】
住所：長野県飯山市斑尾高原11492-70
TEL：0269-64-3222
営業時間：10：00～12：00
定休日：なし
予約：必要
料金：2,000円
時間：2時間

【斑尾高原観光協会公式】MADARAO Tourism Association Official Site｜アットホームでユニークな滞在が皆様の余暇を彩ります！

信濃町「そば処たかさわ」

全国的にも知られる蕎麦の名産地である信濃町。黒姫山の麓に広がる一帯は、昼間は温度が上がっても朝には霧が出るほど冷え込むほど寒暖差がある地域です。この寒暖差があるほど上質な蕎麦が栽培できるため、信濃町の蕎麦は霧下蕎麦と呼ばれ高い評価を得ています。

こちらで蕎麦店を営むのが「そば処たかさわ」。100％地粉の蕎麦を供しており、つなぎを使わない「限定十割黒姫そば」も用意しますが売り切れ必至、予約をおすすめします。こちらでは蕎麦打ち体験も行っており、1名からでも予約が可能。1鉢4～5人前を打てるように用意しており、地元の方が指導してくれます。

【基本情報】
住所：長野県上水内郡信濃町大字野尻2195-1
TEL：026-255-5076
営業時間：11：00～16：30
定休日：8月～10月は無休、11月～7月は木曜日、年末年始
予約：必要（ゴールデンウィーク・盆・正月は不可）
料金：4,500円
時間：要相談

飯綱町「そば処 よこ亭」

長野市の北側にある飯綱町。自然豊かな高原でスキー場やゴルフ場を擁し、霊仙湖での釣りやボートなど多彩なアクティビティが楽しめるエリアです。

この飯綱町で飯綱町ふるさと振興公社が運営するのが「そば処 よこ亭」。「信州そば切りの店」に認定されている蕎麦店で、100％飯綱町産の地粉を使った蕎麦が供されます。こちらの蕎麦は香りが良く、コシが強いことが特徴で、6月20日～8月25日の間は雪の中で低温熟成させた「雪ねむりそば」も用意。毎日限定50食の逸品です。

「そば処 よこ亭」の蕎麦打ち体験は1セットが4名分となっており、体験用の蕎麦も100％地粉を使用。グループやファミリーにもおすすめで、地元の打ち手が指導してくれます。

【基本情報】
住所：長野県上水内郡飯綱町大字柳里847-3
TEL：026-253-8287
営業時間：11：00～18：00（12月～3月は17：00まで）
定休日：週水曜日（祝祭日の場合は翌日）
予約：必要
料金：5,600円（4名）
時間：1～2時間

長野市戸隠「戸隠そば博物館とんくるりん」

風光明媚な高原地帯の戸隠。こちらの戸隠蕎麦は岩手県のわんこそばや島根県の出雲そばと合わせて、日本三大蕎麦と呼ばれています。戸隠は古くから山岳信仰の聖地であったため、修験者が多く集まった地域。彼らの携行食料として蕎麦がこの地に持ち込まれたのが戸隠蕎麦の発祥と伝わっています。

戸隠エリアの入り口にある「戸隠そば博物館とんくるりん」は、蕎麦の博物館や食事・蕎麦打ち体験ができる総合施設。博物館では戸隠蕎麦の歴史にふれることができ、食事処では戸隠産の地粉を使った蕎麦も用意しています。こちらでは「そばがき・そば団子・薄焼き」も用意、様々な蕎麦を味わえるでしょう。

こちらの蕎麦打ち体験は1鉢に4名で行われ、地元の蕎麦打ち名人が指導してくれます。人数が15名未満であれば予約も不要、10：00～16：00まで1時間毎に随時行われるようです。打った蕎麦はその場で食べることができ、持ち帰りも可能。最大で200名まで対応する施設です。

【基本情報】
住所：長野県長野市戸隠3018
TEL：026-254-3773
営業時間：9：00～17：00
定休日：第三水曜日
予約：15名以上は必要
料金：3,490円～
時間：１時間＋食事時間

長野市戸隠・そば打ち体験施設「戸隠そば博物館とんくるりん」公式ホームページ。日本三大そばの一つといわれる戸隠そばの歴史を紹介する博物館や、食堂、土産処、ボルダリング施設が併設。子供から大人まで楽しめる複合施設です。お気軽にお立ち寄りください。

上田市真田町「ゆきむら夢工房」

大河ドラマ「真田丸」で一躍有名になった真田町。豊臣秀吉の時代に大名となった真田氏発祥の地であり、当初居城であった松尾城跡や御屋敷公園などの史跡が残っています。上田市内に比べて標高が高いため冷涼な気候、温泉もあり菅平高原の玄関口として観光客が訪れる地域です。

真田町にある「ゆきむら夢工房」は、農産物の直売所や蕎麦打ち体験などもできる観光案内所。真田町観光の拠点であり、お土産物の販売やレンタサイクルも取り扱っています。食の体験は「そば打ち・おやき作り・パン作り・味噌作り」と4種類を用意。蕎麦打ち体験は地粉を使用して、地元のそば打ち会の講師が指導を行います。終了後は打ち立ての蕎麦を茹でてくれますので、自身が打った蕎麦を味わうのが楽しみです。

【基本情報】
住所：長野県上田市真田町長6090番地1
TEL：0268-72-2204
営業時間：8：30～17：15
定休日：12月29日～1月3日
予約：必要
料金：2,800円

軽井沢町「手打ちそば ひょうろく」

冷涼な気候で避暑地として人気の高い軽井沢。多くの観光スポットがあり、首都圏からのアクセスも良いため常に観光客で賑わっています。この軽井沢でも浅間山の麓にある長倉地区は、街中の喧騒から離れた閑静なエリアです。

長倉にある「手打ちそば ひょうろく」は、こだわりの名水と石臼挽き粉を使って蕎麦を打つ店です。単品の蕎麦の他に、松と竹のコース料理も用意。この店での蕎麦打ち体験は地元軽井沢で採れた玄蕎麦を使い、約5人前・500gの蕎麦を打ちます。こね鉢は2人1組で使い、短く切れない美味しい蕎麦を打てるように指導。打った蕎麦は持ち帰ることができ、追加料金で食べることもできます。

【基本情報】
住所：長野県北佐久郡軽井沢町長倉5530
TEL：0267-45-2399
営業時間：9：30頃、15：00頃（蕎麦打ち体験の開始時間）
定休日：火曜日（オフシーズンのみ）
予約：必要
料金：2,000円
時間：1時間

松本市「たかぎ」

国宝松本城を擁し多くの観光スポットがある松本市。松本城を中心とした古い町並みが残る城下町で、重要文化財・開智学校などの史跡もあります。市の北側には浅間温泉があり、美ヶ原高原や上高地観光への玄関口でも。長野県中部の中心的都市です。

松本城南側に広がる大手地区。こちらにある「たかぎ」は、お土産処やそば処をはじめ各種カルチャー教室も開催している総合施設です。「和食そば処」では安曇野産の蕎麦を石臼挽きした地粉を使い、香り高くコシが強い十割蕎麦を用意。カルチャー教室は「松本手まり・手打ちそば・手作りおやき」の3種類の教室を開催しています。

蕎麦打ち体験は1グループ2鉢で、約6人前の本格的な蕎麦が打てます。打った蕎麦は持ち帰ることができ、その場で食すこともOK。蕎麦打ち体験を希望する場合は、気軽に店員に相談してくださいとのことです。

【基本情報】
住所：長野県松本市大手3-5-12
TEL：0263-32-5337
営業時間：10：30、15：30、16：30、17：30（蕎麦打ち体験開始時間）
定休日：要確認
予約：店員に相談
料金：6,000円
時間：1～2時間

諏訪市「諏訪そば打ち道場」

長野県で最大の湖である諏訪湖の東岸にある諏訪市。多くの温泉宿が軒を連ねる温泉街で、美術館や諏訪湖の観光汽船など様々な観光スポットがある地域です。

中央高速道路の諏訪IC近くにあるのが「諏訪そば打ち道場」。製粉会社である高山製粉が運営している施設で、60坪の道場を構え36人の同時蕎麦打ちが可能です。駐車場も普通車40台と大型バスが停まれるスペースを用意、団体にも対応します。使われる蕎麦粉は石臼挽信州二八そば粉で、製粉所自慢の逸品。講師のデモンストレーションの後に蕎麦打ち体験が始まります。1人が約5人前を打ちますので、1人前を試食して残りは持ち帰りが可能です。

【基本情報】
住所：長野県諏訪市中洲神宮寺465-3
TEL：0266-52-1245
営業時間：10：00～15：00（蕎麦打ち体験開始時間）
予約：必要
料金：6,000円（2名）
時間：2時間15分

伊那市「みはらしファーム」

諏訪湖の南側に位置する伊那市。2006年に高遠町・長谷村と合併したことによって、桜で有名な高遠城址公園も伊那市に含まれることになりました。

この地域を走る権兵衛街道沿いにある「みはらしファーム」は、様々な体験プランを用意し温泉入浴や宿泊まで完備した総合施設です。手作り体験は蕎麦打ちをはじめ、おやきやパンなど多彩に。はた織り体験や、イチゴ・ブルーベーリーなどの収穫体験も可能で動物とも触れ合えます。

蕎麦打ち体験は体験交流の家「やってみらっし」で実施しており、地元の蕎麦打ち名人が丁寧に指導してくれます。体験に使う蕎麦粉も地元産を100％使用、打ったその場で食べることができ、残りは持ち帰りが可能です。蕎麦打ち体験は午前と午後の2回、4名以上だとリーズナブルな料金になります。

【基本情報】
住所：長野県伊那市西箕輪3416-1
TEL：0265-74-1807
営業時間：10：00～12：00、13：00～15：00（蕎麦打ち体験時間）
定休日：木曜日
予約：必要（3日前まで）
料金：1,200円～
時間：1時間30分～2時間

田舎体験が盛りだくさん！長野県伊那市 羽広温泉 はびろ農業公園 みはらしファームで、そば打ち体験やいちご狩りアスパラ狩りなどから様々な体験ができます！

阿智村「蕎麦処 おにひら 昼神店」

岐阜県と県境を接する阿智村。こちらにある昼神温泉は多くの温泉宿が軒を連ねており、名古屋など中部圏からのアクセスも良いため賑わいを見せています。

この昼神温泉の一角にあるのが「そば処おにひら 昼神店」。こちらでは挽きぐるみの製法で自家製粉した石臼挽きそば粉を使用、水は南信州の湧水を地下50mから汲み上げています。蕎麦は粗挽きの田舎風で、つゆは鰹と昆布を絶妙な加減で配合した特製品。こだわりの蕎麦が供されます。

こちらにはそば道場があり、蕎麦打ち名人が指導する蕎麦打ち体験をすることができます。蕎麦打ち体験は4～5人前が1セットで、カップルからファミリーまで幅広く対応。終了後には打ち立ての蕎麦を茹でてくれますので、自身が打った蕎麦を早速味わえます。食べない場合はつゆ付きで持ち帰りが可能です。

【基本情報】
住所：長野県下伊那郡阿智村智里331-1
TEL：0265-43-3930
営業時間：8：00～17：00
定休日：12月30日～1月1日
予約：必要（7日前まで）
料金：4,500円

蕎麦打ちを体験し蕎麦打ちにはまる

蕎麦好きが高じて蕎麦を打つ。一度体験すると病みつきになり、はまる方も多いようです。ご紹介した施設の中には蕎麦粉を販売している所もありますので、取り寄せも可能。次は道具も揃えて自宅で打ってみるのも一興です。

めん打ち太郎 包丁付

※ 掲載内容は2017年4月現在のものです。表示価格は参考です。