【読んでおきたい日本文学】夢野久作おすすめ3選
久作の語り口調には、方言が多く登場します。
それによって、現実味を帯びている作品が多い?なんてことはありません。
物語は常に異空間。ありえそうでありえない物語が絶妙です。
多くの人に知られていない久作を読んで教養をつけてみませんか。
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夢野久作とは?
夢野 久作(ゆめの きゅうさく、1889年(明治22年)1月4日 - 1936年(昭和11年)3月11日)は、日本の禅僧、陸軍少尉、郵便局長、小説家、詩人、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。他の筆名に海若藍平、香倶土三鳥など。現在では、夢久、夢Qなどと呼ばれることもある。
詩や短歌にも長け、同時代の他の作家とは一線を画す作家である。
福岡県福岡市出身。
精神異常をきたす?!『ドグラ・マグラ』
「ドグラ・マグラ」とは、九州地方の古い方言のようなもので「トリック」という意味。
この物語に、久作は10年もの月日をかけました。彼の中でもっとも有名で手間のかかった一作。
「黒死館殺人事件」「虚無への供物」「ドグラ・マグラ」は日本三大奇書とされています。
物語のあらすじは、主人公が音によって目を覚ますとそこは精神病棟。
ここにいる理由は、精神異常を利用した犯罪に巻き込まれたため。
さまざまな記憶の手がかりを手にするが…衝撃の結末。
本書を読んだ後には、言いようのない感覚に襲われました。
正直もう一度読むのをためらってしまうような作品です。
トリックを見破れ!!『瓶詰地獄』
「瓶詰地獄」は二人の幼い兄妹の話。
海難事故に巻き込まれ無人島で生活を始めます。
彼らの持ち物は、一本の鉛筆、一冊のノート、虫眼鏡、一冊の聖書、そして水の入った3つの瓶。
物語の展開は、3つの章立てになっていてすべて手紙から始まります。
彼らの成長過程での苦悩や葛藤が久作らしいトリックの元展開していきます。
あなたは信じる?『死後の恋』
舞台は、ロシアのウラジオ。
コルニコフという青年は「死後の恋」の話を肯定してくれた人間に自分の全財産を譲るという。
物語で聞き手として登場するのは、日本の軍人。
この物語の流れはありふれていてポイントは多くありません。
しかし、久作ならではの技巧のこなし方や、騙された!なんて思える読みやすい一作です。
始まり方が独特で、主人公の笑いから始まるのだからなんとも奇妙。
ですが、一気に読めてしまうのが「死後の恋」。
これ以上この物語の多くを語ろうとするとついネタバレをしてしまいそうです。
怪奇小説で新しい感覚を!
異空間視点で書かれた夢野久作の作品。
最初は読みずらいと思うかもしれません。
しかし、久作ワールドにはまってしまうといつまでも読んでいられます。
あまり有名ではない夢野久作ですが、あなたのお気に入りをおすすめしてみてはいかがでしょうか。
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この記事のライター
カープ女子が流行る中、15年間貫いている鷹ガール。(20)好きなお酒はビールと純米酒。好きなものはフリフリとピンクのもの。趣味は野球観戦。学部は文学部。The掴めない系女子。