【クラシック音楽】モーツァルトのおすすめ名曲10選!ピアノ協奏曲、交響曲から独奏曲まで
モーツアルトと言えば、誰もが知っている有名作曲家ですよね。短い生涯の中で数多くの曲を作曲し、その音楽は今でも人々を魅了し続けています。今回はそんなモーツアルトの代表曲を、ピアノ協奏曲、交響曲、独奏曲など幅広いジャンルから10曲厳選してまとめてみました。
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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
映画「アマデウス」でも取り上げられたモーツァルト。ハイドン、べートーヴェンと並べて古典派の三大作曲家として数えられています。まさに「天才」。幼少時から世界各国を父親と音楽演奏旅行をして回りました。モーツァルトの後を追随してその後の音楽家達は皆子供を引き連れて各国音楽演奏旅行をするようになります。短い生涯にもかかわらず数多くの曲を作曲しました。
きらきら星変奏曲
「きらきらひかる夜空の星よ」
この『きらきら星』の原曲でもある、きらきら星変奏曲。変奏曲というのは1番目の主題を元に数々のバリエーションを生んでいく音楽のことです。この曲には12のバリエーションがあります。明るく弾むようで、まさにモーツァルトと言えるようなピアノ曲。変奏曲は同じテーマであるのに、様々な表情を味わえるのが醍醐味と言えるでしょう。『のだめカンタービレ』や『四月は君の嘘』などいろいろな漫画や番組においても取り上げられる有名な曲です。
ピアノソナタ ハ長調
初心者のためのクラヴィーア・ソナタとモーツァルト自身が名付けたピアノソナタ。今でもピアノを学ぶ方なら誰でも弾いたことがある曲なのではないでしょうか。初心者にとっては練習するのに最適な曲と言えるでしょう。わかりやすく単純な曲ではありますが、そこにはモーツアルトらしさと言える、明るい音や弾むような音楽を味わうことができます。のだめカンタービレや名古屋市営バスの停車時に流れるなど、一般の方にとってもお馴染みの曲でしょう。
交響曲第39番
モーツアルトの三大交響曲の一つ、交響曲第39番。モーツアルトの三大交響曲は第39番、第40番、第41番であり、すべてモーツアルトが晩年に描いた作品です。この第39番は第1楽章(Adagio;Allegro)第2楽章(Andante con mote)第3楽章(Menuetto Allegretto)第4楽章(Allegro)からなっています。この交響曲はこの時代には珍しく、オーボエではなくクラリネットが使われています。倍音豊かなオーボエでなく、音色柔らかなクラリネットが使われるのは、この時代ではかなり新しい試みと言えます。そうにもかかわらず、この交響曲はかなり洗練されており、三大交響曲の名にふさわしい交響曲と言えるでしょう。
交響曲第40番
この曲も三大交響曲の一つです。モーツアルトの交響曲の中で最も有名と言えるのではないでしょうか。モーツアルトの交響曲の中で、短調の曲はこの曲を含め2曲しかありません。明るく弾むようなモーツアルトのイメージは長調の曲が圧倒的に多いことからも来ているのですね。また、2曲しかない短調の曲はどちらもト短調なので、もう一つの短調の交響曲第25番が「小ト短調」、この交響曲第40番が「大ト短調」と呼ばれています。哀愁漂う、完成度の高い交響曲です。
交響曲第41番
モーツアルトの三大交響曲の最後の交響曲、第41番は「ジュピター」と呼ばれています。ジュピターはギリシア神話の最高神の事です。三大交響曲はすべて合わせて1時間半あまりもの演奏時間を要しますが、わずか2ヶ月で作曲されています。このような完成度の高い交響曲を立て続けに作曲できるだけでも驚くべき事ですが、わずか2ヶ月で作曲できるというのは、モーツアルトの天才ぶりを鮮明に表していますね。この第41番はモーツアルトの作曲した最後の交響曲です。
「すみれ」
この「すみれ」はモーツアルトが作曲した歌曲の中で最も有名なものの一つです。歌詞はゲーテの詩であり、モーツアルトが唯一作曲したゲーテ作品です。
すみれが野原に人知れず頭を垂れていた。
かわいらしいすみれだった!
そこへ若い羊飼いの娘が、足取りも軽く、心も軽く、やってきた。
野原の道を歌いながら。
すみれは思った。
ああこの世で一番きれいな花になりたいと。
ああもうすぐだ。
あのいとしい人が僕を摘んで胸にそっと押し当てるぞ!
ああ、ほんの、ああ、ほんの15分ほどでいいんだ。
少女はきたが、すみれに気づかずに近寄って、
可哀相にすみれを踏んでしまった。
すみれは倒れて死んだが、嬉しかった。
僕は死ぬけれど、でも死ぬのは、あの人の、あの人のお陰。
あの人の足もとで死ねるのだ。
オーボエ協奏曲
天にも昇るようなオーボエの倍音豊かな深い音が響き渡る協奏曲です。オーボエ協奏曲では最も有名と言える協奏曲であり、数々のオーボエ奏者にとっても重要なレパートリーとなっています。この曲はフルート協奏曲にも編曲されており、モーツアルトのフルート協奏曲第2番として、最も有名なフルート協奏曲の一つでもあります。のだめカンタービレや数々のCMのバックミュージックなどとしても使われており、親しみやすく明るく美しい曲です。
ピアノ協奏曲第23番
モーツアルト作曲ピアノ協奏曲第23番は最も有名なピアノ協奏曲の一つです。モーツアルトのピアノ協奏曲は27曲あり、その中でも特に有名なのがこの第23番です。その中でも第二楽章が特に知られており、哀愁漂う美しい曲になっています。印象的なピアノ独奏から始まり、木管楽器がそのメロディーに絡みます。この柔らかい響きはなんとも形容し難く美しく、ひっそりと終わりを告げ、弾むような第3楽章へとつながっていきます。
ピアノ協奏曲第27番
モーツアルトが亡くなる直前に書き上げたピアノ協奏曲です。この協奏曲を書き上げた1791年にモーツアルトはこの世をさることになります。明るく品のいい第1楽章、美しくさみしい第2楽章、長調なのにどことなく寂しさを感じさせる第3楽章の三楽章からなっています。モーツアルトっぽさが明るく弾むような曲であるとすれば、この協奏曲はどことなく雰囲気が違って聞こえます。これもモーツアルトが死期を感じていたからなのかどうかは誰にもわかりませんが。
レクイエム
レクイエムとは「死者のためのミサ曲」のこと。ヴェルディ、フォーレのレクイエムとともに「三大レクイエム」として数えられています。映画「アマデウス」からも有名となりましたが、この曲はモーツアルトが匿名の見知らぬ男性から依頼を受けて書いたもの。その曲調はとてもモーツアルトらしいとは言えませんが、美しく洗練された曲と言えるでしょう。この曲はモーツアルトの死により完成に至利ませんでしたが、弟子によって完成されることとなりました。
最後に
いかがでしたか?今回はモーツアルトの代表曲を10曲厳選してみました。10曲ほど聞けばその作曲家の音楽性や精神性がなんとなく見えてくるのではないでしょうか。ぜひ色々な曲を聞いてみてお気に入りのモーツアルトの曲を探してみてくださいね。
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この記事のライター
クラシック音楽と文学と少々のお酒をこよなく愛する20代。現在は筋トレにハマりはじめている。慶應義塾大学在学中。