東北地方のおすすめ観光列車10選

東北地方の観光列車は地元の名物を生かした列車、絶景がウリな列車、遊び心満載の列車など個性的なものがたくさんあります。今回は数ある観光列車の中から厳選したおすすめの列車を10個紹介します。

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東北の観光列車の特徴と魅力

東北地方の観光列車の特徴として、地元の名物や著名人、観光地を大胆に利用したものが多いことが挙げられます。福島なら果物、岩手なら宮沢賢治や南部鉄器に平泉、山形なら日本海と出羽三山といった具合です。高級志向の強い関東の観光列車と比べて、気軽に乗れてユニークなものが多いのが特徴です。
その一員としては東日本大震災が挙げられます。復興を目指して地元民を元気づけたり、東北の良さを知ってもらえるよう工夫された列車がここ数年で増加しました。

出典:travel.watch.impress.co.jp

SL銀河

出典:www.jr-morioka.com

出典:icotto.jp

JR東日本が運営する、釜石駅から花巻駅までを結ぶ岩手県の観光列車、蒸気機関車です。岩手県盛岡市に保管されていたC58型のSLを利用し、2014年にデビューしました。観光列車の歴史は浅いですが、岩手県内の観光列車では不動の人気を誇っています。
名前の由来となったのは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」です。宮沢賢治ゆかりの物がおいてあり、彼の世界観に触れることができます。列車では世界で初の光学式プラネタリウムが1号車にあります。車内は赤を基調としたデザインで、優雅な雰囲気が漂います。網棚の部分にあるステンドグラスも見物です。
土日を中心に2日で一往復しかしないので、とてもレアな列車です。JRの駅での予約は必須です。宮沢賢治の小説をかばんに忍ばせて乗りに行くのも良いかもしれません。

出典:www.jreast.co.jp

TOHOKU EMOTION

出典:icotto.jp

出典:icotto.jp

JR東日本が運営する、八戸駅から久慈駅を約2時間かけて結ぶ観光列車です。2014年に震災からの復興を一つの目的としてデビューしました。移動するレストラン、という異名もある通り、往路では豪華なランチ、復路ではデザートビュッフェが楽しめます。2号車はオープンキッチンになっていて、料理する様子を見ることができます。何回乗っても楽しめるようにと、メニューは三か月ごとに変更されます。この食べ物に三陸の海という絶景がついてくるので最高です。
注目すべきは食べ物や景色だけではありません。列車のあちこちに東北地方の名産がモチーフになっています。青森のこぎん刺し、岩手の南部鉄器、琥珀、福島の刺子折りなど少しマイナーなものが使われています。注意して乗るだけで、東北地方に詳しくなれるはずです。1月、2月以外の土日を中心に一日一往復運航しています。一年こちらも人気の列車なので予約は必須です。JRの窓口で予約しましょう。

出典:icotto.jp

フルーティアふくしま

出典:icotto.jp

JR東日本が運営する郡山駅から会津若松駅を結ぶ観光列車です。フルーティアは「フルーツ」と「TEA」(
お茶)を組み合わせた造語で、人気スイーツ店「fruits peaks」が監修するフルーツを使ったスイーツとドリンクが提供されます。内装も名前にふさわしいお洒落なものになています。桃、りんご、梨、ぶどうをはじめとする福島県産の果物を使ったスイーツが2品頂けます。持ち帰る用の箱も用意されているので食べきれなくても安心です。車内ではフルーツを使ったお土産も買えます。カウンター席もあり、男性の利用者も多いので気軽に乗車できます。土日を中心に一年中運行しています。

出典:icotto.jp

リゾートしらかみ

出典:www.jreast.co.jp

JR東日本が運営する青森県から秋田駅までを結ぶ観光列車です。名前の由来はもちろん近くにある白神産地です。今年(2017年)に運行20周年を迎えました。そんなリゾートしらかみにに2016年、新たな車体、橅(ブナ)が誕生しました。車内のいたるところにブナや杉が使われ、木のぬくもりをふんだんに味わうことができます。車内の色使いも夏祭りをイメージしており、明るい色がよく使われています。そのため、乗っているだけでなんとなくウキウキしてしまうという人も多いようです。3号車にはカフェがあり、白神山地の天然水で入れたコーヒーや秋田の銘酒が味わえます。不定期に津軽三味線の生演奏や語りべをやっており、東北地方の文化に直に触れることができます。

出典:icotto.jp

ジパング

出典:blog.ropross.net

JR東日本が運営する一関駅から盛岡駅間で運行する観光列車です。マルコポーロが東方見聞録に記した黄金の国のモデルされる平泉。その平泉が名前の由来となりました。外観は黒を基調とした落ち着いたデザインで、ところどころに金をイメージした部分があります。1号車と4号車は座席が窓の方を向いており、ビールを飲みながら平泉の景色を楽しめます。また、光と映像による美しい演出で岩手県の見どころを紹介するコーナーもあり、旅行者の期待を高めてくれます。沿線には宮沢賢治や石川啄木ゆかりの地はや厳美渓があります。土日を中心に一日一往復しています。指定席は満席が多いですが、自由席は大抵空いているで、岩手で時間に余裕があれば乗ってみましょう。

出典:4travel.jp

くしろ湿原ノロッコ号

出典:www.tabirai.net

JR東日本が運営する釧路湿原を横断する観光列車です。雄大な釧路湿原の眺めを楽しむことが主な目的のため車内は簡素なつくりとなっています。車窓からはエゾジカやキリンなどの野生動物が見られます。速度は速めですが、要所でゆっくり運行してくれます。車内のアナウンスで見どころや動物が紹介されます。指定席は観光に来た外国人でごったがえしていますが、自由席は比較的すいています。釧路から塘路まで片道たったの1時間なのであまり飽きることなく景色を楽しめると思います。途中の釧路湿原駅で降りて近くの展望台に行ってより広大な景色を楽しんでから上りの電車を待つという楽しみ方もお勧めです。春から秋限定で運行しています。周辺では釧路川のカヌーが定番の観光スポットとして人気です。

出典:www.tabirai.net

ストーブ列車

出典:trip-nomad.com

津軽鉄道が運営する青森県の五所川原から中里駅までを結ぶ観光列車です。両駅1日18本の列車のうち2本がストーブ列車として運行しています。間を走るその名の通り、もちろん車内にはストーブが置かれています。昔ながらのだるま形の石炭ストーブを使っています。ときどきスタッフが石炭を補充する姿はどこか懐かしいものがあります。車内ではするめの販売も行っていて、スタッフに声をかければストーブの上でスルメを焼いてくれます。ビールを持ち込んでスルメをかじる観光客も多いのだとか。すごい何かを期待できるタイプの列車ではないですが、身も心も温まり、一度乗ったら記憶に残る観光列車です。一時は廃止の話もありますが、地元民の要請によって継続する形になりました。今や地元民、鉄道ファンでない人にも愛される列車です。普通の運賃より400円多く払えば乗車できますが、なぜか50円玉が使えないので注意しましょう。

出典:trip-nomad.com

ポケモントレイン with you

出典:4travel.jp

JR東日本が運営し、一ノ関駅と気仙沼駅を結ぶ観光列車です。その名の通り、外観も内装もポケットモンスターをテーマにしていて、小さい子供がいる家族には嬉しい列車です。2012年に震災からの復興と東北の子供たちを笑顔にするため、デビューし約4万人が利用しました。そして今年(2017年)の7月15日に列車がリニューアルしました。
列車は外観も内装も黄色と茶色を基調としており、ピカチュウをイメージしているとわかります。コミュニケーションシート車両では背もたれやカーテンまで元気なピカチュウが描かれています。別の車両では鉄道好きの子が喜びそうな運転室や機関室をモチーフにした遊具があります。記念証やスタンプがもらえ、記念撮影も可能です。通常は土日を中心に運営しています。子供が乗りやすいように夏休みや冬休みの期間は平日でも運行しています。通常の乗車券に520円(子供は260)追加で払えば乗車できます。家族の思い出づくりに一度乗ってみてはいかがでしょうか。

出典:www.jreast.co.jp

出典:news.mynavi.jp

キラキラうえつ

出典:www.soukuruka.com

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JR東日本が運営し、酒田駅と新潟駅を結ぶ観光列車です。キラキラは沿線の日本海、うえつは旧国名の出羽と越後(羽越)からとった名称です。乗って嬉しい、降りて楽しいをキャッチフレーズにしており、沿線の名物や景色を楽しめるのが魅力です。窓からは日本海に沈む夕日や出羽三山が眺められます。
沿線には様々な食の名産があり、それらがぎっしり詰まった「きらきら弁当」は絶品です。車内ではプロジェクションマッピングをやっていたり、日本酒の試飲ができます。また、指定席券を買うときは海が見たいか山が見たいか先に決めておきましょう。酒田行きで海が見たいなら左側、山が見たいなら右側(新潟行きなら逆)の席を選びましょう。基本的に海側の席に人気は集中します。希望の席が取れなくても簡易展望スペースに行けば景色を眺められます。グリーン車のような広々とした席から日本海の絶景を眺められる機会はそうそうないので非常におすすめです。

出典:minkara.carview.co.jp

さんりくはまかぜ

出典:denmira.jp

三陸鉄道が運営し、北リアス線宮古駅と久慈駅間を結ぶ観光列車です。三陸鉄道といえば東日本大震災の際にすぐに運行を再開して大きな注目を浴びました。2013年にあまちゃんでさらに大きな注目を浴びます。あまちゃんの撮影にも使用された列車、「さんりくしおかぜ」の老朽化に伴い2014年に後継車両としてでデビューしたのがさんりくはまかぜです。内装は岩手の古民家をイメージした畳のあるお座敷の形式になっておりい草の香りが漂います。車内には囲炉裏や自在鉤までついているほどの徹底ぶりです。
冬の間はこたつ列車、夏の間はお座敷列車として不定期に運行しています。

出典:enjoytrip.exblog.jp

出典:www.google.co.jp

観光列車でゆったりとした旅を

いかがでしょうか。東北地方には地元の良さを生かした観光列車がたくさんあります。他の地方に比べて予約が埋まるスピードも遅く、ふらっと立ち寄って乗れる場合も結構あります。目的地につくまでの時間もゆったり楽しめば、旅の楽しみも倍増することでしょう。

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