バイク選びのわからない用語 キャブレターとはどういう意味?
バイク選びではわかっているようでわからない用語がたくさんありますね。特にこだわりのあるライダーがよく発する「キャブレター」という言葉。わかっているようでわからない人も多いはずです。今回はその謎を解きましょう。
- 4,222views
- B!
バイクは趣味趣向性の強い乗り物
近年、低燃費で便利なバイクが販売されましたが、それでもそういった、誰にでも扱いやすいバイクはここ最近の話で、バイクの扱いには多少の知識が必要とされていました。冬場はエンジンのかかりが悪く、メンテナンスをおろそかにすると、たちまち吹け上がりも悪くなります。
なんでバイクの調子が悪いのか? をある程度わかっていないとバイクそのものを楽しむことすらできないのです。最近の自動車はキーをひねればエンジンはかかりますし、手間も必要としません。しかし趣味趣向の強いバイクにとっては無知は禁物。と、いうことで、キャブレターとはなにを指しているのか?知らないままではバイクを楽しめないので、基本だけでもマスターしておきましょう。
キャブレターは燃料供給装置
「バイクはやっぱりキャブレターじゃなきゃ!」ということを言っている人も多く、キャブレターにこだわりを持っている人はたくさんいますね。このキャブレターとは、燃料供給装置で、エンジンにガソリンと空気を送り込む役割を持っています。
なんでキャブレターにこだわりを持っている人が多いのか? また「キャブレターじゃなきゃ」という言葉の意味についてはのちほどご紹介しましょう。このキャブレターにはガソリンタンクから送られてきた燃料を、一度貯めて、空気と燃料を混ぜ合わせ「混合気」を作ります。
なんだか難しい言葉が登場していますが、要するにこのキャブレターがうまく機能してくれないと、エンジンを動かすことができません。
調子が悪いときはキャブレターが原因かも
エンジンの吹け上がりが悪いときなど、キャブレターが原因のケースも多いです。たとえば長期間バイクに乗らなかったとき、久しぶりにエンジンをかけようとしたらエンジンがかからない場合、キャブレターを掃除することで、エンジンが始動することがあります。
一度ガソリンをキャブレター内に溜めるため、サビやゴミなどが沈殿してしまうとキャブレター内のガソリンが通る通路を塞いでしまう、などが原因のことも。とてもデリケートな一面があるんですね。しかし最近のバイクはキャブレターではなく、コンピューター制御の「フューエルインジェクションシステム」を採用しているのが一般的となり、このようなトラブルの心配が解消されました。
なぜキャブレターにこだわる人がいるのか?
キャブレターは機械式、最近のバイクの定番であるフューエルインジェクションシステムはコンピューター制御、この違いによってバイクの性格に差が生まれます。まずフューエルインジェクションシステムは、自動車のように、いつでも安定したエンジンの始動性があり、燃費も控えられるなどのメリットばかりです。
逆にいえばキャブレターはデメリットが多く、自動車では大昔にキャブレターを採用しなくなりました。ではなぜキャブレターにこだわる人がいるのか? それは機械式ならではの味があるからです。排気音、エンジンレスポンスなど、機械式ならではの荒々しさがあります。
フューエルインジェクションシステムでは、常に最適な燃料噴射量をコンピューターでコントロールしていますが、キャブレターではワンパターのみしか設定できません。ですから日によって調子が異なります。
たとえば真夏にセッティングしたキャブレターは、真冬には本領を発揮できません。気温室温などによって最適な燃料の噴射量が違うからです。これはハッキリいってデメリットですが、いかにもメカ性格が、キャブレターを好きにさせる要因の一つでもあります。
バイクだからこそキャブレターが愛される
いまだに多くの支持者のいるキャブレター。しかし、バイクの低燃費化や厳しい自動車排出ガス規制によって、姿を消す一方です。確かにフューエルインジェクションシステムは楽にバイクを楽しめます。しかし、それでは満足できないライダーが多いのも事実です。
もしもあなたがバイクにこだわりを持ちたいなら、このキャブレターを採用している車種を選んでみてはいかがでしょうか?
この記事のキーワード
この記事のライター
自動車、バイク、アパレル関係のお仕事に携わっておりました。その経験を生かしライター活動をさせていただいております。