世界中で大ヒットのハイスペックマシン【ヤマハ MT-09】
3気筒エンジン搭載のMT-09は発表頭当時、トライアンフを超えることができるのか?と多くの人が疑問に感じました。しかし、実際はいい意味で大きく期待を裏切り、世界中で大ヒットに。今回はそのMT-09の魅力を紹介します。
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ヤマハ MT-09はなぜ世界を虜にしたのか?
このMT-09に搭載されるパワートレーンは、845ccの3気筒エンジン。それがストリートファイタースタイルの車体に搭載されています。これはMT-09の登場前に発売されていた、トライアンフのスピードトリプルを意識したスタイルです。
そのためトライアンフの偽物だ、なんてこともいわれていました。しかし、実際に多くのライダーがMT-09のハンドルを握った結果、全く別物である、と評価は一変。本家以上の高評価となりました。軽量でレスポンスのいいMT-09は、ストップ&ゴーの多い日本の交通事情にもベストマッチしています。
MT-09はなぜ3気筒なのか
まず、MT-09がなぜ3気筒なのか? 日本では限られた車種しかなく、定番とはかけ離れています。以前も3気筒エンジンのモデルに挑戦しましたが、売れ行きはイマイチでした。その理由は、4気筒よりコンパクトで、2気筒よりも効率がいいこと。これに注目し、制作されました。
これまでバイクという乗り物は、趣味趣向の強い乗り物なので、燃費というワードをあまり重視していませんでした。しかし、時代は変わり、自動車排ガス規制が厳しくなり、排気ガスがクリーンであることが前提となっています。
となるとエンジンパワーを下げるしかありませんでしたが、3気筒にすることで、クリーンな排気ガスと、効率のいいエンジンパワーを両立できる、というこです。また、コンパクトな設計にできるので、車体も小さく設計できます。
ただの3気筒エンジンではない
MT-09のエンジンは、クロスプレーンコンセプト(不等間隔爆発)を採用することで、慣性特を抑え、ハイレスポンスを実現しています。これによって、加速減速を意のままに操れるので、走る楽しさをより、感じられるのです。そんなエンジンパワーは最高出力110PS/9,000r/min、最大トルク9.0kgf・m/8,500r/minとなっています。
845ccにしてはハイパワーです。しかし、広い目で見ればそうでもありません。ではなぜこのMT-09がハイパワーと表現されるのか? それは、MT-09のフレームに秘密があります。
軽量で高剛性なフレーム
エンジンがコンパクトにできたことで、フレームもコンパクト、そして軽量に設計できました。気になる車両重量は188kg。それに110PSのエンジンを組み合わせているので、ハイパワーと表現される理由も納得できるかと思います。
そんなフレームは、CFダイキャスト製法により、高剛性なものになっているので、安定感のあるライディングが可能です。これらがMT-09の最大の特徴であり、魅力となっています。
走行シーンに合わせてエンジンパワーをコントロールできる
MT-09は、スイッチひとつでエンジンパワーをコントロールできます。さまざまなシーンにオールマイティーに対応できるSTDモード、MT-09のエンジン特性を存分楽しめるAモードは、スポーツ走行向き。そして雨の日や、ゆったり走りたいとき、エンジンの出力を抑えるBモード、といった3パターンの選択が可能です。
MT-09の新車価格は84万9,960円!
これだけのスペックを持っていながら、MT-09の新車価格は84万9,960円と控えめとなっています。このあたりも注目するべきポイントではないでしょうか? 世界トップクラスのエンジン性能を持ちながら、エンジン出力をスイッチひとつでコントロールでき、軽量で扱いやすい車体の組み合わせは、未来のバイクが具現化されたようですね。今後のMT-09の進化に目が離せません。
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この記事のライター
自動車、バイク、アパレル関係のお仕事に携わっておりました。その経験を生かしライター活動をさせていただいております。