村上春樹ってこんなこと考えてるの?「ゆるい村上」を楽しめる4冊
『1Q84』や『女のいない男たち』など、出版されるたびに話題となる作家・村上春樹さんの作品群。しかし他にもかなり「ゆるい内容」「笑える内容」の本も出してることはあまり知られていません。そこで今回は気軽に読める4冊をご紹介します。
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村上春樹のイメージを覆す「ゆるい本」達
『1Q84』や『女のいない男たち』など、出版されるたびに話題となる作家・村上春樹さんの作品群。
でもこれら以外に、かなり「ゆるい内容」「笑える内容」の本も出してるって知ってましたか?
「重い小説はちょっと…」という時にも気軽に読める、「ゆるいムラカミ本」を4冊ピックアップしてみました。
うさぎおいしーフランス人
かるた形式で綴られる、いい意味で「しょうもないダジャレ本」。
『ふるさと』の歌詞「うさぎ追いし彼の山」を「うさぎおいしーフランス人」としてみるなど、様々な名文句・ことわざなどを村上流に脱力アレンジしています。
故・安西水丸氏によるゆるいイラストも良い味です。
またたび浴びたタマ
こちらも五十音かるた形式で綴られる「回文」作品。
回分とは「わたし負けましたわ」「ダンスが済んだ」などの「上から読んでも下から読んでも同じ文になる」というものです。
しかし村上さんによる回文はもっと長く、しかもかなりのユーモアと皮肉が隠されています。
回文から生まれたショートショート作品も付いていますよ。
ふわふわ
元々は大人向けの絵本的なスタンスで出版された作品。
ただひたすらにオス猫のことを賛美する散文的な文章の中には、猫に対する深い愛情が感じられます。
猫好きは必読の一冊と言えるでしょう。
こちらも安西氏による洒脱なイラストが魅力を添えています。
夜のくもざる
全編がコテコテの関西弁で展開される『ことわざ』や、くもざるにひたすら「コピペいたずら」をされて困る表題作『夜のくもざる』など、様々な謎と不条理を含んだ超短編小説群。
「タイトルを先に思いついて、そこから話を考える」という荒業によって生み出されるシュールな作品達は、あまり難しく捉えず、素直に楽しんでみるのがおすすめです。
「ゆるさ」の中に長編作品へのヒントが?
長編作品の中では、現実世界では起こりえそうも無い「不思議な出来事」が度々起こる村上春樹作品。
不条理に納得できなかったり、難しく解釈したりしそうになりますが、「ゆるいムラカミ本」を笑いながら読んでいるうちに、長編の謎や不条理も「なんとなく」腑に落ちるようになるかもしれませんよ。
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この記事のライター
大手通信プロバイダやモバイルゲーム企業にて、PRを担当してきました。3年前からWEBライターの仕事を開始。エステ、美容、転職、健康食品、医療、映画、書籍、カルチャー全般などについて情報発信をしています。