【邦画】ロードムービーおすすめ15選

悲しいことがあったから、日常から離れたいから旅に出る。そして、電車に乗ったり船に乗ったりと旅に出る理由も旅の内容も人それぞれ。
この記事では邦画のロードムービーを15作ご紹介するので、旅に出る時間がない人も映画を観て旅に連れていってもらいましょう。

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アイキャッチ画像出典:cinema-eiga.at.webry.info

1.春との旅(2010年 134分)

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あらすじ・見どころ

北海道増毛郡増毛町に暮らす足の不自由な元漁師の忠男(仲代達矢)は、鬼のような形相で家を飛び出します。急いで後を追うのは孫娘の春(徳永えり)。家には帰らないと言って電車に乗った忠男が向かったのは、仲の悪い兄・金本重男(大滝秀治)のところでした。久々の再会にもかかわらず苦い顔をするふたり。重男が目的はなんだと尋ねると、これから自分と同居して養ってほしいと忠男は言いました。実は春が失業してしまい東京で新たな職を探すため、ひとりで生活することができない忠男の家を探していたのです。

祖父と孫が今までの人生を見つめ直すオールロケのロードムービー

無名塾の主宰者でもある名優・仲代達矢と「フラガール」「アキレスと亀」などの徳永えりが主演を務め、舞台となった北海道や宮城県でオールロケをおこなったロードムービーです。大滝秀治、菅井きん、小林薫ら実力派が脇を固め、淡島千景にとって最後の映画となりました。ぶっきらぼうで人とうまく距離を取ることができない頑固な老人が人生の岐路に立ち、これまで逃げてきたことに向き合います。仲代達矢のリアルな演技と、祖父を支える孫を演じた徳永えりは高く評価され、40代以降からの根強い人気のある作品です。

2.ディストラクション・ベイビーズ(2016年 108分)

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あらすじ・見どころ

愛媛県の小さな港町で、はやくに両親を亡くした兄の芦原泰良(柳楽優弥)と弟の将太(村上虹郎)。素行が悪く喧嘩ばかりしていた泰良は突然、港町から姿を消してしまいました。松山の繁華街にたどり着いた泰良は、目に入る人にかたっぱしから喧嘩を仕掛けては傷が増えていきます。そんな彼に興味を抱いた高校生の北原裕也(菅田将暉)は、泰良と行動を共にすることにしました。裕也がSNSにアップした泰良の暴行動画はすぐさまテレビやネットで取り上げられて、2人は警察に追われる身となってしまいます。

破滅的暴力のさきにあるものは

「誰も知らない」でカンヌ国際映画祭男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥が、台詞のほとんど無い凶暴な主人公・泰良を熱演しました。主人公の弟・将太役には村上淳の息子である村上虹郎、さらに菅田将暉、小松菜奈、池松壮亮といったこれからが楽しみな次世代俳優が集結しています。若者の持つ怒りや鬱憤が爆発し暴れまわる姿に衝撃を受けるはず。ふと我に返ったときになんて映画を観ているんだと感じてしまう、パワー最大限に後味のよろしくない、しかしつい見入ってしまう映画です。

3.百万円と苦虫女(2008年 121分)

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あらすじ・見どころ

鈴子(蒼井優)は短大を卒業後、就職に失敗し実家暮らしのアルバイト生活をしていました。しかし、ちょっとしたトラブルから家に居辛くなってしまった彼女は、百万円貯まったら家を出て行く!と宣言をします。鈴子のいきなりの決心に家族も戸惑いますが、意思は固く百万円を貯めて知らない町で暮らし始めます。それから鈴子は百万円が貯まる度に新たな町に引っ越しを繰り返します。行く先々で、色んな人に出会って、泣いて笑って恋をして、人生を模索する女の子の旅物語です。

海へ行って山へ行って、現代女子の自分探しの旅

蒼井優演じる主人公の鈴子はどこにでも居そうな女の子です。友達も彼氏もいないし流行に疎くてお洒落に興味なし、けれどよくよく見るとかわいい。幸薄そうでちょっとした幸福を噛みしめる女の子像は、他の女優さんが演じても主役になれないようなキャラクターですが、蒼井優が演じることで一気に脇役から主役になります。儚くて繊細なようで芯の強い頑固な一面のある女の子を演じきり、森山未來やキムラ緑子など癖のある俳優陣が脇を固めているとこも注目です。主人公が女性ということで女性目線で話は進みますが、実はこの映画男性人気の高い映画になっています。百万円が貯まったらまた別の街に引っ越す、人生で一度はやってみたいことが具現化された映画です。

4.めがね(2007年 106分)

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あらすじ・見どころ

休みを取得して小さな島の海沿いを訪れたタエコ(小林聡美)は、小さな宿ハマダに到着します。宿を経営するのはユージ(光石研)と愛犬、そして常に微笑を浮かべるミステリアスなサクラ(もたいまさこ)。明らかに漂う変わったオーラから他の宿を探そうとしますが、他に選択肢がありません。仕方なくこの宿で過ごすことにしたタエコは島で高校教師をしているハルナ(市川実日子)、タエコを追ってやってきたヨモギ(加瀬亮)たちとしばらく過ごすこととなります。島に流れるゆったりとした時間に癒され、めがねをかけた5人のあいだには次第に奇妙な絆が生まれていきます。

「かもめ食堂」のスタッフがおくる落ち着きたいときにオススメのロードムービー

「かもめ食堂」「トイレット」といった独自のユーモアが魅力的な監督・荻上直子が、同じく「かもめ食堂」のスタッフを集めて製作した最高の脱力系癒しムービーです。タイトルは登場人物が全員めがねをかけているからであり、それ以上もそれ以下の意味もありません。特に事件が起きるわけではありませんが、鹿児島県与論島で撮られた雄大な自然を背景に、丁寧に作られた美味しそうな食事が多く出てきます。非日常を味わいたい方、なかなか旅に出られないけど南国でのんびりしたい方にオススメです。

5.私たちのハァハァ(2015年 91分)

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あらすじ・見どころ

福岡県北九州市に住む女子高生の一ノ瀬(井上苑子)、さっつん(大関れいか) 、チエ(真山朔)、文子(三浦透子)は人気ロックバンド・クリープパイプの大ファンです。福岡で行われたライブを観に行き終演後に出待ちをしていたら「ぜひ東京のライブにも来てください」と言われ有頂天となってしまいました。これはもう行くしかないと決めた彼女たちは、自転車で東京まで向かうことにします。高校生活最後の夏休み、こうして900キロを超える長旅がはじまります。

若さだけが頼り!女子高生が自転車で走り抜ける4人旅

「アフロ田中」や「アズミ・ハルコは行方不明」の監督・松井大悟が実在する人気ロックバンド・クリープパイプの追っかけをする女子高校生たちを主人公に描いた青春ロードムービーです。
主人公たちが旅の記録としてまわしているハンディカメラからの映像を巧みに組み合わされており、女子高生の持つ無敵で危なっかしい感覚、些細なことに傷つき全力でぶつかり合う感情の動きに臨場感が溢れています。本当に実在する女子高生たちの旅を覗き見ているかのような気持ちになります。監督はアーティストの単なるファン映画にしたくなかったと言い、ほかであれば全面的に宣伝するであろうクリープパイプの出演が要素の1つとなっているのもまた素晴らしい構成になっています。

6.僕達急行 A列車で行こう(2012年 117分)

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あらすじ・見どころ

のぞみ地所に勤める小町圭(松山ケンイチ)とコダマ鉄工所で働く小玉健太(瑛太)は、鉄道好きという共通の趣味を持った友人です。好青年の小町は同じ会社に勤める日向みどり(村川絵梨)から好意を寄せられていたり、偶然出会った相馬あずさ(貫地谷しほり)と食事をする仲ですが、仕事も恋愛もあと一歩のところで上手くいきません。小玉も同じく仕事と趣味に真っしぐらでなかなか良い女性と巡り会えません。そんなある日、小町に九州への転勤が命じられ、小玉に縁談が入ります。

鉄道好きがおくるそれぞれの旅の楽しみ方

「失楽園」や「模倣犯」といったシリアスなものから「家族ゲーム」や「武士の家計簿」などブラックな笑いやハートフルな笑いまで幅広いジャンル話題作を製作してきた森田芳光監督が、「デスノート」シリーズや「ノルウェイの森」で人気の松山ケンイチと「アヒルと鴨のコインロッカー」「ディア・ドクター」の瑛太を主演に鉄道マニアによるラブコメを製作しました。タイトルからもお分かりのように旅の足はもちろん鉄道であり、車両の中からも外からも画面のどこかに電車がフレームインしていますので、あなたにとって馴染みある列車も出てくるはずです。登場する固有名詞も鉄道から付けられたり、効果音ひとつにもこだわりがあったり、各鉄道会社の協力を得て通常の運行ダイヤを一切乱すことなく撮影を行ったというエピソードには、スタッフたちの鉄道への強い愛を感じます。

7.菊次郎の夏(1999年 121分)

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あらすじ・見どころ

小学生の正男(関口雄介)は明日から夏休みです。友達は家族旅行に行き、一緒に住むおばあちゃん(吉行和子)もパートで忙しいため、誰も遊び相手がいません。そこで、どこか遠くで働く母親を、写真だけを頼りに探しに行こうとします。それを知った近所のおばさん(岸本加世子)は心配して、旦那である菊次郎(ビートたけし)に母親の元まで送り届けるよう言います。勝手気ままで大人に成りきれていない菊次郎と9才の少年正男による、様々な人と事件に出会いながら現実の厳しさと人々の優しさに触れていく旅がはじまります。

少年と男が過ごす奇妙なひと夏の旅

お笑い芸人であり日本を代表する映画監督の北野武が、監督・脚本・主演を担当しカンヌ国際映画祭に正式出品されました。親子でもなんでもない少年と中年男が過ごすひと夏は、観ているこちらまで懐かしい気持ちになります。はじめは自由人の菊次郎に振り回されっぱなしの少年・正男ですが、やはり9才の子ども。自分でもうまく表現できない寂しさに、菊次郎をはじめ旅で出会う大人たちは優しく接してくれます。子役の走るシーンがどうしても演技っぽくなってしまったため、お金を持たせてアイスを買ってくるように伝え、それを隠し撮りして実際に起用したという有名なエピソードもあります。メインテーマ曲「Summer」はその後、たけしが出演したトヨタ・カローラのCMにも使われており、映画を見たことがなくても、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。

8.東京物語(1953年 136分)

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あらすじ・見どころ

尾道で末の娘・京子(香川京子)と暮らす平山周吉(笠智衆)と妻のとみ(東山千栄子)。彼らは夫婦ふたりで遠方にいる子供たちを訪ねることにしました。長い時間汽車に乗ってようやく着いた東京で長男の幸一(山村聡)、長女の志げ(杉村春子)と久々の再会を果たします。しかし、医者の幸一と美容院を営む志げは忙しく、両親をかまってやることができません。東京へ来てまだどこも出かけていない両親に申し訳なく思った志げは、戦死した次男の妻である紀子(原節子)に東京案内を頼みました。翌日、紀子は仕事を休みふたりを東京の名所へ案内します。

世界の小津!名だたる映画人に影響を与えた世界的名作

戦前戦後にかけて多くの映画を撮り、今なお世界中にファンを持つ巨匠・小津安二郎が、戦後変化していく家族のきずなをテーマに描いた名作です。昭和の大女優・原節子が紀子を演じ、妻と夫、親と子、兄弟姉妹といった家族の関係に疑問を投げかけるかのように丁寧に、そして一線引いて描いた本作は、英国映画協会による2012年の「映画監督が選ぶベストテン」において第1位に輝きました。セットや俳優の立ち位置など、どのカットも小津監督による計算し尽くされた構図は映画を撮ることへの情熱が感じられます。

9.真夜中の弥次さん喜多さん(2005年 124分)

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あらすじ・見どころ

ワイルドで熱い男の弥次さん(長瀬智也)と、中性的な雰囲気を持つ喜多さん(中村七之助)の2人は愛し合っていました。喜多さんは重度の薬物中毒であり、それを心配した弥次さんは2人で伊勢参りの旅に出ることを思いつきます。薄っぺらな江戸の町を出ててめぇ探しの旅をはじめた2人は、行く先々で個性豊かな宿へたどり着きます。笑いをとらないと通ることのできない関所、全ての言動を歌い踊ることで表現しなければならない町などなど、江戸の外には摩訶不思議な世界が広がっていました。

何でもアリな時代劇!クドカンが描く男ふたりのにぎやかな旅

原作はしりあがり寿の同名漫画、2度の舞台化にドラマCDなど様々な形で作品化された人気作。江戸が舞台なのに、初っ端からバイクにまたがって、歌ありダンスあり下ネタありの何でもありのぶっ飛んだロードムービーです。江戸を出発して伊勢へ向かう道中にはドラァッグクイーンのような茶屋の主人や、箸が転がっても笑うであろう女子高生たち、ノリノリの特別出演されている歌舞伎役者さんなど目にも鮮やかな人々が登場します。宮藤官九郎作品ということはもちろん大人計画の阿部サダヲも登場しますし、人気俳優による癖の強い登場人物ばかりですので一瞬たりとも見逃さないでください。

10.転々(2007年 101分)

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あらすじ・見どころ

大学8年生の竹村文哉(オダギリジョー)は幼いころ両親に捨てられ頼れる仲間はおらず、84万円の借金を抱えていました。困っていた竹村でしたが、期限の前日に借金取りの福原(三浦友和)から借金を帳消しにする方法を提案されます。胡散臭い誘いに警戒しますが、返すあてもないため提案にのる竹村。借金を帳消しにする方法を問うと、「吉祥寺から霞か関まで歩く俺の東京散歩に付き合う」というものでした。ただ歩くだけ、最初は福原の斜め後ろを着いていくだけでしたが、徐々に福原の語る過去に付き合うこととなります。

移動手段は歩きだけ!東京都内を散歩し尽くすあたたかいヒューマンドラマ

「亀は意外と速く泳ぐ」「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」で監督・脚本をつとめる三木聡監督が、「時効警察」シリーズでタッグを組んだオダギリジョーを主演に小泉今日子、吉高由里子ら人気俳優陣を起用し製作しました。東京都内を何日も散歩して人生で大切なものを見つめ直すストーリー。歩いているからこそ見つけられるものもありますよね。主人公は暗い過去を持つ2人ですが、明るく淡々と描かれているので何も怖くありません。最近散歩をしていない方、是非この映画を見て歩いて見ませんか。あの女優さんが警官姿で友情出演しておりますので要チェックです。

11.リアリズムの宿(2003年 83分)

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あらすじ・見どころ

駆け出しの脚本家・坪井(長塚圭史)と同じく駆け出しの監督・木下(山本浩司)は、共通の友人である船木(山本剛史)が現れなかったため2人で旅をすることになりました。お互い存在は知っていたもののほとんど面識のない2人は、気まずさを抱えつつ温泉街を旅します。波の荒い海岸で海を眺めていると、荷物が流されたと言って敦子(尾野真千子)と名乗る少女が声をかけてきます。2人は服も靴もない水着姿の敦子に服を買って、そこからは3人で旅をすることとなりました。

楽しいだけが旅じゃない。苦い思いもふんだんに盛り込まれた田舎旅

漫画家つげ義春の同名漫画を原作に「天然コケッコー」「苦役列車」の山下敦弘監督が映画化しました。全く合わない男女3人が成り行きで旅をする様子が、良いところも悪いところも生々しく表現されています。映画の中で旅というものは明るく楽しく、失敗がありつつも主人公にとって成長するものとして描かれることが多いですが、今作においては人として成長するわけでも、友情が育まれるわけでもなく、苦虫を噛むような思いが描かれています。主人公たちのその姿がリアルな旅を表現し、ロックバンド・くるりによる音楽も相まって、そこには切なくシニカルな笑いがうまれます。

12.岸辺の旅(2015年 128分)

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あらすじ・見どころ

瑞希(深津絵里)は3年前に夫の優介(浅野忠信)が失踪してから、ピアノ教師として人と関わることでなんとか生きていました。いつものように家でひとり静かにしていると優介がふらっと帰ってきます。3年前と口調も態度も何も変わらない彼に安心する瑞希、そして優介は瑞希を旅に誘います。それは、この空白の3年間をたどる2人の旅。行く先々で瑞希は夫の知らない一面に驚きつつも改めて彼への愛を再認識していきますが、なぜ優介が失踪したのか、徐々に明らかになっていきます。

夫婦の愛を静かに紡いだふたり旅

湯本香樹実の小説を原作に、「悪人」「ステキな金縛り」の深津絵里と「PiCNiC」「私の男」の浅野忠信を主演に「CURE」「アカルイミライ」などで世界的に人気な黒沢清監督によって製作されました。本作はカンヌ国際映画祭のある視点部門に出品され監督賞を受賞しています。フルオーケストラによる音楽とちょっとホラーチックでもある演出によって、1組の夫婦の変わった時間の変化を通して、生と影のようにまとわりつく死が描かれています。黒澤監督の作品は色味が抑えられており物憂げな印象を受けますが、だからこそ一瞬映る光が眩く美しく描かれます。

13.ホノカアボーイ(2009年 111分)

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あらすじ・見どころ

大学生のレオ(岡田将生)は「伝説の虹」を見ようと訪れたハワイ旅行のあとで恋人にフラれてしまいます。その後、大学を休学したレオは、旅先で訪れたハワイ島にあるホノカアの映画館で映写技師として働くことになりました。ホノカアはハワイ島の北の端にある小さな町で、そこの住民はみんなレオより倍以上生きている人ばかりです。ハワイ独特ののんびりと漂う空気に受け入れられ、新入りのレオは心優しい住人たちと出会い仲良くなります。

人生の楽しみ方をハワイ島ホノカアが教えてくれます

CMディレクターとして活躍する真田淳が、写真家・ライターとして活躍する吉田玲雄のエッセイを原作に製作しました。人気俳優・岡田将生の映画初主演作であり、 現地に住む人々を倍賞千恵子、長谷川潤、松坂慶子らが演じます。原作者である吉田玲雄が設立したアパレルブランドPorter Classic/ポータークラシックによる衣装協力もあり、オールロケで撮られた風景やお洒落なインテリア、美味しそうな手作り料理などどれも魅力的でリズムが心地良く、南国の非日常を味わいたいとき、少しのんびりしてご飯を食べたいときにオススメです。

14.あなたへ(2012年 111分)

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あらすじ・見どころ

富山の刑務所で指導教官を務める倉島英二(高倉健)のもとに、亡くなった妻の洋子(田中裕子)から手紙が届きました。そこには故郷の海に散骨して欲しいと書かれ、そしてもう一通、故郷である長崎県平戸にある郵便局で局留郵便として送られるとのことでした。なせそのようなことをしたのか分かりませんでしたが、妻からの最後の手紙を受け取るべく、倉島は仕事を辞めワンボックスカーで長崎までひとり旅に出ます。道中では同じくひとりで旅を続ける元国語教員(ビートたけし)、仕事で全国を回る田宮(草なぎ剛)と南原(佐藤浩市)ら様々な人と出会います。

残された夫が妻の影を追いかけて巡る、大人の人生を見つめる旅

監督・降旗康男は高倉健と長年タッグを組み、今作は主演の高倉健と20作目の共作となります。高倉健にとっては205本目の出演映画であり、高倉にとっても、また2012年に亡くなられた大滝秀治にとっても遺作となりました。プロデューサー市古聖智が遺した原案を基に製作され、キャストにはビートたけし、田中裕子、佐藤浩市、余貴美子、草なぎ剛ら、高倉健とゆかりのある豪華メンバーが集結しました。また長年、高倉のファンである芸人の岡村隆史は以前アカデミー賞授賞式で「将来は高倉健さんのような俳優になりたい」とスピーチを行い、会場から笑いが起こるなか高倉は独りにこやかに立ち上がって拍手を送りました。その後10年以上の時を経て本作にて共演を果たしました。富山から長崎まで思い出を辿って車で駆け抜けます。

15.僕たちは世界を変えることができない。(2011年 126分)

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あらすじ・見どころ

田中甲太(向井理)は浪人の末、無事志望校の医学部へ合格しました。2年生になった甲太は同じく医学部の友人である芝山匤史(柄本佑)、矢野雅之(窪田正孝)とともにコンパやサークルのイベントに顔を出して日々を過ごしていました。あるとき、郵便局にあるボランティア募金のパンフレットを見て150万円あればカンボジアに学校を建てることができることを知ります。それまでの退屈な日常に違和感を感じていた甲太は強い衝動を感じます。ボランティアに参加しようと友人に声をかけていると以前知り合った他の大学の経済学部生である本田充(松坂桃李)が興味を示してきました。

実話を基に、ドキュメントタッチで描いた学生の奮闘記

医者の葉田甲太によるノンフィクション書籍を原作に、名監督・深作 欣二を父に持つ映画監督・深作健太がメガホンを取りました。向井理、松坂桃李、柄本佑、窪田正孝ら人気若手俳優らが、まるでドキュメンタリーかのような演技に挑戦し、撮影現場では状況に応じて台詞の変更をおこなったり即興芝居もしています。なのでカンボジアを訪れるシーンは彼らの素のリアクションにことの重大性を実感します。よく駅や施設でボランティアのポスターを見かけますが、ついつい素通りしてしまう人が多いなか実際にそのボランティアに参加したらどうなるのか、実話だからこその感動があります。

最後に

いかがでしたか。ちょっとした観光旅行から人生を見つめ直す長旅まで。こういった映画を観たら、自分も旅をしたくなってしまいますね。その旅が良い経験になったとしても、思い出したくないほどの経験になったとしても、家を出た時点で旅としてはもう成功です。忙しい方も、ちょっとだけ散歩をしたり、いつもと違う電車に乗って日帰りで知らない土地を訪れてみるのも楽しいですよ。

ぜひ映画を見て、今までとは違う土地に出かけてみてください。

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