スズキのおすすめ人気車種・シリーズを徹底解説
静岡県の浜松市で創業し、長く軽自動車販売台数1位の座を獲得していたスズキ。軽乗用車をメインに独創的なコンパクトカーをラインナップしており、海外でも定評があります。スズキのおすすめモデル・シリーズをご紹介しましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.suzuki.co.jp
コンパクトカーで大きな未来を切り開くスズキ
歴史
スズライトSS
1909年に鈴木道雄が織機の製作所として創業し、1920年に設立された鈴木式織機株式会社を端緒とするスズキ。バイク用モーターを発売して輸送機器に進出し1954年に鈴木自動車工業株式会社に社名を変更、1955年には初の軽四輪乗用車「スズライト」を発表し軽自動車の嚆矢となりました。
ジムニーLJ10型
1970年代に入り現在でもラインナップされている人気モデルの「ジムニー」や「アルト」の初代モデルをリリース。1987年には軽自動車で初となるDOHCターボエンジンを搭載する「アルト ワークス」がデビュー、スズキのテクノロジーを結集したモデルでした。
1990年に行われた軽自動車規格の改訂にあわせてボディサイズを拡大し、排気量も660ccにアップしたモデルを投入。1993年には軽自動車の革命といわれた「ワゴンR」が登場し新たなジャンルを確立しました。
2000年代に入ってからも「ハスラー」など大ヒットモデルをリリース。インドでは2018年に四輪車累計生産が2,000万台を越えるなど海外事業も躍進、2020年には創業100周年を迎える歴史の長い自動車メーカーです。
ラインナップ
軽乗用車や軽ワゴンをメインにSUVや乗用車などもラインナップ。軽商用車や福祉車両も揃えており、OEMのミニバンも扱っています。
【軽自動車】
アルト、アルト ターボRS、アルト ワークス、エブリイワゴン、ジムニー
スペーシア、スペーシアカスタム、ハスラー、ラパン、ワゴンR、ワゴンRスティングレー
【乗用車】
イグニス、SX4 CROSS、エスクード、クロスビー、ジムニーシエラ
スイフト、スイフトスポーツ、ソリオ、ソリオ バンディット、バレーノ、ランディ
代表的なテクノロジー
【HEARTECT:ハーテクト】
主要構造やパーツレイアウトを見直し、超高張力鋼板や高張力鋼板を多用した軽量・高剛性プラットフォーム。サスペンションも構造の一部として組み込み、車両としての基本性能を向上させています。
【ラダーフレーム】
一般的なモノコック構造と異なり、居住スペースと別体となる強固な梯子型のフレームに直接パワートレインを搭載する構造。圧倒的な高剛性と耐久性を実現し、リジッドアクスル式サスペンションを組み合わせることで高い路面追従性を確保します。
【S-エネチャージ】
ISG:モーター機能付発電機と専用のリチウムイオンバッテリーを搭載したハイブリッドシステム。発進や加速をモーターがアシストし減速時のエネルギーを回生、力強い加速と低燃費を両立しアイドリングストップ後の再始動も静かです。
【AGS:オートギヤシフト】
MTのダイレクトなシフトフィールを実現したトランスミッション。クラッチ操作を自動制御することで、ATのように扱うことができます。
オリジナルのテイストで多彩なコンパクトカーをラインナップするスズキ、そのシリーズとおすすめするモデルをご紹介しましょう。
軽乗用車
スペーシア
広い居住空間を備えるスーパーハイトワゴンの「スペーシア」。現行モデルは2017年にデビューした2代目で、2グレードを用意しておりそれぞれに4WDもあります。
ご紹介するのは「HYBRID X」で、各種の運転アシストに加えてワンアクションパワースライドドアなども装備するグレード。モーターがアシストするマイルドハイブリッドを採用しており、低燃費と力強い加速感を両立しています。エコクールを備えているためアイドリングストップ中でも一定時間冷風をキープ。効果的な遮音対策で静かな車内を実現しています。
室内高1410mmの余裕ある室内は全席が独立してスライドできる寛ぎの空間で、使い勝手の良い収納スペースも多彩。ルーフにはスリムサーキュレーターを備えて空気を循環させることで室内を快適な温度に保ち、UV&IRカットガラスを装備します。さらにシートヒーターを備えて寒い日でも快適。エアコンルーバーは直接風が当たりにくい設計で、肌の乾燥も防ぐなどおもてなし装備も充実した1台です。
【スペック例】
グレード :HYBRID X
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1785(mm)
エンジン :0.66L-型3気筒 52PS
モーター :WA05A型 3.1PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
サポカーS :ワイド
車両本体価格 :1,486,800円~
ハスラー
トールワゴンとSUVが融合したスタイルでデビューした「ハスラー」。グッドデザイン賞やRJCカーオブザイヤーを受賞した大ヒットモデルで、3グレードを展開しターボ+S-エネチャージや4WD・MTも用意します。
ご紹介するのは「Gターボ」で、力強いターボエンジンにS-エネチャージを搭載して前輪を駆動。余裕の対地角や最低地上高を確保し、大径タイヤを備えることでラフロードでも優れた走破性を発揮します。独創的なエクステリアに大きめのフェンダーエクステンションを備えてSUV感もアップ。アイポイントが高く小回りも利くので取り回しも良好です。
ガジェット感のあるインテリアはカラーパネルを備えたスタイリッシュなデザインで、各所に機能的な収納スペースも確保。リヤシートは独立してスライドできアレンジもフレキシブル、フルフラットにして寛ぐこともできます。ラゲッジは防汚素材を採用しており電源ソケットも装備、アクティブライフに頼もしいモデルです。
【スペック例】
グレード :Gターボ
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1665(mm)
エンジン :0.66L-型3気筒 64PS
モーター :WA04A型 2.2PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
サポカーS :ベーシック
車両本体価格 :1,359,720円~
ワゴンR
1993年に初代モデルがデビューし軽自動車の革命的な1台といわれた「ワゴンR」。現行モデルは2017年にリリースされた6代目でハイブリッドとガソリンの3グレードを展開、4WDやMTも用意します。
ご紹介するのは「HYBRID FZ」で、スポーティなエアロパーツを備える上級グレード。力強い加速と静粛性を備えたエンジンにスムーズなCVTを組み合わせて、高効率なマイルドハイブリッドシステムを搭載します。マイルドハイブリッドシステムはコンパクトで、スムーズなエンジン再始動など普段使いにも快適。軽快な走りとともに軽ワゴン1位の低燃費を実現しました。
新たなプラットフォームの採用によって室内空間を拡大し、大人4人でもゆとりのスペースとスムーズな乗降性を実現。使い勝手の良い収納スペースを備え、開口部の広いラゲッジスペースはフラットかつ多彩なアレンジが可能です。プレミアムUV&IRカットガラスやシートヒーターなど、快適装備も充実しています。
【スペック例】
グレード :HYBRID FZ
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1650(mm)
エンジン :0.66L-型3気筒 52PS
モーター :WA05A型 3.1PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :1,350,000円~
乗用車
イグニス
コンパクトなクロスオーバースタイルの「イグニス」。スズキらしいアイコニックなエクステリアで、それぞれにFFと4WDがある3グレードを用意します。
ご紹介するのは「HYBRID MX」で、コンパクトなデュアルジェットエンジンと効率的なマイルドハイブリッドシステムを搭載して前輪を駆動。軽量化と高剛性を両立したプラットフォーム・ハーテクトを採用し、ゆとりのロードクリアランスが走破性を高めています。
シンプルかつ遊び心のあるデザインのインテリアは、新プラットフォームによって余裕の室内空間を実現。開口部の広いテールゲートを備え、独立してスライドできるリヤシートや大容量のサブトランクも用意するなどユーティリティも充実しています。
【スペック例】
グレード :HYBRID MX
ボディサイズ :全長3700×全幅1660×全高1595(mm)
エンジン :1.2L-L型4気筒 91PS
モーター :WA05A型 3.1PS
トランスミッション:CVT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :1,501,200円~
ソリオ
「ワゴンR」の拡大版としてデビューし、現行モデルで4代目となる「ソリオ」。ハイブリッドを2グレードとマイルドハイブリッドを2グレードに加えてガソリンエンジン仕様も用意します。
ご紹介するのは「HYBRID SX」で、モーターのみのEV走行もできるハイブリッドシステムを搭載。コンパクトなデュアルジェットエンジンを駆動用モーターがアシストし、パドルシフトを備えMTのようなダイレクト感のある5AGSを組み合わせます。バッテリーなどのパワーパックをラゲッジ下に収めることでゆとりの室内空間も確保しました。
室内長が長く余裕の室内空間を実現しており、リヤシートはスライド&リクライニングもOK。シートアレンジもワンタッチなので手軽に行え、26型の自転車も積載できる空間が確保できます。広い視界や見切りの良いデザインなどによって取り回しも良好です。
【スペック例】
グレード :HYBRID SX
ボディサイズ :全長3710×全幅1625×全高1745(mm)
エンジン :1.2L-L型4気筒 91PS
モーター :PB05A型 13.6PS
トランスミッション:5AGS
駆動方式 :前輪駆動
サポカーS :ワイド
車両本体価格 :2,019,600円~
SUV
ジムニー
1970年に初代モデルがデビューし、本格4WD車として世界中から高い評価を得ている「ジムニー」。現行モデルは約20年ぶりにフルモデルチェンジを受けた4世代目で、それぞれにMTとATがある3グレードを展開します。
ご紹介するのはシートヒーターやヒーテッドドアミラーなども備える「XL」。本格4WDとして初代から継承するラダーフレーム構造とFRレイアウトを採用し、3リンクリジッドアクスル式のサスペンションがハイレベルな路面追従性を実現しています。路面状況にあわせて2/4駆を切り替えられ、副変速機に備えたローレンジやブレーキLSDが圧倒的な走破性を発揮。余裕のロードクリアランスが高い走破性能を示し、4.8mの最小回転半径で小回りもOKです。
SJ30型を想起させるインテリアは独創的なデザインで、機能的なスイッチレイアウトがオフロードでも確実な操作性を実現。視認性の高いメーターやしっかりとしたアシストグリップなど、頼もしいアイテムを備えます。開口部の広いラゲッジは防汚フロアを採用し、フラットかつアレンジも多彩。コンパクトボディにヘビーデューティーな性能を凝縮した本格オフローダーです。
【スペック例】
グレード :XL
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1725(mm)
エンジン :0.66L-L型3気筒 64PS
トランスミッション:5MT
駆動方式 :2/4輪駆動
車両本体価格 :1,582,200円~
エスクード
1988年にライトクロカンとしてデビューし、クロスオーバーSUVの先駆けとなった「エスクード」。現行モデルで4代目となり、どちらもフルタイム4WDでエンジンの異なる2グレードを用意します。
ご紹介するのは「1.4ターボ」で、クラスオーバーの高出力を発揮するブースタージェットエンジンを搭載。先進の電子制御4輪駆動システム・オールグリップは路面状況や走行シーンにあわせてモードを切り替えることができ、安定性と高い走破性を発揮します。動力性能と燃費性能を向上させる6速ATはパドルシフトを備えスポーティなドライブが可能です。
シンプルで機能的なインテリアには本革とスエード調で仕上げた上質なシートを装備します。6:4分割可倒式リヤシートやラゲッジボードを備え、アレンジもフレキシブルなラゲッジ。ラゲッジフックや電源ソケットなども備えて、様々なアクティビティに対応します。
【スペック例】
グレード :1.4ターボ
ボディサイズ :全長4175×全幅1775×全高1610(mm)
エンジン :1.4L-L型4気筒 136PS
トランスミッション:6速AT
駆動方式 :4輪駆動
サポカー :適合
車両本体価格 :2,586,600円~
スポーツ
アルト ワークス
1979年に初代モデルがデビューしたスズキの代表車種「アルト」。この「アルト」に2代目から追加された高性能モデルが「アルト ワークス」で、FFと4WDがありそれぞれに5速MTと5AGSを用意します。
ご紹介するのは4WDの5速MTモデルで、軽量化を実現したRA06型ツインカムターボエンジンにワークス専用チューニングを施して搭載。ターボラグを抑制することで右足に即応する加速力を得ており低速域からトルクフル、クロスレシオ化された5速MTを組み合わせて操る愉しさを実現しています。路面状況に応じて前後のトルク配分を行う4WDシステムは、様々な走行シーンで卓越したグリップと安定性を確保。スポット増しも実施して強化したボディがドライバーの要求に応えます。
エクステリアはサイドやルーフエンドにスポイラーを備えて空力特性を向上。インテリアは随所にレッドステッチを施し、ステンレス製ペダルなどを採用したレーシーな仕立てです。専用開発されたレカロ製のスポーツシートはホールド性と快適性を両立、熱い走りをサポートします。
【スペック例】
ボディサイズ :全長3395×全幅1475×全高1500(mm)
エンジン :0.66L-L型3気筒 64PS
トランスミッション:5速MT
駆動方式 :4輪駆動
車両本体価格 :1,617,840円~
スイフト スポーツ
「スイフト」の初代モデルからハイパフォーマンス仕様として追加された「スイフト スポーツ」。現行モデルは2017年にデビューした4代目で、6速MTと6速ATを用意します。
軽量・高剛性のプラットフォーム・ハーテクトを採用し、徹底した軽量化によってMTモデルは970kgという車両重量を実現。直噴システムを採用した新開発のブースタージェットエンジンは、ウエストゲートバルブの制御によって幅広い回転域で鋭い加速を実現しています。組み合わされる6速MTはクロスレシオかつショートストローク化され、剛性感の高いダイレクトなシフトフィール。サスペンション・ブレーキともに煮詰められ、俊敏かつ爽快なドライビングを可能にしました。
エクステリアには専用バンパーやスポイラーを備え、デュアルエキゾーストパイプが奏でるのは高揚感を昂ぶらせるサウンド。随所にアクセントカラーのレッドを施したインテリアは、専用のメーターやシートを備えたスポーティな空間に仕上げました。使い勝手の良い各所の収納スペースや十分なラゲッジなど、スポーティとユーティリティを両立したホットハッチです。
【スペック例】
ボディサイズ :全長3890×全幅1735×全高1500(mm)
エンジン :1.4L-L型4気筒 140PS
トランスミッション:6速MT
駆動方式 :前輪駆動
車両本体価格 :1,836,000円~
独創的なコンパクトカーで世界に挑むスズキ
軽乗用車から乗用車まで多彩なコンパクトカーをラインナップするスズキ。独創的なモデルが揃っており、海外でも評価の高いスズキの魅力をご紹介しました。
※ 掲載内容は執筆時点、スペック・価格等は参考で変更になる場合があります。
※ 画像とグレードは一致しない場合があります。
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この記事のライター
信州の曲者が集まるCLUB Autistaに所属する道楽者。車と酒と湯を愛し、ひと時を執筆に捧げる。