大人のメンズドレスコード決定版!スマートカジュアルからフォーマルまで
一口にドレスコードといってもスマートカジュアルからフォーマルまで様々なので、ドレスコードに苦労した経験のある男性も多いと思います。そもそもドレスコードの意味とは?という基本的なポイントから、結婚式やレストランでのドレスコードの使い分けまで、すべてを網羅して解説していきます。この記事を読んで、服装の悩みを無くしましょう。
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アイキャッチ画像出典:www.marthastewartweddings.com
ドレスコードは大人の常識
大人の男性であれば、TPOをしっかりとわきまえた服装でパーティーや式典に臨むのは常識ですよね?
しかし、最近ではスーツやジャケパンスタイルが多様化してきているため、様々な着こなしが許容され始めており、ドレスコードはより複雑化しているので、悩んでしまう男性も多くいるのではないでしょうか。
今回はそんなドレスコードに関する悩みを解決しながら、パーティで浮いていないのに華があると思わせるコーディネートを紹介します。
大人の常識として、是非参考にしてみてください。
そもそもドレスコードの意味は?
ドレスコードは、会場の雰囲気を損なわないために、場所や時間帯に応じた服装が出来るようにとの配慮から生まれたものです。
フォーマルなパーティを想像する言葉ですが、レストランで短パン・ノーネクタイを禁止する簡単なものでもドレスコードの一種として分類されます。
主な場面として、結婚式などのフォーマルなパーティ、ホテルのレストランでの食事、豪華客船やクルーズ旅行で使われることが一般的です。
また、会社・企業組織での服装の慣例として使われることもあり、国ごとで特有のドレスコードも存在しています。
最近のドレスコードの主流は?
簡易化・カジュアル化
最近の式典は、格式高いものが以前に比べて少なくなってきており、後から紹介する正礼装や準礼装は、主賓や親族を除くとほとんど着用している人を見なくなりました。
「平服で」という指定がある場合が多く、ゲストとしての出席であれば、ビジネススーツでも代用することができるようになってきています。
正礼装や準礼装は細かいルールが決まっているので、バリエーションの幅が少なく、悩むこともあまりありませんが、フォーマルスーツの場合、選択肢が多いので、後程そのようなポイントも踏まえて紹介します。
スマートカジュアルはマスト
結婚式の二次会や、高級ホテルのレストランなどでよく見かけるようになったスマートカジュアルですが、厳密なルールがないので、コーディネートする男性の裁量に任されます。
Tシャツ×短パンのような極端なカジュアルファッションでない限り、入店を拒否されることはありませんが、やはりお店の雰囲気に合っていた方が心置きなく楽しむことができるので、不安であれば一度お店に尋ねてみれば、まず失敗はありません。
もちろんスーツでも間違いではありませんが、おしゃれな雰囲気には、少し砕けたジャケパンスタイルの方がマッチするので、こちらのポイントも後程紹介します。
ドレスコードの種類1. 正礼装 (正装・フォーマル)
正礼装(正装・フォーマル)は、慶事、弔事ともに最も格式高い服装です。
昼の式ではモーニングコートが一般的で、夜の式では燕尾服やタキシードを着用します。
タキシードはかつては準礼装とされていましたが、燕尾服を着る男性が少なくなってきたため、タキシードも正礼装と考えられるようになりました。
主に婚礼の新郎や、公式の晩餐会や記念式典での主催者、葬儀の喪主が着用します。
昼:モーニングコート
モーニングコートは1800年代の初頭にヨーロッパで生まれました。
紳士が馬車ではなく、馬に乗ろうとした時に邪魔になることから、前の裾を大きく斜めにカットして着られるようになり、そこで誕生したのが、現在のモーニングコートの原型と言われています。
モーニングコートの上着は黒で、それにグレーやアイボリーの縦縞のスラックスをモーニングカットで合わせて着用するのが基本のスタイルです。
タイはシルバーかグレーで、ベストは上着と共生地の黒いベストかグレーのシングルベストもしくはダブルベストを合わせましょう。
ベルトではなくサスペンダーを使用することが一般的です。
さらに、慶事の際には、最もフォーマルとされる白の麻無地のポケットチーフをスリーピークスで挿しましょう。
夜:燕尾服
夜の正礼装には2種類ありますが、公式の晩餐会の招待状にホワイトタイの指定がある場合には、男性は必ず燕尾服を身につけましょう。
格式の高い結婚式や披露宴での、新郎の正礼装でもあります。
前のボタンはかけずに着用し、シャツ・ベスト・蝶ネクタイ・カフス・サスペンダー・ポケットチーフもホワイトで統一するのが基本的なスタイルです。
晩餐会や演奏会での指揮者、それらに準じる観劇・舞踏会・音楽会などのシーンで着用する第一級の正礼装です。
夜:タキシード
次に紹介する夜の正礼装であるタキシードは、イギリスではディナージャケット、フランスではスモーキングジャケットと呼ばれています。
夕方からの結婚式・披露宴、記念行事や晩餐会など、招待状に「ブラックタイ」と指定がある場合はタキシードがマストで、そのほかにも午後からの結婚式及び披露宴での、新郎をはじめ新郎新婦の父親や主賓、夕方から夜にかかる各種式典やパーティ出席時にも着用します。
タキシードは通常のブラックスーツとは異なり、襟に拝絹(光沢のある布)がついており、襟の形がピークドラペルかショールカラーのものが主流です。
ボウタイとカフリンクス、サスペンダーは黒で統一し、シャツとポケットチーフを白で統一した2色使いが基本的な着こなしですが、カジュアルなパーティやビュッフェスタイルでは色柄のコーディネートの自由度が高くなります。
タキシードは幅広い着こなしが可能なので、一度はトライしたいスタイルですね。
ドレスコードの種類2. 準礼装 (セミフォーマル)
準礼装(セミフォーマル)は、正装の次に格式が高いスタイルです。
結婚式や披露宴に呼ばれた場合の服装として一般的で、昼の式ではディレクターズスーツを、ブラックスーツは昼夜共に着用することができます。
結婚式の場合は、招待状に「平服で」という指定がなければ、セミフォーマルでOKです。
昼:ディレクターズスーツ
ディレクターズスーツとは、昼間の結婚式及び披露宴で新郎をはじめ新郎新婦の父親や主賓、上司が着用します。
その名の通り、ディレクター(重役)クラスの格調高いフォーマルスタイルです。
黒もしくはダークグレーのノーベントのジャケットに、グレーベストと縞のコール地のシングル仕上げのスラックスを合わせるのが基本です。
シルバー系のネクタイと白無地のチーフを合わせてブラックスーツよりワンランク上の着こなしをしましょう。
シューズは黒のストレートチップかプレーントゥを合わせるのが一般的です。
昼&夜:ブラックスーツ
ブラックスーツは、 一般的に昼夜を問わず行われるほとんどの慶事・弔事列席者が着用します。
また、結婚式や披露宴、各種式典及びパーティ・葬儀・告別式など幅広く利用することができるので、必ず1着は持っておきたいですね。
黒ジャケットに黒のスラックスで、タイやシャツは着用シーンに合わせてコーディネートが可能です。
基本的には無地、もしくは織り柄が入ったシルバータイを選ぶと最もフォーマルな印象になり、蝶ネクタイもコーディネートのアクセントになるので、おすすめです。
弔事の場合は、レギュラーカラーに黒無地のネクタイを締め、ポケットチーフは挿さずにコーディネートします。
日本では冠婚葬祭で一般的なブラックスーツですが、海外では礼服という概念がなく、マフィアが着るスーツと言われているそうです。
ドレスコードの種類3. 略礼装 (インフォーマル・フォーマルスーツ)
「インフォーマル」という言葉には「略式の」という意味があり、気軽に参加できるパーティーなどで着るスーツのことを指します。
スリーピーススーツもこのインフォーマルに含まれ、簡単に言うと、日頃よりも少しドレッシーな服装のことを言います。
普段よりもお洒落でダンディな服装ができるので、格式張らずにパーティを楽しめるスタイルです。
昼&夜:フォーマルスーツ
フォーマルスーツとは、ダークカラーのスーツの総称で、黒や濃紺、ダークグレーのカラーを持つスーツのことを指すのが一般的です。
スーツの色の基本となるのが、このダーク系カラーの無地スーツで、日本人の肌の色とも合いやすいので、フォーマルシーンだけでなくビジネスでも使えるスーツです。
招待状に「平服で」と書かれている場合は、ダークスーツでOKです。
正式な場所へ行く際に、ダークスーツやブラックスーツを選べば間違いはなく、シルバータイやベストを合わせれば結婚式も対応可能です。
スリーピーススーツの詳しい着こなしはこちら
ドレスコードの種類4. スマートエレガンス・カジュアルエレガンス
一般的な高級レストランやホテルでのドレスコードで、ダークスーツを選べば問題ないでしょう。
無地か光沢のあるシャドーストライプ柄で、黒が最も無難ですが、少しカジュアルなシーンであればグレーやネイビーでも構いません。
微光沢素材を選べば、よりエレガントな印象になるのでパーティスタイルにも応用することができ、結婚式の二次会などでも活躍するスタイルです。
エナメルやパテントレザーなどの艶感のあるシューズであれば上品さを演出することができ、色はブラウンだとカジュアルな印象になるので、ブラックがおすすめです。
ポケットチーフも、普段選ばない明るめのカラーを選べば非日常感を楽しめます。
ネイビースーツの着こなしはこちら
ドレスコードの種類5. ビジネスアタイア・ビジネススタイル
ビジネスアタイアという言葉をあまり聞いたことのない男性もいるかもしれませんが、「アタイア」とは儀式のことで、ビジネスアタイアとはビジネスウェア・仕事服のことを指します。
パーティやレセプションの招待状で「ビジネスアタイアで」と記載されている場合は、ビジネススーツで構いません。
上下揃いのスーツがマストで、その他のポイントはダークスーツの着こなしとほとんど同じなので、そちらを参考にすれば良いでしょう。
ポケットチーフを砕けた印象で挿したり、光沢感のあるネクタイを合わせれば、仕事でのビジネススタイよりも華やかになり、さりげなくおしゃれな印象を与えることができます。
おしゃれなスーツの着こなしはこちら
結婚式やパーティー、ビジネスシーンでおしゃれをしたいときなど、ポケットチーフをすることがありますよね。おしゃれにキメるポケットチーフの挿し方や色合わせ、またおすすめのブランドをまとめて紹介していきたいと思います!ポケットチーフを活用するだけで、胸元が一気に華やかになり、こなれた印象になるので参考にしてください!
ポケットチーフの挿し方はこちら
ドレスコードの種類6. スマートカジュアル
皆さんが最も迷われるドレスコードが、「スマートカジュアル」ではないでしょうか?
特別な日に使う高級ホテルのレストランなどで多く見られ、また結婚式の二次会などでもよく聞くドレスコードです。
スマートカジュアルの「スマート」は、知性や気が利いていることを意味します。
実を言うとスマートカジュアルの定義は定まっておらず、様々な解釈をすることができるため頭を悩ませる男性が多く、イメージとしては、「スーツを着なくてもいいけど、ポロシャツではラフ過ぎる」というニュアンスです。
「カジュアルアイテムを上品に着たり、ビジネスアイテムをうまくドレスダウンすることによる上品な大人のカジュアル」です。
これはエレガントカジュアルもほぼ同じなので覚えておきましょう。
極端にNGでなければ入店は可能
Tシャツ+短パンのように、極端にNGな場合を除いて入店を断われることはほぼありません。
「気の利いた」カジュアルなので、あくまで正装でなくても良いということです。
しかし、服装で周囲から浮いてしまった場合に、幸せな食事の時間を満足に過ごすことができず、デートの場合は一緒に行く相手にも嫌な印象を与えてしまうということを意識しましょう。
お店の雰囲気や周りの雰囲気を考えて、品と格を意識したコーディネートを心掛けてみてください。
高級レストランで食事と女性が聞いたら、もちろんきちんとしたファッションを心がけるので、一緒にいる女性に相応しい男性になるためには服装も重要です。
デニムパンツやスニーカーはOK?
スマートカジュアルによく見られる着こなしが、王道のジャケパンスタイルです。
ここで注意したいのが、ネクタイを外した「スーツスタイル」と「ジャケパン」は大きく違うということです。
ジャケパンというのは、異なる素材・柄・色の上下を組み合わせることコーディネートに対し、スーツは上下同じ布で作られ、ワイシャツとネクタイに合わせることを前提に作られてるため、ネクタイを外したスーツスタイルはだらしない印象を与えるので、やめましょう。
そして、ジャケパンにデニムパンツやスニーカーはふさわしいのか?と多くの方が疑問に思っていることでしょう。
明確な線引きはないのですが、一般的な紺色のデニムはラフな印象を与えることは確かなので、デニムを履くなら、ダークネイビーのデニムやホワイトデニムなど、「デニムに見えないデニム」を選びましょう。
お店の雰囲気に合わせたコーディネートを心掛け、昼間ならデニムでOKなお店も多いので、昼はデニム、夜ならチノパンやスラックスというイメージが一般的です。
しかし、実際にデニムで来店する男性は全体の1%程度とも言われているので、お洒落に着こなす自信がない方は、チノパンやスラックスを選ぶのがおすすめです。
Tシャツやダメージデニム、サンダルはNG
ジャケパンスタイルの場合は、インナーにTシャツを取り入れたり、足元にレザーサンダルを合わせた抜け感のあるコーディネートもおしゃれですが、スマートカジュアルの場合は控えましょう。
また、先ほどご紹介したデニムパンツも、ウォッシュ加工の少ないキレイめなアイテムでしたらシーンによっては着用可能ですが、ダメージデニムはカジュアル要素がかなり強くなってしまうので控えてください。
サンダルも同様に、カジュアルでスポーティーな印象になってしまうので絶対にやめましょう。
スマートカジュアルと指定された場合には、キレイめなコーディネートを意識して白シャツや、プリーツのはいったチノパンを合わせておけばまず間違いはありません。
特に初めて行くお店の場合には、カジュアルめよりもフォーマルに寄せたほうが失敗が少なく、コーディネートで浮くことはありません。
スマートカジュアルでも参考になる着こなしはこちらの2つ
ドレスコードをマスターして大人のおしゃれを楽しもう
いかがでしたか?
ドレスコードは種類も多く、押さえなければいけないポイントも多いので、しっかりマスターしてパーティーシーンを楽しみたいですね。
会場や出席者の雰囲気の合わせて、ドレスコードを楽しむことができるようになればよりパーティーや式典を楽しむことができるようになりますよ。
TPOをわきまえた服装で、大人の男性を目指してください。
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この記事のライター
経営学を学びながら、シャツ屋でアルバイトをしています。スーツ・シャツ・ネクタイ・革靴などに興味をもって、フォーマルブランドからカジュアルブランドまで、日々多くのものに触れながらセンス磨き中。