ネクタイの種類徹底解説【形、素材の違いからシーン別おすすめまで】

ビジネスのシーンに欠かせないネクタイ。しかし、一口にネクタイといっても様々な種類があります。そこでこの記事では、形状や素材といった観点からネクタイの種類を解説します。ネクタイの種類によってふさわしいシーンや、合わせるべきアイテムが異なるので、この記事を参考に、ネクタイ選びをしてみてください。

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アイキャッチ画像出典:www.pinterest.jp

ネクタイの種類

ビジネスの場面で欠かせないネクタイですが、ネクタイと言っても様々な種類のものが存在します。形や素材が異なったり、色や柄もバリエーションが豊かです。シーンによってつけるべきネクタイの種類も変わってくるので、この記事ではネクタイの種類を紹介・解説し、ネクタイ選びの参考になるようにまとめます。

ネクタイの形状

ネクタイの形状の種類について紹介します。ネクタイと聞くとすぐに想像できるような形のものから、所謂「ネクタイ」の形ではないものまであるので、チェックしてみてください。

レギュラータイ

レギュラータイとは、ビジネスの場面で使用される最も一般的な形のネクタイ。ネクタイの最も幅の広い箇所の幅が7cm~9cmのものを指します。オーソドックスな形のネクタイであるということから、様々な色や柄のアイテムが販売されており、ある意味で自分の個性を出せるネクタイでもあります。ビジネスシーンではこのレギュラータイを使用するのがおすすめです。

ナロータイ

ナロータイはレギュラータイと比べ、幅の狭いネクタイのことを指します。大剣の幅が4~6cmと狭めなネクタイを指し、レギュラータイに比べるとややカジュアルな印象。ビジネスシーンやかしこまった場所でしめるのはふさわしくないとされ、パーティーファッションで使うことがおすすめです。ネクタイ幅が狭いナロータイは、しめたときに結び目が小さくなってバランスがとりにくいこともあるので、そのような場合はダブルノットなどの結び方によって結び目にボリュームを出すと、きれいに仕上がります。

ボウタイ

ボウタイは蝶ネクタイとも呼ばれる形のネクタイです。元々は夜の礼装用のネクタイと使用されており、ローマ兵が首に巻いた布が蝶ネクタイの原点だと言われています。そのため基本的には夜に着用するのがマナーとなっていますが、結婚式や格式の高いパーティの場面では昼からの着用もOKとされています。蝶ネクタイを選ぶ基準は、目尻から顔の輪郭までの間に端がおさまる大きさで、この基準で選ぶと似合う蝶ネクタイになりやすいです。

アスコットタイ

アスコット・タイとは、フロックコートやモーニングコートなどの昼間の男性の第一礼装に用いる幅広のネクタイです。結んだときにスカーフのように見えるほど幅が広く、英国のアスコットAscot競馬に集まる紳士たちの服装にちなんでこの名で呼ばれています。巻き方にバリエーションがあるのが特徴で、タイリングといった留め具を使ったり、シャツの襟の中にしまったり、場面によって様々な使い方ができます。

クロスタイ

クロスタイは、フォーマル用のネクタイの一種で、リボン状の短い帯布を襟元で交差させ、真ん中をタイピンで留めるというスタイルのネクタイです。別名でコンチネンタルタイとも呼ばれることがあり、これはクロスタイの発祥が1960年代のヨーロッパであることが由来しています。クロスタイのシルエット、クロスの打合わせ方、結び方の種類はたくさんあり、カラーバリエーションも豊富にあるため、自由なアレンジが可能。しかし格式高い場には適しておらず、セミフォーマルやカジュアルな場に適したネクタイとなっています。

ループタイ

ループタイとは、略礼装に用いられている、紐状のネクタイのことで、ポーラータイとも呼ばれます。1940年代後半にアリゾナ州の銀細工師であるヴィクターシーダースタッフがループタイを考案し、日本では1970年代に省エネルックが流行し、ネクタイの代わりにループタイの着用が始まったとされています。現在ではクールビズやファッションアイテムとして用いられており、近年はアクセサリー感覚で若者のファッションアイテムとして人気が出始めています。

素材・生地

ネクタイの素材、生地について紹介します。ネクタイの形状の次に使う場面を左右するのがネクタイの素材です。普段使っているネクタイがどのような素材のものなのか、どの素材のネクタイがどんなシーンに適しているかを知っておくとネクタイ選びが捗ります。

シルク

シルクは、ネクタイに用いられる天然素材の中で最も代表的な素材です。動物性の繊維で、人肌に近い滑らかな触り心地が特徴。そのことから、シルクは、「第2の肌」と呼ばれることもあります。また、表面に上品な光沢があり、生地が柔らかいので結びやすいのもシルク生地の特徴です。シルクのネクタイはビジネスシーンでも最も用いられる素材で、季節やシーンを選びません。シンプルにまとめることにより、上品さが感じられる着こなしになります。

リネン

見た目と触り心地が軽やかな天然素材であるリネン。他の素材に対して、リネンは夏の季節感を楽しむことのできる素材です。生地も薄く、見た目にもさわやかで涼しげな印象を与えます。リネンのネクタイを使った着こなしなら、ジャケットやスーツも夏らしさを感じる薄手のものを選ぶのがおすすめ。シャツにも鮮やかな色のチェックや涼しげなストライプなどを合わせると、さらに季節感のあふれた着こなしになります。

コットン

スーツやシャツの素材としてよく知られているコットン。シルクにはない落ち着いた風合いがあり、上品さがあります。シルクやリネンより落ち着いた色合いや風合いのため、ビジネスから、カジュアルまで幅広く活躍。また、シルクや化学繊維素材と組み合わされて混紡素材としても用いられることが多い素材です。シンプルな落ち着いた色合いのアイテムと合わせることでまとまりが生まれるのでおすすめです。

ウール

ウールは、羊毛が原材料の天然素材です。秋冬に適したの素材で、秋冬の季節感を取り入れることができます。ウールのネクタイはシルクのネクタイと違って光沢がないので、スーツやシャツにも光沢がないものを選ぶとまとまりが良くなります。具体的には、フランネルやツイードのジャケットやスーツと合わせるコーディネートがおすすめで、大人らしい落ち着いたスタイルになります。

ニット

季節を問わず着用できるニットタイは、一本もっておくと便利なアイテム。特に春夏は、涼しげかつ爽やかな印象を与えるのが大きな特徴です。ニットタイは比較的カジュアルな印象があるので、カジュアル要素のあるデニムシャツなどと合わせるとお洒落にまとまります。少しフォーマルに着用する場合でも、ブルー系
のシャツを使って、爽やかな印象を与えつつニットの柔らかいイメージを生かした着こなしを楽しめます。

フレスコ

フレスコとは丁寧に時間をかけて完成される伝統的な織り方のことです。経糸同士がお互いにからみ合い、その間に緯糸を入れて織られたからみ織りで、その素材感は、夏物の着物や帯によく使用されるように軽量で通気性に富んだものとなっています。透け感が美しく、薄めの生地と凹凸感のある織りが軽さを演出するため、夏におすすめのシャリ感・ハリ感があるネクタイです。

無地

無地(ソリッド)は最もコーディネートが簡単で人気の高い柄。フォーマルシーンでも落ち着いたモダンな印象になるのが特徴です。襟元がシンプルにまとまる無地は、スーツの柄を選ばず、コーディネートしやすいのが魅力なので、ネイビーやレッドといった定番のカラーのアイテムを一本は持っておくと良いでしょう。

チェック

カジュアルで親しみやすい印象を与える柄。柄の性質上、色数が多いと派手な印象になってしまうため、ビジネスシーンでは落ち着いたものを選ぶと良いです。タータンチェックは特にカジュアルなのでビジネスシーンには向きませんが、ハウンドトゥース柄などは、フォーマルよりな印象になり、ビジネスでも使いやすい柄となっています。

ストライプ

フレッシュで知的な印象を与えるネクタイの定番柄。フォーマルな場面からカジュアルまで幅広く対応でき、スマートに見せられる柄として、使われることが多いです。ビジネスでは、ストライプの幅が細いタイプがおすすめ。逆にストライプの幅が太いと、カジュアルな印象になります。また、ネクタイに使われている色の数によっても印象が大きく変化し、特にビジネスの場面では色数が少ないものが無難です。

ドット

小さなドットほどフォーマル度が高く上品な印象を与える柄。存在感があるのにシンプルなため、着まわしが利くきますが、カジュアルなファッションに使用されるイメージが強いため、ストライプなどの定番と比べると、ドット柄のネクタイを身に着けている人を見る事は少ないです。しかし、色味の少ないデザインを選ぶことで、他のアイテムとも合わせやすく、見た目にも落ち着いた印象になります。

小紋

幾何学模様やフラワー柄、ペイズリー柄など様々な柄があり、上品な印象を持たれる柄。柄が大きいとカジュアル、小さいとフォーマルな印象になるのは他の柄と同じで、仕事用には、柄が小さいデザインがオススメです。また小さな柄を選ぶことによって、コーディネートにメリハリがつきます。小紋柄といっても、様々なデザインがあるので、個性を出せるネクタイとしてもおすすめです。

【シーン別】おすすめのネクタイ

ここからはこれまでに紹介したネクタイについて、シーン別でのおすすめをまとめます。ビジネスの場面からカジュアルファッションのアクセントまで、それぞれの場面にあったネクタイを解説するので是非参考にしてみてください。

ビジネスシーンでおすすめのネクタイ

レギュラータイ×シルク×無地

ビジネス用のネクタイとして一本は持っておきたいのは、無地のレギュラータイです。基本的にどんなスーツスタイルにも相性が良く、迷った時はとりあえずこれを選んでおけば無難にきまります。また、無地は「真面目さ」「誠実さ」をアピールできる効果も。カラーはネイビーやレッドなど、ベーシックなものを選ぶと重宝します。

レギュラータイ×シルク×ストライプ柄

スマートな印象を与える柄であるストライプも、ビジネスシーンではおすすめです。特に、ストライプが細く、色も同系色を使った落ち着きのあるストライプを選ぶのが悪目立ちせずおすすめで、無地のネクタイと同じような使い勝手にもなります。

レギュラータイ×シルク×小紋

ビジネスの場面でも個性を出したいなら、小紋のネクタイがおすすめ、落ち着いた印象を与えることができ、なおかつ柄のバリエーションが豊富なので、自分らしい柄を選ぶことができます。小紋の場合も、できるだけ柄の小さいものがビジネス向きで、上品さもプラスされるのでおすすめです。また、地のカラーは落ち着きのあるものを選んでみてください。

パーティ・結婚式でおすすめのネクタイ

ナロータイ×シルク×無地

出典:www.ysl.com

ナロータイはパーティにおすすめのネクタイです。スーツスタイルに合わせると、少しモードな雰囲気漂う見た目となり、「衣装」感が演出できます。パーティの中でも比較的フォーマルな場面で特に活躍し、結婚式でも挙式、披露宴、二次会などどの場面においても問題なく使えるネクタイの種類となっています。光沢感のある黒無地が特におすすめ。

ボウタイ×ウール×無地

出典:thegents.tokyo

ボウタイ(蝶ネクタイ)はパーティシーンにぴったり。特別な時にしか使うことのないアイテムなので、アイテム選びは難しいかもしれませんが、ダークトーンカラーのアイテムを選んでおけば問題なしです。ボウタイはシルク素材のアイテムの数が多いですが、おすすめなのはウール素材。シルクのものより光沢感が抑えられ、さりげなくおしゃれにかつ程よくカジュアルに、全体とのバランスを簡単にとることができます。

アスコットタイ×シルク×チェック柄

出典:item.rakuten.co.jp

アスコットタイは昼用のネクタイなので、日中のパーティなどにおすすめです。首に直接巻くこともあるアスコットタイは、肌触りで選ぶのならシルク素材が良いでしょう。また、シルク素材のアスコットタイは種類も多いので、選びやすいのもポイントです。ただし、光沢感が強すぎるものは悪目立ちしやすくスタイリッシュではないので、落ち着いたトーンのものを推奨します。シルクは光沢感のある素材ですが、チェック柄のアイテムは光沢感が抑えらているので、柄としてはおすすめです。

出典:item.rakuten.co.jp

カジュアルシーンにおすすめのネクタイ

ニット×無地

出典:onlinestore.barneys.co.jp

カジュアルファッションにも使えるネクタイとして、まずおすすめなのはニットタイです。フォーマルなイメージの強いネクタイというアイテムですが、ニット素材を使うことで柔らかい印象になります。ニットタイ自体があまりベーシックなアイテムではないため、柄ものなどさらに個性的なアイテムよりは無地のものがおすすめ。合わせるシャツもオックスフォードシャツや、デニムシャツなどカジュアル感が伝わるものを選んだほうがテーマに沿ったコーディネートになりやすいです。

ループタイ

ループタイは、ネクタイというよりはネックレスやペンダントのようなアクセサリー感覚でコーディネートに組み込めるアイテムです。ネクタイの中では、最もカジュアルファッションによく合う形で、ベーシックカラーやヴィンテージ調のシャツとの相性が良いです。ループタイの選び方のポイントは留め具にあります。失敗を避けたいのであれば、留め具金属素材のみを使った形もシンプルなものを選んでください。

シーンに合わせてネクタイを選ぼう

ネクタイの種類を形、素材、柄の観点から解説しました。それぞれ活躍するシーンや、合わせると良いアイテムテイストも記載してあるので、ネクタイ選びの参考にしてみてください。

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都内在住。コーヒーとサンドイッチが大好きで1日1カフェ生活を送っている。夏の定番はレモネード、冬の定番はホットチョコレート。オシャレやヘルシーという言葉に敏感なミーハー系女子。

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